一筋の光』の作文集

Open App

一筋の光』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

11/5/2022, 8:03:21 PM

誰も愛せなかったわたしを
自分を傷つけて
誰かを傷つけて
みんなを傷つけて
誰も信じなかったわたしを
私の好きだけが自分を守ってくれていた私を

何回も絡まってはほどいて
また絡まっては、
ほどいて。

平気な顔で誰にも渡したくないと。
行くところなんて最初からないもの。ねえ馬鹿ね。

私のことを見つけてくれてありがとう
ずっと私の朝でいてください

11/5/2022, 6:50:49 PM

一筋の光

明けない夜があってもいいよ。
どうせ僕なんて居なくても
世界は何事もなく
回り続けるんだから

11/5/2022, 6:35:23 PM

「あのね、生きてる人が亡くなった人のことを想うと、
天国にいるその人の頭上に光が差して花が舞うんだって」

なんの根拠もないのに、なぜだか本当のような気がした

そして、亡くなった人だけじゃなくて、
生きてる人も同じなんじゃないかって

そんなことを願いながら
たまに愛しい人たちのことを想う

何かを変えようと文を綴るあなたのことも


『一筋の光』

11/5/2022, 6:26:57 PM

「一筋の光」

夜空を見上げていると、不意に一筋の光が、横切ることがある。

流れ星だ。

しかし、その美しさと儚さ故に、あ〜‼︎ぐらいにしか言葉が出ない。そしてその後いつも「ちっ」って思うのだ。お願いするのを忘れてたよ。

そもそも流れ星に願いを唱えると叶ういう言い伝えは、チコちゃんでいう「諸説あります」なのだが、もとはキリスト教や古代ヨーロッパのウライ・アルタイ系民族の言い伝えが元になっていると言われている。

「神がときどき下界の様子を見るために、天界を開ける。その時に天界の光として星が流れ落ちる。だからその時に願い事を唱えれば、その希望は神の耳に届き、神は願いを叶えてくれる」(渡辺美和・長沢工「流れ星の文化誌」より)というものだ。

ただこの神様はとても小心者なのか、天界をちょっとの時間しか開けてくれない。その僅かな時間で3回も願うなんて、欲深いわたしは、無理無理無理、絶対無理。そんなの早口言葉王でも無理だよう、とか思うのだ。

それでも、どうしても3回唱えたいという方のために、1つのアプリを紹介しよう。その名も「流れ星に3回願い事を唱えるのをただひたすら練習するアプリ」だ。

使い方は簡単だ。1分の間に画面に流れ星が流れる。その間に願い事を3回唱える。願い事は録音されており、言えたか言えなかったかは、その録音を聴いて自己採点という超アナログ判定。しかもそれだけのアプリという潔さ。

来月になれば、双子座流星群を見ることができる。このアプリで練習して、ぜひ夢を叶えてもらえれば、嬉しい。

ちなみに私は、2回やっただけで、速攻アプリを削除したことを付け加えておく。

11/5/2022, 5:52:21 PM

ぶ厚い雲の隙間から
少し覗かせる太陽の光
まるでおとぎ話の始まりのように
きらびやかに街が輝く

11/5/2022, 4:34:41 PM

窓に差し込む何かは多分誰かの幸せになって
私はゆらゆらと二段ベッドの一段目
飛べないままでそのままで月まで見よう
目をつぶっても何色かは多分夢の中で分かるね
それまでブランコに乗って 考えるのをやめるまで

去年の冬は多分 ストーブの影で眠ってた
その時だけ 雪になって溶けていた 何にも染まらないで
ただの人生の果て 降り落ちたのは間違いだったかなあ

夢の中は最悪だ 現実では無いから
少ない夢で それだけの世界で 幸せを分け与えよう
たくさんの雲をみんなで食べたい それは夢だった

夢が夢であり 私は烏になって そんな夢
甘い砂糖菓子の箱に お茶を添えた
正反対の答えを 知らないフリをした
うさぎが鳴いた これは夢だと気づいてた

でもそれは夢ではなくて 眼を開けていた
初めて知ったことだった 鮮明に覚えてた
それもまた夢であった

11/5/2022, 3:59:20 PM

朝眩しくて起きるやつまじ「くっそ!!!」ってなる。3センチとか重なってないめちゃくちゃ小さい隙間があって丁度寝てた目のとこだけ光ってんの。あれまじなんなの。暗い時に閉めるってハードル高い作業なのな。へっ。

11/5/2022, 3:56:44 PM

『一筋の光』

一筋の光が、蜘蛛の糸のように垂れてきたから。

私はそれを絡めとり、
どうにか登れないものかと考えた。

けれども当然光は捕まえられなくて、
するりと指をすり抜けていく。

それが何とも不思議に思えた。
熱もない、形もないものが、確かに指をすり抜ける。

これは助けではないのだ。
これは救いではないのだ。
窓から差し込んだだけの、ただの光。

この先の私の人生を照らしてくれるわけでもない。
これまでの私の人生を包み込んでくれるわけでもない。

それでも例えば、
今この瞬間私の瞳を少しでも輝かせてくれるのなら、
この光にも価値があるのだと思えるだろうか。
意味があるのだと、思えるだろうか。


いつか、いつかあなたが、私に救いの光をくれるの。
今はただそれを待つわ。

11/5/2022, 3:30:09 PM

一筋の光

忘れてないよ私
振り返ってしまった時
励ましてくれた
いつかの過去の私

何度も振り返りながら
その都度支えてくれた
通り過ぎてきた私だから
言えることもある

今までの積み重ねで
こうしてここにいる
確信を持って
進めたことなんて
1度もなかった

それでも今
こうしてここにいる
負けそうな時に
いつも過去を振り返るけど
そこにいる昔の私は必ず
背中を押してくれる

私と私の支え合い
いつもやさしく包み込むように
送り出してくれるから
進もうとする霧の先に
一筋の光が見える気がするんだよ

今日の私も未来の私に
やさしく微笑む時があるのかな
そう思えると今ちょっとだけ
強くなれる気がするね

この気持ちを胸に
明日への私へと
バトンを渡そう
この光の先へ
手を伸ばしていく

11/5/2022, 3:27:34 PM

どうせなら

さされる側より

さす側になりたいねぇ



───お題『一筋の光』

11/5/2022, 3:20:38 PM

「一筋の光」



この何もない人生において、
一筋の光は突然、姿を消してしまったあの人。

まだ年端も行かぬ男女が一夜を通して
人生やら宗教やらを語り合った。

今まで出会った人とは違う空気感でそれが居心地が良く、
彼の感性が自分と通ずる所があった。

行方知らずだが、今世でまた会えるのを
期待して生きていくのも悪くないだろう。

彼が今日、私の実家に会いに来てくれる夢を見た。

「会いたくなったから来たんだ」

と当時よりふくよかになった彼が笑顔で言った。
それだけで今日が特別な日に変わった。

夢の中だけでも会いに来てくれてありがとう。

私の人生の一筋の光は貴方という存在です。

11/5/2022, 3:12:22 PM

一筋の光は、
きっと月のように、
静かに優しく降り注ぐだろう

暗闇にいるあなたに、その光が降り注ぎますように

11/5/2022, 3:09:23 PM

声に色なんて無い。
文字にエフェクトなんて無い。

それでもあなたの教えはいつも、ぼくにとっては導く光そのもの。

〉一筋の光

11/5/2022, 3:00:38 PM

ぱっちり二重に黒髪ロング、胸がでかくて清楚系の彼女、なんて夢のまた夢だった。高校のとき3ヶ月だけ付き合って、いい人だったね、とあっさりおさらばした彼女をずるずると引き摺っていたら、ビデオショップバイトの肩書きがいつまでも無くならない、冴えない万年ドーテー野郎(25)が爆誕した。両親からはその勢いで床が抜けるわってくらい激重な結婚しろオーラを向けられる。うるさい、俺が一番痛感してらあ。ほら、1回だけでも触りたいじゃん、ふわふわしてて、優しくて、おまけにいい匂いの女の子、さっぱりした柑橘系とかの。あ、バニラとかいいな。くだらん煩悩だけ増えてって、キスさえまだ0回。
それでも俺みたいなやつは女の子をひょこひょこ誘い出せるようなワードも根性も持ち合わせていない。なんなら最近いらっしゃいませーしか言ってない。すんません、ありがとうございました、いらっしゃいませー。脳みそを使わずとも、勝手に染み付いた言葉が口から出てくるからこわい。いつかいらっしゃいませーBotになるんじゃないかって。かちゃかちゃと手を動かしては陳列。それ以外は接客。目元にゃひどい隈。はは、将来パイロットと警官になりたかった君へ。俺はこんな有様だよ。ハハハ。
はは、笑い事ではない。毎日カップ麺、もしくはコンビニのちっこい弁当。日頃の癒しなんて、お弁当温めますか、なんてにこにこして問いかけてくれる茶髪のポニーテールのコンビニ店員さんだけだ。そのポニーテールさんも3日前から見なくなった。もう俺は癒しすらもあっけなく失ってしまった。だから仕方なく、魂をふたつくらいひっこ抜かれたみたいな顔で、いらっしゃいませー、っていつも言う。情けなく、ちょっと語尾を伸ばして。
そんなことばかり考えてたらひゅる、と冷やされたすきま風がカウンターまできた。久しぶりに冬だと思った。ここにいるとどうにも季節感がバグる。自動ドアがひゅっと勢いよく開いて、ぴろりろり、と軽快な音楽が轟く。
寒さに背中を小突かれてびくっとする。なに、冬に背中押されてんの、俺。ぱ、と目線を客に移した。
「いらっしゃいませー」
思わずいらっしゃいませのませ、の声がちょっと上擦った。目とか、鼻とか、耳とか、取り敢えず疑えるとこ疑っといた。ずくっと心臓をめっちゃ分厚いナイフで刺し込まれた気分。うわ、かっこいい。俗に言うイケメン。それも珍しいタイプ。
ホワイトっぽいシルバーのさらさら髪。鼻筋と二重がくっきり。なのに目元にはすっげえ隈。ブラック・オブ・ブラック と言えるくらいになにも映そうとしない瞳の色。見つめられては息の詰まるような、サツのする尋問みたいな威圧感。それでもアンバランスなかっこよさを彼は持っている。ひとつひとつ切り取っても、どこもかっこいい。うわ、まじでかっこい、とか好き、とか語彙力の足らないストレートな意見を口走るとこだった。
これって、まさかの、きらっきらの乙女チックに言うと一目惚れってやつ。多分。まじで魔法使い手前の野郎の恋ってなに。そのキャッチコピーだけで萎える。ときめかねえな。でも、あら不思議、抉られたナイフは抜けない。おかしいと、心臓があるとこを摩る。少しだけ隆起していた。おっかない。
「なにみてんの」
ざらっとした、無機質な声。包まれた耳が心地よい。颯爽と俺の前に現れた、曖昧すぎる恋心について悶々と考え込んでいたので、カウンターに彼がふらりとやってきたことも気づいていなかった。近づくと、もっとかっこいい。
「いやあ、なんでもなっ です」
ちょっと言葉が詰まった。ぐらっと目眩がしそうだった。いや、した。目が見れない。うろうろと視線がゲームソフトの並ぶ棚に移る。うわ、近すぎ。これガチのやつじゃん。ほんとにヤローの恋が成立してしまった。どうしよ。気を紛らわそうと、ぴ、ぴ、と商品を通す。ついでにどんなの借りてるのか見る。いま、この店の貸出ランキングにたまに鎮座している有名な映画(情報はあやふやだが)に、人気絶頂のTVアニメの5話、そしてややB級の(俺はそうとは思えないが)アクション、グロ有の心わきたつ恋愛映画。CGっぽさがわかりやすいからだそう。じとっとそれらを見つめていると、彼が声をかけてくる。
「これ、好きなの」
指したのは、B級の(やっぱり俺は認めていない)恋愛映画。
「はいっ」
つい力んでしまった。でもそのおかげでちょっとだけ肩がほぐれた。
「でもこれ、話も結構ありがちだし、CGっぽさが出てるよね」
「えっ」
うぐぐ、とあからさまにダメージを食らったみたいな、苦虫をアポなしで口に放り込まれたみたいな顔をした。やっぱり見る目ないんかな、俺。しょぼ、と落ち込む。
「でも、俺は嫌いじゃないよ、登場人物もいいよね」
「分かりますか」
つい速攻で返してしまった。こりゃヤバい奴だと思われたかな。でも、あまりにも共感できたから。この映画は、冴えない青年が敵から女の子を救おうとする、とかいうありがちな話で出来ている。
主人公は奇麗な目をした青年。やっぱりめちゃくちゃ冴えないけど、誰よりもかっこいい。ほんとに愛してやまない人のためなら、簡単に命まで放り出そうとする。炎とか、銃声とか、爆撃とかが溢れる小屋にまで一人で突っ走る。対して敵は、青年の女に一目惚れをした、ほっそい身体の反社の男。愛してるの密度がイカれているから、取り敢えず、拉致だの、監禁だの、あの手この手を使う。
殴る、蹴る、鼻血がぶあっと飛び散る。ぱん、ぱんといとも容易くブッ放たれる銃の重量。貫いて、貫かれて、好きで、嫌い。そんな喜劇。1人の女性のためだけに、対立した情で終盤まで傷つけ合い、綻び合い、朽ちる。
1番に汚くて奇麗な恋慕、たしかにこの作品に恋をしていた。いろんな体液に塗れて、爛れた頬も知らず、手のなかに沈み込む、愛しい彼女に冷たい鎖を繋ぐ男。すきだ、なんてほとんど消えかかった声でぼやく青年。バッドエンドで、後味のわるい話。それでも、何度も見返すくらいに大好きだった。
純情。それをも上回る、魅力的でなんて潔い悪。思い出した途端に、ああこのひと、この映画の悪役に似てるんだ、と悟る。
「はは、面白いね、オマエ」
ええ、どこに面白味を感じたんだろう。勢いかな。褒められたのか貶されたのかよく分からない。でも多分、貶されたの方だろう。
「なあ」
「一目惚れとか、ほんとにあんだね。オマエ、俺のこと好きだろ」
「はっ」
息をするという行為が脳みそを突き抜けてどっかいったみたいに下手な呼吸をする。えほえほとむせる。えっなんで。この人実はエスパーか。もしくはトンデモイカレナンパ。もしくは新種の詐欺。それはないな。まさかこの人、自分の魅力分かってて言ってんのか。うわーくそっ、悔しー!って思うのにもうすでに罠に引っ掛かってる自分に驚く。
「俺はオマエのこと、すきだよ」
いや、そうなんだー!とはならない。出会って10分ちょっとで告白シーンに持ってく乙女ゲーあるか?普通。あっどうしよ。心臓に刺さったナイフがまた、存在を示すみたいにぎらりと刃を立てる。ばくばくと吐き出された血液が手足の末端までとろとろと注ぎ込まれる。
彼の瞳孔。ひどい隈。俺が好きなのは、ふわふわで、いい匂いのする胸のでかい女の子。今、胸を蜂蜜みたいなのでひたひたにしてくるのはアンバランスで、わけがわからない男。
くっと近づいた、鼻先が触れそう。顔あっつう。
「ずっと、すき」
うなじに乗った手は、骨ばっていて冷たい。俺が熱すぎるのか。任天堂、のでかでかとしたポップな字がかすむ。
「なんちゃって。あ、満更でもなさそうだ」
へら、と笑った。笑った。まさかまさかのトンデモイカレナンパに属する方だったらしい。バグを起こしたみたいに心臓がばくばくしてる。身体の内側を夏と冬がぐるぐる駆け回ってるみたいに季節感が忙しい。彼は満足そうな顔をして、にやにや(絶対にこっ、じゃない)と笑う。腰あたりがへろへろ。もうばればれだろう。いわゆる青春とか、色恋沙汰をとんでもない濃さとスピードで味わった童貞の間抜け面。これは絶対定点カメラでは見ないで欲しい。絵面が救いようのないくらい気持ち悪いことになってる。それでも懲りずにまじまじと見つめてまんまと攻撃を正面から食らう。スライム1匹倒せない雑魚がラスボスにやられる、みたいな呆気なさで。
このひと、笑ったら目尻がくしゃっとなって綺麗。やばい、また恋のトリガー自分で見つけちゃって悶え自滅。店長も居ないし、客も来ないし、これは絶体絶命。
「もっと寄ってもいい?」
「ご勘弁を」
はは、と軽く笑った。

そういえば、と彼が切り出しぽつりと言葉をこぼした。
「誰もいないね」
当たり前のことをさらっとほざいた。やけに引っ掛かった。なんか、あの、あれみたい。喉まで出かかった記憶。彼にずっときゅんとしてる。それでもちぐはぐに塗りこまれた記憶の後ろめたさが肥大する。

「はい」
唐突に彼は薄っぺらい身体から徐ろに何かを取り出す。右耳のピアス。色の抑えられた、濃いゴールド。既視感、なんて言葉が妥当だった。ぞわ、とさっきとは違う細かい鳥肌がたった。まさか。
「受け取ってよ。ピアス穴、こっちにいっこ空いてるよね」
そり、と耳たぶの端っこのほうの穴をなぞられる。身を溶かすような熱が心臓にじわじわと塗りたくられてぽかぽかする。なんで知ってんだろう、俺の快楽の引き金。そんなの、はじめて会ったような人になんて分かるはずがないのに。
「ぅう、?俺、あなたとはじめて喋ったんですけど、?」
彼はにこ、と笑った。今度はほんとに、にこ、だ。あまりにもその顔つきが肌にぴったり嵌っていて鳥肌が項から粟立つ。
「さっきの、嘘。俺は、ずっとオマエが好きだよ」
なんだ、なんなんだあんた。彼の意図も、なにもかもが、一気にわかんなくなった。知りたいのに、触れたら多分、しぬ。脳みその内側でもそんなことを思っている。
「なあ、あの映画好きなんだろ。俺も好き。とくにあいつ。敵のやつ。シビれるくらいかっけえだろ。
愛情の密度も、あらわし方も。どこか螺子がぶっ飛んでる。でも、いいよな。あんなに恋してやまないんだ。だから俺も、おんなじことがしたい」

警鐘がわんわんと喚く。彼の今、言っていることと、彼の重心となる、心根との繋がりが分からない。腹があつい。そり、とピアス穴をなぞる手が止まる。
ああ、そういえば映画の序章では、ばったり彼女と出会ったあいつが、はじめて贈り物をしたんだっけ。誰もいない小さなコンビニで。悲劇の根源。ちゃちなゴールドがきらめく、GPSの埋まっているリング。
「たってる、好きだろ、こういうの」
無機質な声で言われた。恥ずかしい。こわい。心臓の嵌る所が身体の皮膚からでさえ、分かってしまえる。
彼は徐ろに、何かをこちらに向けた。注射器。とんがった針。さらりとした液。
あ、俺監禁されんのな。映画どおりのシナリオなら。あー理解。詰み。かひゅ、と喉から狂った息が生まれた。腰をぐ、と引かれると、脳みそに直接バニラが吸い付いてくる。足元がブラックホールみたいなのに吸い寄せられる。目眩に耐えられなくなる。
冷たい針が皮膚を、さくっといとも簡単に貫いた。痛い、よりもあつい、が勝るなんて。項からじわじわと痺れる。じゅ、と液が身体の内側に注ぎ込まれる。ブラックホールが拡がる。今年のクリスマスプレゼントは、ミステリアスな彼と、全身をなぶるような眠気らしい。なんて最高なハッピーディ!とは、お世辞にも言えない。
でも、でも、彼になら別に好きにされてもいいや、って15分ちょっとの話なんですけど。
「ああ、そうだ。誕生日おめでとう」
幸せと、恐怖のグレーゾーンで立ち尽くしている。ああ、誕生日も知ってんのね。オンボロアパートで食うカップ麺もおさらばだと思えばむなしいの。そうだ、もし生きて帰れたら、2ちゃんねるにでもあげてみようかな。結構受けそうじゃない?いや、無理だろうな。

『誕生日にテライケメン(クソデカ感情持ち)に監禁されかけてる童貞だけど質問ある?』


また調子に乗って書いてます。結構趣味多め。
やっと出来ました
ちょっと投げやりだったりしますが

11/5/2022, 2:59:28 PM

『一筋の光』


真っ暗な道を貴方に手を引かれて歩く

私は何一つ口をきけずに
貴方の背を見て歩くだけ

貴方と私を隔てる小さな光

本当はわかっていたの
そちら側には行けないこと

それでももう一度
貴方の顔を見られたら

迷わず貴方が帰れるように
私きっと演じきってみせるわ

11/5/2022, 2:56:08 PM

もうどれくらいの間この階段を登っているのだろう。
妻と子供はどうなっているだろうか。
私が居ないことを嘆いているのか、もしかしたらもう忘れているのか。
先に逝ってしまったのか。
仕事はどうなった?
さすがにクビだろう。会社自体がなくなっているかもしれないな。

ああ、こんなこと考えても仕方がないな。だって両手じゃあ数えきれないし、頭ですら覚えていられないし。

試しに今のところからいちにいさん…と数えてみる。
きゅうじゅう、じゅういち、じゅうに 
12まで数えて面倒臭くなったのでやめた。
いつもこうだ。最後まで成し遂げられない、バカなおっさん。取り柄が無さすぎる。

そんな自己嫌悪に陥っていたら、壁にぶつかった。
はじめての変化だった。よく見るとドアがあって、半開きになっていた。
光が差し込んでいた。
私は、やっとついたのだ!とわくわくした気持ちで開けた。

そこにはスタッフらしき人がいた。
眠そうな目を擦りながら口を開いた。

おつかれさまです。ここは第一地点です。

スタッフが開けた扉には、先ほどと同じような暗い階段が永遠と続いていた。

11/5/2022, 2:45:45 PM

家は貧しくて私は10歳にも満たない年齢で
大きなお屋敷に住む主人に売られてしまった
お屋敷は人里離れた森の中
屋敷に仕える使用人以外に人を見かけることはなく
森に住まう動物たちに出会うくらいだ
屋敷の主人とはほとんど口を聞くことはなかったけれど
使用人はみんなやさしくて、ご飯は美味しい
洋服も細かな装飾が施されて可愛らしい
一日の終わりには暖かな布団が待っている
不満なんてなかった

屋敷に来てから半年が経ったある夜
私は妙な胸騒ぎを感じて寝付くことができなかった
気を紛らわせるために夜の屋敷中を見て回る
ふと気がつくと、部屋から一筋の光が漏れていた
いつもは鍵が掛かってる部屋の扉が
少しだけ開いており部屋の明かりが漏れていたのだ
鍵が掛けられ部屋の中を今まで見たことがなかった
好奇心にかられて、私は扉の隙間から中を覗き込む
部屋の中にはたくさんの精巧な人形が並べられている
人形は私と同い年くらいの少年、少女だった
美しい衣装を身にまとった人形は一体一体
ショーケースに入れられていた
中央の目立つところに空のショーケースが一つある
私の心臓がドキドキとうるさい
あれらは人形じゃない生きた人間だ
次は私が空のケースに収まる番だと直感した
私は震える足を無理やり動かして走りだした
とにかくお屋敷から逃げ出さないと!
玄関への道が果てしなく遠く感じる
ガムシャラに走って廊下の曲がり角に差し掛かったとき
何かがぶつかって私の行く手を阻む
顔をあげるといつもの温かな笑みを
能面のような無表情にした使用人の顔があった

11/5/2022, 2:43:14 PM

雲の隙間から射し込む光が

私の心も照らしてくれたら

11/5/2022, 2:34:59 PM

一筋の光



私には見えない光。
光なんてない。
真っ黒。
光なんかあるわけない。

みんなには見えるの?

11/5/2022, 2:30:53 PM

一筋の光


一筋の光が差し込む朝。
私は、鳥の鳴き声と同時に目を覚ます。

鳥の鳴き声は、私の目覚まし代わりと言っても過言ではない。

Next