『冬のはじまり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
今年の晩秋に、ニュースで向日葵と桜が咲いていた。
なんだか、とっても不思議だな〜.。o○🌸🌻
リハトという天使に会った。
銀色のヘアーで、長身で丹精な顔立ちだけれども、陽気な性格のようなお話しが好きという瞳をしているな〜。
校内のベンチに座って、一人でサンドイッチとミルクコーヒーを食べていた。
『おれは、天使見習いのリハトといいます。(*˘︶˘*).。』とフワリと、私の横に座った。
『天使?!』
私は、サンドイッチをもったままあんぐりとおバカな顔をしていると、リハトは高らかに笑った。
秋の空は、素直にリハとㇳの笑い声を受け入れた。
『ごめん🙏、あなたは、坂野あんずさんですね。高校生ですね。』
眼の前の天使がペラペラと喋りはじめた😯それも、私の名前まで。
『あんずさん、13:49、あなたは、迷っていますか??悩んでいるの??ーーおれの存在って不思議かな〜??』と、
キレイな顔が近くなった。
『ごめんなさい。(^_^;)あんまりにね、唐突だから。(^_^;)恋も、勉強もやりたいことも、全部がよく理解らなくてね(笑)』
ツナと卵のサンドイッチを食べて、私は、ミルクコーヒーをストローで飲んでいた。
『あんずさん、🙏ハムのサンドイッチをもらっていいですか??』と、リハトは、瞳をキラキラさせて言った。
リハトに、私は、お姉さん風を吹かして『上げても、いいけれども。頂きますわ?!』わざと、言ってみた。
『あんずさん、ありがとう。頂きま〜す(*˘︶˘*).。.:*♡おれらハムサンドイッチ大好きなんですョ^_^♫』
なんか、木田太一君にだんだんと見えてきた。リハトは、サンドイッチをパクつきながら、私を、ん?!と見上げた。
『ごめんなさい。なんだか、友達に似ていてね〜。www』
『大丈夫っすョ^_^♫あんずさんは、今頑張りたいことは何ですか??』
と、リハトは、質問してきた。おお〜😯
『こないだ、学祭に友達と行っていっぱい刺激や大学生の方の目標や、頑張ってられる姿勢を見たんだ〜(*´∀`*)✨』
リハトは、頷いた。『でも、すご〜いな〜と素直に思った。』
みんな目標目指して、時間をかけて頑張ってはり、その成果で私がお姉さんから絵はがきを買った時のお姉さんが私に見せてクレンジングた絵はがきは、
私はの宝物になった。⭐✨
『あんずさん、多分、頑張りたいことややりたいことが、目の前に、現れたから(@_@)、所謂、情報過多なんだと思ういますョ^_^♫』
『おれの友達に、かすみちゃんというコがいるんです。あんずさんに、似ているなー。やさしくて、素直で、頑張りたいことはあるけれども、不器用でさ〜^_^♫』
ふふふ。私は、笑った。
私は、ミルクコーヒーは、ズズズと飲みきった。
『あんずさん、背中が丸いですよョ〜^_^』と、リハトは言った。
私は、座ったままで、大きく手を横に広げたり、身体をねじった。ボキボキと鳴った。
『あんずさん、運動不足についてね〜^_^♫負荷を楽しんで下さいね☺♫ごちそうさまです。🙏美味しかったです。』
『私が、プールへ行ったことも知っているの??』と、私は、言った。
『オフコース!!イチオ、見習いですが、天使でふからね〜☺♫』
参ったな〜(^_^;)
キンコーンカンコーん♫と、チャイムが鳴った。
『あんずさん、お時間ですよ(*˘︶˘*).。.:*♡』と、リハトは、手を振った。
ーー夏音ちゃんと陽葵ちゃんが私を迎えに来てくれた。
大きなことは、今は、理解らない、でも、目の前のことをちょっとずつ頑張っていこう💐
プールの水の中、みたいに上手く進まなかったり、プール上がりのズシンと思うなった水着のように、負荷なんだ、わ。
負荷を楽しまなくちゃ。^_^♫
向日葵と桜が咲いた時、こんなキセキもあるのかな〜??
終わり
冬のはじまり
私が住んでいる滋賀県は
冬がはじまるとピューっと冷たい北風が吹く。
それを合図に冬支度をはじめるのが
私の毎年のルーティン。
押し入れから電気ストーブを取り出す。
ユニクロであったかフリースを買う。
車のタイヤを冬タイヤに交換する。
布団の敷パッドをあったか敷パッドに交換する。
そして、おばあちゃんからもらった白菜や大根で
お鍋を食べる。
今年は雪、積もるのかなあ。
隣から、わずかな重みを感じた。
——今年も、本格的な冬がやってきた。
「なによ、なにニヤついてんの?」
「いいや、寒くなったなーってだけ。今日はまたことさらね」
「ったく、ほんと勘弁してほしいわ……」
いわゆる「ツンデレ」気味な彼女は絶対に認めないだろう。というか自覚すらないかもしれない。
外を歩いているときは絶対触れ合わない距離が、縮まることを。
わずかな感触すら伝わってくるほどに、縮まることを。
「あー、かわいいなぁ」
「……寒さでおかしくなった?」
「ま、それでいいよ」
「なんか、むかつく。全然意味わかんない」
自分だけがわかる、冬のはじまりのしるし。
誰にも、彼女にも理解されなくてもかまわない、特別で大事なしるし。
お題:冬のはじまり
∮冬のはじまり
霜降の候、如何お過ごしでしょうか。
この季節になると、何時も君の事を考えている
君は冬が嫌いだと云っていたけれど、僕は好きだったよ
君とは冬の間しか一緒に過ごせなかったから。
でも、今は少し苦手だ
君の事を考えるのは、淋しい
また逢えますか
逢えるよと、優しい声が聞こえた気がした
その日まで、おやすみ
私の家には猫がいる。
黒と灰色のトラ柄猫で、ところどころに白ブチ模様がある女の子。
性格は、気分屋で気難しい。でも甘え上手。
彼女の気分が向かないことには、誰も彼女のことを撫でたり、ましてや抱っこするなんてことはできない。
無理やり何かしようものならおおよそ猫から出るとは思えない低いダミ声で唸られて、引っかかれる。
そんな我が家の女王様の最近のルーティンは、朝ごはんを食べている私に寄ってきて、膝に乗せろとにゃあにゃあ鳴いてアピールすること。
寒がりの彼女には、最近のフローリングの冷たさが堪えるんだろう。
そうしていつからか、人間の膝の上は人間の体温で暖かいことを覚えてしまった。
満更でもない顔で膝の上の毛玉を撫でながら、冬のはじまりを感じる。
【冬のはじまり】
キミと初めて出会ったこの公園で俺はもう居ないキミを思い出す。
✻✻✻✻
初めて出会ったのは去年の春。
俺が大学2年生の頃。
キミはこの公園の桜の木の下にあるベンチに座って静かに泣いていた。
何時もならそんな人のことは構いもしないで素通りする俺だけどその日はどうしても声をかけなきゃ一生後悔すると本能が告げていた。
声をかけるとキミは何でもないと言った。
それはそうだ。初めて出会った相手にそんな理由を話そうとは俺も思わない。
「話してみたら楽になるかもしれないよ?」と俺はダメ元で最近全く動かしていなかった表情筋を最大限に動かし優しく微笑みながら話しかけてみると、キミは「そうかもしれないね。」と小さく笑った。
すうっと息を吸うとキミは言った。
「私ね、もうすぐで死ぬの。」
その時のキミは儚げで、直ぐにでも消えてしまいそうなほど危なげだったけど、とても美しかった。
今思えばその時から俺はキミに惚れていたのかもしれない。
キミはポツポツと話し始めた。
生まれた時から体が弱かったそうで小さい時から入退院を繰り返していた事。
その所為で学校にもあまり行けなかったと言う。
だが、今年3月。大学からの帰り道での事だ。
歩いていると、いきなり息苦しくなり胸が強く締め付けられるように痛くなった。立っていられなくなり通りすがりの人が救急車を呼ぼうとしたが、その時は暫くすると落ち着いたのでその人にお礼を言って帰った。
感じたことの無い症状だったのでそのことを家族に言うと病院に行こうと言われた為、病院に行くとここでは判断できないと言われ大きな病院に行き検査を行ったところ心不全と診断され余命僅か半年だったという事。何処か悪いのだとは分かっていたが余命宣告をされるとは思わず。自暴自棄になり取り敢えずこの公園に来たそうだ。
「ねぇ、何で私なんだろ。私、何か悪いことしたのかなぁ。」
泣きながらキミが言って俺は咄嗟に抱き締めたっけ。
それからキミが最後に恋をしたいという願いを叶える為に俺と付き合うことになった。
「ねぇ、簡単に自己紹介をしましょうよ!」
「ん。分かった。俺からでいいか?」
「うん!」
「えーっと、まず名前は橘 瑞稀だ。歳は19。誕生日、4月5日。家族構成は父親、妹。以上。」
「瑞稀かぁ、顔も凄い整ってるのに名前まで綺麗なんだね。」
「そりゃどうも。」
「私の名前は、三上 菫。年齢は19。誕生日11月14日。家族構成は、父、母。以上!」
「菫って綺麗な響きだな。キミにピッタリだ。」
それから俺は菫と4月には俺の誕生日を祝ってくれたり、遊園地に行ったり、お花畑を見に行ったり、と色々な所へと足を運んだ。少し寒くなってくると菫が俺に赤いマフラーを編んでくれた。
ずっと一緒に過ごしていく内にいつの間にか俺たちは本当にお互い惹かれあい、恋をした。
とても幸せだった。菫の余命のことも感じさせられないほどに。
だが、それも長くは続かなかった。
11月。菫の誕生日を菫の家族と祝っていた時の事だ。
菫の家族と談笑し、食事を共にしていた時。
菫は呼吸困難となり、胸の痛みを訴えた。
直ぐに救急車を呼び俺はキミと一緒に救急車に乗させて貰った。本当は菫の両親が乗るはずだったのだが、菫の両親も「菫と一緒に行ってあげてくれ。」ということで乗させて貰った。
病院に着くと治療が開始されようとしたが菫のステージがDの為薬等の治療改善は出来ないと言われた。
その後菫は入院生活を送ったが目に見える程日に日に衰弱していった。
最近はずっと寝ていて、このまま目を開けないのでは無いかととても怖かった。
それから少しして菫は目を覚ました。
俺を見てから少し微笑んだ後、
「今まで有難う。貴方と過ごした時間は、自分がもうすぐ死ぬことなんて忘れちゃうくらい、楽しかったよ、私は、居なくなるけど、ちゃんと私の分まで生きるんだよ?早くこっちに来ちゃ、ダメだからね、」
と、とても弱々しい声でそう言った後静かにキミは永遠の眠りについた。
泣いている俺にキミの両親は言ったんだ。
「あの子、余命宣告を受けていた半年よりも3ヶ月以上長く生きられたんだよ。それはキミのお陰だ。有難う。」
って。
本当に泣きたいのは自分たちのほうだと思うのに、こんな俺を慰めまでしてくれた。
涙が止まらなかった。
✻✻✻✻
「会いたいよ、すみれ、」
空から舞い落ちる雪を見上げて菫が雪の妖精になって降りてこないかなぁなんて馬鹿なことを思いながらそう呟く。
そんな時だ。
「大丈夫、私はここに居るよ!元気だして!」
と居るはずのないキミの声が空から聞こえた気がした。
このままではいけないと思いパンっと頬を叩く。キミの編んでくれた赤色のマフラーを巻き直してから
「よし。」
と気合を入れて歩き出す。
――君のいない、冬のはじまり。
冬のはじまり
冬のはじまりは、いつも憂鬱。
日が短くなるのも悲しい。
朝暗いうちに家を出て、通勤途中に薄っすらと明るくなってくる。
そんな生活が半年近くも続くのかと思うと、気持ちが沈む。
春が待ち遠しくなる、冬のはじまりです。
あなたが変わっていったことに名前をつける。わかりやすいようにと自分で区切りをつけて、そのくせそれの実在を信じている。別に悪いことではないでしょう。たとえば、あの色付いた葉が落ちる頃が目安だろうか。
今日はすこし暑いね。こういう困ったことは一つ切り捨ててしまう。かつてのあなたのことを忘れたいわけでは決してないんだけれど、思う通りになってほしい、って、たぶん誰もが少しは思っているし。
こんな今日が来るなんて、これまでずいぶんの間考えたことがあった?あったとしたら、望んで手繰り寄せたものなんだと思う。それが首を括る縄であったとしても。一つ一つは物語で、それらはつながって今に至る。そうやって信仰していたい。
そろそろ冬が始まる、って、誰ともなく口にする。イルミネーションを見るとやっぱり嬉しい。どこから冬がやってきて、いつ通り過ぎてしまうのか、誰も知らなかったはず。ドーナツは穴が空いたやつだとおもう。冬が来ないと困るから。
ハァー……
空に向かって息を吐いた。
もくもくと白く吐き出されるのを見て、改めて冬が来たのだと実感する。
『寒……。』
身震いしながら、前へと一歩踏み出した。
昼間は太陽が夏と比べて柔らかく、ひなたにいればぽかぽかと心地よくなるが、太陽が上にない朝と夜の時間はとても冷える。
今時刻は朝の四時。
まだ日は昇っておらず暗い。
車も人通りも無く、世界に一人取り残されたような気分。
まだ日が昇らないこの時間を、ゆっくり散歩するのが好きで、外に出る。
キョロキョロと周りを見ながら歩いているので、傍から見れば不審者にしか見えないであろう。
しかし、こうして周りを散策するのが好きなので、やめてと言われても困るのだが。
フラフラと歩いていると、見慣れた明かりが視界に入る。
『あっ、コンビニ……。』
吸い寄せられるように中へ入った。
中は暖かくなっていて、ずっと居てしまいたくなる。
レジの近くを見ると、肉まんが売られている。
『肉まん……』
見た瞬間、お腹から腹の虫の声がする。
私は静かにポケットから財布を取りだした。
『いただきまーす。』
ほかほかの肉まんを頬張る。
(あったか……。)
若干熱い肉まんを、寒い外で頬張るのも冬の風物詩な気がする。
改めて冬のはじまりを実感しつつ、肉まんをペロリと平らげた。
『さ、元気もらったし、帰ろーっと。』
気づけば空が明るくなってきている。
私は温まった体が冷えないうちに、帰路につくことにした。
#冬のはじまり
ある日突然 思いもしない出会いがあった
ほんとにいいのかと考えてしまう
そんな 冬のはじまりだった。
大袈裟なマフラー 少し白い息 むき出しでかじかむ手
自転車を漕げば刺すような空気 ダウンジャケットの群れ
ロングコートの隣にミニスカート 枯れ落ちる木の葉
派手なニット 半透明の袋に鍋の具 静電気
捨てるマスク 明かりと暖房 ハンガーに掛けるフリース
数字が小さい天気予報 薄いカレンダー 早い夜
暗い朝 重いまぶた 厚手の毛布 特大な愛
始まっている
カウンターで適当な討伐依頼を見繕ってもらい、簡易用紙一枚を手にそのまま酒場をあとにする。
幸いそう難易度の高いものでもなく、会ったばかりの後輩二人に恥を晒すことは無さそうだ。
外に出れば空は暗くなりはじめており、加えてちらほらと雪が見えはじめていた。
「ねぇ、明日にしない?この依頼」
ひらひら、と渡された用紙を手に気だるげに振って見せれば、確かに〜と同じく気だるげな声が返ってきた。
意外にもそれを咎める事なく、慣れたように話は明日の集合場所と時間の相談へと移った。アルト君曰く、こちらの方が寧ろ話が早いらしい。
しれっと私も彼の連れであるマルク君と同じ扱いを受けている事に疑問を抱きながらも、一人帰路についた。
「もう冬かぁ」
少しずつ存在感を増してきた雪を遠目にぼそりと呟く。
冬のはじまりは初雪から、なんてことわざのあるこの地域では正に今日がそうなのだろう。
雪に降られまいと足早に寮へと向かう私の足は、気づかぬ間に軽いステップを踏んでいた。
なんとなく、寒くて閉ざされた季節のはじまりに、雪解けの未来が見えた気がしたから。
「冬のはじまり」
お題「冬のはじまり」
タイトル「始まりのとき」
雨采 ミツジ
R5/2023/11/30
箱の中には僕が知っている大体のものがあって、ないことに気が付く前になかったものも持ってこられる。
持ってくるのは、大体同じ人。
持ってくる日に特に規則性はなくて、連続のときもあれば、ずいぶん間が空いたときもあった。
その日もいつもと同じ人で、たしか、連続で来ていた3日目だった。
「『冬』ってどんなものだろう」
ふと気になって尋ねてみたら、板を落としてしまって慌てていたから、申し訳ないなと後から思ったことを覚えている。
それからその人が来る頻度が増えて、言葉を交わすようになった。
「『冬』は様々なものが移り変わる中で、とても寒くなるとき」
今思い出した。
「きっと今が『冬』なんだね。とても寒くて冷たい。ぽかぽかしてたのが消えちゃった。『冬』の次は『春』で暖かくなるんだっけ。そしたら君も起きるよね」
くっついたら暖かくなるけれど、春が来ないことにはきっと過ごしにくいから、春が来るまで待ってるね。
しんしんと雪が降っている。夜半から降っていたらしいそれは、すっかりと辺りを白く染め上げていた。朝日を受けてそれらはきらきらと輝いている。
(――通りで冷えるはずだわ)
窓の外に広がる一面の銀世界を眺めながら、マーシャは胸中で嘆息した。身を切るような寒気を覚えて飛び起きたのが、ついさっき。暖炉の火が消えており、それで部屋が冷え込んだらしい。
毛皮のスリッパに足を入れ、毛布にくるまりながら立ち上がる。暖炉の傍にある小さなテーブルの上には書きかけの手紙が放置してあった。翌朝に続きを書こうと思って眠りについたのだが、すっかりインクが固まってしまっている。
まずは薪を貰ってこねばならない。彼女は重たい足を引きずるようにして、宿の裏手の薪置き場に向かった。ちょうど住み込みの従業員が薪を割っているところで、いくつか余分に薪を貰って部屋に引き返す。吐く息は白く、朝日にほのかに輝く。
暖炉に薪を入れると、マッチを擦って火をつける。一緒に貰った細枝に火を移して種火とし、少しずつ薪を足していく。小さかった火はやがて炎となり、ちょっとずつ暖かくなってくる。
かじかむ手を少しでも早く温まるように暖炉にかざす。指の隙間から見える、炎のゆらめきを見ていると、また睡魔が戻ってくるような気がしてくる。いけないとばかりに首を振り、手をさすり、揉み、かざすを繰り返す。
やっと満足に指が動くようになってきた頃に、彼女は固まったインクを持ってきた。これも温めたら書けるようになるだろうか。インクが溶けるまで、文面を考えていよう。
ゆらゆら、ゆらゆら。炎が右に左にゆらめいている。時折、火の粉が爆ぜる。降り積もる雪のように穏やかでゆったりとした時間が流れていく。
隣室から、寒いと仲間の叫ぶ声が聞こえた。小さな宿屋ゆえに声が丸聞こえだ。彼女はふふと含み笑うと、余分に貰っていた薪を分けに行く。少しお喋りをしているうちに、階下から人のざわめきが聞こえ出す。ようやく人々が活動する時間になってきた。
もう少ししてから朝食を摂りに行こうと約束して、彼女は自室に戻ってきた。そのついでに手紙を出してしまおうと思ったからだ。
インクは液体に戻っていた。ペン先を浸して、少し試し書きをする。――問題なく書けそうだ。
遠い場所で、今も変わらずに仕事をしているであろう彼を想う。夜、寝る前に見かけても、朝、起きたときに見かけても、彼はいつでも机に向かっていた。いつ休んでいるのかわからない彼が少しでも自分を顧みるように、そんな祈りを込めて、文字を綴り始める。
――拝啓、親愛なるあなたへ。寒い季節になってきましたね。わたしたちは今、ネージュの町にいます。名の通り、降り積もる白雪が美しく、また凍えそうなほど寒いです。ただでさえ風邪の引きやすい時期ですから、暖かくしてきちんと休養を取るようにしてください。仕事のしすぎはだめですよ。
寒くなってきました!
気温を20°を下回る日が続いてます。
上の方で雪予報もでています。
風の音が変わった
風の音で
冬の訪れを感じる
#冬のはじまり
#45
冬のはじまり
寒い。
寒すぎる。
つい先程まで手を繋いでイルミネーションを見ていた私の身体はポカポカとしていたのに
貴方が去った今はこんなにも寒い
2年前の夏に出会った貴方
関係に名前が着くのはあっという間で
今日まで毎日楽しかった、わたしは。
私だけが楽しかったのだと知ったのは
大きな木の下で私が立ち止まった時
貴方は私と繋いだ手に引っ張られてつんのめりながらこちらを振り返った
離れていく手を追いかけようとしたその時
「別れよ」
そう言って貴方は私の返事も聞かずに去っていった
私の手は置いてけぼりで寂しそうに宙に留まった
その手はどこに行くでも無くしばらく彷徨い、そしてひとつの手に出会った
「何してんの」
見慣れたその手は幼なじみ基、腐れ縁のその人の手
「何してんだろ」
こっちが聞いてんの、と、鼻を赤くしてその幼なじみは彷徨う私の手を引いた
寒くて少し暖かい冬がはじまった
目が覚めると、開けた窓から冷気が吹きつける。
寒いなあ、と顔を覆い、再び布団にくるまる。
流れているニュースに耳をそば立てると、どうやらところよっては大雪らしい。
こちらの地方は雪なんて降らないのだが、その知らせを聞いて再び寒さにけぶる。
一体秋の訪れはどこへ行ったのか、と過ぎゆく季節のなか私は思ったのだった。
気温が下がってきた
ダウンジャケットかな
まだ 早い
セーターに薄いコートにしよう
そうして 朝玄関からでると
間違えた
ダウンジャケットでも
良かった
何気にマフラーをしていた
しっかり 巻き直し
いざ 出勤 他者が
私みたいな服装と
やはり しっかり
暖かい冬もの を 着てる
もう 冬が はじまった
やはり 寒いな
動くしかない 人の目線なんか
気にしないで 歩いてわ
信号まち 身体を 揺さぶりさせた
動かして 寒いよ 思いながら
1日の流れを 考える
毎朝 流れを 考えても
別に 変わりばえはない
帰宅頃も 寒いだろう
今夜 会いたいな
大好きな 彼の腕枕なかは
いつだって 居心地がいい
突然会いにはいけない
彼は寒い 格好 薄着はしてないか
インフルエンザとか かからないで
ほしい
来月
クリスマスがくる
私は先に 今月はじめに
3回くらいしか乗っていない
彼から体重計を頂いた
あっけなく 彼は
「クリスマスプレゼントな」
確かに私自身で体重計があればな
話しました
私へのプレゼントには
かなり 拘る いらないものは
捨てるからだ 他者に大抵日用品を
ヨロシクしてる 趣向に合わないものはただ困る
体重計私が話した 値段が5900円
と確認
クリスマスプレゼント 素早く
いいはなした 彼に
有難う した 私
クリスマスイベントのみ
そうは いかなくなった
彼と一緒に買い物 そうして
欲しいものを なんて 考えては
いる
冬はじまりから
クリスマスに 正月 バレンタイン
イベントごとに
別れる カップルの割合いは
増える
私たちは 大丈夫かな
暖かい 格好かな
週末 心まで 暖まる腕枕なか
私を癒やしたい
冬のはじまりに私は人生最高の夜を味わった
それは間違いなく一生の宝物となり
永遠に私の中で響きつづける
感謝の言葉はやっぱり言い尽くせないけど
ありがとう、ありがとう
出会えてよかった
生まれ変わっても出会いたい
ああ、あの夜の私はきっと世界一の幸せ者だった
生きていてよかった
あの夜を味わった自らの人生にもう思い残すことは無い
だけど
またね、