『何でもないフリ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「私に何でもないフリして誤魔化せると思ってるの?!」
こんなことを結構な声量で立ち上がりながら言うものだからカフェでの視線が彼女だけでなく僕にまで突き刺さってくる。
「てか急に何?その何でもないフリして誤魔化せると思ってるのってやつ。僕なんも隠してないんだけど。」
「え〜絶対隠してると思ったのに」
「勘で言っただけ?だとしたら迷惑すぎるんだけど。」
僕の冷たい言葉にも彼女は笑っている。
いつも彼女は笑っている
僕は彼女が何でもないフリをしていても
気づけないのだろうか
─────『何でもないフリ』
何でもないフリをすることが、癖のようになってしまったのは、いつからだっただろう。
私はいつも気づかぬうちに自分の容量を超えてしまう。いい加減上手く付き合える様にならなければと思うけれど、それがまだ掴めずにいる。
…………なのに…。
なのに、この男には…………
「朝倉〜少し休憩してこ〜い」
この男、成林 豪(なるばやし ごう)には見抜かれてしまうし、気付かれる。
「大丈夫だから」
「駄目、はい休憩いってらしゃ〜い」
「ぐっ………………」
私は渋々自分の席を立ち、休憩をしに広場へと向かう。
珈琲を購入し、深くて柔らかいソファに座ると、疲れていた自分が顔をのぞかせる。
「…………何であいつにはわかるのよっ」
何だか腹が立つ、私の方が、誰よりも私自身と暮らして生きてきたというのに…。
どうして彼のほうが私の体の疲れに気が付くのか。
本当に腑に落ちない。
◈◈◈◈
「成林〜」
「うん?何?」
成林に声をかけたのは、成林、そして私と同期の近藤 学(こんどう まなぶ)だ。
「何でわかるんだ?」
「何が?」
「いや、ほら、小倉さんが疲れてるって…」
小倉とは、私の名字。
「うん?そんなの分かるよ。……というか、小倉は特にわかるし、分かりやすい」
「そうなのか〜?俺にはさっぱり」
「お前はわかんなくていいの。
それに、お前に分かられたら俺が困る」
「何でお前が困んだよ!」
そう聞かれた成林は、優しく笑いながらこういった。
「……秘密。」
そんな会話が密かに繰り広げられていた事は知る由もない私。
私は買った珈琲を飲みながら、静かに自分の疲れを癒やし、自分を労るのだった。
なんでもないふりしながら、耐える力を、つけていく。
人の痛みが、少しでもわかるようになるかもしれない。
何でもないフリ
薄っぺらの大丈夫
そんなのわかるよ
無理しないでね
ころがった"なんでもない"で左手の草紙のふちの赤に気づいて
火曜日の朝、私は電車に乗って学校に来た。
席に座って本を読む。
先生が教室に入るまでの時間が私にとって一番の楽しみである。
「もしかして怒ってる?」
――別に怒ってないし。
そう呟きながら、そっぽを向いたまま、目を合わせようとはしない。なんとなく合わせたくないだけ。
別に、私以外の女にちょっかいかけてたって怒らないし。嫉妬なんかしてない。
「かわいいなぁ」
そう言いながら、頭を撫でてくる。
やめてよ、そうやって機嫌を取ろうとするの。
私のことはほっといて。あの女と遊べばいいじゃない。
「ねぇ、もしかして嫉妬してくれてる?」
違う。嫉妬じゃない。他の女が私の城を土足で踏みにじっていく感じが嫌なだけ。
「誤解だよ。ちょっと遊びに来ただけだって。友達がさ……」
そうやって言い訳を並べるあなたに、だんだんと腹の底から怒りが湧いてくる。
だって、誤解じゃないじゃない。実際、その女を家に上げてたよね? 遊びに来てただけって、私がいるのに他の女を上げるなんて。
……なんて、何でもないフリしながら、結局そうやって怒ってしまう私が、だんだんと醜く思えてくる。「かわいい」って言ってくれるけど、本当はこんなにかわいくない。だから浮気されちゃうのかな。
「どうしたら機嫌を直してくれるかな……」
家の中を見渡して、私が興味を引きそうな物を必死で探している。
許してあげた方が、可愛げあるかな? でも、やっぱり簡単には許せない。何を出されたって騙されないんだから。
「おもちゃは――ダメかぁ。じゃあ、ちゅーる! ちゅーるあげるから!」
そんな物出されたって……許さないからぁ!
――ちゅーる美味しい!
『何でもないフリ』
[何でもないふり]
彼女は日頃「何でもない」と口にする
それがフリなんだと分かったのは彼女が倒れてからだった
彼女の家に行くと、玄関先には無造作に置かれた
金融会社からの催促状と各々のライフラインの停止の通知書が散乱していた
「ー……」
僕は彼女の変化に気付いてやれなかった
逢う度に疲れている様子も服装の乱れも見られなかったからだ
各々の催促状を持って彼女をから事情を聞くことにした
「ー…何で生活困窮してることを相談してくれなかったの?」
彼女は各々の催促状をちらと見た後、空に視線を逸らした
「ー…何でもない。」
君はいつもそうだ。
何があっても「何でもないふり」をして、自分を追い込む癖は治らないだろうか?
しっぽのついた
あたたかな家族が
そっと寄り添うように
となりで丸くなる
何でもないフリは
得意なほうなのに
いつもきみだけは
ごまかせない
「何でもないフリ」
傷つきたくないから、心を空にする。
そんな癖を、いつから身につけたのだっけ。
陰口も、上辺だけの賞賛も、どうでもいい。
聞こえないフリ、聞いていないフリ。
傷ついても——何でもないフリをしていたら。
いつしか、誰の言葉も心底に届かなくなってしまった。
でもいいの。
ひとりが気楽、ひとりが良いから。
「にゃー」
リビングの窓辺に座っていたら。
老猫が隣に、寄り添ってきた。
冷えた手に、やわらかな肉球の感触。
キラキラのおめめ。
優しい暖かさ。
……何でもないフリなんて、できないね。
大好きは、確かにここにあるんだ。
おはよう(笑顔)
私は常に笑顔がつく。
でも、そんな私も辛い時、悲しい時、大変な時がある。
だけど、こんな弱い姿を見られたら、失望されるかもしれない。
だから私は笑顔の仮面をつけるの。
仮面さえつけておけば泣きたいほど苦しい時も、
隠せるもの。
私の気持ちなんて大した事ないんだから。
「〇〇さん大丈夫?」
あっ、ええ、大丈夫よ。(笑顔)
(ほんとは、ほんとうは、私の本音を聞いてほしいの
ただただ話を聞いてくれるだけでいいの。私は私は今、全然大丈夫じゃないの。)
何でもないフリ
いつも笑顔で悩みなんてない、なんでもないフリをする。先生に何か頼まれたら「はい!わかりました!」
友達に頼まれたら「OK!やっとくね」これは表の俺。裏の俺は「死にたい。消えたい。どうやったら死ねるかな。寝たらそのまま死んでないかな。すきぴまだ他の子と話してる。あの子嫌い。膝に乗ってくんな。授業中話しかけてくるな。寒い。誰が俺を虐めて。学校に行かなくていいようにして。誰が俺を殺して。めんどくさい。あの人きもい。」など沢山のことを思っています。なんでもないフリ、俺上手なのかな?
#何でもないふり
いつも”大丈夫”っていって
自分より他人の心配ばっかりする
やりたいことも我慢して
言われたこと、頼まれたことをする
本当はこんなのキャラじゃないでも
そうしないといけない
こうやって笑顔を偽ってキャラを演じる
でも時々これが壊れそうになる
ただ皆んなは気づかないバカだから
だけどねそろそろ疲れたよ
”何でもないふり”するの
何でもないフリは
得意だった。
平気なフリ
見て見ぬフリ
聞こえないフリ
それが、自衛にもなると思った。
けれど…なんだか違うんだ。
些細なこと、気付いたことに
手を伸ばしてみたい。
世界の大きな渦の、端っこでいい。
私は、私らしく。
通り過ぎようとした、足を止め
私は、駆け寄った。
大丈夫ですか、と声をかけ
そっと手をさしだした。
【お題:何でもないフリ】
PM. 何でもないフリ
何でもないフリをしているだけなのに、
何故か顔が赤くなる...。
─何でもないフリ─
「大丈夫」って嘘ついて、
本当は無理してる癖に。
「怖くない」って嘘ついて、
本当は自分が一番怖い癖に。
「なんでもないよ」って嘘ついて、
本当は作り笑いに疲れてる癖に。
何でもないフリってそんなに楽しい?
辛くないフリってそんなに簡単?
自分のことはどうでもいいの?
…自問自答しても意味ないか。
全て私がしたことだもの。
誰にも解決出来やしない。
自分を変えられるのは、自分だけ。
別にいいけどフリするのは難しいとおもうそれにいつかバレるからね
おおげさに慈しむ朝日の慈しみの数だけ朝日へ向けられる殺意
「何でもないフリ」
これは僕がしたくない行動の1つだ。
何でもある時に何でもないフリをしてしまう。これは、
相手を心配させない為などに使う。
最初の頃はそれでもいいだろうが、何回も使っていると相手の手間が増えてくる。
相手「大丈夫か?」
自分「大丈夫、何でもない」
相手「本当に大丈夫か?」
と、再度確認される。 これは自分の「何でもない」に信用がなく、相手に気を使わせている状態。
相手からすると面倒くさい。
相手のことを本当に考えているのであれば、「何でもないフリ」はする必要がない。
そうは思うのだが、クセでつい言ってしまう。
僕って面倒くさいな。
なんでもないフリをして、自分の気持ちに蓋をして、感情殺して、そして───息をする。
今日もそうやって生きていく。
私はそうすることしか知らないし出来ない。
きっと愛すべき人が居ても愛してる人が出来てもずっとこのまま。
このままでも悪くないのかな。そうやってまた感情に蓋をする。
『なんでもないフリ』