『何気ないふり』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
何気ないふり。いつもいつだって死にたい気持ちを抱えながらなんでもない風に生きている。
もうなにをするにも価値を見いだせずにやる気がしない。受動的な娯楽を惰性で続けているだけだ。
働いて食べて風呂入って寝て働いて、その繰り返し。毎日感情が死んでいく。
やらなければならないこととやりたいことがたくさんあるのに暇な毎日。なにもやる気がしないからそれらを放棄して生きるだけの日々。
空しさだけが積み重なっていく。今からでも努力しなければならない。だけど頑張ってなんの意味がある。
生きる意味は自分の中にある。だけど気力がわかない、体が動かない。努力が続かない。空しさに人生を支配されている。
🌿何気ないふり🌿
悲しみは痛みに似て
胸を締めつける…
もう何年も経っているのに
未だ癒えることがない
心の痛み…
みんな
何気ないふりしていても
ひとつ
ふたつ
痛みを抱えてる
時代が変わり続けでも
どんなに進化しても
人の心の痛みは変わらない…
✨✨🩵✨✨
教室中が固唾を飲んでいるようだった。
普段は授業中の先生からの質問にも難なく答えるルナが今日に限って苦戦しているようなのだ。
(どうした、これくらい楽勝だろう…)
俺は戸惑っているように見える彼女を助けたくて今すぐにでも質問に答えたかったが、ゴクリと唾を飲んで我慢した。俺の頭の中では次の考えがぐるぐると回っていた。
俺が先生の質問に何でもないように答え、
(なぜヨシキが答える?さては、あいつ…)
と教室中に思われる危険を含みながらもルナからの好感度を上げたいという欲求が頭を満たしているのだ。なによりこの教室の雰囲気を変えたい、先生にできないなら俺がやってやる。そうするなら慎重に言葉を選び、答える声のトーンも冷静さがなければならない。
依然、教室には沈黙が降りている。先生はヒントを出したいのだろうが、戸惑っているように見えた。そこで俺は大袈裟に芝居がけて、咳払いをした。教室中の注目が、ルナから俺に集まる。立ち上がり口をOのかたちにして答えようとした瞬間、教室の扉が開いき、アツキが入ってきた。
「すいません、遅刻しました。」
教室の隅々まで届くその声に、俺はガックリとうなだれ、涙をこらえようとして、ぎゅっと瞳を閉じた。
ずっと、何気ないふりをしていてほしい。
私は、些細な事でいつも気を遣ってしまって、それがまた一周回って周りにも気を遣わせてしまうから。
そもそも、私が気を遣う要因がなければいい。
私も、何気ないふりなんてお手の物なの。
だから、何もなかったように、ケロッといつもの態度でいるふりをしてほしい。
それが嘘だと分かっているから、意味はないかもしれないけれど。
「何気ないふり」
【実況者グループ解散】
【俳優死亡】
【漫画打ち切り】
「あ、へーそうなんだ」
何気ないふりしてるけど悲しい。
解散した実況者グループの動画はいつも見てたし、
友達と動画を見た感想を話すのが楽しかった。
亡くなった俳優さんが出てるドラマはリアタイでも、
録画でもずっと見てたし、主演になったら嬉しかった。
打ち切られた漫画は友達に布教するほど大好きだったし、自分でグッズを作ったりした。
【チャンネル登録者100万人達成!】
【あの俳優が主演男優賞受賞!】
【漫画アニメ化決定!】
とか嬉しいお知らせだけ聞きたかった。
高校時代、片想いしてた女の子が
先輩と手をつないでいるのを見た。
次の日、平静を装ってても
授業は上の空
マラソンはひとりだけコースアウト
今でいう、お豆腐メンタルだったのかな?
大好きな君が、なんだか元気がないような気がした。
ただいま、と帰ってくるなりソファに突っ伏し動かない君に、おかえりなさい、とフサフサの身体を擦り寄せる。
たいていのばあい、これでご機嫌になる君が今日は無反応。
滅多にしない頭突きも披露するが、これまた無視。さすがにしんぱいだ。
ゴロゴロと喉をならして、背中にゆっくりと乗っかって、ふみふみとマッサージをする。
そして、どうしたのと鳴けば、ようやく君は少しだけ笑ってくれた。よかった。
背中から退くと、上体を起こした君が優しい手つきで下顎をワシャワシャと掻いてくれる。
お返しに手の甲をなめる、ちょっとへんな味がするけど。
そのまま、ソファでコロンコロンと寝返りを打ちながら、両前足の指を広げ、しかし爪は出さないように肉球を見せつける。
この状態で指先だけをクイッとする、君が一番よろこぶ仕草。
これをすると顔面がだいぶ、おかしなことになっているけど、たぶん君は気づいてないだろう。
ネコってタイヘンなのさ。
テーマ「何気ないふり」
「特別なんて求めない。
大切な人の手を握り、スイートピーの香りを感じ
春の暖かな風に包まれる。
こんなに幸せなことはない。」
心に空いた穴を埋めるように
僕は自分に呪いをかけた
何気ないふり、それができたらどれほど良かったのだろう。
迷惑をかけたくないから相談しなかったのに結局ばれてしまった。
学校で、仕事で、人間関係で、色々なところで失敗を繰り返してきた。
私はいらない子?
私は何のために生まれたの?
そんな疑問を毎日自分に呪いのように問いかける。
そして、今日もまた私は仮面の下を見せずに笑うんだ。
#何気ないふり
何気ないふり
何気ないふりして、
本当は辛いんでしょ
ふと、頭を一度撫でられた。
振り返ると同時に、身体が一回り大きな彼に包まれる。
「どうしたの?」
「ん、充電中」
このところ仕事が忙しかったし、恋人として支えになれるなら本望だ。労るように背中をさする。さらに抱き寄せられて少しびっくりしたけれど、愛おしさももっと増した。
普段から褒めるときや慰めるときなど、頭を撫でてもらう行為は日常茶飯事みたいなものだから、最初は全く気づかなかった。
こうやって甘えてくるときは、必ず一度だけ。
改めて意識してみると、普段と違ってちょっと遠慮がちというか、伺うような素振りがある。
(突然こんなことしてごめん、って思ってるのかもね)
真面目な上に10歳年上だから、しっかりしなくちゃという気持ちが強いのかもしれない。
全然気にしなくていいし、もっと頼ってくれてかまわないのに、と口で伝えるのは簡単だが、きっと彼は頑張ってしまうだろう。
だから、少しずつ少しずつ、自然と寄りかかれるようにしていくんだ。
(あなたは私をとても大事だって言ってくれたけど、私もなんだからね)
お題:何気ないふり
【何気ないふり】
抜けるような青天の下に桜の花が満開に咲き誇る川沿いの道は、多くの花見客で賑わっていた。
例年であれば、ここまでごった返すことはないのだけれど、どうやら今年はテレビの情報番組か何かで、花見の穴場スポットとしてこの場所が紹介されたらしい。こんなに人が押し寄せてしまったら、もうそれは穴場でも何でもないのではないだろうか。なんて、至極くだらないことを頭の片隅で思った。
私たちにとってこの道は、春になると桜が綺麗な、ただの最寄り駅までの経路に過ぎない。そして残念ながら、ちょうど良い迂回路が他にない以上は、桜を目当てに訪れたわけでもないのにこの人混みへと諦めて突入するしかなかった。
一つ年下のくせに生意気にも少しだけ上にある君の顔を、ちらりと仰ぎ見る。人混みが大嫌いな君は案の定、眉間に深いしわを寄せていた。なるべく自然な動作で、そっと君の手を握る。
「行こう。はぐれないでね」
君が人に流されてしまわないように。ちゃんと二人で無事に駅まで辿り着けるように。全部全部君のためで、何でもないことなんだよって顔をして、重ねた手に少しだけ力を込めた。
どきんどきんと跳ねる私の心音が、どうか君に届いていませんように。触れ合った指先に集まった熱が、どうか君まで伝わっていませんように。
君の手を引いて人波をかき分けながら、ひっそりとそう祈る私の頭上に、桜の花びらがひとひら舞い落ちた。
#16 何気ないふり
何かされても大人の対応
シャントしてる姿がなんとも
素敵
立ち振る舞い
そうなったら格好いいのに
当分なれそうにないなぁ
#何気ないふり
仕事の先輩
骨折して3か月後仕事に復帰した
相変わらず足が痛いようで
何気ないふりをしていてもなんとなくわかる
座って仕事していいと言っても、聞く耳もたない
立って作業している
態度に出さないで笑顔で仕事する姿勢は尊敬しているけど
今は無理しなくていいのにな。
―何気ないふり―
どんなにことが大きくても
どんなに自分が追い詰められてても
何気ないふりをするのが
いつの間にか癖づいてしまった
きっと小さい頃から
人に迷惑をかけないことを
生かしてもらうことの薄利
として生きてきたから
だから彼に出会ってからも
当然のように何気ないふりをして接した
すると彼は私の“ふり”を見抜いてみせた
そして不安げな面持ちで訊いてくる
「どうしたの」と
私は変わらず何気ないふりを続けた
彼も彼で引き下がらない
はっきり言ってしつこかった
でも、そのしつこさが私の真意には
合っていたようで
私は押され負けて
堅かった口もすんなりと開いた
彼は大丈夫だと思った
彼なら私を守ってくれると思った
彼だけは私を理解して
私のために親身になってくれると
そう思った
仮面夫婦ってあるらしいね。
夫婦のフリをしてやり過ごす?
俺はこの歳になるまで、いつも素のままで生きて来たつもりだ。
いや、今となっては、生きて来させていただいたと言うべきなのかもしれない。
正しいことでも言い方によって、相手を傷つけることもある。
それは、他人でも身内でも同じなのだが、往々ににして、身内にはキツく言ってしまうよね。そこは反省する部分がある。
でも、もっと深い溝ができること、
それは、大切な瞬間、大変な瞬間に、その人が居ないこと、その人の言葉がないこと、、、、
そこに居ない君、何も言わない君、
夫婦ってなんだろうって悲しくなる。そして、もう、期待しなくなる、そして、
一緒にいるのが苦痛に、、、、
俺がこんな気持ちになるなんて、この歳でなあ。。。
子供たち、孫たちよ、すまない。
だから俺はまだ彼女と生活するよ。
今はまだ全く考えられない、自身の心の癒を期待して。
多分、どちらが悪いというわけじゃない。
どちらが折れればというわけでもない。
心が叫んでる、今更そんなこと思いついてもよー。
己を納得させる何かを見つけなければ、
周りを含めた全てが、、、、
君はいつも
さりげなく手伝ってくれる
なにげないふりをして
みんなのことをよく見てる
君はきっととても優しい人間なんだろう
だけど僕は言いたい
僕は確かに率先して助けたりはできないし
困ってる人のために泣ける人でもない
でも僕もなにげないふりをして
みんなのことをよく見てる
だから君が僕のこの想いに気づいていないのも
僕は知ってるし
君があの人をいつも見てるのも
僕は知ってるんだよ
《なにげないふり》
#9
自分の存在証明は容易い問題だろうか。
我思う、故に我ありとは有名な哲学者の言葉である。
自分の思考は確かに存在している。つまり、それに伴い自らの存在も立証されるという論であると一般的には捉えられている。
加えて、有名な哲学の一つに、世界五分前仮説という物がある。全ての存在、ついては記憶までもがたった五分前に創られたと唱える説である。この説はあくまで別の論の説明を補足する為に引き合いに出された考えではあるが、自らの存在について再考するには充分な議題であると言えるだろう。現在、私という存在は確かに存在しているとしても、過去の私は必ずしも存在したと言えるのだろうか?過去の存在を証明するものは過去に創造されたとされる建築物や形跡、自らの記憶と他の生命体——ここでは人間とする——との共通意識に限られる。私達人間にはある程度の学習能力が備わっている。私達の祖先が長い年月をかけて培ってきた文化と叡智を享受して、私達は生存している。種の繁栄は、過去無くしては成り得ないのだ。しかし、世界がたったの五分前に構築された物だとしたならば?私達に過去など存在しない。私達は脳に刷り込まれた記憶を頼りに、過去という存在を盲目的に信じているだけだ。過去が存在しなかったという事は、それ即ち、過去の私は『存在しなかった』という事になる。現在と過去を直接繋ぐものは、所詮、不明瞭で形を持たない記憶しか無いのだ。我思う、故に我あり。私の思考は、一体何処から生じたのだろうか。二律背反の問いの中で私達は存在している。
追記するとしたならば、私の存在は私一人の認識で成り立っている物では無いという事だ。人は長きに渡り集団での生活を行ってきた。現代でも、私達は人と人とのネットワークを介して生存しているのが常であろう。互いの繋がり、互いの認識を得る事で、記憶の中に人は存在している。よりわかりやすく例えるならば、死者の存在だ。死者の存在は、生者の記憶と、生前に遺した痕跡によって成り立っている。しかし死者の存在証明に、より重きを置くべきは生者に残った記憶の方だ。死者に関する記憶が存在しなければ、生前に遺した痕跡も、死を示す墓石すら、只のガラクタに過ぎない。墓石に至っては、何の意味も持たない石の塊に成り果てるのだ。
以上を持って、自らの存在証明を行うには、自らの思考と他者との繋がりが必須となるだろう。如何に考えようとも、結局答えは出ない、というものが私の現在の見解ではあるが、何事も考え様だ。ただ一つ、私からここまで読んでくれた貴方に伝える事があるとするならば、思考を止めるな、ということだけだ。
「私ね、好きな人が出来たの。」
お昼のメロンパンを食べようとした手が止まる。
頬を染めて呟いた親友を見つめにやりと口角を上げる
「え、だれだれ?同じクラスー?」
「うん…」
応援するよなんて笑いながら背中を叩く。
私が男だったら君の好きな人になれたのかな、なんて。
私は何気ないふりをしてメロンパンを一口かじった。
何気ないふり
何気ないと相手に感じさせたら
何気ないことにならない🤭
優しさから行われる
何気なさは、相手の思いやりだよね。