『冬休み』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
#90 冬休み
社会人だから何、
会おうよ、逢おうよ
私は今しか味わえないのよ
雪の降る冬の朝、温かいココア片手に読書。家族との時間、友達との冒険、思い出に包まれた楽しい休み
社会人の冬休みは忙しい。
12月の30日、31日と正月三が日の、計五日間。
短いとはいえ、休みは休みだ。
その五日間で普段できないことをしなければいけない。
社会人ともなれば仕事に時間を取られ、体力も取られる。
はっきり言って、趣味の時間は格段に減った。
だが、仕事ごときが私の趣味への情熱の炎を止められると思わないことだ。
今でも私は趣味に燃えている。
私はいわゆるオタクである。
休みの日はアニメかゲームをしている。
冬休みも見れてないアニメをまとめて見たり、積んでいるゲームをやる予定だ。
いや、予定だった。
休みを明日に控えた夕方、遊び倒す準備をしていると、突然女神が現れた。
「私はある世界の女神をしています。
異世界というものが好きだと伺いました。
いまから私の世界に転移させるので、世界を救ってください。
安心してください。
チートをあげるので、あなたの五日間の休みが終わるぐらいで救うことが出来るでしょう」
気が付くと、見慣れない光景が広がっていた。
先ほどの女神の言うことは、どうやら本当のようだ。
『世界を救ってください』。
女神の言葉を思い出し、あることを決意する。
とりあえず、女神ぶっとばす。
何が異世界だ。
何が休みが終わるくらいだ。
こっちは忙しいっての。
とっと終わらせて、迎えに来る女神に一発ドついて、ケジメをつけてもらう。
そしてそこから趣味の時間だ。
社会人の冬休みは忙しいのだ。
もう長らく、冬休みなんてものとは無縁だ。
大学生の頃に戻りたい。お金は無かったけど、今より体力があったし、なんでも出来る気がしていたから。
31日に仕事納め、4日に仕事始め。その僅かな期間は、寝て過ごす。
旅行を楽しむ気力は無い。初詣?初売り?そんなものに行くなら休んでいたい。
買いためておいたカップ麺を、お腹がすいたら食べて、時々お酒を飲んで、一応毎日風呂には入るが、大体寝て過ごす。
ただただ、無気力。充電期間。足りないけれど。
年末年始に休みがあるだけマシな方だ。転職前は日にちも曜日も分からなくなる働き方をしていたから。
ああ、ほんとに、大学生の頃に戻りたい。
冬休み
一年間お疲れ様。
良いお年を
みんなの幸多い2024年を祈念しております。
朝ごはんのクラムチャウダーが、冷えて、あたためてまた冷えて、そのたった半日すこしが人生はんぶんくらい長かった。会えても会えなくても痛くて恋はなによりも重くつきまとうのだった。
冬休み。
決まり事が予定を埋めていく。
その隙間で楽しい事を詰め込んでいた。
今は隙間を埋める予定なんてなくて。
一人、食べてお酒を呑んで。
そもそも冬休みなんてあってないようなもの。
ただ、寒さだけが身に沁みる。
クリスマスおわって、もう冬休み。はやおきしなくていい。キライなさんすうやらなくていい。めんどくさいこくばんのそうじもしなくていい。うちでゲームできるし、もうすこしでオトシダマもらえるし。たまにかあさんにそうじしなさいとか言われるけど、それくらいだからあんまきにしない。とにかく、いいことづくしで冬休みばんざい。
でも、学校休みになるとアイツに会えない。オレのとなりのせきのアイツ。へんてこなケシゴムもっててからかったら泣きそうになってやんの。そんなんで泣くなよな。でもま、オレおとなだからその日のきゅうしょくのみかんゼリーくれてやったんだ。なんか、ものほしそうにしてたから。そしたらうれしそうに笑いやがった。ゼリーくらいでおおげさなヤツだよな。やっぱアイツはオレよりぜんぜんガキだ。
冬休みになったとたん、アイツのことばっかかんがえる。アイツは冬休みどっか行くのかな。どこも行かないんなら、サッカーおしえてやってもいいけどな。でもアイツ女だしとろっこいからムリか。まーべつにいいけど。でも、ワンチャンひまならどっか行くか、って、さそってやってもいいかもな。
どーしよっかな……って。
かんがえてたらアイツんちのまえまできちゃった。いるかな、アイツ。
やば。なんか……ドキドキしてきた。
こたつにて
みかんを食べて宿題をしてうたた寝
庭にて
真っ白な景色
兄ちゃんと雪合戦
そんなこんなでいつもの日常
あなたの事を恋愛的に好きです
愛してます
ごめんなさい
【お題無視】
チリーン。
どこかでベルが鳴った。
私は吸い寄せられるように、音のした方に向かっていった。
──────
目の前にいる若い男がさめざめと泣いている。見るからに年季の入った車に乗っていたのは先日免許をとったばかりの高校生だった。今日は彼女と初めてドライブデートをする予定で、バイトを増やしてやっと手に入れた愛車で彼女を迎えに行く途中だったのだという。古ぼけた車体に初心者マークが輝いていた。
事故が起きたのは表通りではないがそこそこ広い、見通しのきく道路だった。運転初心者でも安全に走行できるはずの道だ。
だが、最近この道、特にこの事故現場付近での事故が多発している。
事故の“加害者”である車の運転手は、皆口を揃えてこう言った。
『あの建物から突然人が飛び出してきた。』
あの高校生も、ここで事故を起こした他の運転手たちと同様、運転上の過失は無かった。
彼は当日出かける前にも家族からも気を付けるように口酸っぱく言われ、また彼自身も、自分の運転技術が未熟であることを理解していた。大事な人を初めて乗せるということで、多少逸る気持ちや浮わついた気持ちがあったことは否定できないが、当日の車内記録から、彼はいつにも増して慎重を期して運転していたことがわかっている。
まだ若く、しかも免許とりたてで事故を、それも人身事故を起こしてしまった彼は不憫としか言いようがないが、卒業の前祝いとして家族から贈られたドライブレコーダーをつけていたことで彼の責任は最小限に抑えられた。それでも、相手の歩行者は死亡しているから、100:0で歩行者が悪い、とはならないのが現在の日本の法律だ。彼の心には、人一人の命を奪ってしまった、というトラウマがいつまでも、それこそ死ぬまで残り続けるかもしれないというのに。
白状しよう。
私は、なぜこの場所で事故が多発するのか、その原因を知っている。数年前、この場所にできた“ある店”。歩行者は全員、ここから飛び出してくるのだ。
警察も当然マークしているが、なかなか思うように捜査が進んでいないのが現状だ。
しかしこうしている間にも、不幸な事故は起こり続け、死者と哀れな加害者を生み出し続けている。
私はため息をついて、もう日も暮れた年の瀬の町を歩いていた。
そして、“ある店”の目の前に差し掛かったとき。
チリーン。
どこかで、ベルが鳴った。
(ベルの音/プレゼント)
冬休み
今年も冬休みがやって来た
今回はどう過ごそう…
毎年いつもと変わらない日々を過ごしてしまうから今年はまた違うことを始めてみるのもいいのかもしれない
貴方に会えない寒い夜に
ベットの上のぬいぐるみに
ぎゅっとしてみて
寂しさ和らげる
"冬休み"
「仕事納めの後、年末年始がいわゆる、社会人の冬休みみたいな部分はあるのかな」
まぁ、ぶっちゃけその「冬休み」も、取れる職業と取れない職業があるし、俺のことも「みなまで言うな」だけどさ。
某所在住物書きはポテチをパリパリ噛みながら、遠い遠い昔に過ぎた数週間、あるいは1ヶ月程度かもしれない期間を思い返す。
ぶっちゃけ、これといった思い出は無い。その冬休みをどう物語にせよというのか。
「……正月太りは冬休みの季語?」
ぷにぷに。ネタに事欠き、物書きは己の腹を押す。
――――――
仕事が納まった。
例のアメちゃんサイドな商店街は、買い物客でごった返してて、数年前の東京がようやく戻ってきた、って印象だった。
3年前だか4年前だか、もう記憶が曖昧になっちゃったけど、ともかくガラッガラの、「ちゃんと道の先が見えてる商店街」がただ衝撃で、激レア過ぎて、
スマホでいっぱい、呆然と撮ってたのは覚えてる。
今日は仕事納め。
明日から、数日だけの、社会人の冬休みが始まる。
なお別に予定は無い。お金はいつもキッツキツだし、なるべく貯蓄したいから、海外とか地方とかへ旅行に行くワケでもない。
「里帰り」?東京がお里です(既に帰郷済み)
ちなみに雪国出身の先輩は、「つまり、単独逆参勤交代の旅費が不要ということだ」って言ってた。
今年は3〜4年ぶりに、時期をズラして、3月最初頃に帰省する予定らしい。
で、その雪国出身の先輩、自宅のアパートで今一体何やってるかと言いますと。
ご近所の稲荷神社の多分ペット、ちょこちょこ先輩の部屋に出没する子狐に、何故かウールの毛糸と防水生地で、小さい手ぶくろと足ぶくろ作ってます。
「ナンデ?」
「私が聞きたい」
先日捻挫して、治って、仕事納めもリモートワークだった先輩の部屋を訪ねたら、ぎこちない手でせっせとかぎ針してた先輩。
「湯ならポットに沸かしてある。適当に茶でもコーヒーでも、好きなやつを淹れてくれ」
そのかぎ針から伸びた毛糸の先の、比較的大きめなウール毛玉に、「エキノコックス・狂犬病対策済」って木札を下げた子狐が、乗っかってゴロンチョ転がって、たまにあむあむ、糸だの玉だのを噛んでる。
くっくぅくぅ、くっくぅくぅ。
ご機嫌らしく、鼻歌まで歌ってた。
「先輩、手芸スキル持ってたっけ」
「無い」
「バチクソに初期初期の初期ってか、1個目編み始めたばっかりに見えるけど、何分前から編んでる?」
「1時間前から」
「完成予定は?」
「未定だな」
このままじゃ、先輩の冬休み、編み物で終わるな。
と、思う程度の進捗状況な編み作業。
それでも、一生懸命なこと「だけ」は伝わってくる。
「先輩?」
子狐ちゃんを毛玉から引っ剥がして、おなかをワチャワチャ撫でながら、私は提案した。
「多分ペットショップの子犬用手袋の既製品買ったほうが、何百倍も早いし確実だと思うよ」
先輩は「それができれば苦労しない」って顔で、でもすごく、同意して頷いてた。
冬休み
始まる前はあんなに楽しみだったのに
いざ始まっちゃえばなんも楽しくないしただ一日を消化してる気分に毎年なってる
冬休み
子どもの頃の冬休みは、楽しいことがいっぱいだった。
まずはクリスマス。ケーキを食べて、靴下を吊るして、サンタさんからのプレゼントをわくわくしながら待っていた。どうしてサンタさんは私の欲しいものがわかるのかな? いつも不思議だった。
それから年賀状を書いて、しぶしぶ窓拭きをして、紅白歌合戦を見ながら年越しそばを食べる。
お正月になったら初詣での屋台が楽しみだし、何よりスキップしたくなるくらいお年玉が嬉しかった。
いま、私の冬休みはとにかく忙しい。
毎年追われて追われて、何とか新年を迎えたら、あっという間に三が日が終わる。
あーあ、ゆっくり温泉にでも行きたいなあ。
#133
静かな時間。
寒さの影響で出かける人はいない。自分も例外じゃないわけで。
外からの音はほとんどない。
課題とにらめっこ。
お題:冬休み
おかしいよね!だった二週間ちょっとしかない休みなのに教科書全部持ち帰りだなんて!おまけに課題も多いし!
まぁ確かに…冬休みってあっという間に過ぎるもんね
でしょう!?あーあ、年末は忙しいしどこ行っても人が多いし!家でダラダラするしかないしゃーん!
留
夏休みはみんなとの時間
冬休みは一人の時間
新年はみんなでお祝いするけれど
流れる日々は穏やかさ
毎日どんよりぞらだけど
降り落ちる雪は真っ白さ
ふと気づけば
私を囲む人
私を流す時
温もりと軽やかさ
「冬休み」と言うのは沢山の思い出ができる。
クリスマスに正月など、一年のうちの行事と被っているからだ。
窓の外から風景を眺める。
雪が降っていた。
「あとは、ここが会社の中じゃなくて、寒くなかったら完璧だな…」
「先輩、何言ってんすか。口じゃなくて手を動かしてください、手を」
溜め息混じりに吐いた言葉に後輩が反応する。
そもそも、一応今は「冬休み」の期間中だ。なのに、なぜ俺たちは仕事なんてしているのだろうか。
エアコンも壊れていて、今はストーブしかない。そのストーブは諸事情で使えない。
(…なんて地獄だ)
そんな劣悪的な環境に留まっているのは俺と後輩のみ。普段は優しい良い奴なんだが、今は気が立っているようで、少し冷たい。
「こんなんになったのもあのクソ上司のおかげっすね」
「あー。全くだ…」
「はーぁ。もう辞めてやる」
もう何度言ったかわからない愚痴を溢しながら、仕事を進める。
「これが終わったら飲みに行こうぜ」
「お、いいっすね。行きましょ。勿論先輩が奢ってくれるんすよね」
「…図太くなったな」
「『冬休み』くらい甘えても良いじゃないっすか。かわいい後輩っすよ」