『何気ないふり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
何気ないふり 20240330
お前が俺を見つけて嬉しそうな顔をするたび
お前が俺だけを遊びに誘ってくるたび
お前が俺だけに甘えてくるたび
お前が俺だけに特別でかい笑顔を向けるたび
お前が俺だけを特別扱いするたび
俺は何でもないふりして、自分の心をしまい直すんだ
まだ冷たい風が頬を掠め、透き通る様な星空の下、
街灯よりも遥かに明るい星を見て、
貴方は夢を見る様に、恋をする様に、
深く、それはそれは深く息を吐いていた。
彼は天文学が好きだった。
届かない星に手を伸ばして、
虚空を掴んでいるのに、その瞳は
星以上の輝きを持っていて、
私はそんな彼の横にいるのが好きだった。
「僕は生まれ変わったら星になりたい!」
とか、言っちゃったりしてさ、
返って、私は文学が好きだった。
数々の名作を残した文豪たちの息吹を感じながら、
夜が更け、朝日が見えるまで読み込んで、
その物語の世界に没頭するのだ。
彼は、物語に夢中になる私を好きだと言った。
星に恋した彼と
本に恋した私が
かの有名な、宮沢賢治の銀河鉄道の夜の様に、
貴方の大好きな天の川で、電車の席が偶然隣になる様な、
銀河を巡る大冒険の様な、そんな出会いをして、
ほんとうのさいわいを、語らう事ができたなら、
私はどれだけ幸せだったでしょう。
ねぇ、貴方はどうして、銀河鉄道の夜に
私を誘ってくれなかったの…?
酔いが回るとこの事しか考えられない。
積み上げられた未読の本が積もる。
本を読んでもしおりを挟む気にはなれない。
だって、貴方がプレゼントしてくれたしおりはね、
貴方が好きだと言ってくれた、
銀河鉄道の夜、101〜102ページ、
蝎の火の話に挟んであるの。
何気ないふりをしながらね。
馬鹿みたいでしょ?使ってないの、
こんな私を、星になった貴方は笑って見てるのかしら。
夜にしか出てこないなんて、私はいつ本を開けばいいの?
私こう見えて忙しいのよ?
貴方は私の本に跡をつけたのに、
私にも星に恋させようとしてるのね。
本当に、欲張りな人
眠ると一瞬で朝がくる。
それが、少し寂しいと思う時がある。
願い事は口に出してはいけない。
自身の、心の中に留めていなければならない。
一言でも発すれば、その願いが叶うことは一生ない。
何かを成し遂げたいと思うなら。
そうしなければいけない。
「やっぱり置き換えダイエットなんてムリだよね〜」
丁寧に包んで焼き上げた夕飯のギョーザが、君の口の中に吸い込まれていく。
ひょいひょいパクパクと、咀嚼しているようには思えないスピードで飲み込まれていくのを、一つ目のギョーザを口に運びながらジト目で睨んだ。
痩せると良いな。疾病以外で。
テーマ「何気ないふり」
何度も否定しようとした。
気のせいだと、勘違いだと思おうとした。
何度も相手を他に作った、違う人を愛そうとした。
何度も諦めようとした。
どうせ叶わないと、捨てようとした。
持っていたってどうしようも無いのだから。
だけど、お前が俺の名前を呼ぶだけで、
俺と目を合わせるだけで、笑っているだけで、
ただそれだけのことで
またお前に不毛な恋をする、してしまう。
『何気ないふり』をまた、俺は繰り返す。
ーーこの恋が、消え失せるまで。
作者の自我コーナー
いつものショートです。久しぶりにタイトル通り独白。
冷めるじゃなくて消失がポイントです。
「何気ないふり」
貴方はいつも"ありがとう"と当たり前のように私に向けて言ってくる。
それがどれだけスマートで、素敵で、魅力的なのか。
私はその言葉を貴方から聞く度に、心がじんわりと灯り、そして貴方色に滲んでゆく。
貴方のその何気ないふりに、心底惚れている。
そして多分これからも、ずっとその言葉に絆されて愛しさが増していく一方だと思う。
貴方は本当に、自分嫌いな私を奮い立たせるのが上手い。
あぁ、心から好き、そして素敵。
あなたはいつもそうやって私を助けてくれるから、ほんのちょっぴり悔しい。
何気ないふりって難しい、私は嘘を隠すのとかも苦手!
そういえば皆さんは好きな人に平常心で接していますか
私は絶対に無理ですぐバレてしまうからそれが怖くてわざと冷たくしちゃう(т-т)
だから何気なくアピールできる人がほんとに羨ましくてたまらない
でも結局そういう人たちが成功するよね
照れ屋さん仲間たち一緒に何気なくドキドキさせられるように頑張りましょう(т-т)
(何気ないふり)
何気ない振り
昏い世界の片隅で、やけに大粒の雨が降りしきる廃工場の中、少年がひとり立っていた。
少年はこれから世界を殺すのだ。
彼はヒーローだった。十五歳の誕生日、少年は世界を壊して作り変えるヒーローになるはずだった。全世界の人々が少年の誕生を待ち望み、成長を祝い、大きくて小さな箱庭を造り上げてきた。
その窮屈な箱は、外界から隔絶された少年の世界の全てだったのに、彼の使命は、何千何万の歴史を抱える本物の“世界”を壊すことなのだ。少年はずっと外の世界が見たかった。きっと壊す時には見られるはずだと思っていた。
そして、少年は昨日世界中が待ちわびたはずの十五歳の誕生日を迎えた。
そこで少年を待っていたのは、歓声でも拍手喝采でも世界を作り変えるためのアイテムでもなかった。
その日、少年はこれまで自分を育ててきた大人達の手によって、ヒーロー失格の宣言と共に箱庭の外へ放り出された。
「……何が、悪かったんだろ」
焦がれていた外の世界はずっと味気なくて、雨は少年の頬を冷たく濡らしていく。
その時、ズドン、と−−−身体で感じた衝撃をそのまま音にしたみたいな、おかしな感覚がした。
−−−−−−カタストロフ。世界の破滅と消滅の足音だ。
これまで、それに最も近い位置にいた少年には不思議とすぐに分かった。終わりが来る。少年が何もしなくても、どうやら世界は勝手に終焉を迎えるらしかった。
けれどきっと、世界が生まれ変わることはない。
雨に濡れる少年の背後で世界がにやにや笑っていた。どうでもいい、そんなこと。少年の命と人生にに意味はなかったのだから。
少年は知らん顔で終末を迎える世界を眺める。
足音はそこらを歩き回って、聞きたくないと少年は耳を塞ぐ。一歩ずつ近づくカタストロフの音は、あまりに寂しかった。
よくしゃべるなぁと思う。自分のこと。
人に楽しんでもらいたいと思って、笑ってもらえるように話を組み替えながら会話を楽しむことが、人よりも上手だと思う。
相手をよく見て、こういうのが面白いかな。これは伝わらないかも。嫌な気持ちにさせてない?
そのうちに、気付かないふりも上手になった。
私が言ったら空気が悪くなるかも…ってこと、ない?
じゃあ知らんぷりしとこって。
自分のこころに対しても、気付かないふり。
気持ちに蓋をして、人と接するようになった。
ほんとはね、伝えたいことがいっぱいあるの。
だいすきも、まだ一緒にいたいも、ずっと仲良くして欲しいも。
素直じゃないとも言うよね。
今日の友人の結婚式だって、羨む気持ちもあったけど、そんなこと言うのは「ちがう」なぁって。
ま、そんなこと考えるよりずっとほっこりした気持ちであっという間に終わっちゃったんだけどね。
だいすきなお友達の素敵な姿見れるだけでこんなに幸せなんだから、生きててよかったな〜!!といった0:56
【何気ないふり】
何気ないふり
挨拶無視されても気にしてない
私は至ってまともです
まともなふり、何気ないふり
いつもいつも、笑っていた。
曖昧にえへへ、とかあはは、とか適当な笑い方で応えて誤魔化した。愛想笑いと作り笑いが得意になった。
軽く頭を下げて、微かに眉を寄せて、あははと笑って、「そうですかぁ?」と応える。
そうすれば相手は自分の言葉が場を盛り上げて、上手くコミュニケーション取れたと思っている。
そうすれば、その場はそれで丸く収まる。
何にも気付いてない。
自分の言葉にどれだけ棘があるのか。
放った言葉の矢にどれほどの毒があるのか。
自分の言葉で相手がどれだけ傷付いたか、疲弊したかが分かっていない。
こちらは日常を守る為に、自分を保つ為に、そんな棘に、そんな毒に何気ないふりをしてやり過ごしている。たった一本の棘、たった一滴の毒で人は死ぬというのに。言葉に含まれる棘と毒は、かくも軽視される。
「仏の顔も三度、って知ってますか?」
「はぁ?」
「なに言ってんの?」
ほら、ね。
何にも分かってない。
だからもう、笑うのやめました。
END
「何気ないふり」
何気ないふり
俺はずっと、自分の事が大嫌いで、
辛い夜や落ち込んだ夜は、
自分を自分で傷付けなければいられない。
俺は俺を罰する。
血が出る程斬り付け、痣が出来る程殴る。
そして、俺は俺に謝罪するのだ。
御免なさい。赦して下さい…と。
そうして俺は、漸く僅かな安寧が得られる。
でも、翌日になれば、
俺は身体中の傷の痛みを押し隠し、
何気ないふりして身体の傷を庇い、
日常生活を熟していかなければならない。
本当は、打撲跡は酷く腫れ上がり、
傷口からは出血が続き、全身が軋む様に痛み、
身体も心も、悲鳴を上げたい程苦しいのに。
でも。ある時。
俺が自らによって罰を受けた翌日は。
何故か、何時もより。
仕事が少なくなっている事に、気が付いた。
注意深く観察して、やっと分かった。
俺が傷だらけの日は、先輩が何気ないふりして、
俺の仕事を、肩代わりしてくれていた事に。
どんなに痛くても、辛くても、惨めでも。
何気ないふりして日常を過ごすのは、
俺の得意技だと思ってたけど。
先輩の方が、ずっとずっと上手だったなんて。
だから先輩。
…何時かきっと。
何気ないふりして、お礼をするんで。
何気ないふりして、受け取って下さい。
私は気付いている。
何気ないふりして彼は、いつも車道側を歩いてくれる。
そんなこと気にしなくても、もう子どもじゃないんだけどね。とは思うけど、やはりちょっと嬉しい。
きっと彼なりに、守りたいと思ってくれてるのだろうと。
不器用だけど、そんな彼にずっとついていきたい。
…いいよね?
彼は照れくさそうに、微笑を浮かべる。
「何気ないふり」
お題:何気ないふり
タイトル:私のポリシー
見られたくないものを敢えて見えるところに置く。
知られたくないことを敢えて言葉の端々に織り交ぜる。
そして何気ないふりをする。
そのほうが気づかれない。
こうやって私は強がってきた。
いつ私の正体がばれるかなんて分かるわけないじゃん。
※追記※
初投稿から約1ヶ月、ついに累計♡100を達成いたしました。
いつも読んでくださって本当にありがとうございます。
このアプリを続ける大きなモチベーションになっております。
私みとりは三日坊主かつ杜撰な性格でして、文章の内容も長さも投稿する時間も頻度もまちまちです。
これからも「書ける日は書く、書けない日は書かない」姿勢でいこうと思っています(それができるのがこのアプリの良いところだと痛感しています)。
それでもみとりの作品が読みたい!と思う方がいらっしゃいましたら、「☆お気に入り」→「♡もっと読みたい」で応援して頂くと、翌日も作品が投稿されるかもしれません。
拙い文章でお目汚しになると思いますが、今後とも宜しくお願い致します。
長文失礼致しました。
「私アンパンマンさんとオソロっちなんで顔が濡れると力出ないんです」
とか
「あー! すみません。私性格曲がってるんで真っ直ぐ貼れないんです!」
とか
「ズッ友すぎて、布団が私を離してくれないんです」
とか
「ちょっと人より神経質な肌してるんで面倒臭いんですよ」
とか
「こ、米なら研げます!!」
とか。
以上、何気なく言っているように見えて、実は事前にめちゃくちゃ考えて準備していた語録の一部でした。
『何気ないふり』
何気ないふりをして元気に振舞ってもきっと 、表情では隠せてないんだろうな 。
【何気ない振り】
あなたと過ごした何気ない時間
あなたの柔らかい何気ない言葉
あなたの優しい何気ない行動
私はそんなところに惚れたんだよ。
「君が好きだよ」って
「もう朝だよ」って
「お花に水あげとくね」って
いっぱい言ってたじゃない。もう1回聴かせてよ...........。
もう彼は逝ない。
私が朝ずっと彼の写真を見ていると、
「まま、その人だぁれ?ままの大事な人?」
純粋な何気ない言葉に棘が心に突き刺さる。
嗚呼、この子は悪くないのに。私だけが真実を知っているばかりにこの子を咎めようとしている。
私はこの子のいい所を知っている。
彼に似た性格で、私をいつも困らせるほど爛漫で、でもピーマンが大嫌いで。
何気ない言葉に。何気ない時間に。何気ない行動に。
私はここまでこの子と彼の事を知っているのにいつまで何気ない振りをし続けるのだろうか。いつも彼の写真を見ては、悲しい気持ちをぐっと堪えこの子の世話をし、仕事をこなしてきた。だが私はこの子と彼の事を受け止めこの子の一生を笑顔にしたいと思った。
彼の似たところ、私の似たところが合わさって天使になった。
だから、今はもう彼はいないんだ。だからこの子を愛すんだと彼から言われているような気がします。
何気ないふりをして好きな子に近づいて会話を楽しむ。そして少しづつ距離を縮めて行きたいなあって思っちゃうね
何気ないふり
突然の出来事に心臓が早鐘のように鳴り響いている
君の香り、君のぬくもり、君の声
どうしようもなく君が好きなんだと気付かされる
君を抱きしめたい、君に触れたい
君に愛していると告白したい
だけど、君の居場所は僕のところじゃないよね
君の弱みにつけ込んで
奪ってしまうのはフェアじゃないから
僕は静かに距離を取る
あいつのところに帰ったほうがいいと告げる
僕にはその気はないから
そんな嘘をしれっとついて
何気ないふりをして君に背を向けた