[ブルークレールの朝]
ぽかぽかと温かい陽気が羽をあたためる。ふわふわと風に揺られている白い蝶が目の前を通りすぎた。
「あっ、モンシロチョウ」口に出したときにはもう、遠くに飛んでいってた。青に混ざる白。
「何?そんなに珍しくもないじゃん」と登校途中に友達は言う。確かに、珍しくはない。でも、あの日常に紛れててどこか自由に飛んでいける白い羽を持っていて羨ましく思う。
「珍しくはないよね、でもね、みてると何かふわふわした気持ちにならない?」
ふと、学校の近くにたっている時計を見ると後、4分でホームルームが始まる。
「急がなきゃ、遅刻になっちゃうよ!早く行こっ」
友達の腕をつかんでランドセルを揺らして走った。
5/11/2024, 5:55:46 AM