柳絮

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世界の終わりに君と


「ワルツを踊りたい」
「レオン様……」
「いいだろう、セレナ? 崩壊する世界の中心で、君のことだけを見つめていたい」
「素敵なお誘いですわ」
「ならば、」
「ですが」
公爵令嬢は凛とした姿勢を崩さず魔王に微笑みかけた。
「わたくし、メリバはお断りですの」
「めりば?」
「貴方様と踊るのは、こんな陰気な廃墟ではなく陽の光の下で皆に祝福されながら、ですわ」
「何を今更、」
「レオン様。わたくしにできないことがあると思って?」

6/7/2023, 10:55:23 AM