モンシロチョウ』の作文集

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モンシロチョウ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

5/11/2024, 7:36:37 AM

【モンシロチョウ】

私が街中をカトレアを持って歩いていた時にモンシロチョウがカトレアに止まり、そのあと私の手に移った。

私に蜜はないはずなのにと思ったが、気付いた。
このモンシロチョウはあの日あの神社で自分がもう死んでいるという事を私に告げて消えたあの人で、あの人は心も身も綺麗な人だったから神様がきっと綺麗なモンシロチョウにしてくれたんだ。

でもあの人が人間のままであろうがモンシロチョウになろうが私には何も出来ないことが明確でしかない。
卵を産ませろなんて言われても私はやらないよ、あの人は自由に飛んでいて欲しいから。それが私の思うあの人にとっての幸せなの。

「今度はちゃんと幸せになってね」と願いながらあの人の生まれ変わりであろうモンシロチョウを空に放した。

ねえカトレアはちゃんと枯れるまで育てるから安心してね。あとまた幽霊になって出てこないでね、私はちゃんと元気にやっているから。

5/11/2024, 7:24:09 AM

私の前世はモンシロチョウだ。信じられないだろうが、物心ついた頃からそうだという記憶がある。
 菜の花畑を飛んでいたら人間に網で捕まえられて、プラスチックのかごで保管されていた。短い寿命だったが、その少年は私のとこをとても大切にしてくれていた。毎朝かごを覗き込んでは「おはよう、げんき?」と聞いてくる太陽のような笑顔をよく覚えている。

 そんな私も人間としてこの世に生まれ落ちて早19年、気付けば大学生になっていた。前世を覚えている子供、なんてのは時々テレビで特集されていたりするが、この歳になっても覚えているというのは珍しいんだろうか。まあ言っても信じてもらえないだろうからそもそも他人に言うことは今となっては少ない。
 ……ただ、あの時の少年がこの世にいるのなら、死ぬまでに1度会ってみたい。そんなことを思いながらぼんやり道を歩いていたら、小さな段差につまづいて転んでしまった。
 「大丈夫ですか?」
 ふと上から声が聞こえた。どこかで聞いたことがある声だ。見上げると、私を心配そうに覗く男性の姿があった。
 どこかで見たことがある。間違いない、あの時の少年だ。

「ありがとうございます。……あの、もしかして───」

5/11/2024, 7:23:10 AM

モンシロチョウって寿命が短いんだって。だいたい2週間くらいらしい。2週間しか、生きてられないんだって。
でも私、たくさんモンシロチョウを見る気がする。どの時期にもいるし、公園に行けば会える時があるから。見つけられたら嬉しいし、白い羽で飛んでいくのを見ると、なんだか応援したくなるの。
モンシロチョウは、その生きた2週間で何を学んで、何を残して亡くなるんだろう。人生が2週間で終わってしまうのは、あまりにも短すぎない?何も知らない状態で生まれて、ようやく1つ得られたくらいの時期で亡くなるんだから。一生懸命生きても意味ないじゃないかって、私なら思っちゃうな。
あとは、嬉しい感情も、悲しい感情も、知らないまま亡くなる可能性だってあるよね。それはちょっと寂しいよ。そういう感情を学んで、活かして、前に進む。私にとっての人生ってそういうものだから。蝶に感情があるのかさえも知らないけど、もし感情がないなら寂しく思う。
もう1つ気になること。いきなり飛べる状態で生まれはしないよね?だんだんと羽が生えてきて、飛ぶ練習を何回もして、ようやく飛べるようになる。そんな過程だと思うんだけど。その過程を私たち人間はなかなか見れないじゃん?それでモンシロチョウについて話したら、モンシロチョウを知ってるふりみたいに聞こえてきそう。嫌だな。
たくさん見かけるから、モンシロチョウというカテゴリーごと記憶に残る。1つ1つ記憶に残るわけじゃない。人間も同じ。同じような人間がたくさんいるならば、私1人のことはきっと見てもらえないだろう。見てもらうには、他の人とは違う、何かが必要なの。
私にはあるよ、あるんだよ。他の人と目の印象が違うし、考え方も結構違う。私は平凡が嫌なの。他の人と同じってのは、あんまり好きじゃない。だから、他の人とは異なっていたい。だけどね、この世ってみんな合わせたがるじゃん。流行りができたらみんなその話をする、みんな同じ格好をする。社会に出てもそう、みんなスーツを着て、パソコンと向き合いながら仕事をする。私はそういうのができない、他の人と同じようにできないんだよ。でもそうできないと省きたがるのが人間でしょ?実際私もそう、それを恐れて隠してるんだから。私もただの人間に変わりない。もっと自分らしく、自分の考え方を全面的に出していきたい。私は私として、記憶に残りたいから。

5/11/2024, 7:17:40 AM

白い翅に黒い斑点があるチョウがモンシロチョウ。

畑の間をふわりふわりと舞っている姿は遠目なら愛らしい。


近くに寄られるのは——ご勘弁。

どうにも苦手なのだのだから仕方ない。


昔。
子供だった息子は、農家たる義祖父母宅周辺で様々な虫を捕まえては飼育したり育成したり、していたようだ。

……その様子を目の当たりにせず、語りのみで済ませられたのは本当に幸い、義祖父母さまさまである。


苦手であっても、息子の話についていける程度にはと、うっすらと上辺知識を追ってはみたものの——


彼ら、ムシの世界は恐ろしい。


喰うか、喰われるか。

自然界の摂理、とはいえ。

私の尺度では恐ろしさが先立つ、どうしても。


モンシロチョウの前身はいわるゆるアオムシで、農家にとっては害虫らしい。

キャベツなんか食い荒らされちゃうのですって。

けれどそのアオムシだって、生き残ってチョウになれるのはごく僅か。

時期によっては、半数以上が何たらハチというのに寄生されて蛹にもなれず絶命してしまうのだとか……。


そのハチがなぜ、アオムシを見つけられるのかというと。

アオムシがキャベツを食べて。
その唾液と、齧られた野菜のお汁の化学反応によって、そのハチは近くにアオムシがいることがわかるのですって。

……これ。
キャベツなりの、自衛手段なのだとか。

ただでは食われないぞ! という感じなのかな……。


昨今はヴィーガン、という言葉もよく聞くようになったけれど。

そりゃあ、命を犠牲にせず、健康的に生きていける生物になれたらいいなとは思うけども。

動物を食べるのは野蛮!
野菜ならOK!

……は、乱暴な考え方なのではと思ったり。


野菜だって、食べられるのは嫌だから、そういう仕組みがあるのでしょう。

悲鳴だって、あげてるらしいし。

人間には、届きもしない周波数で。



あまり深く考えてしまうと生きていけないやね。

『いただきます』と手を合わせる文化は、改めて凄いなと思う。


残酷な命の連鎖の中で生きるしかないから。

その重みを意識しつつ感謝しつつ。

蝶々が舞う、ように。
のどかに軽やかに——過ごせたら、いいな。

5/11/2024, 7:17:11 AM

【モンシロチョウ】

小さい頃、家の周りには何もなかった。
今のようにショッピングモールやファーストフード、ビデオ屋、バス停すらなかった。
ゲーム機や携帯電話もなかった。
それでも退屈なんてしなかった。
毎日、友達と日が暮れるまで遊びまわっていた。
鬼ごっこ、かくれんぼ、メンコやオハジキ、みんなで走り回っているだけで楽しかった。

春には、野原でチョウチョを追いかけた。

夏には、田んぼでカエル、山でカブトムシを捕まえた。

秋には、トンボと競争をした。

冬には、水たまりの氷を割り霜を踏んで足跡を付けた。

そんなことが楽しかった。

今は、家の周りには何でもある。

春でも夏でも秋でも冬でもなんでも遊べる。

楽しい?
本当に楽しいの?

小さい頃、家の周りには何もなかった?
そうじゃない、自然がいっぱいあったのだ。

野原、田んぼ、山、川、池。
そして、昆虫、魚、鳥。

こんどの休み、モンシロチョウを見つける旅に出よう。

10年後はどこまで行けば会えるのか?

30年後は、はたして.....

           おわり

5/11/2024, 7:14:56 AM

ああ、起こしてしまいましたか?
すみません、櫂の音がぎいぎいと、うるさかったでしょうかねえ。
川底の石がごろごろと、どうにも邪魔で仕方がなくて。

戻りたい?それは無理な話です。
もらった1オボロス貨は一枚きり。

それともあなた、あなたも、もう一枚お持ちで?

そうでしょう。
これまで此岸に戻った者は、美しい蝶だけでした。
白い羽でひらひらと、黒い紋も鮮やかに、踊るように陽の差す先へ。

オボロス貨も羽もなく、どうして戻ることが出来ましょう。
故にあなたも、その他大勢、有象無象と変わりなく。
戻ることは叶わない。


“モンシロチョウ”

5/11/2024, 7:07:40 AM

ひらひらと舞う。
夢のまにまに、幻のような情景。
時は移ろい、平成の鼓動が止まっても、
儚き生命の連鎖は巡る。
自由の糧を、咲き誇る花に集め。

お父さん、お母さん、また春が来ましたね。
白い季節の終わりに、いくつもの愛が問われ、
私のところにもひとつ、擦り切れて、落ちてきました。
拾い上げ、下駄箱の隅に飾っておいたら、綺麗なバラのような赤い花弁が開き、そこに一頭のモンシロチョウが。
廊下を舞い、窓枠にしばらく止まって、ひゅうと鳴いたかと思うと、外の世界へ旅立っていきました。
もう、出会うことはないのでしょうね。

ひらひらと舞う。
夢のまにまに、幻のような情景。
時は虚ろに、令和の息吹が芽生えても、
儚き生命の連鎖に嘆く。
労働の糧を、鱗粉の如き給与に。

世界というものは七色で、夕暮れに染まる朱色は混合色。
己の血の赤よりも薄く、意識は混濁の彼方で途切れる。
途切れた先の世界には夕暮れが訪れて、世界は七色だと告げるモンシロチョウ。
己の羽の白よりも薄く、透明なベールに包まれて飛んでゆく。
輪転地よりひゅうと鳴き、もう出会うことはない。

ひらひらと舞う。
夢のまにまに、幻のような情動。
言葉は朧げ、心の赴くままに紡いでも、
拙い表現の乏しさに憂う。
執筆の糧を、心の臓なる喜びに。

何故なるかはモンシロチョウの行方に。
並べ立てるは支離滅裂なる衝動の果てに。

5/11/2024, 7:04:51 AM

ぼくの大好きな、可愛いあの子。
お母さんのまねっこで、つばの広い帽子を被ってる。
白いワンピースを着て、あの子より大きいひまわりに守られて、ぼくを待っている。
ひまわりの中でかくれんぼしたり、水やりをして自分も水をかぶったり、ぼく達の夏の記憶は、大半がお互いで埋まっていた。
その日、ぼくは走っていた。おばあちゃんが倒れて、お母さんと病院へ一緒に行っていたからだ。
約束の時間はとっくに過ぎているのに、約束の場所へはまだまだ遠かった。あんまり暑いから、足を止めて水筒のお茶を飲んだ。体の上半分がいっきに冷えていく感覚が気持ち悪い。
呼吸を整えていると、モンシロチョウがぼくの目の前を横切った。
真っ白に黒いぶち模様がおもしろくって、何だかあの子に似てる気がして、手の中にそうっと入れる。
あの子にも見せてあげようと思って、さらに急いで走った。あの子を見付けてから、しまった、と思った。あの子は虫がきらいだったのだ。
このまま逃がしてしまおうかとも考えたけど、せっかく捕まえたのを今さらナシにするのは気が引ける。それに、今までの道のり、ずっと潰さぬように苦労して運んできたのだ。
モンシロチョウは可愛いし、ちょうなら綺麗だから大丈夫かもしれない。
気を取り直して、あの子に話しかけようとした。
でも、あの子はぼく以外の子と遊んでた。
茶色い髪の毛のその子は初めて見る子で、たぶんぼくと同じくらいの歳だ。
楽しそうに笑うあの子を見て、何だか嫌な気分になった。
あの子を幸せにできるのはぼくだけなのに。
お前なんかに、できっこないのに。
何で嬉しそうに笑うの。君はぼくのものなのに。ぼくだけの可愛い君なのに。その場所は、ぼくと君だけの秘密なのに。
そんなやつに。そんなやつに。

くしゃり、
と、てのひらの中で音がした。


お題『モンシロチョウ』

5/11/2024, 6:59:52 AM

モンシロチョウ

何も思いつかないので、思いついたら書こうと思います。

5/11/2024, 6:51:25 AM

僕はこの蝶を見ると思い出すことがある。

「モンシロチョウ」

この蝶は、冬を除き確認されるが
成虫の命は、8日前後だと言われている。


君の命もそのくらいだったのだろうか?

病院で出会い、退院したら遊び行こうと約束して
実際に決行できたのが
あの夏の1週間だった。

『夏祭り』
『花火』
『かき氷』

定番の思い出を君と過ごした。
だが、今君はもう居ない。

僕の前から突然、姿を消し
まるで、あの夏の出来事が夢物語だったのでは
ないかと思うほどだ。

あの夏のよる
『さようなら、またね』
君のこの言葉が、最後に聞いた言葉だった。

あの時、僕が引き止めていたら
君はまだ、僕の隣にいたのだろうか?

君の前で手を合わせる度に
僕は、考えてしまう・・・

5/11/2024, 6:38:42 AM

大昔の深夜ラジオの話。
とあるアイドルバンドのみんなが、酔った勢いの奇行をワイワイ話している時、ふと下ネタに振れた一瞬があって、
「◯◯は電気ポットだって持ち上げられるが、□□はモンシロチョウサイズだ」
という発言に、それってなんだべな~?? と長い間疑問に思ってたんだよね。
いや、モンシロチョウは、全然悪くないってね。

【モンシロチョウ】

5/11/2024, 6:37:00 AM

モンシロチョウはよく馴染む。

存在感を放ちすぎないから、青空に、花に、人工物に、景色すべてに溶け込めるのがステキ。

蝶々、ちょうちょう、ちょうちょ、チョウ、てふてふ。気持ち悪いとよく言われる「虫」であるはずなのに、
可愛くて優雅で綺麗だから蝶々だけは許されているっていう理不尽がすきだ。

てふてふは、どう頑張っても捕まえられないものであって欲しいな。別に速いわけでもないけど、飄々と人の間を舞って、脱力して気楽に優雅に生きている感じ。
誰にも捕まえられないから、ずっと実態が分からない。そんな妖精みたいな存在であればいい。

でもそれも全部私の勝手な願望ですね。
てふてふの標本も好きです。羽の模様をじっくりと観察
したくなる好奇心も分かります。

モンシロチョウとよく似たスジグロチョウって種がいること。スジグロチョウのオスは柑橘系のとてもいい香りがすること。そういう全部も、今まで人間に捕まった
てふてふが教えてくれたことことですから。

それでも、アゲハなんて名前では絶対に呼ばれない君が
すきだよ。ずっと綺麗で、清楚で儚いまま。私たちが、
そんな幻想をいくら押し付けたところで怒らない存在。

ところで、私の弟が教科書のエーミールと出会うのは
もうすぐかもしれない。これが時代の巡りか・・・ッ!


#18 モンシロチョウ

5/11/2024, 6:32:25 AM

モンシロチョウと聞いて思い浮かぶのは小学校の理科の教科書。何年生の頃か忘れてしまったけど、黄色い小さな卵から幼虫になってサナギになって蝶に羽化すると習った。シンプルでお手本のような蝶というイメージがある。

5/11/2024, 6:30:13 AM

モンシロチョウ

最近はたくさんもんしろちょうを見る。
だんだん暖かくなって新しい1歩を踏み出す時期になってきたと実感する
自分も新しい1歩を踏み出せたらいい
周りのみんな、そして、君も新しい1歩を踏み出せるように願ってる。

5/11/2024, 6:18:06 AM

モンシロチョウ、紋白蝶、もんしろてふ、学名pieris rapae。Artogeia rapae crucivoraだったりもする。卵はキャベツにつけるし幼虫はキャベツを食うので英語ではcabbage butterfly、あるいはsmall cabbage whiteなどと。
ピエリスはギリシアの知的活動を司る神々ムーサ(ミューズ)の別名、または別個の神らしい。よくわからない。クラクラとする頭でぼんやりと周りを飛び回る紋白蝶を認識する。
少し指を差し出せば待つこともなく蝶が留まる。時折去来する空腹を誤魔化すために留まった蝶を口に含む。鱗粉が呼吸器を満たし眼球を突き刺す。ここには何も無い。
自分の下にあるハッチの向こうは溝と油と血の溜まり。掠って出てくるのは自分の骨だ。底は堆積物で見えず、堆積した泥だか糞だかはそこそこの高さかもしれない。
輝き舞い散る鱗粉が僕の眼球を突き刺す。下の溜まりは顔を突っ込むと僕が叫ぶ。脳が焼き切れる。これは推して参るか退却か。策は思いつかない。骨も僕なら飛び回る蝶も僕だ。
何も見たくなかったからハッチを付け、ここを何も無いものにした。ここには蝶の留まる花も作物もない。そうなるべきだったものを僕は骨にして沈めたから。復元した僕の経過観察をする。

5/11/2024, 6:10:02 AM

※お題一切関係なしの再投稿です



『…うっは、似合わねー…』
鏡の中の自分を見て、そう思う。

白と薄い桃色のグラデーションのワンピース。
普段履かないハイヒール。
黒くて小さいバック。
可愛らしく結ばれた自分の髪。
そして、化粧。
そのどれもが自分には新鮮過ぎて、
思わず笑ってしまう。



昔から、スカートを好まなかった。
真っ白なスニーカーを履いて、
リュックサックを背負って、
梳いただけの髪。
そして、ありのままの顔。
それが普段の自分の格好だった。



「僕は、君が好きだよ」
突然、そんなことを言われた。
冗談だと思った。
それを口に出したら
「あいつ」は口を尖らせた。
「冗談じゃないよ」
『はぁ…じゃ、なんで?』
「なんでって?」
『なんで好きなんだよ?
…男って、可愛らしい子とか、綺麗な子とかが好きなんじゃねえの?』
「さぁ?僕は正直外見に興味はないからね」
『…じゃあ、なんで?』
「あいつ」は自分の目を見て、ふっと微笑んで言った。
「そういうところ」



「あいつ」は可愛らしい子とか、綺麗な子が好きって訳じゃあないらしいけど、
わざと、可愛らしい服を買った。
わざと、色々と調べて、化粧をした。
わざと、「女性らしい」姿で行こうと思った。
「あいつ」をからかってやろうと思った。
「あいつ」が自分をなんで好きなのか、知りたいと思った。気になった。
だって、告白されるだなんて、初めてだから。
全部気になって、仕方がない。

…「彼」の目の前で『私』を使うのもいいかもしれないな。
この言葉遣いも、変えてみようか。
『あいつ、どんな反応するかな』
鏡に写った『私』を見ながら小さく笑った。

似合わなくて笑われるかもしれない。
とても可愛いと、褒めてくれるかもしれない。
今のが好きだと、言われるかもしれない。
愛想を尽かされるかもしれない。
もしかしたら、
「そういうところ」について、教えてくれるかもしれない。
…こんだけ「彼」のことを考えてしまうのも仕方がないと思う。
だって、告白されるだなんて、初めてだから。


思ったより早い時間に準備が終わってしまったから、どっかで時間でも潰そう。
そう思いながら、ドアを開ける。
優しく吹くちょっと冷たい風が全身を撫でた。
…あいつ、どんな反応するかな。
『自分』が思ったより、「あいつ」の反応を楽しみにしていることに驚きながら、
『私』は、玄関のドアを閉めた。

5/11/2024, 6:05:39 AM

蝶を見て「蝶だ」じゃなくて名前呼ぶ君は人も虫だと言ったね
【モンシロチョウ】

5/11/2024, 6:01:14 AM

越冬蛹は別として、
モンシロチョウの平均寿命は約1ヶ月
どんなに好条件が重なっても2ヶ月には届かない


モンシロチョウの寿命が短すぎるのか


人間の寿命が長すぎるのか




お題「モンシロチョウ」

5/11/2024, 5:58:46 AM

美味しいものを食べたいだけ食べて生きていたら
ぶくぶく肥え太って醜い肉の塊ができました
蝶々はどんなに甘い蜜でお腹をパンパンにしたとて
ドロドロ重い脂の洋服を着なくて済むんだわ
ああ妬ましい嫉ましいなあ 気ままに空を飛んでいても
誰にも咎められないし 常に美しくいられる
神様どんな危険に侵されようとも短い命だろうとも
構いませんから可憐で小さな蝶の体をください
怠惰で鈍重で愚鈍な生命なんか なんの得にもなりゃしない
世の中のお荷物です ごめんなさい

5/11/2024, 5:55:46 AM

[ブルークレールの朝]

ぽかぽかと温かい陽気が羽をあたためる。ふわふわと風に揺られている白い蝶が目の前を通りすぎた。
「あっ、モンシロチョウ」口に出したときにはもう、遠くに飛んでいってた。青に混ざる白。
「何?そんなに珍しくもないじゃん」と登校途中に友達は言う。確かに、珍しくはない。でも、あの日常に紛れててどこか自由に飛んでいける白い羽を持っていて羨ましく思う。
「珍しくはないよね、でもね、みてると何かふわふわした気持ちにならない?」
ふと、学校の近くにたっている時計を見ると後、4分でホームルームが始まる。
「急がなきゃ、遅刻になっちゃうよ!早く行こっ」
友達の腕をつかんでランドセルを揺らして走った。

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