『冬晴れ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『冬晴れ 』
分厚くてもこもこの冬用衣服が乾く最高の天気。
駆け回りたくなるね。
『冬晴れ』
降り続いた雪は降り止み
吹き続いた冷たい風は止み
雲の隙間から暖かな光りが射し込む
やがて雲はなくなり
青空が広がる
時計の針は正午を指している
今日は外食でもしようか
END-名も無き小説家-
朝、肌を刺激する寒い霧の中を自転車で走って学校へ行く。いつもは少し嫌になる長い信号待ちの時間が手を暖めるための時間になり、すぐに青信号に変わってしまうと待ち時間が少し恋しく思う。そんな日のお昼の暖かさはとても気持ちがいい。雲ひとつないすっきりとした空。風は吹くけど太陽の暖かさがいつもより感じられる貴重な日。北風さえも気持ちよく感じてしまう。
こんな貴重な日が平日に来てしまうなんて…と残念がりながら受ける午後の授業はとても眠たくなる。給食で膨れたお腹とお昼休みで友達とはしゃいだ時に満たされた心と、気持ちの良い天気と。
また明日もこんな日になるといいなと思いながら過ごす一日になる。
最近は暖かい日が続いていますね。家にある桜の新芽が少しずつ出てきました。暖かいのが気持ち良いと思う反面、去年のような雪が沢山降っていたり、凍てついた水溜りを求めてしまいます。
今日もここまで読んでくださってありがとうございます。今日のお題は『冬晴れ』でした。
明日も寒暖差に気をつけて元気に頑張ります。
変わらない。ここは何も。
十年前と同じ景色を、今日も見ている。
古びた回転木馬。
軋む観覧車。
ひび割れた道。
子どもたちの笑い声。
冬晴れの空を見上げる。
澄み切って雲一つ無いそこを、小さな飛行機が横切った。
ここでは時の流れがひどく遅く感じる。
赤と白のストライプのひさしが見えた。
その下に、クレープのサンプルが一面に陳列されたショーウィンドウ。
小銭を握りしめて列に並んだことを思い出しながら、クリームたっぷりのクレープを買った。
あの日夢中になった味だ。
美味しいことに変わりはなくて、けれど記憶の中よりも甘い。
変わったのは自分か。
昔の流行りの歌を、いまだに流すスピーカー。
色褪せた楽しげな看板。
ゴーカートの排気ガスの匂い。
沈む夕日。
何度も通った遊園地。
思い出たちが染み込んだ景色は、どこか物悲しい。
もう帰るよ、と誰かの母親の声がした。
冬晴れ
やっぱり晴れが1番いい。
傘は好きじゃないから。
冬に晴れてると空気が冷たくて、
太陽はあったかくて気持ちが良くて好き。
冬晴れ!やっとなった!
仕事仕事、
ちょっと何見てんの!?
仕事で忙しいのだけれど……
『あの……夏さんまだ早いです……』
『えっ!?マジで!?』
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
後日談
『ごめんなさい、遅れました!』
『遅せぇよ!春!』
『はははぁ……』
こんな事が毎年あります✨
「冬晴れ」
肌に纏わせた
雪解けの風を噛んでみる
胸澄む空の味がした
冬の晴れが一番好きだ。お日様がポカポカさしてる見た目の暖かさとは裏腹に、外に出た瞬間体にピタッとまとわりつく冷気のギャップがなんともたまらない。
それに、絶対気のせいだろうけど、冬の晴れは雲のない青空であることが多い気がする。そうなると夕方の景色も最高だ。空のグラデーションがまっさらなキャンパスにそのまま映し出される。そしてそのまま海になんか行ったりしたら……水平線は掻き消えて、空も海もおんなじ色に染まる、たまに見える人影で、無くなっていた上下感覚を思い出す。それは筆舌に尽くし難い絶景だろう
「冬晴れ」
今日は空が青く風も優しい。そしてなぜか暖かい
世界は"穏やかだ"と私に問いかけてくる
確かにたくさんの人が笑っている
子どもたちははしゃぎまくって
お年寄りの方は微笑んでいる
あの人もあいつもあの子も今日は皆笑ってる
「自分も笑いたい」そう思い
私は今、目を覚ました。
自分の今住む地域では
雪は滅多に降らないけれど、
冬にしか見られないものがある。
冬の澄み切った
空気の中でしか浮かび上がらない富士山。
同じ場所でも季節によって全く違う景色。
冬は遠くの山も色濃くはっきり見える。
雪の降る地域に住んでた頃は、
太陽に当てられて
光り輝く雪を見るのが好きだった。
雪が降らなくても、
遠くの景色が冬の到来を楽しみにさせる。
視線を窓に向けると 裸の木々が飛び込んできた
長く落としたその影は 優しくうごめく
夏のギラギラとたぎるような影とは違い
なんとも喩え難く それでいて物悲しくも感じる
あぁ これが哀愁ってやつか
見慣れた外の景色が たちまち深い色に変わった
単調な色しか持ち合わせていなかった絵の具のカラーが増えたようだ
こんな日常の瞬間を 誰かに伝えたく心をかすめたのは
この冬晴れに吸い込まれた亡友の顔だった
風は冷たいけれどなんだか日差しが暖かくて、
優しく包まれている感じがする。
新しい裏道を見つけたり、少し遠回りをして帰っちゃったり、なんでもない日常を少し彩ってくれる、肯定してくれる、そんな日だと思う。
#2 冬晴れ
冬晴れ
今日の1日はまるで冬晴れの空のように穏やかだった。
甥っ子に会うことができたからだ。
甥っ子は僕のお尻によく顔を埋もれさせる。
汚いからやめようね。と言ってもやめてくれない。
今日はたまたま僕がオナラをした瞬間と甥っ子が僕のお尻に顔を埋もれさせた瞬間が見事に合致した。
甥っ子はびっくりしたのか泣き出してしまった。
叔父さんの汚尻から放たれる放屁に驚くのは当然だ。
今日はそれから僕のお尻に顔を埋もれさせることをしなかった。
お尻に顔を埋もれさせることをやめさせるには荒療治として劇的な効果だったのかもしれない。
「今日の関東から西は冬晴れの天気と──」
天気予報を聞きながら、窓をカラリと開ける。どうやら今日は暖かい一日になるようだが、流石に朝はまだ少し寒さが残っている。無防備に吸い込んだ空気が、肺の中からジンワリと体温を奪っていく。すぐに私は窓を閉め、暖房の風が直接当たる場所へと避難した。
ゴウンゴウンと朝から文句も言わずに動いている洗濯機が止まる頃には、もう少し暖かくなっているだろう。せっかく天気が良いのだから、やりたい事は山程ある。掃除洗濯、三が日は近所のスーパーが休みだったので、そろそろ空っぽになりそうな冷蔵庫にも、何か買ってきた方がいいだろう。毎朝、死んだ魚の目をして、ゾンビのような足取りで会社へと向かう私からは想像もできないくらいヤル気に満ちているのがわかる。生きている。今、私の体には、生きるための血が流れている。感情が昂まり、エイドリアーン!!と無性に叫びたくなった所で、今の若い子には通じないだろうなと気が付き落ち着きを取り戻した。仕方がないのだ。アラサーにとって、冬の寒さは耐え難いものがあるのだ。たまの冬晴れは、まさに地獄に仏の気分であるのだ。
冷静さを取り戻した心と、温かさが戻ってきた体を動かし、コーヒーメーカーのスイッチを入れる。どうやら単純な私は、天気が良いと頭の思考回路も随分とポカポカお花畑のような事になるようだ。けれど、それも悪くないなどと思ってしまうのは、仕事に追われると中々そのような気分ではいられないからなのだろう。
今日は、太陽が20時間くらい出ていればいいのに。
そんなくだらない事を考えている時間も、そんなくだらない事を考える私にしてくれる天気も、確かに私にとっては大切で必要なものなのだ。
『冬晴れ』
途中から頭空っぽだった
『冬晴れ』
妬み嫉みの毎日で
人の不幸は冬日和
やれ『あの人が失敗をした』
やれ『あの人が怪我をした』
"ざまぁみろ"
"情けない"
"自業自得の結果だな"
冷える心を暖める
人の不幸をもっとくれ
やれ『あの人が離婚した』
やれ『あの人が自殺した』
"馬鹿なヤツ"
"不甲斐ない"
"無価値な人生お疲れさん"
小馬鹿に人を見下して
悲痛な無様を嘲笑う
心は何時でも冷え込んで
どれだけ待っても春は来ない
【161,お題:冬晴れ】
木枯らしが吹かず、昼間は少し暖かいそんな日
こぎつねがひょこひょこと森を歩いていた
一歩進む度に細い脚が雪に沈む、その感覚が珍しく
泳ぐようにして大雪が積もった森のなかを、ひょっこひょっこと不格好に歩いた
『こんにちは、何をしているの?』
雪に埋もれていると、すぐ横から小さな声
見ると、こうさぎが首をかしげて雪の上に座っていた
『こんにちは、散歩をしているんだ』
ひょっこりひょっこり、雪に脚を取られながらこぎつねが進む
ぴょこぴょこぴょこ、雪の上を軽々と移動しながらうさぎが追う
『歩きづらくないの?』
『すごく歩きづらい。...ところで、君は何でそんなに軽々と動けるの?』
こぎつねはこうさぎの脚に注目した、こうさぎの脚は短くて平べったい
より多くの面が雪をとらえ沈みにくくなっているのだ
加えてこうさぎはこぎつねの身体よりもずっと小さい、身体が軽くて動きやすいんだろう
『僕の脚は特別だからね』
こうさぎがふふんと胸を張る、こぎつねはくしゅんと一つくしゃみをした
『雪で濡れたから寒くなってきた』
『それなら僕の家においでよ!』
ぴょんぴょんこうさぎが跳ねるので、キラキラと雪が飛んだ
『じゃあそうするよ、よろしくこうさぎ』
『うん、よろしくこぎつね』
ひょっこひょっこ、ぴょこぴょこぴょこ
2匹は並んで冬の森に消えてった
冬晴れ…
…
樹枝六花・角板・広幅六花・角板付樹枝・樹枝付角板・十二花…天から送られた手紙と言われる雪の結晶の種類だ。
ひとつとして、同じものが存在しない。
空気がキーンと冷えて窓の外に霜が張る…それもとても芸術的な模様で毎日、違う柄になる。
冬晴れの空から雪が降りてくる。
吹雪じゃない限り、手袋の手のひらを伸ばして待つとそっと降りてくる。
顔を近付けて見ると、見えるのね、結晶。
じーっと凝らして見つめた先に、か弱く脆い結晶が一枚だったり、固まっていたり、どれも全部形が違う小さな宝石。
ちょっとした山へ軽くスノーシューをしに行く。
本格的にするわけじゃなく、ぐるりとコースをゆったりと歩く感じで。
冬晴れの気軽な運動かな。
しーんとした真っ白な雪の景色の中で、時折さぁーっと風が吹くと、サラサラと雪が舞う。
光が照らされるとダイヤモンドダストが見れる。
はっと、思う。
これ、ダイヤモンドダストって名付けた人…素敵だなぁと。ほんと、その通りなの。
流石にもっと極寒の時にしか見られないサンピラーは見たことが無いけれど、きっとそれも神がかった様子なんだろうな…と想像できる。
冬は寒い。
でもその寒さは沢山のことを教えてくれる。
どの季節の晴れも嬉しいけれど、冬晴れにしか得られない沢山のことがある事を知って欲しい。
まだ知らないことを、もっと知りたい。
結晶は手袋だけじゃなく、コートの腕でも見ることが出来るのよ。
雪が降りてきたらチャンス!
二度と見ることが出来ない天からの手紙、読んでみてね。 是非。
*読んで下さり ありがとうございます*
いい夢を見た朝は
鏡の前で微笑んでしまう。
いつもより明るいメイクをして
好きな服を着て
お出掛けしよう。
飛行機の音で空を見上げる。
今日は綺麗な水色の冬晴れだ。
足取りが軽くなる。
いい出逢いがありそう!
今日も頑張ろう!
空気が澄んで、空は晴天。
小さな雲が早く流れている。
仲間とかけっこするように。
#冬晴れ
"冬晴れ"
午前業務の準備を済ませ、診察室の座っている椅子の向きを変えて壁掛け時計を見る。開院までまだ一時間程あった。
「思ったより余裕あんな」
──病院前の雪、少しかくか。
椅子から立ち上がり、診察室を出て居室に入る。
「みぃ」
ベッドの上で丸まっていたハナが、俺の入室に不思議そうな声を出す。
壁に掛けていたジャンパーを取って腕を通し、ファスナーを上まで閉めるとハナの頭を撫でて居室を出る。ポケットの中から手袋をだして両手にはめ、裏口から外に出る。
裏口の横の壁に立て掛けていたプラスチック製のスコップを手に取って、なるべく早めに終わらせようと足早に正面玄関前に向かう。正面玄関前に積もった雪を見る。
──思ったより積もってはないけど、靴裏に雪が詰まってる状態でここを歩くと滑りそうで危ないな……。
あまり積もっていない為スコップで軽く払う程度で済むだろうと、道と正面玄関を結ぶ通路の縁に雪を払うようにスコップを動かして、通路を歩きやすいよう綺麗にする。短くともそれなりに離れているので、終わるまでに体感で一五分程かかった。
「……はぁ」
──やっと終わった……。腰いて……。
両腕を上げ身体を上に伸ばし、仰け反らせる。
「んーっ」
背中から、みし、というような音が鳴る。
──もう歳が歳だしな……。こればっかりは……。
少し気分を落ち込む。
ふと目を開けて空を見る。
「うお」
身体を伸ばすのを止め、空を見上げる。雲一つない、鮮やかな空色が広がっていた。
──そういえば、耳あてして来るの忘れてた。けど、暖かくて、それすら忘れてた。
こんなに晴れて暖かいのなら、ファスナーを閉めなくても、手袋をはめなくても良かったかもしれない。実際に今、身体を動かしたのもあるのか、身体がほかほかと暖かくて少し熱い位だ。
「……早く戻って最終確認するか」
スコップ片手に足早に裏口に向かい、中に戻った。