伝えたい』の作文集

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伝えたい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

2/13/2023, 4:12:22 AM

職員室だけがいつも暖かい学校
その温度管理に異議をとなえる人はいない
だってそこに行くとみんな忘れてしまうから

わたしたちは席替えで暖房の近くになってラッキーだねとおしゃべりをする

中庭をのぞむ教室
ここはどこかの縮図
伝えたいことなんて思いつきもしなかった

雪の月曜日


#伝えたい

2/13/2023, 4:11:19 AM

どれだけ言葉で表しても
本心は隠れたままで
何を感じているかは
本人にしか分からない

それでも伝えたいことがあって
すれ違う思いがあって
難しさに頭を抱えるその日々も
交わした分だけ価値になる

2/13/2023, 4:00:09 AM

お題「伝えたい」



「これからあなたは彼らの娘として生活していきます」

あたしは、赤ん坊の姿をしたあたしを抱えている男の人の声に耳を傾けていた。
目の前にいる男女に見覚えはない。おそらくあたしを作るように依頼した人たちだろう。
赤ん坊の姿のあたしは言葉を話せない。だから、んあと動物が鳴くように返事をする。

返事を聞くと、男の人はあたしの親になる人たちに目を向けた。

「ご存知のとおり、いまは電力不足で『人形』の販売は禁止されています。ですので、くれぐれも周りに知られることがないよう、ご注意ください」

彼の言葉に、ふたりは真剣な顔で頷く。

「充電は、充電器であるこの板に仰向けで寝かせればできます。充電器と『人形』の間に何かあっても充電可能ですので、シーツなどの下に充電器を設置してください。また、小学校に上がるまでは独自の教育を施して人間に近い言動をできるようにします。日程は追って連絡します」

彼はあたしを『両親』に差し出す。男の人の方……『お父さん』があたしを優しく受け取った。

『お父さん』と『お母さん』があたしを見下ろす。
その目には涙が浮かんでおり、きっと待望していた『娘』だったんだなと思った。
差し出された指を小さい手で握ってやれば、『お母さん』は嬉しそうに笑いながら泣いていた。



あたしは人形なので食事も排泄も要らないが、『人間』として生きていけるように、『人間』の普通の生活を学んでいった。
さらに親の希望は「元気で優しい娘」だったので、それを満たせるような行動も学んだ。

小学校からは人間だらけの環境になる。人間は「違い」に敏感だから気をつけなさい。気づかれたらあなたの『両親』もあなた自身もタダじゃすみませんよ。

何度も何度も言い聞かされた。
そらで言えるくらいには言い聞かされた。
そもそも人間とは違って物忘れというものができないので、言われたことは全て覚えているのだけど。

小学校の入学式。
あたしは緊張している素振りを見せていた。
堂々としすぎていると目立ってしまうから、という指導だったから。

「そんなに緊張しなくても大丈夫よ」

『お母さん』があたしの手を握って歩いていく。
一応体温も再現しているので、触った感じで『人形』だとバレる心配もないらしい。

周りには、あたしと同じ背丈の子達がたくさんいた。
きっとみんな人間の子供なのだろう。あたしみたいな『人形』の子供はもういないのだと話を聞いている。

「ねえねえ! トモダチになろ!」

突然投げられた言葉に辺りを見回すと、新入生と思しき女の子があたしを見ていた。
隣にいるお父さんらしき人は苦笑して、『お母さん』に「すみません……この子はやく友達がほしいみたいでずっとこんな調子なんです……」と謝っていた。

「名前、なんていうの?」
「チヒロ! そっちは?」
「ハナ。よろしくね、チヒロちゃん」

挨拶をすると、お父さんらしい人が驚いたように「しっかりしてる子ですねえ」と言った。
『お母さん』は、「自慢の娘なんです」と誇らしげだった。あたしとしては、年相応に振る舞えなかったことについて焦りを感じていた。

「さっきトモダチになったみっちゃんとよーちゃんと写真とろーよ!」
「みっちゃん? よーちゃん?」
「つれてくる!」

チヒロちゃんは台風のようにどこかへ去っていった。
取り残されたお父さんは屈んであたしに笑いかけた。

「ちょっと元気すぎるけど優しい子なんだ。よかったらチヒロと友達になってあげてね、ハナちゃん」

あたしはそれに頷く。そうこうしているうちにチヒロちゃんが女の子二人を連れてきた。


「パパ! 写真!」
「じゃあみんな、ここに並んで」

ひっそりとみっちゃんとよーちゃんに自己紹介を済ませて、あたしたちは、チヒロちゃんのお父さんの指示に従う。
みんなでピースして一枚撮ってもらったあと、みっちゃんが言った。

「みっちゃんのランドセルも撮って!」

みっちゃんのランドセルは綺麗な桜色だった。お気に入りらしく、さっき自己紹介してたときもしきりに見てたがっていた。

「かわいいランドセルだね。じゃあランドセルをこっちに向けて、振り向いてくれるかな?」

みんなで並んでランドセルをカメラに向ける。
これがトモダチというものなんだな。
あたしは少しワクワクしていた。


よくわからないけど写真をたくさん撮らせて、大人をニコニコさせて。
あたしも、『お父さん』と『お母さん』にとってそんな存在になれるだろうか。

『子供の先輩』を観察しながら、あたしはどうにか人間の子供として生活していった。



事件が起きたのは、高校生の頃だ。
初めて、家に友達を招くことになった前日。
『お父さん』も『お母さん』も喜んでくれて、『お父さん』なんかはその日にわざわざ休みをとったくらいだ。
あたしも楽しみだった。そして、バレないかの不安もあった。

ソワソワしながら布団に入ると、違和感があった。
給電されない。角度の問題か、シーツの問題かと試してみたが、全く変わらなかった。
慌てて『両親』に報告に行く。
部屋は真っ暗だった。

停電、というものだと『お父さん』が言った。
『お母さん』が手回しラジオと懐中電灯を持ってくる。
ラジオでは、深刻な電力不足のため停電の復旧めどはたっていないという話だった。

『お父さん』はポケットから携帯電話を取り出して、どこかに電話をかける。

「娘の充電はどうすればいいんですか。……え? 復旧まで待てって……いつになると思ってるんですか、下手すると半年とか言ってたじゃないですか!」

『お父さん』が怒っている。
あたしの隣で『お母さん』が不安そうな顔で『お父さん』を見つめている。
あたしは現状のバッテリー残量を確認する。32%。明日の午前中まではもつかもしれないが。

「とりあえず、スリープモードにして極力動かないようにするね。友達にも、風邪ひいちゃったって言っとくから大丈夫だよ!」

あたしは二人に笑顔で言った。
二人の沈黙を、了承の意味と取って、あたしは部屋に戻った。





友達には風邪の連絡をとり、布団に横になる。給電されないのは初めてなので、なんだか落ち着かない。
布団に入ってもあったまらない。給電されなくても、自分の体温で布団をあったかくできる人間は便利なものだなと思った。

脇腹にあるカバーを外す。そこにはシャットダウンボタンとスリープボタンとリセットボタンがある。
スリープボタンであれば、少しゆすられれば起きられるはずなので、『両親』が来ても問題ないはずだ。
スリープボタンを押して、あたしの意識は闇に沈んでいった。



あたしを呼ぶ声がした。
体が揺れている感覚があり、目を開く。
体は動かない。スリープモードでもそれなりに電池を消費してしまったらしい。
首を動かさない範囲で辺りを見回すと、困った顔の『お母さん』と、呼ぶ予定だった友達がいた。

「ハナちゃん、なにしてるの」

女の子は言う。もともと笑顔の少ない子だったが、今は感情という感情が見えなかった。

「風邪だから寝てるんだよ」

あたしが返すと、彼女は苦い顔をした。
もしかして話したのだろうか。チラッと『お母さん』を見ると、目を逸らされた。

「ただのお見舞いのつもりだったのに……お父さんたちの慌てぶりがおかしくて問い詰めたの」

あたしが『お母さん』を見たことに気づいたのか、彼女はつまらなそうに言う。
きっと会わせたらバレるという不安が先行して追い出すことに重きを置きすぎたのだろう。風邪くらいでそんな剣幕で追い出す家などきっとないのだろう。

あたしは笑った。

「どう? あたしの部屋。この抱き枕とか可愛いでしょ?」
「うん、似合ってる」
「あそこに飾ってある写真はね、小学校の入学式の時に友達と撮ったんだ。可愛くて片付けられないの」
「そうだね、左がハナちゃん?」
「そうそう、隣がチヒロちゃん、よーちゃん、一番右の可愛いランドセルの子がみっちゃん」
「この子達は人間?」
「うん、あたしが作られた頃には、『人形』は違法だったから」
「……そっか」

彼女は写真を見つめている。

「その隣にあるオコジョは、ずっと前に『お父さん』が出張のお土産に買ってきてくれたんだ」
「……廊下にもたくさん写真あったね」
「うん、『お父さん』も『お母さん』もお出かけも写真も好きだからね」

彼女は静かにぬいぐるみを撫でていた。
あたしも静かに天井を見つめていた。20%を切ると、もう体は動かすことはできない。口だけはギリギリ動かせるが、口が動かなくなるのも時間の問題だ。

「『お母さん』、『お父さん』は?」
「下で……電話を……」
「あたしはもう時間ないみたいだから、呼んできてもらってもいい? 最期に話したいなって」

『お母さん』は俯いたまま部屋を出た。
きっとあたしを買わなきゃこんな気持ちにならなかっただろうに。あたしは『両親』を哀れに思った。

「来てくれてありがとね、最期に話せてよかった」
「本当に最期なの?」
「充電できるようになれば最期じゃないけど、その時にはデータ飛んでるかもしれないし」
「ロボットだもんね」

彼女は小さくわらう。「他の子と何も変わらないのに」と写真を見ている。

「あたしはね、違法の存在だけど、人形だけど、愛されて育ってきたの。だから……この家のこと、この人形のこと、覚えててほしい」
「私が覚えてたって何にもならないよ」
「ううん、あたしが人形だって知ってる人に、伝えたかったの」
「……知ったのついさっきだけど」
「うちの『親』がごめんね?」

彼女は黙った。悲しそうな顔をしているように見えたが、わからなかった。彼女は、『両親』と入れ違いに帰っていった。

「あの子ならきっとあたしのこと言いふらさないから大丈夫だよ」

あたしが言うと、『両親』は「そんな心配をしてるんじゃない」と呟いた。

「もう声が出づらくなってるから、急いで言うね。『人形』のあたしを、ここまで大事にしてくれてありがとう。すごく、楽しかった」
「大丈夫だ、ハナ。いつか必ず、復旧したら、戻ってこれる」
「そうよ、たとえデータが消えても……あなたは私たちの娘なんだから」

言葉とは裏腹に二人は滝のように涙を流し続けていた。そんな彼らに触れられないのは少し惜しい。

「またね、『お父さん』、『お母さん』」

頭の中で鳴り響く警報。電池残量5%。視界も暗転し始め、音も遠ざかっていく。きっと二人はあたしの名前を呼んでいるのだろう。

こんな人形じゃなくて、人間として、二人の娘になりたかったな。

今まで過ごしてきた時間を頭で振り返りながら、あたしは眠りについた。



おわり。

2/13/2023, 3:35:18 AM

#伝えたい

僕は趣味で探偵をやっている、今日も殺人事件の解明に取り組んでいるわけだ、

今までいくつもの難事件をその場で解き明かしてきた、
しかし事件に取り掛かる前に伝えたいことがある
この事件の犯人は、僕だ

厳密にはこれまで僕が関わった事件は全て僕の犯行だ

子供の頃から探偵に憧れていたが、同時に殺人衝動やトリックを作りたい欲求があった
結果的に僕は全部をやることにした、

トリックを考え、殺して盛り上がりそうな人物を殺害し、動機をもちそうな人物に罪をなすりつける

考えたことはないかい?「どうしてあの名探偵がいるときに必ず、事件が起きるんだろう」ってさ
ここだけの話、多分あいつらヤッてるよ、僕が言うから間違いない。


さて事件に取り掛かろう、今回のトリックはなかなか手が込んでる、でも心配はいらない僕が来たからにはこの事件は解決したも同然だ。

2/13/2023, 3:09:07 AM

辛いこと、学校に行きたいこと、
伝えたいけど伝えれない私はきっと弱虫。

2/13/2023, 3:08:50 AM

貴方のその素振りは
いつも穏やかで
上品で
ゆったりとしていて
無駄に話さず
暖かく
優しくて
安らぎを与えてくれている。

と、思ってた。

本当の貴方は
寂しくて
なんの波乱も立てたくなく
孤独で
虚無だった。

今までどうして気付いてあげれなかったのか
悲しさや
苦しみや
虚しさ

知ってしまった。
これからどうやって
貴方は孤独じゃない。
ひとりじゃない。
味方がすぐそこに居ると
伝えれば良いのかな。

伝えれない立場だから
難しい。
でも人生は常に幸せばかりじゃないし
これから起きる辛いことは
少しずつ乗り越えて。
味方は居る。

信じる勇気もちょっと持てるように。

2/13/2023, 2:42:52 AM

雨の日に買い物なんて行くものではない
食料品と生活必需品を買いに行っただけなのに
ウザったい雨のせいでほとほと疲れてしまった

田舎らしいマナーが欠けた人混みと雨にうんざりした私と母は、早々に戦を切り上げて帰宅し、
戦利品らを机に並べ、
片っ端から収納している最中である



「これ、安かったよね」

母が指さしたのは
コンビニにもスーパーにも
どこにでも置いてある相場100円の菓子パン
それが今日は90円で売り出されていた、
まあ確かに安いが、
私はもっと安く売り出されている所を知っているから共感できなかった
都内の競争が激しいところだと、
最安50円の時だってある
そう言おうとして口を噤んだ

母は知らないのだ、
その景色を、その世界を



私は久しぶりに実家がある田舎へと帰省していて
母の顔を見たのは数年ぶりだった
私の頭の中では若いままの母親だったが、
実際会ってみると、
体は一回り小さくなっていて、
幼い頃から変わらない香水とタバコの匂いに紛れて
少しだけ湿布の匂いがした
たまに出る空咳が私の不安を煽る


別に、
私が都内の方が安いよ、と言ったところで
母はああ、そうなんだ、いいね東京は、
と何の気ない返事をして、特段何も思わないだろう

それでもその言葉が出ず、
スムーズな会話の流れを止めてしまったのは
こちらの問題だ


母はこの地を出たことの無い人だった
生まれてからずっとこの地に根を張り、
この地が好きでもあり嫌いでもあるようで、
ときたま遠くを羨みはするけども、
行動には移さない人だった

そんな母とは正反対に
私は成人を迎える前にこの地を出た
外の世界の広さに孤独と感動を覚えた私は
真っ先にそれを母に伝えたいと思った

こんな田舎よりももっと広い世界があるのだと
楽しいけれど危なくて、
でもそれは自分が気をつければいい話で
スーパーもコンビニも近く、
より住みやすい土地があるのだと
でも言えなかった

そう伝えたところで
半世紀に渡り、
ビクともしなかった母の足腰はブレないだろうし、
なにより
認めたくなかったし知りたくなかったからだ
私が、
母の腹から生まれた私の方が
この世界を広さを知ってしまっていること
私がもう完全に大人であること
そして母はもう
この世界の広さを知るには遅すぎるということ



私は買ってきた絹豆腐を冷蔵庫の3段目に入れた
冷蔵庫の2段目には初めて見る薬が
私を品定めするように見つめていた

返事をしない私を不思議に思ったのか、
母が私の名をよぶ


私はゆっくりと冷蔵庫の扉を閉め、
母の顔を見ずに大きく頷いた

2/13/2023, 2:35:27 AM

そのまま抱えて
歩いて行けばいい

重くなったら
そっと腕を下げて

引き摺りながらまた
歩いて行けばいい

そのうち擦り切れて
軽くなって

掴んでいた事さえ
忘れてしまうから


大丈夫


そうやっていつの間にか
忘れていった事


覚えているでしょう


知っているでしょう



「伝えたい」

2/13/2023, 2:27:27 AM

「ねぇ、あんたにお願いがあるんだけど」
 バレンタインデー前日、俺はクラスの女子兼幼稚園の頃からの幼なじみのミナに声をかけられた。
いつもツンツンしている子だが、今日は明らかにツンにプラスしてもじもじが追加されている。
「なに?」
「あんたの部活の先輩、二年生のウエダ先輩……あの人に、明日、バレンタインデーのチョコ、渡してくれない……?」
 そんなことだろうと思った。
 窓際の席の俺は、小さくため息をついて頬杖をつく。
外はあいにくの雨。雪ではなく、雨粒が窓を伝っていた。
「やっぱりだめ、かな……お、お礼として、あんたの分のチョコもあげるから!」
 そういう話の問題ではない。

 俺は先日、その本人、ウエダ先輩から相談を持ちかけられていたのだ。
「お前のクラスのミナちゃん? だっけ? あの子、最近……」

 伝えたいけど、伝えたらミナは--

「渡すだけ?」
「う、うん! その他諸々はメッセージカードに書いとくから、ただ渡すだけ! 私からってことも言わずに、ただ渡すだけ!!」
「それだと、なんか俺がウエダ先輩に逆友チョコ渡してるみたいなんだが」
 あう、と、ミナは固まった。
「じゃ、じゃあ、クラスの女子から、ウエダ先輩に、って」
「はーい」

 本当のことは、今日のところは伝えないでおこう。
 俺は可愛くラッピングされたチョコを託され、それをぼんやりと見つめた。
 伝えるのは、チョコを先輩に渡して、どうだった!?、とか聞かれた時の方が精神衛生的にもあってるだろうし。
 外は冷たい雨が降りしきっていた。


【伝えたい】

2/13/2023, 1:58:58 AM

その駅にある伝言板は、一文字書くたびにすぐ消える。だから伝えたいことは、届かない。届かないから毎日書いてる。

2/13/2023, 1:44:54 AM

伝えたいこの想い
どうしたら
伝わるのかなあ

お題
伝えたい

2/13/2023, 1:33:53 AM

伝えられず胸の中で募る想いに何をすることも出来ないでいるのは、私だけではないだろう。これまでに出会ってきた沢山のひとのなかには、世話になって頭の上がらないひとや失礼をしてしまって頭を下げたいひともいる。プライベートやビジネスにかかわらず、様々な立場や仕事をしているひとと仲良くさせていただけた私はなんと光栄なことか。しかし、その中にもやはりと言うべきか想いを伝えたい相手というのは幾らかいるものだ。それぞれに伝えたいことは様々だが、今となっては伝える術はもうない。
知人と起業して3年目のことだろうか、震災復興事業も震災廃棄物処理が終わり各地域の手付かずのインフラが修繕され始めた。この頃の私はと言うと、会社が詐欺の被害に逢い1文無し同然にまで陥っていた為にひたすら途方に暮れていた。先般のお題でこの部分について触れているのでここでは割愛させて頂くとするが、この時分では本当に沢山の励ましがあって立ち直り再び歩みを始めていた。私たちの会社は震災復興の盛り上がりに乗るようにして企業したがものだが、このときというのは「福島県南相馬市生活圏除染事業」に従事させて頂いていた。3次請けで現場入りした私以下二名は、宅地の除染作業ではなく別の部署に配属された。新規入場してすぐに労災事故などで作業が 止まり 、私たちは一度の作業実績もなく「恐らく1週間ほど動かないから帰ってていいよ」と班長に告げられた。これから頑張ろうという時に出鼻をくじかれた思いで仙台に戻った。詐欺の被害があって私たちには生活する金がほとんどない中で、この作業中断というのは相当に苦しかった。日給月給の私たちは仕事に出なければ賃金が発生しないが、会社を起こした私にもそれは言えることだ。役員とはいえ現場に出なければ金にならない、米粒ほどの会社だ。班長から勉強しておくようにと渡された図面に三角スケールを当て、定規を当て、筆を動かす毎日。まだかまだかとハラハラして気持ちで過ごしていた。
「来週から動く」と班長から連絡を受け、従業員に招集をかけた。また南相馬市へ向かう道すがら、上手くやって行けるだろうか。生活は安定するだろうか。様々な不安が駆け巡り、胃がキリキリと痛むのを感じてはため息を吐いた。原町区牛来にある事業所経戻り、班長に連絡をしたのだが「まぁ、現場止まることなんてあまりねぇからわ、安心して真面目に仕事さ頑張ってればいいよわ」と開口一番に告げられた。彼は私や私の会社の事情など知りはしないが、入場直後に仕事が止まってしまった私たちの気持ちを察したのだろう。
それからは毎日慌ただしかった。私たちにはノルマがあったこと、私がまだ慣れていないこともあって時間が足りないと思う日々が続いた。私は南相馬市内のお宅を訪問して調査をする部署に就いていた。初日から班長と二人一組で業務にあたっていたが、一週間ほど経っただろうか。私は 班長とより効率よく仕事をこなすために分業化をしていた。班長が計測をして読み上げて、私が即座に図面に落とし込む。一人で計測出来ないところは二人で計測をした。全てのお宅を周り終えて、車の中で図面を仕上げて事務所へ戻る。事務所でもうは班長ともう一度図面を確認して細かい部分の修正を施して職長へ提出した。この時は一班あたり四件が一日のノルマだったが私たちの班は調査自体は昼前には終えていた。住宅地の団地ということもあり、建物以外は土地の大きさや形が近似していたことが幸いしていたのだろう。
周囲から見れば、分業化はいいものとしては映らなかったようだ。事務所内では私ばかりが図面を書くことを可哀想だなどといあ声が溢れていたが、私はこの体制を寧ろ好都合と捉えていた。分業化することで、私は他の班員の倍の数を処理することになりすぐにおいたく事ができ、技術習得も早かったからだ。ノルマが六件になってもそれは変わらなかったが、班長と私で決めたこと。不満も負担も無かった。私が書いて班長が確認をして、抜けを修正してまた私が確認するという作業もミスを予防していた。業務にあたって二ヶ月が過ぎようかという頃に 、班を増やすということで私たちの班は解体され、班長は別の新人の班員を受け持った。そして私はと言うと、「他の奴らの仕事を見てみて。それで教えてやって。君の方が仕事ができるんだから誰も文句は言わないよ」と職長から指示をを受けた。
私は酒好きな先輩とペアを組んだが、それはそれは苦労した。基本など皆無で、早く仕事を終えたいとばかりに適当な作業。私は彼と一月過ごし、基本を思い出してもらい初心に立ち返ってもらった。酒好きな先輩の教育指導が進むと、また班を解体され新たな班を作る。そしてまた違う先輩とペアを組む。それを何度か繰り返して、先輩たちは当初のペアで班を構成され私は新人と仕事をすることになった。この頃になると、とにかく毎日が充実していて楽しく幸せだった。私たちの会社の従業員も15名程にまで増えたことで盛り上がりを見せていた。。

生活圏除染事業から撤退したのは新規入場から二年と半年ほどのこと。今度は南相馬市内の県道の除染事業に従事する事になった為の撤退だったのだが、私には仲良くなった先輩やJV職員との別れが辛かったが、この話はまたの機会にでも話そう。

南相馬市の除染事業で最初にお世話になった班長は、地元の方で原発事故の被害者でもあった。元は大工など建築の仕事をしていたという、面倒見が良く真面目だがよく笑う愉快な人だった。班長は仕事の都合が出来たからと、ふと辞めていった。挨拶などまともに出来やしなかった。私が評価されるようになったのは班長の指導があったからだが、ついにはそのお礼も伝えられなかった。その後はどこで何をしているのか分からない。連絡先も変わっているようでどうしようもない。二年半の中で、この班長とすごした時間が何よりも充実していた。今でもあの頃に戻りたいと願ってしまう。それほどに人生で一番有意義だった。


誰にでも、想いを伝えたくても伝えられない相手というのはいるだろう。想いを伝えられず公開している人も少なくないだろう。今まさに、近しい人には恥ずかしくとも素直に想いを告げることを躊躇わないで欲しい。恥ずかしさなどその時の一瞬でしかない。後悔は一生続くのだから。

2/13/2023, 1:31:21 AM

【伝えたい】

本当に伝えたいことは、正確に伝わらず

伝えたくないことは、すぐに広まる

君が紡いだ言葉は、この電子の海でどう扱われてい

るのか

2/13/2023, 12:45:34 AM

自分の思いを伝えるときに
昔は自分の気持ちのままに伝えていた
ふと考えてみると、果たして本当に自分の気持ちは伝わっていたのか?と考えるようになった
どう伝えれば伝わるんだろう
どの言葉を使えば伝わるんだろう
なるほど、これが勉強か

2/13/2023, 12:39:52 AM

伝えたい

小学生のころ、学校でいじめられていた。

私は、あんまり辛くはなかったです。

それは、男の子と過ごしたおかげ。

男の子とは学校が違ったけど、とても仲良しでした。

中学生では疎遠になり、今どこにいるか

分からない…。

もし会えたなら、(私を助けてくれてありがとう。

笑って過ごしたのはあなたのおかげだよ)と伝えたい

2/12/2023, 11:35:41 PM

伝えたいことほど伝わらない。

それが言葉通りとは限らないから。

相手の目が、口調が、表情が…言葉と裏腹に展開することもある。

言いたいことがあるなら、ストレートに言いなよ?

でも言ったら、もっと隠れてしまう。そっと近寄っても一斉に飛び散るスズメの群れのように。

"本音"が裸なら、建前は衣服。厚着した本音が今日も人の間を行ったり来たり。白い息をともなって。

裸の気持ちは、きっと共感してもらえる。

みんなも意外と同じこと思っていたりする。

もっと薄着でもいいんじゃない?

春も近いし。

2/12/2023, 11:29:20 PM

お題:伝えたい


「こういうメールは開いたらダメだ。
ウィルスが入ってる可能性があるかもしれない。」

真面目な口調で篠崎さんは言う。
もちろん後輩の私は真面目に聞かなければいけないのだが、今の私はそれどころではない。

くっついているのだ。
篠崎さんの肩あたりに。
……ぬいぐるみが。

ピンク色の先が丸いテントようなぬいぐるみだ。
そしてそのテントには可愛らしい目が合った。
足もあり、まるでミニサイズタコさんウィンナーのようだ。

おそらく底の部分がくっつくようになってるのだろう。
なぜか。

それが篠崎さんの羽織ってるカーディガンの、肩の後ろあたりについている。
……なぜだ。

「こういうメールを開くとなんだっけかな、トロイの木馬だとか、マル……マルボロじゃなくてなんだっけかな……?」
「トロイの木馬ですね、トロイア戦争の際ギリシア軍のオデュッセウスによって作成された中に人が入れる木馬。」
「……詳しいな。」

ぼーっとしてる間に口が動く。
もはや私の関心ごとは1つだった。

……どう伝えよう。
普通に伝えたらかなり恥ずかしい思いをしそうだ。
あと気まずい。
きっとあの微妙な空気に私が耐えられそうにない。

「まあいいんだ。
とにかくこういうやつは開くなよ。」

言い終えると篠崎さんは席を立つ。
と、その拍子にぬいぐるみが服から少し外れた。
……なぜか足一本を残して。

篠崎さんはそのまま印刷機の方へ歩いて行く。
歩くたびにそのぬいぐるみはぷらぷらと揺れていたのだった。

……他意はないが、ウッディと呼ばせてもらおう。

篠崎さんは印刷した紙を持って自席まで歩く。
このタイミングでは背中が見えないのでウッディが見えなくなる。

が、この状況。
松井さんには完全に見えているはずだ。
思った通り松井さんが声を上げた。

「篠崎、それなんだ?」
「……?なんですか?」
「いや、そのせな……」

途中まで言いかけた松井さんの言葉が途切れる。
不思議に思って松井さんの方を見ると、彼は篠崎さんの肩の先の方に視線を向けまま固まっていた。

見たところ肩には何もない。
と言うより視線が少し肩より上な気が……。

視線を辿って振り返ってみると、そこには小さな張り紙が張ってあった。

【ハラスメント講習について】

なるほど……。
でも松井さん、ウッディの指摘は多分セクハラじゃないと思います。

そんな私の考えは伝わるはずはなかった。

「いや、なんでもない。気にするな。」
「……?わかりました。あ、後少ししたら出ます。」
「おう、気をつけて行けよ。」

いや、そのまま外に出るのはまずい。
もしお客さんのところに行くなら目も当てられない。

席についた篠崎さんは上機嫌らしい。
少し揺れながらPCをリズミカルに叩く。
そのカタカタという心地よい音に合わせて……
ウッディも揺れる。

まずい。
考えなきゃ。

状況としては、私以外が指摘しても気まずいことには変わらない。
だからこの問題は篠崎さん自身に解決してもらう必要がある。

焦りながら仕事をするふりをしようとすると、先ほどのメール画面が表示されていた。

トロイの木馬。
トロイアの門を自ら開けさせる秘策。

自分から開けさせる。
そうか、カーディガンを脱がせればいいんだ。
カーディガンを脱いだ時にウッディに気づかないはずがない。

自分から脱がせる……。
そんな話がどこかに……。

少し考えて閃く。
そうだ!北風と太陽だ!

私はゴミを捨てるふうを装ってゴミ箱の前まで行くと、エアコンの設定温度ボタンを連打した。
みるみる上がっていく数値。
怪しまれないように素早く撤退。

席まで戻るとひどい汗だった。
ため息をつく。

と、エアコンがうなりをあげ熱風を吐き出し始めた。
ものの5分と経っていないが気温が上がっていく。
狭い事務所のせいだろうか。

「ん、暑いな。
エアコン壊れたか?」
「……とりあえず温度下げます。」

篠崎さんの言葉に野村くんが反応する。
席を移動する野村くんを尻目に、ついに篠崎さんがカーディガンに手をかけた。

篠崎さんの体から離れるカーディガン。
揺れるウッディ。
そのウッディに、篠崎さんの指先が触れる。

よし。
うまくいった。

心の中でガッツポーズをした瞬間、顔を真っ赤にした篠崎さんがばっとこちらをみた。

……あ、私これみてたら結局気まずい空気になるじゃん。

目と目が合う。
そしてしばらくの沈黙。

先に切り出したのは篠崎さんだった。

「あっ、な、なんだろうな、これ。うん。
あの、なんかめんだこ……違った、なんかのタコのぬいぐるみみたいだな、うん。」

完全に声が上擦っている。

「よければあげるよ、ほら。
じゃあ私出かけてきます。」

そう言うとバタバタと荷物をまとめ、足早に去っていった。
……ぽかんとするしかなかった。

残されたものといえば、私の机の上にいるウッディと、

「設定温度、40℃でした。」

という、野村君の声だけだった。

2/12/2023, 11:14:56 PM

伝えたい

目の前にいる君にはやくこの気持ちを伝えたい

君はずっと僕の言葉を待ってくれてて

でも僕の心はせき止められた川のように

声を出すのを許さない

君はいつもの優しい目で僕を見つめて

『ゆっくりでいいよ』

って言ってくれる

春風のように温かいその声に

思いが堰を超えて溢れ出た

1度溢れたらもう止まらなくて

どんどん言葉が零れて

でもそれはどれもいちばん伝えたい言葉じゃなくて

何とかしてその言葉を心から出して君に伝えたいのに

最後の堰が越えられないんだ

そしたら君が目を細めて微笑んだ

『大丈夫、伝わってるよ』

その言葉に僕の思いは声を超えて君に飛んで行った

いつの間にか僕は君の腕の中にいて

君の胸を僕の涙が濡らしてた

『頑張ってくれてありがとう』
『俺も頑張らないと』

僕が意味を理解する前に僕の唇は君に奪われてた

あぁ、もうダメだ

もう止められない


-好きだよ


これは恥ずかしがり屋の僕と大好きな君との物語

2/12/2023, 11:10:28 PM

今の自分を伝えたい人

それは、亡くなった父、母。

時々、変なこと考えちゃうけど

最後は真面目に生きようとする僕を

見守って欲しい。

もう少し、頑張ってみます。

お父さん、お母さん、そして、いつも

思ってくれてる兄貴。有難う。

2/12/2023, 10:57:57 PM

毎日働いて風呂はいって飯食って寝てまた働いて、そんな代わり映えのしない毎日を過ごしている人間に伝えたいことなんてない。と、言いたいところだけど、実はなくもない。

 なにせ今日は週刊少年ジャンプの発売日だからな。これを読んだ感想を文字として書き出すことで感情を吐き出したい、という気持ちがある。

 ただこれは伝えたいという感情ではないな。感想を伝えたいなら掲示板やツイッターがあるわけだし。

 俺はただ作品を読んで生まれた考えや感情を文字にすることで整理したいだけで、話し合いたいわけでも共感してほしいわけでもない。だから日記に書こうと思ったのだ。

 なので今日もお題とは少し違うけどジャンプの感想を書くとしよう。

 最初に読んだのは呪術廻戦だ。いつもは二番目くらいに読む作品だけど先週が衝撃だったからな。今週もうぉってなるところで終わった。やっぱプロは引きがうまい。

 最後の宿儺の顔がやばかったわ。こいつこんな雑魚呪霊みたいな顔するのかよってなった。呪いは呪いだなって。

 次に読んだのはアンデラ。ジャンプで今一番面白いと思っている漫画だ。二週目はテンポが早くていいね。

 アンデラは二週目から面白さがはねあがったな。なんで面白いか考えたら過去の積み重ねもあるけど、今は主人公のフーコが無双してるから面白いんだろうな。なろうが流行るわけだわ。

 今週で仲間集めて来週には戦場に行くってのは想像できたけどまさか三人、しかもアンシーンを仲間にするとはね。予想の一つ上をいく面白さを出してくるからプロはすごい。

 ニコおじまじいいね。来週にはビリー様が登場するかと思ったらワクワクが止まらんわ。

 ワンピースとかも読んだけど長くなったしこれで終わりにするか。ジャンプの発売日は毎週お題を無視してジャンプの感想を書くのもありだな。

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