『列車に乗って』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ずっとずーっと遠くへ行くから
側に居てとは言わないから
帰りの列車は覚えていてね
《列車に乗って》
──お隣よろしいですか。
──ええ、どうぞ。
──厳しそうな男女が見えます。
──見た目ほど厳しくはありませんよ。とても情に溢れた方々でした。
──そうでしたね。良い人々でした。
──学校が見えます。
──私の出身校です。英語の先生がまた面白い人で……。
──ふふふ。
──きれいな花嫁さんが見えます。
──素敵な花婿さんが見えます。
──……照れますね。
──うふふ。
──列車の速さが増しましたね。
──いろいろなことがあったのでしょう。
──流れていく景色の中、やってきた人間が1人と去っていく人間が2人見えました。
──今までは受ける側、今度は与える側。人は入れ替わっていきますね。
──今度は、別の人間が去っていきます。
──振り返りませんね。
──それで、いいのです。
──おや、列車が遅くなりましたね。
──ええ。
──ところで、どこまで行きましょうか。
──あなたと、終点まで。どうでしょう。
──それもいいですね。
列車に乗って
旅に出よう
車窓という
大きなキャンバスに
知らない景色が
次から次へと描かれる
持っていくものは
自由な心と
曇りなき眼
余計なものは
何一ついらない
列車に乗って
旅に出よう
学校のグチ聞いてくれてありがとね あ、箒星だよ ねぇ、カムパネルラ
題-列車に乗って
2/29「列車に乗って」
ガタンガタン、ゴトンゴトン。
揺られながら景色を眺める。山は畑になり街になり、川は海になる。
開けた窓から吹き込む潮風の匂いを、胸いっぱいに吸う。
列車は故郷へ向かっている。
(所要時間:4分)
2/28「遠くの街へ」
釧路から、旭川。
旭川から、札幌。
札幌から、東京。
どんどん「遠くの街」に出て行ったあいつ、次はニューヨークにでも引っ越す気かな。
(所要時間:3分)
2/27「現実逃避」
夢の中へ行こう。現実から逃げるなら。
眠って、夢を見て、途中で半分目を覚ますとその夢の中で自由に動けるって裏技、知ってる?
夢の中へ行こう。現実から逃げるなら。
同じ逃げでも、死ぬよりはずっとずっとマシ。
(所要時間:3分)
2/26「君は今」
君は今、スマホを見てる。
電車に乗ってかベッドに転がってか、とにかくスマホを見てる。
スマホの画面にはこう書いてある。
「君は今」
……どうかな、当たってる?
(所要時間:3分)
2/25「物憂げな空」
物憂げな空を見上げる僕はきっと物憂げだ。
空が僕を映すのか、僕が空を映すのか。いつも、心模様は空模様。
(所要時間:2分)
2/24「小さな命」
その小さな命は、手の中で震えていた。握れば潰れるほどのか弱さで。
それは必死に鳴いている。命の限りに。その言葉はわからないけれど、何かを訴え続けている。
遠くないところに煙が上がっていた。おそらく、この小さな命の集まっている巣だ。
小さな命を手に乗せたまま、ねぐらを飛び立ち、翼を広げて羽ばたく。
どうしたものかはわからない。ただ、この命を放って置く気にはなれなかった。
(所要時間:6分)
2/23「Love you」
「私は君を愛するので」
銀の瞳のアンドロイドはそう言った。
「君は私を愛してほしいけれど、無理強いはしない。それが愛というものだから」
「そう。じゃあ好きにさせてもらう」
数百年後、私は彼の体を抱いて言った。
「今までありがとう。愛していた」
「私は最初から君を愛していたよ。言ったはずだ」
「そうだね。でも私たちは新たな人間を生み出すことはできなかった」
「そうだね。愛だけではどうにもならなかったようだ」
間もなく彗星がこの星を砕く。けれど、私たちの愛はおそらく、永遠だ。
(所要時間:7分)
列車に乗って
どこでもいいからどこか遠くまで列車で連れて行ってほしい。何も気にすることのない、自由な世界に。
列車に乗って、ずっとずっと深くへ。
夢だった、海の底へ。
あなたに会うために。
昨日のお題が
【遠くの街へ】
今日のお題が
【列車に乗って】
…
「永年雇用は可能でしょうか」
「キーリ」
「童話物語」
あとなにかあったかな?
あっ!
長野まゆみさんの「夜間飛行」もあった。
素敵な物語だらけだ。
毎朝列車に乗って、窓を開けて感じる風が、最近春を帯びてきた。
この列車に毎日乗るのももう終わり。
列車に乗って
⚠ギャグ
「駄目だ現実を受け入れられない……俺も無限列車乗るぅ…………」
「生徒会長、電話しても応答がないと思っていたら……」
「どうしたんですか、会長」
「あっ、翼くんに刹那くん。俺無限列車に乗って煉獄さん助けてくる」
「駄目だ、頭が花畑になっている」
「まあいいじゃん翼、きっと仕事で疲れているんだし……」
「仕事を溜めていたこと、僕は知っていますからね。会長」
「うーん……俺が炭治郎になるしかないんだ……煉獄さん今助ける…………」
「……刹那、会長の弟さんを派遣してくれないか。今のままだと仕事が終わらない」
「はいはい。翼だけじゃ頼りないもんね」
「その言葉今必要か?」
「煉獄さんは負けていないぃいい……」
通勤列車を降りると反対のホームにいつも停まっている青い列車。
ガラ空きの、その列車に乗ってみたい。
死ねよ、私。
ここ幾日か、『死ねよ』脳内で『死ねよ』私が私へ『死ねよ』そう威喝する。『死ねよ』生きる意味など甚だないが、『死ねよ』こうなってくると『死ねよ』死なない意味も『死ねよ』死ね死ね死ね──
無償の愛など注げない。当たり前だ、他人なんだから。それなのに私にまで嫌われれば、今や私を好いてくれる人はいない。
金持ちの猫に生まれ直したい。犬、でもいいかもしれん。
列車に乗って
『列車に乗って』
拝啓 山本清 様
梅の香りが爽やかに漂う春暖の候、いかがお過ごしですか。
この間は簪を送ってくれてありがとうございます。
黒い宝石が綺麗でよく挿しています。
ところで簪を送る意味、調べてみました。
ふふふ。粋なことをなさるもので。
お返事はまた会えた時にします。
そうですねえ、暇をもらえたらそちらに向かいます。列車に乗って景色でも眺めながら、ゆっくり行かせていただきます。
まだまだ寒さも残るので、体調に気を付けてくださいね。
松山千代 より
逃げ出した。
きっと疲れていたんだ。
いつも通り出勤していた。なのに、会社の最寄駅に着いたっていうのに、足が動かないんだ。
「いきたくない」
そのまま、電車のドアは閉まり、こんな自分を乗せたまま進んでいく。
……どこに行くんだろう?
どうしよう。今引き返せばまだ間に合う。でも、体が、心が、行きたくないと言っている。
なら、もういいや。このまま、行けるところまで行ってやろう。電車に乗って、どこまでも。
こうして、初めて無断欠勤をしてしまった。
窓の外の景色は、都会から少し田舎へと姿を変えていく。
終点まで来て、僕は電車を降りた。
さっきからスマホが鳴りっぱなしだ。スマホの電源を切ると、辺りを散策してみることにした。
個人経営だろう店が駅前にぽつんとある。しかし、まだ開店していない。他の店は見当たらないし、少し先は閑静な住宅街といったところか。どうしようかな。
適当に少し歩くと、見たことないローカル線が走っていた。
今度はそれに乗って、行けるところまで行ってみることにした。こんな行き当たりばったりの旅も楽しいね。
列車に乗って、どこまでも。僕の心が晴れるまで。
『列車に乗って』
【列車に乗って】
父方のお母さんに会いに行ったことがある。
連絡なしのアポなし訪問.
最後に会ったのは3年前.
また列車に乗って会いにいくから生きててね.
やりましょう
バトルを楽しもうではないか
マスター達は知らない
列車の中で
あんなことや
こんなことが
行われている事を
タッグがやってきた
そのタッグは
バトルが終われば
一つ一つ
紐をといていく
あらわになった
二人の正体が
知らされる事はないという
どれだけ騒いでも
見られていても
それは威圧にしかならない
挑戦者達はそれに恐れをなして
手加減をする
見たくもない地獄に
つきあわされてしまう
あぁ、見たくない!やめてくれ!
やめて!これ以上は!
お前達…うっ…何でもないよ…
乗り換え地点で皆が嘔吐する
駅員は顔色を変えて尋ねるも
皆答えられないという
異変に気づき対策を練るも
まんまと突破されてしまう
そんなトラウマを植え付けられた挑戦者達は
あのタッグが怖くて仕方がなかった
心療内科に通う人が増えたという
それは、あのタッグのせい?
タッグは
迷惑をかけていたのだ
しかし本人達は
かけているモノが違うと
馬鹿にして笑うのだ
そして飽きれば
竜となり帰る
竜の輝く地に降りて
人として生きる
それはどこでも
竜の恐ろしさを知らしめる為の
一つの行いだ
タッグには羞恥心などなかった
人ではないと言い張る事で
そんな気持ちは一瞬で消え去った
とにかく楽しかった
列車から始まった
この行いは
洞窟や山
海
色んな場所で行われた
竜は知らない
常識という物を
だからできた
なかよしこよし
それがタッグの
口癖だった
列車の窓を開けて行こう
菜の花畑に桃の花
少し冷たい春の風
明るい空と 遠くには海
文庫本を手にしたままで
うつる景色を眺めている
列車に運ばれ たたたんとん
心は軽く澄んでいく
「列車に乗って」
#347
列車に乗って、風を切る。
それが一番、気持ちいい。
「年中行事ネタが多いこのアプリだから、てっきり『うるう日』とかだと思ってたわ」
某所在住物書きは呟き、メモから目を離した。
これまで365のお題を投稿し続けて、少なくとも、雨雪系は8以上、空ネタは14以上、恋愛系は12以上で年中行事ネタは8、季節ネタが20以上。
1〜2ヶ月に1度は行事ネタが来ていた計算なのだ。
エモネタも多いが、集計はしていない。
「空と恋愛と季節・年中行事。あとエモネタ」
これがこのアプリのお題の配信傾向だな。
物書きは主観と個人的感想で総じた。
「2年目、ネタ枯渇、どうする……?」
――――――
2月28日のおはなしです。東京から遠く離れた青い空、白残る平野、雪の田舎町のおはなしです。
この田舎町の出身の、名前を藤森といいますが、
観光シーズン外、平日の比較的混雑しない時期を狙って、メタ的なハナシでは前回投稿分からの続きで、
東京から新幹線に乗って、2〜3回乗り換えて、
一路、列車に乗って、遠い遠い自分の実家へ、里帰りに向かっておるのでした。
ガッタガッタ、ぎっしぎっし。タタンタタン、ととんととん。動力持たぬレトロ客車は適度に揺れて、懐かしい音がして、なかなかに快適。
東京の最先端とは違う、心地よい「かつて昔の暖かさ」が、藤森の日常の疲れを優しく癒やsh
「先輩先輩先輩、すごい、雪、いっぱい」
「そうか」
「白鳥もいるよ。ほらこんな近く、いっぱい」
「そこそこ近い距離で撮影可能な田んぼを知っている。鳴き声がクェークェーうるさいが、行くか?」
「行く」
「本当にうるさいぞ」
「朝の山手線とどっちエグい?」
「……やまのてせん」
雰囲気ガラリ。エモなノスタルジーが台無し。
ボックス席、藤森の向かい側で、ガキんちょのようにキラキラ、目を輝かせている者がありました。
藤森の職場の後輩です。ネイティブ都民なのです。
藤森が雪国に里帰りするというので、一緒に有給取得して、ついてきたのです。
ガッタガッタ、ぎっしぎっし、東京の車両では聞かない列車のレトロを聴きながら、
タタンタタン、ととんととん、東京の車両でも一応聞くことは聞く列車のレールも聴きながら、
後輩、窓の外の白に、釘付けになっておりました。
「ところで。お前にふたつ、選択肢がある」
「はい」
「私の実家の最寄り駅は、お前が撮りたいと言っていた『春の妖精』、開花一番乗りのフクジュソウの最寄りでもあり、かつ白鳥の撮影地にも近い」
「はいはい」
「その次の駅、徒歩1分、美味いカフェがある」
「ファッ?!」
「サイフォン式のコーヒー。地元食材を使った軽食。昔の建物をそのまま利用したノスタルジーな店内で、昭和なミルクセーキ、冬限定のスイーツ」
「えも……おお……えもぉ……」
「だがそこで寄り道すると、おそらくフクジュソウは花を閉じる。当たる日の光が少なくなるから」
「じゃあ明日フクジュソウ撮って、今日、」
「おそらく可能だ。ただ明日は今日より天気が悪い。昼にツボミが開いていない可能性もある」
「フクジュソウと白鳥撮ってから夕方にカフェ」
「こちら、私の故郷の『片田舎』のカフェでして、ラストオーダー16時半となっております」
「はやいよ!?」
「私達に深夜営業を求めるな」
ヘイ、オッケー先輩、1日でどっちも楽しむ方法!
一番乗りなフクジュソウのご利益も甘い甘いスイーツも、双方我慢したくない後輩が尋ねます。
ピロン。コーヒーとスイーツを写真も撮らず、爆速で食べて、全力でフクジュソウの土手まで30分走れ。
カフェの内装とパフェとクリームソーダと、それからアフォガードのようなスイーツの表示されたスマホを見せつつ、藤森が澄ました顔して答えます。
バチクソ悩んだ藤森の後輩、最終的に泣く泣く、カフェを、パフェとクリームソーダを明日に後回し。
その日は晴れた青空の下の、雪国の冬を払うフクジュソウを、その黄色を、撮りにゆきましたとさ。
去年の3月1日から続いた、とある職場の先輩と後輩の、少し非現実が織り込まれた現代ネタ連載風も、これにてシーズン1あたりが、無事終了。
明日から2年目。彼等に新たな困難が待ってるのか、いっそキャスト総入れ替えで別の物語が始まるのか。なんならこれで物語が全部閉じるのか。
すべては明日のお題次第。しゃーない、しゃーない。
お母さんは想い絵画家だ。
前、列車に乗って、天神へ行った。
そして、ライブペイントをした。
とても楽しかったです(´˘`*)
(なんか日記みたいになってる…)