『何気ないふり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
何気ないふり
何時もそう…あなたは、さり気なく現れて、何となく話を聞いてくれて、気が付くと心が晴れてきて…それでいて、何時でも、はぐらかされてしまう…あなたの、その、何事も無かった様なフリをしてくれるのが、嬉しくて、優しさに、胸がギュッとなる…
あなた、何気ないふりして過ごしているようだけど
先ほどからこちらをチラチラ見ているのはわかってますよ
「私に何か言いたいことでも?」
「……あ、あの……服に値札ついてますよ」
俺は高3、排球に熱中している普通の学生だ。
俺と同じポジションの1年セッターにレギュラーを奪い合うも空しく、先生には「部活を引退し学業に専念なさい」と言われ続けてきた。
でも俺は嫌だった。
今でもボールに触っていたいし、エースにトスをあげたい。たとえコートに居座るのが天才だとしても、俺はレギュラーを奪いにいった。
いいことがあるから、排球をやっているわけではない。
ただ、彼らと排球をするのが楽しかった。
後輩である1年セッターも言っていた。
「このチームでもっと上へ行きたかった」。
凡人な俺と
天才な彼は
想いは一緒だった。
コートに立つのが俺じゃなかったから、このチームで上を目指して走れた。
それは確かに、もちろん悔しい。俺がコートに立って、勝って「次」が作れたら、嬉しいと思った。というか後輩がそう言って安心した。
悔しい。けど楽しい。
俺のトスでみんなの「次」を作ることはできなかったけど、それよりも、このチームでいられた事が何よりも嬉しかった。
「あの人、すごく後輩想いです。
俺その人にたくさんのこと学んだんです。」
#2024.3.30.「何気ないふり」
排球sgさん。「ここ」にきた意味。
『何気ないふり』
二人でいるだけで嬉しくて
笑ってくれるだけで心が踊る
他の人と話してるの見るだけで泣きたくなって
それでも貴方はみんなの人気者だから
僕はただ貴方の1番になりたい
わがままだって分かってるけど。
何気ないフリをして、うちの兄はいつも色々な物を盗る。
先月はプリン。今月はゲームのカセット。昨日はゲーム機一台ごと自分の部屋に持ち込んでいた。
しかも、どれだけ指摘しても
「ああ、ごめんごめん」
とだけ言って、また何事も無かったかのように物を部屋に持ち込み始めるから、父も呆れて何も言ってくれない。
いつも盗まれないように気をつけてはいるのだが、本当に気づかない隙に取られているから、これが難しい。
幸い、食べ物以外は割と綺麗に扱われていて、部屋にしっかり置いてあるからいいものの、食べ物は半分も残さず食べられてしまうものだから、僕は必ずネームペンでデカデカとした[たべるな]という字を書いておいたりして対策していた。
そんなこんなで数年間。この食べ物とゲームの取り合いは続いていたのだが、兄が中学に入学し、僕が小学五年生になった頃には、兄は部活で殆どの時間家にいなくなり、そんな戦いも無くなっていた。
「なあなあ、お前ん家ってさ」
学校の帰り道、突然僕は大柄な上級生に絡まれた。
「母ちゃんいないんだろ?」
「は?」
突然だった。見ず知らずの上級生が、どうしてそんなことを知っているのだろうか。
「おいおい!可哀想だろ」
もう1人の上級生も、茶化すようにからかってくる。
「なんで知ってるんだよ」
上級生の集団は、僕が何かいうたびに、笑いを堪えるような真似をして繰り返した。
「なんで知ってるんだよっだってさ!」
「分かってねーのかよ、こいつ!!!」
怖い。怖かった。
確かに僕の家は片親だし、母親は離婚か何かで僕が幼稚園に入る頃には居なくなっていた。
でも、僕はそれを特に嫌だとも思っていない。
それなのに、こいつらはまるで僕を可哀想な目で見ているのだ。
不気味と、気持ち悪さが混じったような恐怖感が襲う。
そいつらの怒鳴るような笑い声はみぞおちを刺すような痛みがあって、僕は咄嗟に逃げ出してしまった。
「あ!待てよ!!おい!!!」
僕はそのまま、後ろを振り返らずに家に一直線で走っていった。
「おう、おかえり」
家に帰ると、兄が珍しく先に帰っていた。
野球で怪我でもしたのだろうか、腕に包帯が巻かれている。
「腕どうしたの?」
「あー、これはなあ、まあ肉離れってやつだよ」
兄は、酔い潰れた父のご飯を盛り付けながら、自慢げに部活での活躍を話していた。
「てか、なんでそんな汗かいてるんだよ?」
一瞬、言おうか迷った。6年のやつにいじめられて、必死で走ったから、だなんて。
「いや〜。さっき鬼ごっこしてたからさ」
言えない。なぜだか分からないけど、言えそうに無かった。部活で頑張ってる兄にこんな話をしたら、馬鹿にされてしまう気がしたのだ。
「懐かしいなあ、鬼ごっことか?小学生までだぞ、楽しいのなんて」
「うるせえなあ。去年まで小学生だったくせに」
普段嫌いな兄だったが、今日はやけに優しく感じた。
「あ!あいつ連斗じゃん!」
「お〜い!!今日は逃げんなよ〜?」
「アハハハハ」
昨日の地獄は続いていた。
朝来て早々、下駄箱の前で僕を待ち伏せていたあいつらに出くわした。
「おい!無視してんじゃねぇよ」
ワントーン低い声で後ろから怒鳴りつけられる。僕は怖くて、見なかったことのようにその場を通り過ぎた。
その次の日も、僕はそいつらに出くわした。
突然声をかけられたと思ったら、教室の箒で思い切り頭を叩かれた。
僕は何もしていない。こんなことをされるまで、この上級生たちと面識もなかった。
それから、毎日毎日。絶えず僕は殴られるようになった。くるぶし、二の腕、手の甲と、小さな痣が増えていった。
もう、学校に行くのが怖くなった。夜、寝付けなくなった。兄は、ずっと部活での活躍を自慢していた。
「おい!」
その日の放課後、僕は近くの公園に呼び出された。
「お前最近つまんねーんだよ」
「…」
「お前の兄ちゃんもお前も、反撃すらできないのか」
「兄ちゃんが…?」
どうして僕がこんな目に遭っているのか、なんとなく分かった気がした。
「お前の兄ちゃん、俺の兄ちゃんが出るはずだった選抜奪いやがって!」
「…は?」
衝撃だった。いつも試合での活躍を自慢していた兄も、いじめられていたのだろうか。
「片親のくせに!」
そう上級生が言ったとき、その後ろで鈍い音がした。
兄が、包帯で包まれた腕で上級生にげんこつをかましていた。
「うわっ!」
反撃に驚いた上級生たちは、ごちゃごちゃになって逃げていった。
「やっぱり…ごめんな」
兄と2人だけになった公園で、兄はぽつりと呟いた。
「本当は何気なくやり過ごそうとしたんだけどさあ」
「お前までいじめられるとは思ってなかったんだよ」
兄は、野球で選抜メンバーに選ばれた。だが、それを妬んだ同級生によって嫌がらせが始まったらしい。そしてその同級生の弟、さっきの上級生達も影響を受けて僕をいじめたのだろう。
兄は、何気ないふりをして、悩み一つ僕に打ち明けなかったのか。プリンのときは憎たらしかったその性格が、なぜかすごく強く思えた。でも、もっと頼ってくれてもよかった。僕も助けになりたかった。
「父ちゃんには俺が伝えとくからさ、明日は休んでいいよ」
「俺も明日休んで、気晴らしに焼肉でも行こうぜ」
兄は、そう言って肩を組んできた。
「ねえ、僕のプリンまた勝手に食べた?」
「え?知らないなあ」
「部屋に置いてあったよ」
「勝手に部屋に入んなよ」
「まあ、あれ【食べていいよ】って書いてたんだけど」
「え?そうなの?」
でも、本当に何気ないんじゃなくて、気付いてないこともあるのかもしれない。
『命と出会う』
春なのに秋色のボーダーシャツが縮こまっている
目が渇くほど 色々なものをみてきた 何も知らないわけじゃない まる虫になって転がってみる 坂道の戦慄は言葉に喩えようもない この想いも果てには堆肥になる そしてまた命と出会う
何気ないフリ
夢を見ると未来がわかる。
しかし、完璧に当たる訳では無い。いくつかは外れている。
でもそんな事が起きている中でわかったことがある。
見た夢はいつ来るかはわからということ。
そして長い夢ほど、正夢になるということ。
夢で見た状況と全く同じ日もいくつかあった。
だから僕は記録をつけるようにした。
長い夢と短い夢で分け
長い夢と短い夢、これといった悪いことは起きていない。
ただ一つ。
とても長い夢で、死ぬ夢を見た。
死因は交通事故だ。
でも僕はそれを隠し、何気ない日常を過ごすただの高校生だと。
自分には毎日…言い聞かせている。
クラスの子に、水を掛けられた。教室で。
周囲は突然のことに驚いていたが、
助けようとする人はいない。
こういった行為ー客観的に嫌がらせ、いじめだと
言われるものが僕の身に起き始めたのはごく最近。
初めこそ憤慨し、同情する者が居たが、
今はもう居なくなった。
人同士の繋がりなんて所詮この程度なことは
わかっているから、失望の気は抱かなかった。
まあ冬じゃないし別にいいか、なんて呑気に構えて
そのままでいた僕に、君はハンカチを差し出した。
「そのままで居ないでくれ。周りの迷惑だ」
クラスの委員長様は優しいんだね、なんて言えば
ムッとした顔で立ち去ってしまった。
ありがたく使わせてもらった群青のハンカチを
ふと見ると、端に濃い赤茶の斑点がついている。
何だこれ、と思っていたが、思い当たるものがあった。
僕の鼻血だ。
随分と前の、ある曇りの日だった。
階段から転げ落ちた僕に手を差し延べてくれたのも彼だったか。
恐らくそのときにもハンカチを借りたんだろう。
落ちなかったのだろうか、今更ながら申し訳ない。
放課後になるなり僕は近くの雑貨店に寄って
真っ白のハンカチを買った。
再び学校に戻る頃には日も沈みかけ、
殆どの生徒が家路に着いていた。
果たして、彼はまだ教室にいた。
きっと委員長の仕事で居残りをしていたんだろう。
音もなく現れた僕にハッとした顔をし、
気まずそうに頭を掻く彼。
「…なんだよ、早く帰ってくれ
それに、再登校は認められてないぞ」
これを渡したくて。
「え?あ、ハンカチ…
?この白いの、こっちは僕のじゃない」
貸してくれたハンカチ、前にも借りたことがある。
そのときは鼻血だったよね、その端っこにあるのは
落ちなかった鼻血の跡じゃない?
「…そんなことよく覚えてるな」
そう?勘だしね。
申し訳なくて、弁償。
「いいよ、これ捨てるつもりだったから」
ふーん、委員長も嘘つくことあるんだね。
ニタ、と笑いかければ彼の顔が
心なしか赤くなった気がした。
「…嘘なんか」
ま、別にいいけど。
とにかくこれ受け取ってよ。僕も要らないし。
「え、ちょっと…!」
ーそして、何気なく切り出す。
あともう一つ。
いちいち他人に言って、大変でしょ?
直接言えば、好きなだけさせてあげるから
今度からそうしてね。
それじゃ。
呆然とする彼に背を向け、颯爽と教室を後にする。
全く、彼のあの演技といったら笑いを堪えるのが大変だった。
ずっと前から知っていた。
僕に手を下すよう、影で手回しする姿を。
今日の朝も、ずっと前、曇りの日も、
君が仕組んだ事だと、とうの前から知っていたよ。
なんて、なんて愛おしい。
それほどまでに僕が欲しいのか。
思わずこぼれていた鼻歌は、
何者かが掴んだ手の感触にふつりと途切れる。
僕を掴む手が生える体の主を見れば、
それはまさしく委員長だった。
ああ、素直な君の方が何倍も良い。
何気ないフリ
悲しんでいる君の横顔を
診ていられなくて、
何かしてあげたくて、
そっと近づいて
後ろから思いっきり抱きしめる
恥ずかしさが表に出ないように
何気ないふりをして
あなたにぬくもりを分ける
一人ではないのだと、
まるで今日を生きるのを諦めているかのようなあなたに
ぬくもりを分ける。
"何気ないふり"
非番、俺は午後休みで、この日は久しぶりに映画を観ようと計画を立てており、駅近くの映画館に来ている。
ちなみにハナは術前検査で動物病院に数時間預ける事になっていた為、検査が終わるまでの時間潰しも兼ねている。
観る映画は計画を立てている時に映画館のホームページの上映作品を見ながら、チャットで二人で決めて──飛彩はネットに疎い為──俺がネット予約した。
「開場時間まであと二十分か」
発券機から予約した二人分のチケットを発券して、チケットに記されている開場時間と、腕時計が示している時間を見比べて呟く。
「サンキュ」
差し出された一枚を受け取り、念の為自分のスマホの時計を見る。やはり二十分後に開場となっている。
「飲み物は?」
「なんでもいい」
分かった、と言ってカウンターへと向かって行った。近くの椅子に腰を下ろすと、俺の座った椅子の目の前に大きなモニターがあり、そのモニターから今後上映する作品の予告映像が流れている。
──丁度いい、これを見ながら戻ってくるのを待とう。
今はサスペンス系の作品の予告映像が流れている。ベタなストーリーだな、と見るのを止めて視線を逸らす。数秒後、音がピタリと止んだ。
──予告映像が終わったのか。次はどんなやつだ?
再びモニターに目をやると、暗闇の画面から不穏な音楽が流れてきた。
どんな作品かすぐに分かった。
それと同時に後悔した。
視線を逸らしてすぐに席を立って飛彩の元に行けば良かった。
とりあえず視覚からの情報を遮断する為に、目を固く瞑る。
恐怖を焚き付ける台詞、そこに畳み掛けるようなBGMと効果音。
聴覚からのあまりの恐怖に耳を塞いだ。
「大我?」
降ってきた俺の名を呼ぶ声に目を開いて顔を上げ、耳を塞いでいた手を離す。両手に飲み物を持った飛彩が立っていた。横目でモニターを見ると、いつの間にかあの予告映像は終わっていて、別の予告映像が流れていた。
「大丈夫か?」
「あ?何が」
「顔色が悪い」
「別に?映像の光のせいだろ」
別に、の所で声が裏返ったが気にせず言葉を続けた。
「なら良いが、無理するな」
飲み物を差し出す。飲み物を受け取ると立ち上がって「いくらだった?」と聞く。
「いや、いい。チケットを買ってくれた礼だ」
まだ時間があるから座ってろ、と俺が座ってた椅子の隣に腰を下ろした。それに倣って、先程まで座っていた椅子に再び腰を下ろす。
すると飛彩の手が伸びて、俺の背をさすってきた。
「やめろ、人見てんだろ」
「どうって事ない。他人が何か言ってきたら、俺が何とかする」
そう言って手を止めずに優しく背を撫で続ける。
その手の暖かさと優しさに、先程まで強ばっていた心が解れていく。
「……ありがと」
小さく呟くように言うと、何も言わずに頷いた。
「ポップコーンも買ってきた」
「……後で食う」
落ち着いてきたのでストローに口をつけて、貰った飲み物を吸い上げて口に含む。
中身はオレンジジュースだろうか。懐かしさを感じる爽やかな甘さが広がった。小さく喉を鳴らして飲み込む。
するとチケットに記されている作品の上映スクリーンが開場したと知らせる場内アナウンスが流れた。
「立てるか?」
「平気だっつってんだろ」
ゆっくり立ち上がり、チケットとオレンジジュースを手に、お互いの隣を歩きながら上映スクリーンへと向かった。
「なんでもないよ、だいじょぶ!だいじょぶ」
咄嗟に出るのはこんなのばっかり。
後からやっぱり、言えば良かったかなあ、とか。
笑って、今日も。
「何気ないふり」
何気ないフリ
何も変わらない。
何も変わってない。
大丈夫?
どうかした?
なんかあったん?
なにが!?
どうもしないよー!
何にもなかったと思うけど?
のらりくらりかわしていく
「心置きなく何でも話せる友人がほしい」
自分から壁を作ったらソレができないことなんてわかってるのに
怖くて、信用できなくて、
臆病で小心者の自分がだーいきらい。
『何かあったらいつでも相談してね😉』
『何にもないけどね!心配してくれてありがとう✨
何かあったら頼らせてもらうね!!』
なんて、頼る気はないのに…
壁を超えて来てくれるのを望んでるくでるくせに、
超えてきたらきたで拒絶して…。
矛盾を抱えてもやもやして吐きそう。
大丈夫?なにかあった?どうかした?
大丈夫!なにもないよ!どうもしないよ!
なにげないふり
他の人と変わらない何気ない日常。
ただ仲のいいやつと喋ったり、なんか話し合ったり。いつもの毎日。
でも、ほかの人たちとは少し違う。
だって、僕たちはマフィアだから。
裏の社会で知らない人はいない。NN。never noticeの略だ。そして僕たちはその幹部。だから知ってる。この街にいる人たちはみんな何気なく生きてるふりして、本当は裏の顔があるってこと。
仲間とよく行くカフェのマスターも、バーのマスターも、飲んだくれのおっさんも。みんなみんな、裏の顔がある。
これはそんな街の話だ。
テーマ:何気ないふり
人ってやっぱり、何気ないふりがいちばん辛いの。暴言を吐かれて、
陰口で笑われて、
自分の劣等感に溺れて、
些細な言葉で傷付いて、
本当に辛いの。
でも周りにどう思われるかが不安で
何気ないふりして笑って辛い気持ちを隠すの。
そのうち何気ないふりの仮面に、
限界がきて仮面が外れたら、
誰かがこう言うの。
『我慢なんてしなくていい。』__って。
でもこの言葉を聞くと余計苦しめられる。
そんなの自分でもわかってるから。
だからね、、、。
やっぱり今日もまた何気ないふりをしちゃうの、笑
#『何気ないふり』
No.82
私は好きな人と出席番号が前後だったんです。
なので授業などでペアや同じグループになる事が
良くあったんですけど、私も好きな人も
人とあまり関わらないので
隣に座ることがあったんですけど
めっちゃ緊張したけど何もないふりしていました。
これに慣れなくちゃと思うんですよねー!!
「何気ないふり」
何気ないふりをして彼は私に言った。
「何かあった?」と。
また明日。
もう眠いんだ、今日も沢山遊んだだろう?
まだ遊び足りないって……、お前の体力はどうなってるんだよ…。
歳!?!?歳は関係ねぇよ!!!!!多分…。
ほら、俺が寝かしつけてあげるから。
今日は何が良い?笑
絵本?それとも今日は…特別に子守唄とかどうだ!
いや即答で断るなよ傷つくぞ。俺。
ん?寝かしつけるの面倒じゃないかって?
そんな事は全然思ったこと無いぞ。笑
お前は俺にとって、大切な人だ。
優しく丁寧に、愛情を持ってやらないとな!
ほら、また明日も遊ぼう。な?
おやすみ。
【246,お題:何気ないふり】
自然な笑顔を作って貼って
何でもないような顔で学校へ行く
何気ないふりをしながら
家族と話して 兄弟たちと遊んで
何事もないふりをして1日を終える
なにもない日常 なんでもないただの日常
何気ない"ふり"じゃない
本当になんでもないんだ
そうやって、なんでもないことだと
自分に何気ないふりをし続ける。
人との関係はお互いの努力の上に成り立つもの
そう思ってきた
だから君といるとき
どれだけ腹が立っても
どれだけ悲しくなっても
どれだけ苦しくても
どれだけ涙が流れそうになっても
必死に何気ないふりをして誤魔化した
その代わり明るい感情は
誤魔化したりなんかせずに素直に表に出すようにした
普段感情を押し殺しているから少し難しかったけれど
君の隣ならなんだか自然にできていたと思う
そんな気がしてる
…いや、勝手にこちらが思い込んでいただけだった
隠しきれてはいなかったようだ
壊れないように、壊さないように
バレないように、隠し通せるように
努力してきたつもりだったけれど
君は隠すのがうまいよね
君は全部知ってたんだ
「無理しないで」
「隠す必要なんてない」
心配そうな困ったような微笑み
耳が溶けそうな優しい声
無機質な人形じゃない、人の温もり
包み込むように握られた右手
頭の左半分を覆う大きくて柔らかい手の感触
何気ないふり、なんてできるわけがなかった
君の胸元を濡らしていくこの涙を、とめることはできなかった
何気ないふり
なんて器用なことできないな
なんて考えたけどあれだ
何気ないふりして近づいて
君を抱き上げる
あーあ捕まえた
見えないところに準備していた
キャリーバッグ
気づいて逃げようとする君を
しっかりと抱きしめて
ごめんねと言いながら蓋をする
たくさん騙してきたなあ
ニャーニャーずっとないてて
こわかったよね
大好きだからこそ連れてった病院だけど
飼い主のエゴでもある
今でも思い出ぜんぶにありがとうだよ