『冬晴れ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
どんよりとした曇り空の多い季節。
外に出るのも億劫になるけれど。
今日は珍しく
気持ちいいほど見事な冬晴れ。
こんな日は
ふわふわのマフラーを巻いて。
お気に入りのカフェがあるあの街にでも
出掛けようかな。
冬晴れ
遠い昔 冬晴れの一日が
曇ることなく夕映えに移りゆく
美しい時間が一番好きでした
だいぶ大人になってから
晴れていても何か心許ない
そんな感情を覚えたあたりは
たぶん何かがツラかったんだろうな
悲しいほどお天気って
すっごいわかる〜
いつだったかつい口にしたのを覚えています
冬晴れ
天気がいい日が続いている。
きっとそのうち雨が降るだろう。
だから晴れの日が嬉しく感じる。
今風邪をひいている。
鼻が詰まるし、喉も痛い。
健康な時には気付きにくいんだけど
元気でいれることはとっても大事で
嬉しいことなんだと感じる。
早く風邪が治りますように。
冷たいけれど乾いた風が私の横を吹き抜けていく。
ふと見上げるとスッキリと澄み切った冬晴れの空が広がっていた。
冬晴れや初ワクチンへ子を連れる
新型コロナ発生から5年目。現在脅威となっているオミクロン株感染の重症化リスク軽減のため、とうとう2歳の娘もワクチン接種をすると決めた。
まだ開発から日の浅い投薬であるため、正直接種については夫婦で何度も検討した。かかりつけ医にも相談の元、接種する選択に至った。
接種はすぐに終わった。昼寝をしなかったため、帰宅してから遅いから昼寝に入った。今のところ副反応による発熱や不機嫌はない。お疲れさま……。
(初投稿)
冬晴れの朝
君を思いながら
誰もいない通学路を歩く
「エー、この後は一旦自由行動とします。各々身体を休めて夜に備えてください」
はーい、と返事をするように全員が無言のまま頷く。声に出さずとも、みんなの意志が同じタイミングで一つの所に収束していくのが分かった。
顧問の話が終わると、部長が「ごちそうさまでした」と挨拶をした。それに続いてみんなも胸の前で小さく手を合わせて口々にごちそうさまを言うと、ばらばらと席を立ち、さざめきのような談笑を交わしながら食堂を出ていった。
あの不思議な一体感と、満ち足りた疲労感。腹が満たされて眠い、という生物学的理由だけではなかったように思う。
毎年冬に行われる天文部の合宿中、私達の一日は昼過ぎに始まり、深夜に活動のピークを迎え、そして世の中の大半の人間が重い身体に鞭打って布団から出る頃に終わる。
朝7時。冷えきった身体に染み込むような優しく温かい朝食を頂いたら、その後は夕方に再び望遠鏡などの機材を設置するまで完全に自由行動だ。一応昼食も用意されるけれど、食べるか食べないかは個人の意思に任されている。
合宿のしおりを開くと、行程表には16時までブチ抜きで『午睡』と書いてある。
午睡、つまり昼寝である。
日頃「早寝早起き」と一種の脅迫のように刷り込まれながら生活している高校生諸君、ここでは最長9時間にも及ぶ『おひるね』が合法的に認められているのだ。ビバ、昼夜逆転生活。
みんながぞろぞろと2階の宿泊部屋に引き揚げる中、私は食堂の大きな窓に寄って外を眺めた。
夏は畑になるであろう一面の銀世界の向こうに、青く霞んだ山々が見える。さっきまで夜の名残を残していた西の空も、今ではすっかり朝のすっきりとした空気を湛えていた。
食堂の窓の一部は扉になっていて、そのままテラスに出ることが出来た。
少し迷ってから、私はその扉を開けると外に出た。白いセーターの編み目を透かして冬の冷たい空気が一気に体を包み込む。
昇ったばかりの太陽の光が辺りに降り積もった真っ白な雪をさらに輝かせて、一晩中闇に凝らし続けた瞳に眩しかった。思わず目を閉じると、瞼の血管が透けて温かなピンク色に染まるのが見えた。
「寒くないの?」
不意に声がして振り向くと、相部屋の樫井だった。
モコモコの裏地の付いたパーカーを掻き寄せるように腕を組んで、やっぱ寒ぃーなーと言いながら確かめるように白い息を吐いた。
「…いい天気だね」
「おん」
星を観るために建てられたこの山荘から見える景色は、それが朝であろうと本当に美しかった。
薄い碧からブルーのグラデーションに染まる冬晴れの空に、夜だったら部員全員が恨み言をいうであろう立派な巻雲が絵画のようによく映えていた。
私達は光合成する植物よろしく、しばらく黙ってそれを眺めていた。
「つかやっぱ寒すぎるだろ」
「だよね。戻るか」
「戻ろう」
なにしてんだよ、私達。青春だよ。うるせえ。と笑いながら、2階へと続く階段を上る。
「あー、先生が午後に希望者連れて野辺山行くって言ってたけど、どうする?」
「んー起きれたら行く」
それ絶対行かないじゃん。そう言ってまた笑い合う。徹夜明けでハイになってるのか、話すこと全部が可笑しくて、見るもの全てが眩しかった。
それから寝間着に着替えると、私達はもぞもぞとベットに潜り込む。
アラームかけていい?
いいよ。
ん。
じゃあ。
「おやすみ」
1日の始まりを彩る冬晴れの空とカーテン1枚隔てたこちら側で、私達はようやく眠りにつく。
─冬晴れ─
あたたかな陽射しのなか、穏やかな心地で目を閉じる。柔らかな冬晴れの光が瞼を焦がしていく。
そうして微睡む。
おやすみなさい。
お気に入りの黒い厚底ブーツをはいて
姿見に姿を映すと、
疲れ切った顔のお姉さんと視線がぶつかる
思わず口からこぼれる乾いた笑い
あ、急がなきゃ
7時を告げた腕時計と共に
慌ててドアを開け
外に飛び出すと
透き通るような淡い青
たおやかに広がる陽光
静かに群青色を秘めた山々の影
鮮やかな色彩を纏ってゆるやかに広がる世界が
目に飛び込んできた
何がかはわからないけれど
なんとかなりそうな気がして
自然と口角が上がる
コツコツごきげんな足取りで
駅に向かう
「冬晴れ」
遊んでいると冬なのに暑くなるからうんどうになっていい
冬晴れ
「さむーい」
「先に行くなよ」
ダウンジャケットを着た竜胆、ノーカラーコートの蘭、凝ったデザインのロングコートを着たりな。外の空気は澄んで空の青も淡く、薄氷が張ったような済んだ冬だった。太陽の光は夏よりもずっと優しく、かすかに見つめるだけならば許されるくらいの柔らかさをしている。穏やかなその空気に似合わず気温は低く、りなはしっかりと眉をひそめた。その美しい昼下がりには似合わない。
「え? さむい、いつも家にいるから冬を舐めていました」
「帰る?」
「帰らない」
「オレのマフラー使う?」
「外したら死ぬよ?」
「死なねーよ」
竜胆が雑に外したマフラーをぐるぐると巻かれて、きゃあと子供のように声をあげる。「竜胆の体温残ってるあったかい」「……そーかよ」嬉しそうにマフラーに顔を埋めるりなを照れくさそうに見つめる竜胆、そしてそのふたりをなごやかに眺める蘭。冬の日照は短いが、その空間はどこか永遠を感じさせた。
寒い日々
ふとした瞬間に温かさを感じる
それは暖かいものを食べた時とは少し違くて
かといってお布団に入った時の温かさとも違う
それは人との触れ合いの中にある
私たちが住む地域に四季があるように
人の心の中にも四季はあると思う
それは寂しいや楽しい。
怒ってるや喜んでると似たようなものだと思う。
私が思う心の冬は何も無い空間にぽつんと
ただ自分の体がある
そんな感覚のときだと思う。
そして、わたしが思う冬晴れは
そんな寒い何も無い冬に
たった一筋の光
人との触れ合いの中にあると思う。
冬晴れ
窓辺に座り、暖かい日差しを浴びる。
夏のギラギラしら日差しとは違い、冬の日差しは穏やかで、ポカポカと温かいぬくもりに包まれた。
雪景色を眺めていると、買い物に出掛けていた彼の姿が見えた。
コートのポケットに両手を突っ込み、寒そうに体を縮めながら、玄関に向かってくる。
すぐにガチャッと玄関の開く音がした。
私は立ち上がり、彼の元へ向かった。
「あー、すごい寒かったっ」
玄関から入り込んできた外の風は、ひんやりと冷たかった。一瞬でも寒いと感じるくらいだ、外はとても寒かったに違いない。
「おかえりなさい」
そう言いながら彼にピトッと引っ付く。
「おぉ、温かいな」
暖をとるように、ぎゅっと抱き締められる。
日差しを浴びて温まった体は、冷えた彼で冷めていったけど、心はさっきよりもポカポカと温かくなった。
『冬晴れ』
冷たく清らな好天の白日よ
翳りなき無垢な瞳を焦がして
柔らかな熱を恋しがる過日
凍てつく肌が溶けたなら
君と二人
沢の流れを渡りたい
肌寒い中ポカポカしてちょうどいいよね
冬の空が好き
首もとまでしっかりと
寒くないように
厚手の上着を着込んだけれど
今日は風もない
穏やかな冬晴れだ
背筋をのばして
どこまでも歩けそうだ
ピンと冷たい空気に
身体が目覚めていく
マフラーをはずして
汗ばんだ肌に冷気が触れたら
子どもみたいにはしゃぎだす
わあっ
と叫びだしたいくらいの
自分を隠しているんだよ
誰も知らないだろう
この年老いた身体の中にはまだ
子どもの自分が住んでいるんだ
#冬晴れ
冬麗らか。
参道の屋台が少しずつ数を減らしてゆき、玉砂利も喧噪から遠のいた。時折しゃらしゃらと誰ぞの裾を汚している音がするだけ。
小寒らしくない日和に、吾が小さき主は、こっくりこっくりと舟を漕いでおられる。縁側でちょんと正座を崩さぬまま、綺羅の装束が天日干しされて。
銀糸の御髪が光をまとってゆく。
頬はりんごのごとく。
それでも偶に吹くやわらかくも鋭い風に、びくんっと肩を揺らして。
「床を整えましょうか」
「……んゃ、寝てまふぇん」
「では、午睡をされてはいかがでしょうか」
「眠くないれす!」
「ですが」
「お目々を閉じてるだけです……、眠ってませんもん」
薄く開いた目。
ぽやぽやと薄い意識。
どう見ても微睡んでいるようにしか見えないのだが。小さき主が「眠っていない」と言うのだから、……そうなのだろう。
少し後ろで座し、頭を打ち付けぬよう見守るのが吾が務め。
名も知らぬ小鳥らが、ツンツンと美しい鳴声を響かせている。細い枝を渡るたびに、さらさらと雪が粉のように落ちていった。
ぼとりとした塊りは積もっていた白雪に穴を空け、その上にまた落ちて。
ぢゅ、ぢゅ、と雪が融けてゆく。
今夜はまた冷え込む。明日には足許に氷が張ることだろう。
数枚の障子がカタンカタン、と音を立てた。さわさわと緩い風。障子の薄い和紙に透けて、畳みが光を帯びている。
「ふふ」
小さな笑い声。
見れば、小さき主がゆうらゆうら揺れながら愉しそうに日に当たって。
「どうされましたか」
「……ふふ、障子が、咲ってるんです」
「障子が、わらう、ですか」
「コトコトって。んふ、雪がおかしいんですね」
確かに、銀世界の音に障子が小突き合う音が雑じっている。
コト……コト……と。
これを咲うと言った小さき主の感受性にひどく感心させられ、その豊かさに感服する。
しばらく聴き入っていると冬晴るる世界の静寂さがより際立つ。
緑葉もなく草木も雪に埋もれ、音は少ない。
それでも豊かな音色が耳奥まで届き、するりと体内で揺蕩い消える。たまゆらの響き。融ける白雪が音を閉じ込めずにいるからだろう。
雪解けの音。
春が音をたてて自身の巡りを待って。
まるで、春が勘違いを起こしている様子。
小さき主にそう伝えようとしたところ。
ガクン、と頭を落としたかと思えば、ぐらりと小さな背が傾いた。慌てて受け止めて。
すうすう、と寝入っておられる。布団を出そうにも、吾が動けば起こしてしまいそうだ。それはあまりにも忍びない。膝に小ぶりな頭をのせ、綿の詰まった狭衣を覆うように掛けて。
麗らかを全身にまとった姿。目一杯に、すべてから愛でられているよう。
「……ははっ」
思わず口許が緩んでしまった。
#冬晴れ
冬なのに暖かいし晴れてるね
「冬晴れ」
こんな小さな会話でも覚えている
小さい頃に祖母とした会話だ
2歳くらいの頃はまだ
冬といえば寒くて雪しか降らないと言うイメージがあった
やっとしっかり会話できるようになってから
カタコトで途切れ途切れの会話だったが
祖母が教えてくれたことで毎日冬晴れと叫んでいたからだろうか
寒い風邪とは裏腹に心には暖かい傘が吹いた
#冬晴れ
仕事初めに新学期
眠気眼で久しぶりの通学路
まだまだ布団が恋しい
冬晴れの参道
お昼休みに差し込む陽射しあの子は元気に飛び込んむ
「冬の陽射しは当たると儲けた気がするね」
あの人は笑顔で笑う。
私の住んでいる所は
それなりに雪が降るので
冬は大抵グレー色。
朝は7時でも暗い。
車もライトをつけている。
今年の元旦は、少しの間とはいえ、
太陽が顔を覗かしてくれた。
思わず窓を開け
なんちゃって初日の出を味わってみた。
だから、冬に太陽を見られたら、ラッキー。
夏何て、太陽さんー、もう休んだら?有給とりな?
なのに、冬に有給とる太陽。
今日は、それでも太陽、気まぐれに顔出したりしています。
お題
冬晴れ