何か音が聞こえてくる。その音の正体がスマホのアラームだと気付いたのと同時にぼんやりとしていた意識がはっきりとしてきた。音の出所を布団から手を出して適当に探してみる。少し隙間ができてその間から冷たい冬の空気が入り込んで身震いする。ようやく充電器を差した状態のスマートフォンを見つけた。それを手に取り、目を開けることなく取り敢えず音を止めようと画面に適当に触れ、音が止まれば冷たい空気を温め直すかのようにまた布団に潜り込む。
あー…暖かい……。
直ぐに意識が落ちそうになる。そういえば昨日朝イチで課題をするために早めの目覚ましをかけた気がするが,どうもまだ布団から出る気が起きない。あーあー、せっかくアラームかけたのに。でもまぁ…いいや。何時かは確認していなかったが起きるのはまだ後ででいいだろう。課題もそこまで時間がかかるようなものじゃなかった気がする。兎に角あと15分ぐらい二度寝させて欲しい
布団の中でそんな言い訳を考えながら押し寄せてくる睡魔に大人しくもう一度意識を手放した。今目を開ければ、まだ太陽が登りきっていない、薄紫に染まった冬の空が窓から見えるだろう。
11/17/2023, 2:44:00 PM