『冬になったら』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
冬になったら
食べ物の好き嫌いが多いわたしです。そう思ってなかったけど、子育てして好き嫌いが多いのわかりました。丹念なく食べさせようとやってたら、自分が避けてる食材や料理があるのに気付いたの。豆腐嫌い、キムチも、ピーマンも、タラも、合い挽肉も嫌い‥。
おでんも嫌いでした。なんだか食べても満足できない料理。
結婚して、連合いが好きで仕方なく作るように‥。おでん、舅も大好きだった。姑が、「おじいちゃんはおでん作っておけば留守しても大丈夫なの」と。遺伝かな。
そんなんこんなで、冬になったらおでん作らないとと思って暮らすようになり‥終いにはわたしもだんだんに食べれるようになったの!
冬になったら、おでん作れば機嫌良いからとしょっちゅう作るようになりました!
冬になったら
もこもこの部屋着を着て
温かいココアを作って
湯たんぽ代わりに猫を抱いて
安楽椅子でうとうとしたい
冬になったらイルミネーションをあなたと見て
ケーキを食べながら笑いあって
どうでもいい話で熱くなったりして
そんな冬を過ごしたい。
"冬になったら"
しばらく別の場所にいた人達が帰ってくる
サンタさん、トナカイ、雪だるま
私は彼らのように特別な才能がある訳でもないし
それを使って誰かを喜ばせることもできない
だけど最近思うのは
そういう私でも誰かのヒーローになれるかもしれない
ということ。
そんな日が早く来たらいいのにね
『スノーマンに会いに行く』
春が雪溶けをせがむ時 スノーマン、君はさよならを待たずに溶けてしまった バケツの帽子の素敵な友達
生命って儚いね くしゃみの数だけ増えていく 冬が来ればまた君に会えるかな? 白い吐息は鼻唄まじり
ショーケースのダッフルコート スノーマンに会いに行く
少年はいつも半袖半ズボンだった。
自宅は裕福ではなかったからいつも同じ服装で、腕や脚はヒョロヒョロで折れそうなほど細長かった。
ある雪の日。
やっぱり半袖半ズボンでガタガタ震えながら登校してきた少年を見かねて、若い担任が自分のジャケットを貸そうとした。
すると少年は鼻水を垂らしながら言った。
「先生はぼくを憐れに思ったのだろうけど、これは自分が決めたお金を掛けずに身体を鍛える訓練なので大丈夫です」
冬になったら思い出す。
その後結局風邪を引いて長いこと寝込んでしまい、家族と若い担任に心配をかけた少年のことを。
親切を素直に受け取れなかった、愚かで未熟だった自分自身の姿を。
疲れちゃった
色んなことに疲れた
目標達成するために頑張るのも仕事も
頭の中で何かの糸が切れる音がしたんだ
目を瞑れば幻聴が聞こえる
冬になったら
雪が深々と降るのを見ていたい
氷が張る朝の小道を散歩したい
遠い空に願いを込めてオリオン座をいつまでも眺めていたい
寒い風が運ぶ願いを聞き届けたい
吐く白い息が登る様を見たい
手を繋ぎ合わせた時に伝わる体温を感じたい
温泉の温もりを、その温度が染みるのを感じたい
年越しの瞬間に聞こえる鐘の音を聞きたい
そんな冬にしかできない
そんなささやかなことをしたい
雪虫が飛び、ひっついてくる。
道には枯れ草、枯れ木。
息をはけば白い。
ストーブがつき、こたつが出てくる。
鍋の日が多くなり、食後にみかんや柿を食べる。
そんな毎年恒例が嬉しい。
冬になったら
「暖冬」
「保ってあと1ヶ月、といったところでしょうか。」
「1..かげつ...。そんなに、悪いんですか。」
「残念ながら。」
今年の夏は暑かった。もう10月も中旬だというのに、日差しのもとを歩けば、汗が噴き出す。病院の白い壁に照り返す朝日に目が眩む。
「おはよう、れい。今日も朝早く来てくれてありがとう。すごく汗かいてるけど、今日はそんなに暑いの?」
病室へ入ると、早起きのうるはが出迎えてくれた。
「おはよう。すごく暑くて、駅前から歩いただけなのに汗かいちゃったよ。お昼には25℃まで上がるって。」
「へー、もう10月なのにね。私はずっと部屋の中にいるからわからなかったよ。」
彼女はそう言って少し笑った。
「体調はどうだ?」
「特に変わりないよ。いい感じ。もう少し良くなったら、れいと一緒にどこかお出かけしたいな。クリスマスのイルミネーションとか!」
クリスマス。10月17日の今日から数えて約2ヶ月。
昨日、主治医の先生にうるはの余命を宣告された。朝目が覚めても、その嘘みたいな事実は変わらない。
先生に、余命を彼女には伝えないように頼んだから、うるはは自分の余命を知らない。余命を彼女に伝えるかどうか、僕はすごく悩んだけれど、結局伝えない方を選んだ。残りの1ヶ月を、思い詰めることなく過ごしてほしいという、僕の、そして彼女の両親の願いからだった。
もし彼女が、僕たちが余命を伝えないという選択をとったことを知ったなら、うるはは怒るだろうか。きっとこの選択は、僕たちのエゴだろう。それでも彼女に余命を伝えることはできなかった。それほどまでに怖かったのだ。
「ねえ、れい、冬になったら雪降るかな。クリスマスの頃には、空がもっと澄んで、綺麗な星空が見られるかも!」
彼女と過ごした時間はあまりにも短かった。絶望の底から僕を救ってくれたのは彼女だ。それなのに僕は、うるはへの気持ちを十分に伝えきれていない。愛情も、感謝も、なにもかも。
彼女へ、10分だけでいいから、全人類から寿命を分けてもらえないだろうか。あるいは、僕の残りの寿命を半分にして、彼女に渡せたなら。一緒に来世へ飛び込めるかもしれない。
「れい、見て!今日はすごく満月が綺麗だよ!」
うるはがはしゃいだ声で言う。
うるはがかぐや姫なら、あの月へ帰っていくのだろうか。
人は50年前に、かぐや姫の下へたどり着いたというのに。
僕にとっては20cm先の君の方が遠い。
「うるうびと」 RADWIMPSより
一年中穏やかな気候のこの土地は、滅多に雪が降らないから、冬になっても穏やかな天気だ。
お前は今世界の何処にいる?
真夏の真っ只中、木枯らしの吹く森、極寒の雪国、春の陽気にあてられた暖かい島。
次の冬は、ここの少し肌寒い風に撫でられながら一緒に酒でも飲みに行こう。
「みなさん、良いお年を」
今日は年納め。会社の上司はそういって定時で帰っていった。仕事初めまで何をしよう?なにも考えてなかった。今年は珍しく年末年始は家で過ごせそうだ。
仕事を終え、家に着いたのは21時。
「あ、あそこにいってみよう」
ふと気になっていたおでん屋さんを思い出した。佇まいは今にも倒れそうな戸建てのお店。静かに揺れるのれん。ひとりで入っても問題ないかな。不安よりも好奇心が勝った。
「いらっしゃいませ。お好きな席にどうぞ」
人の良さそうな女将さん。客はまばらにおでんとお酒を嗜んでいた。団体できている人、ひとりできている人、客層もそれぞれ。ひとりでいても問題なさそう。カウンター席に座る。
「なににしますか?今日はトマトがおすすめです」
女将さんは優しく声をかけてくれた。
「じゃあ、トマトください。それと大根とたまごとちくわぶ」
「はい。なにかお飲みになりますか?」
「お湯割りを」
「はい。かしこまりました」
おでんのいい香り。お腹が空く。
「お待ちどうさまでした」
ほんのり色のついた具材が食欲をそそる。こんな感覚前にもあったような。
女将さんは気建てのよい方でいろいろ話しかけてくれた。とても居心地いい。
ふいに思い出した。実家にいた頃は毎年家族みんなでこたつに入ってご飯を食べていたんだっけ。ひとりでの食事になれてしまったのはいつからだろう。食事のときに誰かと何の変哲もない話題ができるありがたみに心まであたたまる。
すっかり心もお腹も満たされた。
「冬になったら結婚しよう」
あの頃が懐かしい。忘れていたのになぜか思い出した。幸せな日々だったな。別れてからこんなに満ち足りたことはなかった。懐かしいと思える私にも驚いた。毎年冬になったら思い出し塞ぎ込んでいた自分が嫌で忘れようとしていた。今日はそんな自分も幸せな時間を過ごしていた自分もなんなく腑に落ちていった。帰り道、軽くスキップしている自分がいる。私も単純だったんだな。
おでん屋さんに通うようになって何年経つだろう。通い始めてからの冬はなんだか嬉しい。長い夏が終わり短い秋が終わろうとしている。冬になったらなにしよう。今日もスキップしている私がいる。
炬燵が出せる。君とくっつける。
雪が降る。かじかんだ手を温めると言って握ることができる。
一つ歳をとる。もうすぐ君は大人になる。
『冬になったら』
冬になったら
押しくらまんじゅう 押されて泣くな♪
丁度よい力加減で押し合って温め合う。
気の合う仲間だからこそ、できる遊び。
ECOでシンプルな、冬の暖の取り方。
冬になったら、押しくらまんじゅう。
何か音が聞こえてくる。その音の正体がスマホのアラームだと気付いたのと同時にぼんやりとしていた意識がはっきりとしてきた。音の出所を布団から手を出して適当に探してみる。少し隙間ができてその間から冷たい冬の空気が入り込んで身震いする。ようやく充電器を差した状態のスマートフォンを見つけた。それを手に取り、目を開けることなく取り敢えず音を止めようと画面に適当に触れ、音が止まれば冷たい空気を温め直すかのようにまた布団に潜り込む。
あー…暖かい……。
直ぐに意識が落ちそうになる。そういえば昨日朝イチで課題をするために早めの目覚ましをかけた気がするが,どうもまだ布団から出る気が起きない。あーあー、せっかくアラームかけたのに。でもまぁ…いいや。何時かは確認していなかったが起きるのはまだ後ででいいだろう。課題もそこまで時間がかかるようなものじゃなかった気がする。兎に角あと15分ぐらい二度寝させて欲しい
布団の中でそんな言い訳を考えながら押し寄せてくる睡魔に大人しくもう一度意識を手放した。今目を開ければ、まだ太陽が登りきっていない、薄紫に染まった冬の空が窓から見えるだろう。
今日は雨でした
風はそこまでなく真っ直ぐ大量に降っていました
冬になったら今日みたいな日は吹雪かずとも大量に積もって大変だなと思いました
雨は液体だから次の日晴れていれば跡形も無くなるけれど雪は固体なので次の日どんなに晴れていても積もってしまいます
しかも硬い氷になります
考えるだけで憂鬱な気分です
でも真っ直ぐ落ちる雪は家から見ても地上で空を見上げても綺麗なので結構好きです
題:冬になったら
菜奈)冬になったらさイルミネーション見に行こうね
雪斗)うん
菜奈)冬になったらさクリスマスパーティーしようね
雪斗)うん
菜奈)冬になったらさお揃いの指輪買おうね
雪斗)うん
菜奈)冬になったらさコタツだそうね
雪斗)うん
菜奈)冬になったらさミカンたくさん食べようね
雪斗)うん
菜奈)冬になったらさ雪が降るといいね
雪斗)うん
菜奈)2023年の最後に指輪つけようね
雪斗)うん
菜奈)私、2023で終わりにするね
雪斗)うん
雪斗)……?
菜奈)雪斗も2023で終わりにしようね
雪斗)…うん
―――「冬になったら」
冬になると、すごく推しに会いたくなる。
なんか冬の推しって儚くみえて、いつか消えてしまいそうな気がしちゃう。
嫉妬もすごくして、メンヘラ彼女みたいになってしまう。
推しが私のことみてくれる可能性なんて0なのに。
いつか彼氏ができても同じ感じになるのかな?
もしそうなら彼氏にちゃんと
「冬になったら、いつも以上に寂しがり屋になるけどよろしくね。たくさんお出かけしようね。」って伝えなきゃいけないな、、、
まぁそもそもそんな素敵な人現れるか分からないけど笑
冬になったら
お洒落なニット帽被って、
マフラーぐるぐる巻いて、
ふわふわのブーツと、
モコモコの服着よ
彼氏にかわいいって言って貰えるように
冬になったら
冬になったら——。
楽しそうに話していた彼女は、もういない。
ありふれた病だった。病床に伏せ弱りゆく君は、それでも僕に「やりたいことリスト」を書いて聞かせてくれた。退院したら、どれだけ時間がかかっても、必ず叶えようと僕らは約束した。
まずは家に帰ったら。
次の休日は。
その次は。
春になったら。
夏になったら。
秋になったら。
冬になったら。
結局、何一つ叶えられないまま、君は眠ってしまった。僕と、二人の約束を残して。
君がいなくなって八日目の夜。
僕は君が書いた「やりたい事リスト」を開いた。彼女の願いを、一人ででも叶えてやろうと思ったのだ。
まずは家に帰ったら、あるだけのお菓子とお酒を並べて乾杯をしたい。
家にはお菓子やお酒はおろか、食べ物なんてほとんど何もなかった。そういえば一週間以上買い物にも行っていない。
次の休日、その次は、は今度の週末に、僕はページを一枚ずつ捲っていく。
冬になったら、二人でイルミネーションを見たい。
財布と鍵をポケットに入れてコートを羽織り外へ出る。時刻は午後十時過ぎ。まだきっと間に合うはずだ。僕は駅へと走って、二人分の切符を買って、約束の場所へ向かう。いくつかの止まりを繰り返し、電車を降りて改札を抜けたらすぐに、大きなクリスマスツリーが飾られていた。街路樹にも煌びやかな装飾が施され、背の高い建物に囲まれた夜空を照らしていた。
と、全ての灯りがふっと消えた。
もっと早くに来られたらよかったと、
「今年の冬は、寒いな」
僕はただ君がいないことを寂しく思う。