『一筋の光』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
No.168『一筋の光』
一筋の光を求めて何になるの。
一筋だけじゃ暗闇全部を照らすなんてできないじゃないか。
『一筋の光』
夜のジョギング中に浮遊するUFOに声を掛けられた。スマートフォンより大きくタブレットよりは小さいそれに機械翻訳されたような声でここに行きたいのですがどうしたらいいですか、と丁寧に尋ねられたのだ。中空には目的地の地図らしきものが映し出されている。小説や映画の影響で、宇宙人と言えば攻撃的だったり侵略を目論んでいたりというイメージがあったものの、その尋ねられ方に外国人観光客が思い出されてしまったので警戒心も抱きようがない。ここからさして遠くはない場所をどうにか説明すると、地図を仕舞ったUFOはありがとう、とお礼の言葉を残して去っていった。
しばらくのあとに、視界の端から空へ向かって一筋の光がゆっくりとした速度で過ぎていくのが見えた。手を降ってみるとこちらに気づいたようで、UFOの中からもなにかが振り返してくるのが伺い知れた。そのまま空高くへ上がっていくのを見送りながら、宇宙人も道に迷うことがある、という知見を得た私は、また夜のジョギングを再開することにした。
【一筋の光】
朝は必ずやって来る。カーテンの隙間から漏れる一筋の光。朝は嫌いだという人はいるだろう。その理由はそれぞれで学校や仕事があるからとか眩しいのは嫌いだとか。
でも私は朝が好きだ。その光を浴びることで気持ちがポジティブになるからだ。少なくともネガティブにはなりたくはない。
人は気持ちが大切だ。気持ち次第で人は変われる。成長できる。気持ちは人にとって素敵な原動力なのだ。
それを踏まえると言葉も大切なのがわかる。言葉をかけられることで気持ちを強くもてたり、今後の行動が良いものになったりすることはあると思う。
人は気持ちを共有したい生き物なのだ。自分の気持ちをわかってほしいものなのだ。だから私たちは言葉というものを使う。言葉は人にとって生きていくための一筋の光。
また明日、また明日と言葉を紡いで今日も生きていく。
一筋の光 1/16 (水) .•*¨*•.•*¨*•.•*¨*•.¸¸
思えば、空白を煮詰めた様な人生だった。
”大切”が出来たことも”大切”になれた事もない、
嫌われることをただ恐れて 鬱に呑まれた
私の人生を、埋めたのは貴方だった。
希死念慮で気が滅入る夜も、貴方に会えると
思えば明日も頑張ろうと思えた。
私の自殺を止めたのは、間接的に考えれば貴方。
人生で初めて出来た”一筋の光”だった。
そんな”一筋の光”を 失うくらいなら。
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お題『一筋の光』
昔やってた遊びがある。それがまさかこんなところで役に立つとは思わなかった。
ある日突然眠らされて、気がついたら洞窟の中にいた。目覚めた時、体のあちこちに氷の膜がはられてたからいわゆる『コールドスリープ』状態にさせられたのだと思う。
洞窟の中には、俺の他にもう一人おっさんがいた。おっさんは積み上げた木の上で顕微鏡の接眼レンズをかざしている。
「なにしてるんだ?」
「お前もきっとガキの頃、やったことあるだろう」
そういえば接眼レンズにむかって一筋の光が差し込んでいる。まさか
と思った次の瞬間、木から煙が上がり始め、徐々に木が炎に包まれていく。周囲が明るく、暖かくなった。
俺は思わず近づいて暖を取る。
「まさかこんな懐かしい方法で暖を取れる日がくるなんて」
「だろう? この近くに研究所がある。必要とあればなんでも取ってこれるぞ」
「いや、今は温まりたい。ずっと寒かったんだ」
家族はどうしてるだろう、友達はと思ったけど今はそれよりも寒く暗い洞窟の中で明かりと、暖かさが欲しかった。
書けること。歌えること。描けること。
ずっと、それだけでした。
何があっても、何もなくても。
【一筋の光】
一筋の光
子ども時代に育った家は、ボロボロの木造で、サッシなどもちろん無く、夕方になるとガタピシと雨戸を閉めた。
ある朝、雨戸の隙間から一筋の光が差し込んでいたのだが、その光に、埃が細かくたくさん見えた。キラキラしてある意味美しいが、なんだかゾッとした。
普通の家に、当たり前にある埃なのだろう。でも、光が当たったせいで、改めて見せつけられると引くものである。タレントさんが、売れて光が当たったら過去の出来事を暴かれることもある。
光が当たる、差し込むというのは、良いイメージだけど、そんなこともある。
あんなに輝いてた世界が真っ暗闇に
そんな真っ暗闇に
見えない光が一筋の光が
欲しい欲しい
あればいいのに
なくてはならない
毎日の光
ふと空を見上げると、雲間から一筋の光が差していた。
そして、私は一歩踏み出した。
アイドルとかスポーツ選手のような
"輝き"になれなかったわたしは
ただ、あなただけの一筋の光になりたい
- 一筋の光 -
一筋の光
雨雲の隙間から一筋の光が差し込んでいた。
その光の中に入りたくて、僕は必死に自転車を漕いだ。しかし、光はどんどん遠ざかるばかりで全く追いつけなかった。
まるで憧れてる人の背中のように、その光は太くて大きかった。いつか絶対に追いついてやる!あの時、僕はそう思った。太くて大きい光を見つめて憧れの人と並べるくらい成長して見せると僕は固く心にそう誓った。
一筋の光
今まで苦しかったのはきっとこの日を迎える為
その為の伏線だったんだと、思える出来事がありました。
ちょっと自慢させて欲しいんですけど、
中学生の頃好きだった人と六年ぶりに繋がって、
飲みに行く事になりました!
こんな事ある?!夢なの?!ってぐらい現実味が無いです笑
一筋の光を求めて、私は踏み出す。
今や、その輝きは手を伸ばせば届く距離にあった。
そして、私はそれを掴む。
それは、まるで夢のような光景だった。
未来を掴み取るのだ。
(下書きとして一時保存)
20241105.NO.94「一筋の光」
一筋の光
帰宅時
ふと見た向こうの山の空
暗雲の切れ間から
一筋の光がのびている
いま あそこで
セラフィムが昇っていくのが見えた
一筋の光が
私の頬を当てる。
やめて シミになる。
サングラスして
日よけマスクしても
隙間を狙って入ってくる。
紫外線よ頬だけはやめて。
一筋の光が差し込んできて…
私は拙い羊飼い。
今日も草を求めて草原を歩いていた。
「今日はここらへんにしてもう眠ろうか、」
歌えばたちまち羊がおとなしくなるおまじない。
『 小さな羊たちよ
今宵は此処で眠ろうよ
緑の牧場の夢でも観ようよ
さぁ、安心しておやすみ
観てご覧あの星空
今まで観たことがない
本当だなんて綺麗
何かが起こりそう。 』
一筋の光が差し込んできて…
天使が舞い降りた。
『 ハレルヤ、ハレルヤ
ハレルヤ、ハレル、ハレル、
恐れることはありません
大きな喜びを伝えます。 』
❦
→短編・原点回帰、そしてお守り
一日の終わり、ベッドに体を横たえた彼女はサイドテーブルから1枚の写真を抜き出した。
スマートフォンで写真を照らす。分厚く白い枠に囲まれたポラロイド写真だ。
真っ暗な中に一筋の光がぼんやりと写っている撮り損ないのような写真を額にくっつける。ほんのり心に温かいものが灯る。
それは彼女が少女の頃に心を動かされて撮った、初めての一枚だった。押し入れの秘密基地の扉を閉めたときにできた僅かな光の筋の美しさが、その写真を見ると今でも脳裏にくっきりと浮かび上がる。光に集まってダンスする埃の楽しげな様子は、テレビで観たガイコクのオペラハウスを彼女に思い起こさせた。その感動を何とか留めておきたいと、無意識に彼女はポラロイドカメラを手にとってシャッタ―を切っていた。
それが彼女の始まりだった。
心を動かされる瞬間の切り取りをモチーフに写真を撮り続け、彼女はフォトグラファーになった。
数々の賞を獲得し、企業からのオファーや他業界のアーティストとのコラボ作品も多く手掛けた。大好きなカメラ撮影を仕事にできた充実感は毎日感じている。
しかし、
「いつかまたこんな一枚が撮りたいなぁ」
あの日の感動を超える写真には辿りついていない。
他の誰が見ても失敗のような、何を撮ったのかも判らない写真をもう一度眺めて、彼女はそのお守りを慎重にサイドテーブルにしまい込んだ。
そうして、大事な撮影が控えている前日のルーティンを終えた彼女はベッドに潜り込んだ。
テーマ; 一筋の光
「一筋の光」
久々の旅行の日は雨の予報であった
それでも前日には40%だったので、殆ど屋内だし晴れ女2人の旅だし、なんとかなるか!と思い傘を持たずに強気の姿勢で出発した
当日、現地は快晴だった
せめて曇りでしょうと思い日焼け対策を全くしていなかったので首が少し焼けた。日傘が必要だったわね
「店長、この本ってなんか話題だったりします?」
ここの本屋で働き始めて2ヶ月が経つ頃、やたらと売れる本に気づいた。
「ん?ああ。それ、どこに並べてあったかな?」
「ここです」
私はレジ前の角を指差した。
「そうかい。よく売れるのは何時頃だい?」
え?あ、そういえば。
「お昼の…2時から3時頃です!私がいつもレジに入ってるんで」
そういえばお昼の休憩を明けて眠くなる時間帯ばかりだ。いつもお客さんから午睡を阻害され…あいや、眠気を逸らしてくれるからよく覚えてるのかもしれない。
「いまは何月だい?」
は?何月?別にこれ歳時記に関係した本じゃないでしょ。私が手にしているのは『あの日との対話が明日を拓く』という宗教なのか自己啓発なのか怪しげな本だ。
「11月です」
店長は口の端を上げてニヒルな笑みを浮かべる。
「そうかい」
そう言うと店長は店の奥へと歩いて行った。「じきにわかるよ」という言葉を残して。
この本屋はチェーンではなく、駅前商店街の一角に古くからある独立経営の新刊書店だ。廃業が相次ぐ出版業界において粘り強く生き残っている。歴史も古いのだろうけれど、店内はさすがにボロ…とても古めかしい色褪せた棚が並んでいる。
「うー重たい!」
午前中は配送業者から届いた本を並べる。今日は新刊の発売日ではないから書籍は少ないが、雑誌は毎日山のように入荷する。そしてやたらと重い。
朝のうちお客さんはまばらで、店頭の立ち読みを数に入れなければ全く来ない日もある。言われてみれば例の本も見向きもされてない。
会社員がお昼休みになる12時台はちょっと忙しい。ビジネス系の雑誌や話題の書籍がちょっと動く。遅めのお昼休憩をいただいて午後。さあ眠くなってくるぞ。
建物の造りなんだろうけど、高い位置に明かり取りの窓がある。店内は自然光で明るくなるが、本にとってはいい環境ではない気がする。そして私にとっても。
あー眩しい。レジに入っていると午後の日差しがちょうど目に入る。おかげで眠気が妨げられる。いくら客が少なくてもレジに突っ伏して仮眠を取るわけにはいかない。
そうこうしていると迷い込んだお客さんがレジの前に立つ。この時間のお客さんは皆一様にゆっくりとレジの前に歩いてきて『あの日との対話が明日を拓く』をじっと見つめる。そして導かれるように手に取り、ほわっとした顔で私に差し出してくるのだ。
「この本、お願いします」
やはりこの本に何かあるのだろうか。不気味に思いながら愛想よくお会計を進める。すると一人、また一人とレジの前のコーナーに吸い寄せられてくる。
そして毎日、その現象は15時を過ぎるとパタリと止むのだ。
「ヤナギさん、ちょっといいかな?」
レジから客が引いたタイミングで店長から声をかけられた。店頭の雑誌のあたりだ。歩み寄ると
「ここの週刊誌、まだ裏に在庫あったでしょう。少なくなってるから補充しておいて」
「あ、はい。わかりました」
それだけで呼ばれたのか、とは思わない。店長は足を悪くしていた。私が雇われているのはこのためだ。
「それから、あなたの疑問はもうじき晴れるよ」
またニヒルな笑みを浮かべた。はぁ。予言めいた店長の言葉に、私は困ったような顔を返したが、内心ではわくわくしていた。怪現象はいまも続いている。そして店長はそのカラクリを把握している。
振り返ってレジに向かおうとしたそのとき。
「ああ、なんだ、そんなことか」
店頭からレジの方を見遣ると、明かり取りから一筋の光が降り注いでいるのが見えた。その光は一直線に、平積みにされた『あの日との対話が明日を拓く』を照らしていた。