仄華

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伝えたい

目の前にいる君にはやくこの気持ちを伝えたい

君はずっと僕の言葉を待ってくれてて

でも僕の心はせき止められた川のように

声を出すのを許さない

君はいつもの優しい目で僕を見つめて

『ゆっくりでいいよ』

って言ってくれる

春風のように温かいその声に

思いが堰を超えて溢れ出た

1度溢れたらもう止まらなくて

どんどん言葉が零れて

でもそれはどれもいちばん伝えたい言葉じゃなくて

何とかしてその言葉を心から出して君に伝えたいのに

最後の堰が越えられないんだ

そしたら君が目を細めて微笑んだ

『大丈夫、伝わってるよ』

その言葉に僕の思いは声を超えて君に飛んで行った

いつの間にか僕は君の腕の中にいて

君の胸を僕の涙が濡らしてた

『頑張ってくれてありがとう』
『俺も頑張らないと』

僕が意味を理解する前に僕の唇は君に奪われてた

あぁ、もうダメだ

もう止められない


-好きだよ


これは恥ずかしがり屋の僕と大好きな君との物語

2/12/2023, 11:14:56 PM