『世界の終わりに君と』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「例えば、隕石がぶつかることがわかったりとかで、世界の終わりが来たらどうする?」
なんてことが、先日僕たちの間で話題になった。
「そうだなぁ……目いっぱい彼女といちゃつくかな」
アイスコーヒーに刺さるストローをかみながら、常に無表情の友人は言った。
「ずいぶん素直だな〜これがツンデレってやつか?」
僕は友人をからかった。
何分この友人、いつも無表情。恋人の前でも一切表情を崩さない。恋人を紹介してきたときには、本当に付きあってる相手がいることに驚いたもんだ。もっとも、彼女も無表情だったが。それなのに、二人が明らかにラブラブであることが伝わっていた。ふたりともこんな感じなのに、一体どうやってここまでに至ったのか。
「そうなったら僕とコーヒー飲まずに彼女の側にいてやれよ」
僕は紅茶を蒸らしながら、のんびりと友人を見る。
はぁ~僕も彼女ほしいな〜。
世界の終わりを一緒に迎えられるような、素敵な人が。
*****
「キミと出会えてよかったよ」
「うん、本当にね」
「愛してくれてありがとう」
「こちらこそ、出会ってくれて、愛してくれてありがとう」
僕と彼女は、抱き合いながら世界が終わるその時を待っていた。
あともう少し、早く出会いたかった。
僕とキミが付き合ってから、一週間後の出来事だった。
お題:世界の終わりに君と
世界の終わりってどんなのだろう。
考えたこともないけど気になりはする。
ドラマで見るのはゾンビとか、感染症とかが
多いと思う。じゃあ、それで例えたとして
皆さんは、もうすぐ世界が終わるときに誰かに何かをしてあげたいと思いますか?
自分のことでいっぱいいっぱいになって、
自分が助かるなら…
自分がここを逃れたら生きていけるから…とか
人間は危機に陥ると本性が見えてくる。
自分を守るために他人やそれが親友であっても
投げ出してしまう人が多い。
でも、そんな考えが出てこず人の為に動こうとする人は今までも、これからもきっと人にした事が自分に良い事となって返ってくるだろう。
そんな人になりたい。そう思った。
世界の終わりには君と、
一緒にいられたらそれだけで充分。
だなんて言ってみたかったけれど、本当は
一緒に食べたいものも行きたい場所もやりたいことも溢れていて…
それもいつかは叶えるから、
世界が終わってもずっとずっと一緒だよ
って約束しようね
世界の終わりに君と笑いたかった。ただいつもの日常を送りたかった。なのに何故君は僕のものに今居ないの?ずっと一緒だと約束したのにずっと守り合うって約束したのに、自分から約束を破るなんてなんて君は馬鹿なんだろう。世界の終わりがあるのならそれはきっと君が居なくなった日だ。
世界の終わりに君と
「ワルツを踊りたい」
「レオン様……」
「いいだろう、セレナ? 崩壊する世界の中心で、君のことだけを見つめていたい」
「素敵なお誘いですわ」
「ならば、」
「ですが」
公爵令嬢は凛とした姿勢を崩さず魔王に微笑みかけた。
「わたくし、メリバはお断りですの」
「めりば?」
「貴方様と踊るのは、こんな陰気な廃墟ではなく陽の光の下で皆に祝福されながら、ですわ」
「何を今更、」
「レオン様。わたくしにできないことがあると思って?」
6/7 お題「世界の終わりに君と」
世界は速やかに崩壊に向かっていた。人間たちを守護する神が、魔神たちに敗れたのだ。
私はその時、地下深くの竜の巣で、親竜の帰りを待つ小竜と共にいた。地鳴りに怯える小竜の背を撫でる手が、少しずつ、粉塵のように空気に溶け出していく。
キュウン、と細い声で小竜が鳴いた。
「大丈夫。君は、消えたりしない」
もう一度、キュウンと鳴き声。真っ直ぐに見つめてくる瞳に、私は心からの笑みを浮かべた。
「大丈夫。人間のいない、君たちだけの平和な世界がやって来る」
竜を守る私は「異端」だったけれど、それでも人間である事からは逃れられない。人間の世界と共に消え去るさだめだ。
「最後に君といられてよかった」
両腕を広げて抱きしめる。
その時、私の頭の中に声が響いた。
―――さいご に、
私は目を見張る。この小竜は、まだ己の意思を語り始めるには幼すぎるはずだ。
―――きみ と
バサリと力強い羽音が聞こえた。見上げる。親竜が神々との戦いから帰ってきたのだ。
―――いら れ て
親竜の力を借りて語っている。私はそう直感した。
小竜が私の頬に口先をすり寄せる。
―――よかっ た
「ああ……」
涙があふれた。もう一度抱きしめようとした手はもはや塵と消え、次の瞬間、私は最後の涙のひとしずくまで、この世界から失われた。
(所要時間:25分)
コロナだけじゃない。
他の病気で
急変するかもしれないし
事故に遭うかもしれないし
事件に巻き込まれるかもしれないし
災害が起きるかもしれないし
ミサイルが落ちるかもしれないし
惑星が衝突するかもしれない。
今日は
わたしの最期の日
かもしれない。
だから
あの時…
って後悔しないように
今日も
キミと一緒に
笑って生きよう。
#世界の終わりに君と
【明日世界が終わる夜】
明日世界が終わるんだ
老人も赤ん坊も
偉い人もそうじゃない人も
皆最初からいなかったみたいに
消えてなくなってしまうんだそうだ
街はてんやわんやだ
明日になれば罪は罪じゃなくなると知って
好き放題に
いつもは檻に閉じ込めていた悪を
大いに駆け回らせている
僕たちはと言えば
普段と変わりなく
明日になれば愛は愛じゃなくなると知っても
君はベッドの上で僕を待っている
僕はそんな君にキスをしている
明日世界が終わるんだ
きっと誰もが
本当に欲しいものに手を伸ばす
目覚めたら世界が終わる夜
伸ばした僕の指先は
君の手に触れた
#世界の終わりに君と
「世界の終わりはどんなふうに過ごしたい?」
それは,たわいもない ただの世間話。誰も世界滅亡なんて与太話を信じてもいないしほんの暇潰しのような話題だった。
ただただ話すこと自体を求めるために用いるテーマのひとつ。大抵はなにか特別で素晴らしい最後の晩餐を開くと答えるのが常。けれど,つまらなそうに本を眺めるその人物は 思いもよらない回答を返した。
「ねぇ,君は?」
直接話しかけてようやく視線をあげる。あからさまな程に渋々と言った様子のそれはいかにも話しかけるなと主張していたがそんなことは気にしない。
「……いつも通り過ごす」
それだけ口にしてまた文字を追い始めたその視線を遮り質問を重ねる。意味がわからなかった。
慎ましくとも最大限の日にしたいと願うのが当然だった。少なくとも僕達にとってはそれ以外の選択肢などありえなかった。
「なんで? 最後なんだよ」
「……なんで最後の日にまともに社会が機能してると思うの。それに最後なんて誰にもわからない」
だから事前に準備して普通に過ごす。明日が来てもいいように。
見下ろした先 影はそう言って小さく笑った。唐突に理解した。理解してしまった。あっさりリアルを語るこの人は日常に不満などないのだ。特別など さほど求めていないのだ。先を見通し幸せな未来を過ごす術を知っているのだ。だからもしもの時は普通に過ごしたいと言えるのだと。
ずるいと思った。だってこんなにも,僕達は もしもに縋るほどに生きることに必死なのに 君はひとり余裕を幸せを持っていた。
「過ごしたい日々があるなら叶えればいいんじゃないの?」
どこか不思議そうな表情で そんな当然な理屈を手渡してくる君は,誰より大人で自由で やっぱり憎かった。
君と過ごしたい。なんて言わせてもくれないくせに。
テーマ: «世界の終わりに君と» 104
指輪を外せばこの世界が終わる。日常に戻って、穏やかで平凡な毎日を過ごすのだろう。
命の危険があるのに、怖い思いをするのにそうしないのは、彼らと一緒に過ごしたいからなのか。彼らが強く生きる様をみていたいからなのか。
できるなら日常を終わりにしてこちらで生きていきたい。彼らに囲まれて生涯を終えたい。
生きる意味をくれる彼らと一緒にいたい。
世界の終わりに君と について
地平線まで続く荒れ狂った大地。
それを眼下に眺めながら物思いにふけっていた。
はるか昔私の胸に芽生えたとある野心はそ知らぬ顔をしているうちにむくむくと成長を遂げ、やがて私に師の命を奪わせた。
逆らうものは今この瞬間の世界だけでなく、他の次元からやってきたが全て亡き者にした。
1人を除いて。
最初こそ猛攻していたがいつの間にか抵抗をなくし私の半歩後ろを亡霊のごとくついてまわるようになった。
何がそうさせたのか、嫁と子を目の前で殺した時ですら苦悶の表情をみせその身を怒りで震わせたものの抵抗することは無かった。
世界の終わりに君と
お題『世界の終わりに君と』
「……フェネス……?」
まだ早朝のこと。朝風呂の支度をするためにベッドから降りた俺のパジャマの裾を掴んだ主様は、眼に涙を浮かべていた。
「どうされたのですか、主様?」
向かい合い、親指で眦を拭えばそのまま泣きながら胸に飛び込んできた。
「フェネス、フェネスぅ……行っちゃヤダ……」
「主様。俺はここにいますよ」
まぁるい頭を撫でて背中を摩っているうちに落ち着きを取り戻したらしい。すんすん鼻を鳴らしながら俺の首根っこにしがみついてきた。
「あのね、ちきゅうが終わっちゃうゆめを見たの……」
言いながら思い出してしまったらしく、しがみつく腕に力がこもる。
「それで、フェネスとにげるんだけど、フェネスがまいごになって、私、探したんだけど見つけられなくて」
「そうだったのですね。夢の中の俺は主様を残して迷子になってしまったのですね……でも、俺は迷子になることなくここにいます。それに、地球も終わらないです」
「ほんとに……?」
首に回された腕が解け、真っ赤な瞳が俺の顔を見上げてきた。
「本当です。
あ、そうだ。もし主様がよろしければ、俺の仕事ぶりをご覧になりますか?」
悲しんでいる主様を放ってはおけないし、かと言って担当の入浴補助を放ったらかしにするわけにもいかなくて、折衷案を持ちかけた。
「おしごとしてるフェネス……見ていいの?」
悪夢から意識が上手いこと逸れたらしく、ようやく涙が引っ込んでくれた。
そこにノックの音が。
「主様、失礼します。お召し替えのお時間です」
衣装担当のフルーレの声だ。主様は「うん、いいよ!」と元気よくお返事をされた。
「おはようございます、主様……あれ? 泣いてしまったのですか?」
「な……いて、ないもん」
図星を刺されて恥ずかしいのか、今度はむくれてしまう。
「ちょっとあくびをしただけでしたよね。ね、主様?」
助け船を出せば頷いて今度は満面の笑みを作った。
ころころと表情を変える様子はまだまだあどけなくて可愛らしい。もしこの世界に終わりが来ても、主様の手を放せる気はさらさら起こりそうもない。
世界の終わりは
特別なことではなく
昨日も 今日も 明日も
毎日が
誰かにとっての世界の終わり
心が潰れること
身体が潰えること
世界が終わるとき
わたしの思いは魂は
まっすぐに
あなたのもとに飛ぶ
「世界の終わりに君と」
#128
世界の終わりに君と
僕はいるだけでいい。特別なことはしないでいい。
そんな状況で急いで何かしても、まともにできないと思うから。ただ最後に一つお願いするとしたら、
そんな顔をしないで欲しい。
世界の終わりに、君と空を見たい
芝生に寝転んで、たくさんおしゃべりする
昨日の夜話したみたいに
仕事のこと、昔のこと、子どものこと
あっという間に夜が更けて
朝がやってるだろう
#世界の終わりに君と
「は、…?」
目の前が真っ暗になった
ただただ、俺は…同じような毎日を過ごしていただけなのに
ひとつの言動で、どうしてこうも運命が変わってしまうのか
「ぁ…ッ、う…」
「っ…、ごめ、ごめんなさいっ…」
ぼろぼろと涙が流れてくる
もういい。何も気になんかしない
「おれ…、迷惑かけてばっかりで…っ」
そう言うと、頭にふわりと重みが増す
「らんだけのせいじゃねぇよ」
「これは、俺達全員。俺達6人のことだから」
「1人で背負いすぎんなよ」
なんでそんなに優しいの
泣き止ませようと言ってくれたのだろうが、涙は止まらず目から溢れるばかり
「これがダメでも大丈夫だから」
『もう終わりだ』とこの人生何度思っただろうか
それでも、いるまが居てくれたから。いるまのおかげで頑張ってこれた
「これからも、よろしくね」
そう言える事を願って、また歩きだそう
もう今更こんなこと言える
関係じゃないけどさ
仕事終わりに1人
居酒屋のカウンター席。
あの瞬間だけは
心の底から嫌いになれたんだけどね…
1人の時間が増える度に思うんだ。
どこに行っても横並びに居てくれる
ただ、それだけで幸せな日々だったって。
もし明日世界が終わるなら
無言でもいい君の隣で
震える手を包んであげられる人が
僕だったら…
なんて、今日は少しだけお喋り
少し酔っちゃったみたい…。
- world end story… -
お題
『世界の終わりに君と』
「ナギ……!」
『ア……ァぼくハ…もウ、きみとハ生きラれナイ…』
「ナギ…!だめ!死ぬな!」
『どんナ…時モいっしョ…守れなくテごめンね。』
「いやだ……!いやだ!」
「ナギが死ぬなら俺も死ぬ!」
『ダめ……まだ生きれル、君がセカイノ可能性ヲ広げルンだ。』
『じゃア……さよナラ……またアエル日まで…』
「やだ!やだ!逝かないで!」
『………………』
題 〈 AI世界侵略 〉
訳
世界を侵略しようとするAIに人間は襲われたった一人となった少年がいた。
少年は学校でいつもひとりぼっちだった。
しかし、ある日偶然ゴミ捨て場に捨てられているAIロボット…ナギを見つけた。
少年は懸命にナギを治し、その日から2人は親友となった。
AIが侵略し始めた頃、ナギにも変化がおこり始めた。
突然、少年を襲おうとした。けれどももがいた。
ナギは少年と過ごした日々を思い出し自分とたたかった。
結果AIロボットの中でナギだけが人間と仲間になりたたかいを起こした。
ナギは負傷し、壊れ、死んでしまった。
この後はご想像におまかせ☆
-世界の終わりに君と-
あなたは残りわずかな時間をどうしますか
あなたは現実を受け止められますか
あなたは終わることが怖いですか
あなたは思い残すことはありますか
あなたは後悔はありますか
あなたは逃げますか
あなたは辛いですか
それでも...
あなたは嬉しいですか
あなたは笑えましたか
あなたは幸せでしたか
あなたは
____隣に居てくれますか?』
ピピーッ!!
暗い部屋、ラジオから微かに音が聞こえる。
「ガガ…もうすぐ……せ?いが滅びま…す。原因は…??…です。我々…の…叡智で?…る…、科学…者…達の試算し…た、生存?率は…れ?……パー…ント。もうすぐ…せか?…が滅び………ま…ガーーーーーッ」
ラジオは最後の仕事を終えたらしい。そしてどうやら世界が滅びるらしい。なんの脈絡もない絶望、なんの根拠もない絶滅、なんの予兆もない破滅を私はすんなりと受け入れた。ああ、きっと世界は滅びるのだろう。だってラジオがそう言ったのだから。さて、何をしようか。「毎日を地球最後の日だと思って過ごしなさい。」そんなことを言った人がいたか。
そしていざ、地球最後の日とやらを迎えたところで特になにもやろうとは思えない。あれは、安心感というか今日が地球最後の日なはずはない、だとしてもそう仮定したら私はどうするべきかという、絶対的庇護の元成り立つ考えなのだとやっと知った。だってさ、死んでしまったら後は無だ。もし、誰かを残して旅立つのだとしても地球が滅びるんだ。みんな死んじゃうんだ。いまさら、何をすると言うんだろう。とりあえず、電話をとる。
「もしもし?話したかった。最後に、君と。」
「え?何?急にどうしたの?」
「ラジオは聞いてないの?」
「ええ、うちにラジオは置いてないから」
「ラジオが言ったんだ、今日世界が滅びるって」
「ええ!そんなこと急に言われたって、何かの冗談?」
「いーや、冗談じゃない!今日確かに世界は滅びるんだ!だから君と最後に話したかったんだよ」
「ええっと、滅びる、滅びるとしてもその理由は?あなたどうにかしちゃったの?」
「理由?それはわからないが今日確かに滅びる!僕は正気だ」
「あの、わかった。わかったから、2人で直接話さない?最後にあなたに会いたいわ」
彼女は状況を上手く呑み込めていないようだ。それも仕方がない、なんてったって世界が滅びるんだ。落ち着いていられるはずがない。
最後に乗る電車、改札口、駅のホーム。
「やあ、お待たせ」
「遅い!いつもならもっと早く着いてたのにどうしたの?」
「いやあ、最後の電車だと思ってたらなかなか乗る気になれなくてね、何回かホームを出るのを見過ごしたよ」
「もう、なにしてるのよ」
「ごめんごめん。冗談だよ、君にこれを渡したくってね」
「え、、」
僕は彼女に指輪を見せる。地球最後の日、僕がやりたいこと。後のことなど考えず、彼女に特別な指輪を渡す。別に指輪じゃなくても良かったのだが。
「ありが…とう。あなた、本当に」
その時も刻一刻とカウントダウンは進んでいた。駅の時計が鳴り響く。いつもよりもずっと大きく。鐘の音は地面を揺らし、空間を揺らした。その揺れの中心には彼女がいた。彼女の身体も揺れに合わせて大きく振動していく。輪郭が徐々にぼやける。鐘の音が鳴り止むと同時に彼女の姿は消えていて、足元には指輪が落ちていた。
「ああ、そういう事か」
ただ一言呟いて男はホームに飛び込んだ。
#世界の終わりに君と