『ミッドナイト』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ミッドナイト
月明かりが世界の一番高い場所から降ってくる
静寂が心地いい
この時間が僕だけの時間
僕が僕だけを見てあげられる唯一の時間
?「犯人はあなただ!」
そう言われた。
「じゃあ、その根拠は?」
?「あなたのオーラが赤いんです。」
なに言ってんだ、こいつ
「そんなの証明できないじゃないですか」
?「いえ、私の目が証明できます。」
「いや、だから、あなたが見たものを証拠なんかに出来ませんよ。」
言葉の意味分かってんのかな
?「そんなこと言っても、オーラが赤いのであなたが犯人なのは間違いないんですよ。」
「だから!そんなの証拠になりませんよ!じゃあ、私に見せて下さいよ!赤いオーラっていうものを!
あっ、」
つい声をあらげてしまった。
?「赤いオーラなんて自分の手を見ればいいでしょう。」
「は?」
「ほら、あなたの手、真っ赤じゃないですか。
顔にも足にもついていますよ、沢山の血が。」
そんなバカな、、
っうわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!
ミッドナイト→夜→事件があった夜
夜空に浮かぶオリオン座が一番きれいだ。
オフィスの窓から見える空には、星がない。
少し残念に思いながら、達哉は目前のパソコンに再び視線を戻した。
同僚のミスで、今日は残業を余儀なくされている。時計はもう、真夜中といっても良い時間だった。
「コーヒー飲みますか」
気を遣っているのだろう。こんな夜中までオフィスにいなければならなくなった元凶の同僚が、気まずそうに尋ねてくる。
「…や、いっす」
達哉が答える。コーヒーが飲めないのだ。子どもっぽいかもしれないが、頑張ってもカフェオレが精一杯だ。
気にしなくていいのに。達哉は思う。彼女が一生懸命仕事をしていたことは知っているし、自分はどうせ帰っても一人暮らしだ。帰りが遅くなったところで誰に迷惑をかけるでもない。
一人帰り、ふたり帰り、今はオフィスに達哉と同僚二人だけだ。もう作業の終わりは見えているし、あとはゆっくり確認作業をすればいいだけ。
気が弛み、少しの疲れを感じた。気づけば、頭をかすめた思いが、そのままつぶやきとなって口から漏れでてしまった。
「…オリオン座が見たいな」
「え?」
思わず聞き返される。仏頂面で有名な達哉が、そんなことを言うとは思わなかったのだろう。恥ずかしくなり、慌てて咳払いをする。忘れてくれたらいいな。今のつぶやき。
話題を変えたくて、下に置いていたビニール袋から、パックジュースを取り出す。
「…これ、二つ買ったんで。よかったら一つどうぞ」
相手の反応を見ずに、半ば押し付けるようにして渡した。
***
やってしまった。
大変なミスをしてしまった。
とても一人では今日中に終わらず、泣きついて謝り倒してできる限り手伝ってもらった。
最後まで付き合ってくれた同僚は、仲間内では仏頂面と評判の彼だった。
文句もいわずずっと黙々と作業してくれているが、ひとことも喋らず正直怖い。きっと、心の中では私のことをめちゃくちゃに罵っているのだろう。泣きそうだ。
「コーヒー飲みますか」
勇気を振り絞って聞いてはみたが、あっさり断られてしまった。やばい、もうどうしていいかわからない。
気まずさが頂点に達して脳内では卒倒しかけていたころ、信じられないつぶやきが聞こえた。
「…オリオン座が見たいな」
なんて?
なんか今、この怖いほどの無表情な人から、やたらメルヘンな単語が聞こえたような。
「え?」
思わず大きめな声で聞き返してしまった。彼の肩が少し揺れた気がする。重ねてやってしまった。
「…これ、二つ買ったんで。よかったら一つどうぞ」
私が固まっていると、彼が机の下から何か取り出し、私に手渡した。
それはパックジュースだった。
かわいいピンク色のパッケージに、うるうるした目の牛のキャラクターがでかでかと描かれ、いちごみるくという文字にはイチゴのマークがあしらわれていた。
信じられない思いで彼の顔を見たが、あっという間にそっぽを向かれた。しかし、耳たぶは真っ赤だった。
私は思い違いをしていたのかもしれない。
彼は本当は、私の思っていたイメージとは似ても似つかない人なのかもしれない。
とりあえず、彼の心に住むオリオン座がどんな綺麗なものなのか、私は見たいと思った。
夜は怖い。特に真夜中なんて尚更だ。
昼はお日様が居て、人も沢山いる。
でも夜、布団で一人目を閉じると
途端に一人ぼっちに感じるだろう?
かち、かち、かち、と時計の針の音が一緒にいる。
その事に安堵して時計を見た。
ああ、もうすぐ0時か。
2024/01/27_ミッドナイト
夜のしじまを切り裂いて、サイレンが鳴り響く。
黒と白と赤のボディカラーの車達が、大通りを走り抜けてゆく。
誰かを捕えるためか、救うためか。
深夜のヒーロー達。ミッドナイト・ヒーローズ。
私達が暖かい布団の中で夢を見る頃、危険を顧みず、真っ向から悪と対峙する。
昨夜「警察24時」で見たよ。
こんな平和な日本でも、深夜の闇に紛れて様々な悪がはびこってるんだな。
怪我や病に苦しむ人達を救うため、一刻を争って現場へ向かい、生命のタイムリミットと対峙する。
最近だと「TOKYO MER」かな。
見たことはない、けど、正義感あふれるドラマだってことは分かる。
危機迫る現場から逃げ遅れた人達を命がけで救い、燃えさかる炎と対峙する。
昔「バックドラフト」って映画に感動したっけな。
アマプラで見つけたからウォッチリストに登録しといた。後で観よう。
彼らの活躍は深夜だけじゃない。
だけど、街が寝静まる安息の時間に、誰かの命を守るために自分の命をかけてくれるヒーロー達がいることを、忘れずにいたい。
クロレンジャー。
シロレンジャー。
アカレンジャー。
ミッドナイト・ヒーローズ。
今宵も助けを求める声に耳を澄ませ、闇に潜む諸悪を暴き出し、変身する術や必殺技は持たなくとも、日々戦っている彼らの活躍に、乞うご期待。
辺りは真っ暗で
電灯が消えたり、ついたり、
公園でひとり
ブランコに座っていた
これって夜更かし?
案外、夜の世界も楽しいよ
ミッドナイトそれは真夜中。
大学に入ってから半年くらい経ってから夜は眠れず朝方に寝て昼過ぎに起きる生活になっている。今も正にそうである。真夜中は独りだと感じやすい。あっという間にその時間は過ぎていく。マイナスなことを調べてその画面に映る文字を見て泣いている。何で涙が出てくるかはわからない。こういう時はポジティブな言葉はあまり響かない。例えば名言集などをみてもほとんど何も感じない。
ミッドナイトそれは真夜中、独りの時間。
いつか真夜中にはしっかり布団で眠っている日が来ると良いな。
【ミッドナイト】
海の波音だけが静かにたゆたう真夜中の暗闇。都会にいた頃は夜でもネオンの光が鮮やかに瞬いて、人々の騒めきがいつだってうるさく響いていたのに、まるで別の世界にでも来てしまったようだ。
物語に描かれるミッドナイトラジオの何とも言えないノスタルジーは、きっとこういう世界で描かれるものなのだろう。少なくとも喧騒に包まれた大都会の夜では、ラジオを流したところで風情も何もあったものじゃない。
隣では君がすうすうと穏やかな寝息を立てている。いつも何かに怯えるように身を丸めて浅い眠りについていた君が、健やかな寝顔を見せてくれていることに安堵した。この海辺の町に半ば強引に君を連れて越してきたことは、間違いじゃなかったみたいだ。
「ゆっくり寝てね」
窓の向こうから響く波の音に紛れるように囁いて、私は君の額にそっと口づけを落とした。
「ミッドナイト」
ミッドナイト、私にはとても大切なもの。
私には友達が誰一人として居なかった。
そう、形だけの友達も。それは、私が人間不信だからだ。家族さえも信じられない私は、クラスメイトと話していてもすぐに話の内容を疑って、会話を楽しめないのが原因だった。
私の表情はいつも愛想笑いを浮かべていた。いつしかクラスメイトと喋るとき、愛想笑いをするのは義務だと思ってしまっていた。そんな私を皆は嫌った。
家族はそんな私を嫌わず、笑顔でしょうがないと受け入れてくれた。
だけど…私は辛かった。そんな家族の笑顔にも裏があるんじゃないかと、思ってしまう私が。誰も信じられない私が。
嫌いだった。
そんな私を嘘偽りなく接してくれるのがミッドナイトだった。接するも何もないけど、その涼しさで、冷たさで私を正気に戻してくれる。たまに残酷ではあるけど、私にとって何よりも大事だった。ミッドナイトが来たら明日が来る。だけど、明日が来たらまたミッドナイトが来る。
私をまだこの世に縛るのはミッドナイトだけかもしれない。
すみません!最近ずっと書いてませんでした!
最近ちょっと忙しくて…これからはちょっとずつ書いていくつもりなので、また呼んでくださると嬉しいです!😊😆
これからもよろしくお願いします😊
ミッドナイト
真夜中に食べる食べ物は恐ろしい。
なんであんなおいしいのだろう。
つい寝る前に食べてしまう。
夜道に車を走らせる
窓を開けているので風が心地よい
月日に照らされカーブミラーが反射する
私だけが知っている誰もいないこの道。
孤独の世界で毎晩車を走らせる。
「ミッドナイト」
深夜に首都高を駆け抜ける。車はまだたくさん走っていて、ランプの光が向こうからこちらへ、こちらから向こうへ。四方八方へと散らばっていく。
適当にラジオをつけると、誰かのトークや人気のナンバーが流れてくる。内容を聞くというよりもBGMとして流す。
真夜中0時丁度。
工場地帯に辿り着き、車から降りる。
近未来を感じさせる建物の光が幻想的な風景を生み出している。
深夜のドライブ。目的地はこの夜景。
冷たい風を感じながら、ただそれを眺める。定期的にやりたくなる趣味だ。
夜景を見ながら、仕事のこと、人間関係のこと、人生のことなんていう、途方もないことを考える。それより、明日も仕事だから、そろそろ帰って眠らないとまずい。いつも最終的にはこの考えに至り、帰り支度を始める。
まだ見ていたい気持ちも勿論ある。離れてしまうのが勿体ない。でもこの場所はなくならない、少なくともきっと何十年かは。だから、また近いうちに来ようと心に決める。
日付が変わってラジオの番組も変わっている。またそれをBGMにして、帰路につく。
『ミッドナイト』
さあさあ今宵はミッドナイトパレード。
皆も寝静まったこの宵越しに、ボクと踊ろうよ。
きっと誰も見ちゃいないさ。このまま揺蕩う曲に揺られて。
夢に溺れよう。
ミッドナイト。意味は真夜中か。
今日の夜に俺の今後が決まる。ドキがむねむねしてきたぜ。というのは冗談だとしても今日は朝から胸の鼓動を意識してしまう。
てか最悪引っ越しだけど最良の結果でも間違いなく悪いニュースなのは確定してるからほんま嫌。
ああ、人生は本当に嫌なことばかりだ。
コタツでうとうと寝てしまい
持ってたはずの携帯電話を慌てて探す。
なぜかコタツの中で温まった携帯の画面を見る。
0:00ジャスト…
なんかいいのか悪いのかよく分からない今日の運を
いきなり使った気がする。
(ミッドナイト)
ミッドナイト
『もしも』
僕は時計を見た。
今23時59分から0時へと変わった。
テロン♪
サワ「もしもし、聞こえてる?」
スケ「聞こえてるよ〜、ていうかおはよ笑」
サワ「ははっ、おはよ」
スケ「俺らからしたら0時なってからが朝みたいなもんだからな笑」
サワ「ホントそれ笑」
テロン♪
ヒット「おっはー、今日まじで最悪だったよ〜」
スケ、サワ「おっはー、どしたん?笑」
ヒット「あはははっ、まじシンクロし過ぎ、仲良すぎなお前ら」
スケ、サワ「はははははっ」
スケ「それでどしたん?」
ヒット「あーそう聞いて!、今日まじで残業させられてさ、まじブラック、それで家に帰ってきてまじレベル上げしててエナドリ取りに行こうと席立って台所行ったらまじGの野郎がいて一戦交えて、部屋に帰ってきたらコンセントに足引っ掛けてまじレベル上げしてたデータぶっとんだんだよ」
スケ「はははつ、運悪すぎじゃん」
サワ「『まじ』言いし過ぎでしょ笑」
スケ「確かに!笑」
ヒット「コンセントに関してはめちゃぐちゃぐちゃになってたからいつかやるとは思ったけどまさかレベル上げした直後とか運悪すぎ笑」
スケ「じゃあ、招待するから入って」
サワ「了解」
ヒット「オッケー」
僕の名前は野澤明、友達からはサワと呼ばれている。
サワは言ったらゲームネームみたいなものだ。
友達の2人もそうだ。
衣笠透、ゲームネームはスケ。
田中撃、ゲームネームはヒット。
みんな基本的にはずっとゲームネームで呼び合っている。
僕たち3人は高校からの仲で毎晩0時頃から明け方まで通話ソウトで繋いで会話しながらゲームをしている。
僕は今でもあの時のことを覚えている、僕たちがゲーム友達になったきっかけの時を。
キーンコーンカーンコーン
「やっと終わったー」
「まじ疲れた」
最後の授業が終ってクラスの中はすぐにいろんな人たちの話し声に包まれた。
その中で唯一喋ってないのは僕だけだ。
僕はぼっちだった。
そんな時
撃「なっ、透!今日このあとドラナイな!」
透「おうっ、今日は俺がアタッカーやるからお前サポート回れよ」
撃「え〜、俺もアタッカーしてーし」
僕の前の席の2人はドラゴンナイトというゲームの話をしていた。
僕も大好きなゲームだ、よくやっている。
そこで僕は勇気を振り絞って声を出した。
明「あの!、ドラゴンナイトの話だよね、僕も好きなんだ、」
撃、透「、、、」
沈黙、二人とも黙ってこちらを向いている。
言うんじゃなかった。
最悪だ、完全に浮いてる。
もう終わりだ、そう思った時
透「ホントに!?、じゃあこのあと一緒にする?」
明「えっ?、いいの、」
透「いいよ!、急に話しかけられてびっくりしたけど、ゲームするならみんなでやった方が楽しいし!、それにちょうどヒーラー役探してたし、あっ、もしかしてアタッカーしたい?」
明「えっあっ、ヒーラーでいいよ、僕」
そうして毎日3人で夜な夜なゲームをする仲となった。
もしこの時、僕に勇気がなかったら今頃、、、
仕事もしないで毎日缶ビールを片手にタバコを吸いながらゲームを1人でする、引きこもりニートゲーマーになっていたかもしれない。
1日中誰とも喋らない生活をしていたかもしれない。
そう考えるだけでゾッとする。
だから僕は思う、人の人生はちょっとした出来事で大きく変わる。
勇気は人の人生を変えることができる魔法だ。
今日も0時になった。
テロン♪
サワ「おはよ〜」
ミッドナイトはかっこいい
と言うか結構前にやってたドラマで平野紫耀さんと中島健人さんがやってた「ミッドナイトランナー」めちゃおもろかったです。
〜追記〜
蘭です、
またまたお休みを頂きたいと思いましてご報告に参りました。
理由と致したしては伸びない、と言うことでやっていても「めんどくさいな」と思うばかりでやる気が起きないという理由でお休みさせて頂きます。
帰ってくるのはまぁ気が向いたら、
じゃあまたね!
首都高速を走る。ミッドナイトブルーのR34車体には傷一つ無く路面が反射して回転速度を上げていくテールランプは赤い一筋の光を作り曲がる姿は、後続車を魅了して恰も消える様に曲がる。
そんな美しい走りを見せていたR34今では子供を乗せたファミリカーへと変わってしまった。
自分を責めていいですよ
自分を虐めていいですよ
そのかわり必ず最後に自分を許してあげて下さい
「『◯◯ミッドナイト』とか『ミッドナイト◯◯』とか、前後に言葉付け加えたら、ぜってー真夜中ネタ以外も書けるだろ、これ……」
一番最初に閃いたのが「湾岸」よな。読んだことねぇけど。某所在住物書きは「ミッドナイト」にアレコレ追加して、検索窓に語句を突っ込み続けた。
ミッドナイトと有名アニメ、ご長寿ソシャゲ、等々。
てっきり某カードバトル漫画あたりにミッドナイトドラゴンだの、ミッドナイトマジシャンだの居るだろうと思ったら、ヒットしたのは黒い淡水魚であった。
「ミッドナイトねぇ」
物書きは呟いた。寝落ちは何ミッドナイトだろう。
――――――
1月最後の土曜日の、真夜中な頃のおはなしです。
都内某所、某アパートの一室での、残業ミッドナイトなおはなしです。
部屋の主を藤森といいまして、金曜の仕事がクソ過ぎて、夜通しチェックと修正をしておったのです。
今まで役職と親戚関係にあぐらをかいていた上司、課長にゴマをスリスリするしか特技の無い係長、その名も後増利というのが藤森の部署におりまして、
長年自分の仕事を全部部下に丸投げして、楽な仕事だけして、ぐぅたら、なまけていたところ、
そのぐぅたらが、職場のトップにバレました。
今年度中にあと1度でもなまけたら、係長からヒラに落とされてしまうのです。
後増利あわてて真面目にお仕事。でも今までが今までだったので、周囲としては、不安しかありません。
これが、だいたい前回投稿分までの内容なのです。
ずっと後増利の仕事丸投げ先にされていた藤森。善意と不安な予感で仕事内容をチェックしたら、
わぁ。なんということを、してくれたのでしょう。
あれよあれよ、新人っぽいミスに昔々の仕様三昧。
これではその日終わらせるべきお仕事が、来月末まで遅れてしまいそうです。藤森それは困るのです。
隣部署の親友の宇曽野に、事情を話して後増利の成果を持ち帰り、藤森は晩ごはんも食べず夜通しでチェック&修正。残業ミッドナイトです。
実は宇曽野、職場でこの秘密を知る者は、藤森とその後輩1名のたった2人しかいませんが、なんと職場トップのお孫さん。
おムコに入って名字を変えて、万年主任の下っ端の目線で、悪い上司や困ってる新人がいないか、トップの代わりに目を光らせておるのです。
その宇曽野の居る部署の隣で堂々お仕事サボっちゃったんだから、そりゃ悪事はリークされるのです。
詳しくは3月23日投稿分参照ですが、スワイプが酷く、ただ酷く面倒なので、気にしてはなりません。
「宇曽野。うその」
デスクに顔を伏せて、疲労コンパイな藤森。この時間に起きてるらしい親友にチャットアプリで通話です。
「あしたの……いや、ひづけ、かわったか。
しごと、むだんけっきんしたら、そういうことだから、しょるいとデータ、へやまでとりにきてくれ」
横向いた弱々しい表情、虚ろな目。小さく開いた口からは、なにやら心か魂か、出てきちゃいけない尊厳がプカプカ、出てきちゃってる様子。
藤森の部屋に諸事情で遊びに来てる子狐、それが見えているらしく、前足でちょいちょい、おくちでカプカプ。楽しそうに遊んでいます。
『まともに仕事できないの、後増利の自業自得だろ』
スマホ越しの宇曽野、藤森のお人好しっぷりに、大きなため息ひとつ吐いて、言いました。
『あいつの問題なんだから、お前じゃなく、あいつに全部やらせちまえよ。その方が良い勉強にもなる』
それができたら、わたし、くろうしないよ。
藤森ポツリ反論しますが、声が小ちゃくて小ちゃくて、宇曽野には届きませんでした。
「あいつにしごと、やらせたら、ウチのぎょーむ、ぜんぶ、おくれるぞ」
『そしたらそれを理由に、じーちゃんが後増利を処分するから、逆にお前の仕事量も減って楽になるだろ』
「のちのち、じゃないんだよ。『いま』が、ヤバいんだよ。うその……」
『ひとまず寝ろ。一旦やすめ』
プカプカ、カプカプ。心ここに在らずな藤森。
それから最後のチカラを振り絞って仕事のチェック&修正を終わらせて、午前3時か4時あたり、ようやくベッドに入れましたとさ。 おしまい、おしまい。