『不条理』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「不条理」
まず思い付くのは、近頃の天災。
地球が怒っているんだ。と言う人もいる。
が、私には不条理に思える。
弱い人が、優しい人が
馬鹿を見やすい、そんな世界。
...嗚呼、何時からこうなったんだっけ?
---二作目---
現実は、理不尽なことで溢れてる。
だからこそ私達は、フィクションの世界に、夢見るのかもしれないね。
#不条理
244作目
(時間遅れ&短い&雑になってしまった...(´・ω・`))
世界は残酷だ。
味方であれ敵であれ、死ぬ時は呆気なく死ぬ。
それは魔王であってもそうらしい。
「魔王……覚悟しろ!」
今や五体不満足となっている魔王へ、そう言い放つ。
剣を振り上げた俺は、少しだけ時間をかけて魔王に止めを刺す覚悟を決める。
「ククク……今、我を殺せばお前はこの先、必ず後悔することになるぞ」
剣を振り下ろしかけた手が止まる。
「命乞いか?どういう意味だ」
「言葉通りの意味だ」
「そんな言葉に惑わされないでください、ルカ!」
もちろん、そんな言葉を飲み込む訳にはいかない。
今ここで止めを刺しておかなければ次はないだろう。
それに、ここで見逃しては今まで死んでいった仲間たちに申し訳が立たない。
だから今、ここで終わらせる。
俺が、この手で。
今まで共に戦った仲間たち、同胞の顔を思い出すと決心がつく。
今一度、剣を構え直し。
一息に振り下ろして魔王の首を跳ね飛ばした。
『ククク……それでいい』
何処からともなく魔王の声が聞こえるが、跳ね飛ばした首が動いている訳ではなく。
どうやら残留思念のような物がこちらに語りかけてきているらしい。
「あぐっ!?あ、あぁぁぁああっ!!?」
「なっ!?アリゼー!?」
『だが、お前の決断で世界は歪む。手始めとして、我が身に残る全ての魔力を以て、その女に呪いをかけた』
魔王が言っていることが真実かは分からない。
しかし、尋常ではない苦しみ方をしているアリゼーを見るに、出鱈目を言っている訳でも無いのだろう。
「何!?」
『クク、魔を孕む呪いだ。その女はこの先の一生、もう人の子を産むことは出来ず、代わりに魔を宿す。魔力があれば幾らでも孕み、産み落とす。魔の母となるのだ』
魔王が言っていることが本当なのであれば、人道に反するような凶悪な呪いだ。
この世界に於いて魔力がない場所なんて殆どない。
魔力は世界を構成する力の一つだからだ。
そして、魔力が一番集まる場所、それが魔王城にある玉座の間。
つまり、この場所だ。
ただでさえ魔力が濃い場所なのに、魔族は死ぬ時に魔力へと返っていく為、今は魔王を討った影響で更に濃度が増しているのだ。
それが今、アリゼーを襲っている苦痛の正体らしい。
「ルカ……魔王、から……呪いを貰ってしまったようです……。恐らく、もうしばらくすれば……今一度、魔王が誕生します……」
「な、アリゼー!?」
アリゼーは苦しみながらも言葉を紡いでいく。
その内容が衝撃的で信じ難いが、事実であればとんでもない事になる。
とんでもないことになるのは分かっているのだが、状況に気持ちが着いてこない。
頭も追い付かない。
「だから……。私を、殺して……」
アリゼーのその言葉に、俺の中で小さなヒビが入る。
そんなこと、出来ようはずがない。
アリゼーは大事な仲間だ。
幾ら魔王が生まれるからと言って、幾ら苦しいからと言って。
仲間の命を奪うことの重さがどれほどの事なのか。
アリゼーに分からない訳ではないのだろうが、それでも躊躇う。
「おね、がい……。私を罪人にさせないで」
世界は残酷だ。
魔を孕む事は罪。
それは教会が決めた罪だ。
本来なら俺に関係はない話なのだが、アリゼーは一神教の敬虔な信徒だ。
その信仰心を尊重してやることしか、俺に選択肢はなかった。
いつの間にか流れていた涙を拭って剣を振り上げると、アリゼーは目を瞑った。
しかし。
「な、はっ!?魔王は……!?……は?ルカ!?何、やって!!やめろ!!」
それと同時に剣を振り下ろしてしまった。
声の主はタルラー。
魔王との戦いで前線を張っていたが、腕と足を片方ずつ失い、先程まで気絶していたようだ。
止血は回復魔法の使い手であるアリゼーがしていたはずだが、手足を戻せる程ではなかったらしい。
「ごめん、タルラー。魔王の呪いのせいなんだ」
タルラーと、自分に言い聞かせる。
そうでなければ仲間を手に掛けた罪の意識で潰れてしまう。
「あいつは、死の間際にアリゼーを……呪って。魔を孕む呪いをかけたんだ……。こうするしか、なかった。アリゼーもそう、言ってたんだ……」
タルラーからの返事はない。
空気が重い。
アリゼーを埋葬してやりたいが、ここは敵地だ。
あまり悠長にはしていられない。
それに、俺にはタルラーを守る義務がある。はずだ。
「……王都に帰ろう、タルラー」
「……、帰るのはルカ、あんただけだ」
タルラーの下へ歩み寄って気付く。
生きている方が奇跡に思える程の重傷だ。
喋れているのが不思議なくらい。
「おぶってでも連れて帰る」
「よせ……私は、もう……」
助からない。
それは本人が一番分かっているようだ。
天井を仰ぎ見て、タルラーは微笑んだ。
「良か、た……魔王……倒せ、て。……一人、でも…残、て。……私、と……ニ……と……アリゼーの……も……しっか……生き、ろよ……」
「……あぁ。任せておけ」
タルラーの言葉のお陰で少しだけ気が楽になった気がする。
仲間たちの遺志を継いで、生きなければ。
皆にはちゃんとした葬儀をしてやれなくて申し訳なく思うが仕方ない。
皆の分も生きる為にも、まずは王都に帰って、報告をしないと。
せめて、しっかりと国に報告して、国を上げて盛大に魂を天へ送ろう。
俺に出来ることはそれしかない。
「みんな、ありがとう。さようなら、ゆっくり休んでくれ」
俺は魔王城を後にした。
「よくぞ戻った、勇者ルカよ。此度の活躍、褒めて遣わす」
「ははっ。繕いのお言葉を頂き、恐悦至極にございます」
数ヶ月かかってようやく王都へ帰還した俺は、衛兵に取り次ぎ、既に報告を終わらせていた。
今行っているのは、形式ばった式典だ。
と言っても、玉座の間で行われるもので、周りに居るのは王侯貴族くらいなもの、なのだが。
興味があまりないのか、そんなに人が居ない。
そもそも興味で参加、不参加を決められるのかどうかなんて、貴族になったことの無い俺には知りようがないことではあるが。
「ところで。他の者はおらんのか?まさか、一人で討伐した訳ではあるまい?」
「はい。陛下のおっしゃる通り、私一人で魔王を討伐した訳ではございません。ですが、私以外は全員、魔王との戦闘で亡くなってしまいました」
「そうか…。それはそれは壮絶な戦いであったのであろう。其方の戦友ら、その魂が天で安らぎと幸福があらんことを祈る」
陛下は一呼吸置き。
「では、魔王討伐の褒賞を与える……と、その前に。悪いがもう一仕事、命じたいのだ」
褒賞の前にもう一度と言われるとあまり良い気はしないが、王命である以上は逆らえない。
「はっ。なんなりと」
「実は、新たな魔王が生まれた。これを討伐して欲しい」
確かに、新たな魔王の誕生は見逃せない。
不服ではあるが、俺以外に頼める者も居ないと思うのも無理はない。
このタイミングで言い出すということは、次の討伐遠征の資金をこの褒賞で賄えとでも言うつもりなのだろうか?
「そうでしたか。次は何処まで征けば良いのでしょうか?」
「何処も行く必要はない」
「では、何処に魔王が……?」
「目の前におる」
テーマ:不条理
不条理とはなんだ
調べると「実存主義の用語」とあった
ははぁなるほど
心の大西ライオンが「意味なんてないさ~」
と叫ぶ私の心の辞書には載っていないものだった
[不条理]
この世は不条理なことばかりだ。
納得できないことばかりだ。
受け入れてしまうほうが楽。
それでも
時には歯向かってみたいと思う。
「不条理」
《不条理》
天災 戦争
いつの世も弱者が犠牲になっている
彼の背中を見る。
彼は幼き頃に魅入られた剣のせいで、現世で生きにくい思いを押し殺している。
彼は賢かった。そのせいで己は異質だと理解した。理解し、世にとってどのような振る舞いが善であり求められているのかわかってしまった。
己の本当の願いを押し殺すことによって。
渇望が年々ひどくなったとしても必死に己の思いを押し殺している。
押し殺しているところしか知らない知人は彼を善良な人だと評する。
本当はそんなことはないのに、彼はそういうものなのかと周りからの評価を受け入れる。
けれどそれはあまりにも不条理で。
彼を知り大事に思っているものからは、もっと自分に正直に生きればいいのにと歯がゆく思う。
いつか彼が押しつぶされないよう、彼の隣にいつもいる。
お題『不条理』
私は今、望まぬおしくらまんじゅうを強いられている。
周囲を人に囲まれるだけじゃなく、電車内に無理矢理人を詰め込んでる状態だから否応なしに人と体がくっつく状態になっている。
私は今、見知らぬ男性のスーツの背中に顔をくっつけている状態になってしまっている。
別にその人がいい匂いがするからでは決してない。
どっちかというと加齢臭がするから、こんな状況でない限りごめんこうむりたいのだ。
向こうが背中でこちらを圧してくるが、周囲の人壁でがっちりホールド状態になっているから移動したくても無理。
次の駅に着くまでひたすらこの状態でやり過ごすしかなかった。
しばらくして停車駅に着いて、人が降りていく。ターミナル駅だから他の駅よりも人が多い。
やっとこの状況から開放されて胸を撫で下ろしたのもつかの間だった。
「気持ち悪いんだよ」
不快感を伴った声が上から聞こえてきた。
齢四、五十代くらいのおっさんがこちらをゴミを見るような目で見下ろしてくる。
私の思考は急に頭を殴られたように一瞬停止した。
はぁー?
こっちだって好きでテメェの背中に顔をくっつけたわけじゃねぇし。むしろ気持ち悪いのはこっちなんだが?
っつか、なんで私が言われなきゃならないんだよ。不条理すぎんだろ。
おっさんから逃げるためにすこし空いた社内を移動しながら、こんなことを言いたくなるのをぐっとこらえた。
この世は不条理なことで溢れてる。
そんなことに文句を言ったって
誰も応えてくれないし
何にもならないし
不満だけが残っていい気分にならない。
嫌な世界になってしまったね
─────『不条理』
自然を泣かせて悲しませておいて、
自然の言葉の欠片も読み込まないなんて、不条理すぎますよ!!!
「不条理」
「情けは人の為ならず」
これは、人に情けをかける――親切にすれば、巡り巡ってその親切が自分に返ってくるという意味。
小さい頃は勘違いしていた。情けをかけてあげるのはその人の為にならないからやめよう。そんな意味だと思っていた。
だから、その言葉の本当の意味を知った時、今までしてこなかった親切をたくさんの人にしよう。そう思って、みんなに優しくできる人を目指して、実際に行動に移して生きてきた。
それがどうだ。
そうしてみれば、人に騙され、裏切られ、社会の荒波に揉まれ、ぼろぼろだ。
今の俺には何の財産も残っていない。残っているものといえば、多少周りに俺に懐く人がいるくらい。
この世は不条理だ。親切は自分に返ってくると聞いていたのに、そんなこと全くないじゃないか。なぜ優しい人が損をしなくてはならないのか。この世は腐っている。
それならば、この世の不条理をなくすために、悪い人間共々、ぶっ壊してやる。
次に目指すものが決まった。
『不条理』
辞書を引き
意味を読み知る
不条理は
何てことなく
世も生もそれ…
お題☆不条理
筋道と諦め(テーマ 不条理)
シンプルな結論が先にあり、言い訳は後で創作される。
*
新人の時つらいと言った。異動を求めた
「今の仕事ができるようにならなければ、よそでもできないよ」
そうか、と思い歯を食いしばった
*
土日出勤と時間外で仕事ができるようになり、何年も同じ仕事しかできないことをつらいと言った。
「君にしかできない仕事なんだから、申し訳ないがしばらく頑張ってくれ」
職場が大変なことはわかっていたので、我慢した。
しかし、自分よりも大変な人は管理職ばかりなので、定時に帰って遊びに行く同期を見ると、嫌な気分になった。
*
年齢が上がり、無理がきかなくなってきた。
同期は結婚して子育てしている。
体力的に持たないので異動させてくれと言った。
「そんなことを言って、できてるじゃないか。職場の状態的に今そんなことはできない」
職場の状態はもうずっと変わっていない。
*
このペースの仕事はできないので、降格願いを出す。
上司が預かってそれっきりだった。
*
もう同じことをして15年になる。
他の部署の仕事はよくわからないまま、歳だけ取った。
人事に言っても取り合ってもらえない。
「あなたは他の経験がない。その年齢で他部署に行ってもできることはない。」
*
人事では、陰口が叩かれる。
「あの人は同じ部署しかやっていないから、今更他の部署は受け入れたくないってさ。残業や休日出勤も多いし、扱いに困る人だよね。」
「15年も同じ部署だから、もう神様だよ。誰も反論できないの。空気も悪いし、辞めてもらえないかな。」
*
言葉が変わるばかりで、消耗品にされていただけだった。
言葉はコロコロ変わって筋道が立たず、不条理である。
言葉は信用できない。人は信用できない。
他人は利用し、うまく立ち回るべきだったのだ。
我慢して都合のいい人になるなど、食い物にされるだけだったのだ。
そう。
食い物。
別にこれで誰かが大金を得たわけではない。
周囲の人が引くはずの貧乏くじを引き続け、自分が人生を仕事に消費している間に、周囲の人はそれなりに苦労して、それなりに遊んで、結婚して、子育てしていた。
その間、こちらはずっと仕事をしていた。
周囲に少しずつ食い物にされる人生。
周囲の口から出る言葉は不条理でその場限りのものばかり。
しかし、行動を見れば明らかだった。
人事を固定し、同じことを、ただ会社として必要なことをやらせる。
人は増やさず、ただ搾取する。
そこには「何とかうまく会社を回そう」という会社の条理と、「私はやりたくない、絶対に嫌だ」という周囲の社員の条理があった。
言葉ではなく行動を見て、こちらもさっさと行動すべきだったのだろう。
*
仕事ができない?
そんなの知ったことか。
仕事なんて適当にするさ。
真面目にやってもバカを見る。
他の誰かがやるだろうさ。
私が15年もやったように。
誰かがやってくれることを期待して、私は程々にするさ。
問題が起こったら上がなんとかするだろう。
そのための上だ。
ほら、真面目そうな新人が来たぞ。
しっかり仕事を教えて、バリバリ働いてもらおうじゃないか。
不条理な私の人生にはもう疲れた。
もういいかな、なんて。
これまでの作品が消えた。
これも不条理ということなのか…
フィクションでの不条理を
受け入れられない人たちは
きっともっと不条理な
現実と戦っているからだろう
この筋の通らない現実と
僕にとってこの世界が不条理なら
この世界にとって僕が不条理でもある
"この世界は不条理だ"
そう言っていたクラスメイトがいた。
友達でもなければ、大して仲良くもなかった。
彼は頭が良かった。よく周りの人と切磋琢磨しあっていた。
彼の周りにはたくさんの人が集まった。いじられキャラであったからなのか、一人でいるところを見たことがなかった。
いじられればそれに勢いよく、強気に言い返す。それが彼なりのスタンスであったのだろう。
ある日から彼と仲良くなった。帰路や放課後を共にした。だからと言って恋愛感情、その他特別な感情が芽生えたりはしない。今までと変わらず、あくまで"クラスメイト"として、"彼は彼"、"私は私"であった。
そして彼は言った。
"全員同じ高校行こう"
嬉しかった。嘘であっても、そう言ってくれる程には心を許してくれていたのだと。けれど私たちは全員違う高校に行くつもりだ。だからせめても、皆が受かればいいと思った。そうすれば笑ってまたいつか会えるから。
そんな期待を胸に合格発表を待った。
私たちの中で1番頭の良かった彼だけが、不合格だった。
あの日、君が待ち合わせの場所に来なかったのはそういうことだろう?
きっともう、会って話すこともない。
彼の行く先を、私は知らない。
彼はただのクラスメイトだ。たった1年間だけの、クラスメイト。
この世界は不条理だ。だけど君と過ごした日々は、あの4人は、私にとって大切な思い出。
貴方の未来に、幸あれ。
不条理
神様が与えたものであり
それが不条理に見えてしまう
目に見えないところでは
不条理に見えるものも全て
繋がっている
でも…
目に見えるところで
起きている事象に
腹が立ち…悩み…
苦しみ…比較する
葛藤…
世の中は確かに不条理でできている。不条理は宗教と同じくらい長く存在する。賛否両論あるが、どれほど善を積んでも自分に降りかかってくるどうしようもないものを説明するために、神という存在は創られたのだと私は思っている。
しかし、もし私たちの運命が、私たちの行く末が、定まっているのなら、私たちはその定められた可能性の中で精一杯を尽くすしかないだろう。誠実に生きれば、大体自分なりに納得のいく人生が出来上がるのではないかと私は思う。
不条理と叫ぶ前にできるものから手をつけていくべきだ。いくら喚いたところでそこで何もせねば何も変わらないからだ。さすれば、多分、最終的に条理も不条理もどうでもよくなるのではないかと思う。