回顧録

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何度も否定しようとした。
気のせいだと、勘違いだと思おうとした。
何度も相手を他に作った、違う人を愛そうとした。
何度も諦めようとした。
どうせ叶わないと、捨てようとした。
持っていたってどうしようも無いのだから。

だけど、お前が俺の名前を呼ぶだけで、
俺と目を合わせるだけで、笑っているだけで、

ただそれだけのことで


またお前に不毛な恋をする、してしまう。

『何気ないふり』をまた、俺は繰り返す。





ーーこの恋が、消え失せるまで。




作者の自我コーナー
いつものショートです。久しぶりにタイトル通り独白。
冷めるじゃなくて消失がポイントです。

3/30/2024, 4:35:42 PM