『バレンタイン』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
※喫煙表現あり。喫煙を推奨するものではありません。
昼休憩。職場近くのコンビニで弁当を買って戻って来たら、彼が喫煙室に入っていくのが見えた。前は付き合いで吸ってるだけだと言っていたのに。何となく気に入らなくて彼を追って喫煙室に入った。
「誰かと約束してるの?」
「私がいつ何を口にしようが私の勝手でしょう。」
そんなことを言いながらも僕が入った途端、まだ火がついていたタバコを吸い殻入れに押し付ける彼は優しい。
「たまにね、無性に吸いたくなるんですよ。健康に悪いのは分かってるんですけどね。」
「ふうん。」
僕は吸ったことがないから分からないけど、そういうものなのだろうか。ふと思い立って先程コンビニで弁当と一緒に買った赤いパッケージを取り出した。
「あ、バレンタイン。うちの部署でも女の子達がわいわいしていましたよ。」
「買うつもりは無かったんだけど、ちょっと眺めてる時に店員さんと目が合っちゃってさ。でも、買って良かったよ。」
ビニール袋を破り、タバコより細くて長いそれを一本差し出した。
「はい、ハッピーバレンタイン」
「……ありがとうございます。」
怪訝そうな顔をしながらもサクサクと食べ進めていく彼の表情が少し和らいだ気がした。
人の輪を外から見ている時ほど寂しい時はない。自分は混ざれないと分かっている時は尚更。
もし、君が此処に来た理由がそれなら、取り敢えずは僕の隣が君の居場所ってことにしないか?なんてドロドロした感情を甘いチョコレートと一緒に飲み込んだ。
バレンタインの日、あの人にチョコを渡せなかった。隣に綺麗な人がいるのを、知ってしまったから。しょうがないよね。身を引くしかない、そう思った。そのあと1人でカラオケに行って、失恋ソングを歌った。歌いながら、涙が出た。こんなに好きだったんだ。こんなに未練があったんだ。別れてほしいなんて言わない。だから、どうか幸せにね。
バレンタインにいい思い出はない。
何故なら、チョコの有無やチョコの種類に文句を言う奴らがそこらかしこに出てくるからだ。
普段からうるさいのに、イベントごと、特にバレンタインはより一層うるさい。
本が静かに読めない。
あと、読めないから本を閉じて顔を上げると、待ってましたとでも言うかのような顔をした奴らが近づいてきて、「チョコ、貰えたか?」
「貰ってないよな?」
などと言ってくる。
生憎俺には、他校に彼女がいるため、必ず毎年貰う。
だが、こいつらの前では ない と答える。
ある とでも言えば、そこから質問攻めに遭うことがわかっているからだ。
すると、安堵したのかフゥーと息を吐いてからそのまま自分の席に戻る。
俺には、何故チョコの有無でそこまで楽しめるのかがわからない。
だからバレンタインは苦手だ。
でも確かに、彼女にチョコを貰うときは嬉しいかもしれないな。
少しだけ、他の奴らの感情が分かったかもしれない。
風にのって、賑やかな笛の音が届く。明日は町で豊作を願う祭りが開かれるのだ。
森の外れで相棒と暮らす彼女のもとにも、かすかな喧騒は聞こえてくる。若い男女が贈り物をし、愛の告白をするのだという。父の跡を継いで猟をなりわいとする彼女の暮らしに、町娘の彩りは必要ない。壁にかかったサシェでさえ、虫除けのためのもの。彼女は猟銃をかかえ、罠を張り、相棒はその耳と牙で彼女を助けるだけ。
「広場に焚いた火のまわりで夜通し踊るんだって」
すてきね、とも、くだらない、とも思わない。絵本のなかの舞踏会のようにそれは遠い景色だった。
暖炉の前に寝そべり、パタリと耳だけで返事をする相棒は、聞いているのかいないのか。ヨモギとコンフリーで作った石けんで手早く顔を洗うと、鼻のよい相棒は嫌そうに顔を背けた。
明くる朝。彼女が身支度をしていると、勢いよく玄関のドアが開いた。
振り向くと、背の高い男が立っている。
粗末な猟師のいでたちだが、ふしぎと卑しさのかけらもない。薄いグレーの目が彼女を見ている。
こんな人、町にいただろうか。移民かもしれない。近頃多いと聞いたから。
「あの、どちら様でしょう」
男はなにか言いたげに口を開けたが、言葉を発することはなかった。
代わりとばかりに突き出したのは、無骨な手に似合わない可憐な花だった。反射的に受け取ってしまう。ふわりと甘い香りが広がり、男が顔をしかめた。
--カモマイル。この季節に、どこで。
問いかけようとしたとき、しかし、男の姿はなかった。
玄関先に棒立ちになり、しばらく声も出ない。
「……お祭り、行ってみようか」
ポツリと呟く。踊れなくてもいい。ただもう少し近くで、その賑わいを感じてみたくなった。
彼女はきびすを返し、姿の見えない相棒を探すことにした。用心棒にしろエスコートにしろ、彼が必要だった。
(バレンタイン)
【バレンタイン】
毎年山ができる机の上
君宛のチョコに紛れ込ませた贈り物
次の日元気そうに投稿してきた君
今年は私のチョコ、食べてくれなかったんだ
バレンタインぽいテーマがくるとは思ってたけど
まんま来たな。
毎年2月15日の方が楽しみである。なぜなら
バレンタインはチョコを渡す日。
そして次の日はオシャレなチョコが安売りしてる日。
今年も買ってきましたよ。
1ヶ月はチョコに困らない程にね。
(バレンタイン)
バレンタイン。逆チョコ元カノより高いの買って失敗。高ければいいというものでもない。
初めての 手作りチョコを 抱きしめて
好きな子の家 チャイムを鳴らす
#バレンタイン
『バレンタイン』
「本命」でもなく、「義理」でもないのに渡せないプレゼント。道理に反する恋にだってマナーがあると知りつつも、用意していた箱の包装紙を破りながら涙したFebruary 14。
きみがいつになく、デパートに行きたいって言うから手袋は忘れずに着けてきた。エスカレーターで何度も建物の中心を回りながら少しだけ見えるそのフロアの雰囲気を、サブスクみたいに味わう。
手袋を買ってくれた階でドキッとしたけれど、予習していた気分になっただけだった。
上階に行くエスカレーターが途切れた最上階。催事場の看板があるそこ。
「あっ、バレンタイン…」
「この時期はきれいでおいしいものが集まりますから、わくわくしますね」
「そうだね」
ちょっと甘ったるいチョコレートの香りが広がるフロアに、様々な店舗の自信作がひしめき合う場所。バレンタインフェアと銘打たれたショーケースに宝石みたいに並ぶ商品たち。
特別感が刺激されるデコレートはどれも個性があってきれいなのに、どうしてかチープに見えていた。
照明とか空気感とか、特別感っていう感じじゃなくて異世界みたい。何だか、今日のぼくのバレンタインの気分と、この場のバレンタインの空気感がちぐはぐしているみたいで少しだけ、いやだなって。
だけれどきみは楽しそうにショーケースを覗きながら、たまに販売員さんの話を聞いて。
ぼくは母鳥の後ろを追いかける卵みたい。
「あれ」
ふと気づいたら、きみが紅茶のブースで販売員さんに捕まってた。すっごく茶葉に誇りを持っていそうなひと。きみがひとつ質問すれば十になって返ってくる。
ふんふん、と頷いていたきみは、けれど何も買わずに結局催事場を出てしまった。
「デパ地下に行きましょう」
「うん」
何か買わなくてよかったの、って声が喉で引っかかる。ぼくは出せずじまいの一言に口の中が少し苦くなって、胃もたれっぽくなっちゃう。
デパ地下は相変わらずのきらびやかさだけれど、日曜じゃないからさほど――――思ったよりひとは少なかった。有名店の店舗できみがずっと気になっていたらしいダックワーズをいくつか手に取る。
「サクラのダックワーズ?」
「えぇ。ちょっと前に動画で見て気になっていたんです。すぐに売り切れてしまうみたいで、買えてよかった」
「ふぅン」
お店で配っていた試飲コーヒーは季節感のある、チョコレートを溶かしたもの。あたたかくて、ちょっと苦味のある甘さ。
「どうでした、コーヒー」
「ん、おうちでも同じようなのつくれそう。チョコの種類で味も変わると思うから」
「ふふ、ついてますよ、ここ」
「え゛ッ」
飲み終わった紙コップをくしゃっと握り潰しながら、口の端をハンカチで拭う。……確かに、ちょっとついてた。
恥ずかしい。
「買いたいものは買えましたし、道が混む前にそろそろ帰りましょうか」
「うん」
いつの間にか持っていた買い物かごをレジに置くきみは、すっごく楽しそうな横顔をしている。
「きれいな包装もしてもらえて、テンションが上がりますね」
「そうだね」
****
「ということで、バレンタインのプレゼントです」
「え」
おうちに戻ってきて、試飲したコーヒーを思い出しながら家にあるもので再現できたときだった。一番手前にあったカップにできたコーヒーを淹れて、ソファに向かう途中、きみがそう言って渡してきたの。
高見えする紙袋に、さっき買っていたダックワーズ。それからスーパーで売っているちょっとお高めの、板チョコじゃないチョコレート。
いつもだったら気になるけれど手には取らない品々。それがなんだか、ホッとするくらいうれしい。
ふわふわしていた居心地が、すっかりきみのとなりに収まった気がしたの。
「たまにはこういう詰め合わせのバレンタインもいいかと思いまして。あ、ひとつだけ、お高いチョコレートを入れておきましたから、味の感想、楽しみにしてますね」
「……んふ、だいじにたべるね」
「えぇ」
#バレンタイン
料理の苦手な君が唯一キッチンに立つ日。
毎年君の作る少し不格好で
甘さが控えめなスイーツが私は楽しみなのだ。
私が食べる横で不安そうな顔で見つめる君が。
"美味しいよ"と言うと安心したように頬を緩める君が。
私は愛おしくて仕方がない。
年に一度だけ君の料理が食べられる
この日が私は特別幸せに感じるのだ。
来年も君のスイーツがまた食べたい。
ーバレンタインー
バレンタイン
若い頃、職場の女性でチョコ渡してたなぁ。
今は、友チョコか自分へのご褒美で買う人増えてるよね。
個人的には、今のが良いと思う。
自分の若い頃もそうであれば良かったのにな。
…と、考えながら、
娘に貰ったチョコレートを食べている。
これはこれで、良きだな。
バレンタイン
毒を入れた容器に毒を入れたチョコを入れたよ
甘い甘い毒なの
食べないの?
使い慣れてない台所で使い慣れてない包丁を使って
頑張ったんだよ?
食べないの?
こんなにも好きでいてこんなにも愛しているんだよ
甘い甘い愛なの
受け取らないの?
マシュマロ?クッキー?キャンディ?チョコ?
全部全部嫌いなの
二度と贈り物なんかしないで
好きでいさせ続けないで
バレンタイン
今日は、一年に一度のチョコの日。
セイントバレンティヌスに乾杯。
甘いバレンタインのチョコに私の気持ちと共に渡す。
若き日の私は、好きなひとに渡せなかったな。
家の前まで行って、渡せず、泣いて帰ってきた、
あの日。
それが、今は、渡せる。
なぜか?
当時から好きな人が、今の旦那様。
もっと、早く渡してくれよ。
そうすれば、早くに気持ちがわかったのに。
とのことでした。
今年も手作りです。
いつもありがとう。
我が愛猫は、僕にもご褒美は?
と、にゃーんと鳴いた。
にゃんざぶろう
チョコとかしただけなのに、
白い塊の凶器が誕生した
【バレンタイン】
「バレンタイン」
はいども=ボクです♪
今回はイコール↑にしてみました!
ただそれだけのことです(笑)
バレンタインと言えばチョコ、チョコと言えばバレンタインですね♪
男性の皆さんはチョコ貰えましたか?
そして女性の皆さんは誰かにチョコあげましたか?
最近では女性が女性にあげる友チョコとかも流行ってるみたいですし
大体の女性はあげてたりしてるのかな♪
でもそれだったら男性が男性にってのもありだったりする気がしますよね(笑)
学生のころはクラスの男友達がバレンタインの日になると
ソワソワしてたりしてたなぁって思い出しました(笑)
何しろ本命チョコじゃなくても女子から何かを貰うって
男からしたら嬉しいものですからね♪
たとえそれがチロルチョコのような小さなものでも
なぜか特別な感じがして、その日はもう1日中
テンションルンルンハッピーな気持ちでいっぱいですよ(笑)
そりゃもう男は単純ですからね
そんなことで世界の誰よりも幸せな気分になれるんですよ♪
あ、これ大袈裟に言ってるわけじゃなくてマジなことなんで(笑)
たぶん男性陣なら分かるはず♪
と、いいつつボクはあまり意識してこなかった人間です(笑)
今年のバレンタインも会社の女性陣からチョコを貰って(←もちギリチョコ)
あっ!そっかもうバレンタインかって思い出したくらいです♪
でもやっぱり貰えると嬉しいものですね♪
甘いの大好きだし(←ただの甘党)笑
あ~…お返し考えないとなぁ…
てことで今回はこんな感じで、=ボクでした♪
またねン(^^)ノシ
甘いものが苦手なあなた
食べれない強いウイスキーボンボンを自分に買った。
キスの口実に一緒にチョコを食べることにするの。
『バレンタイン』
バレンタインデーの前日から気合いを入れて手の込んだケーキを作り、色味を抑えたかわいいラッピングに手紙を添えて憧れの先輩に手渡ししに行ったけれど、受け取ってすらもらえなかった。
「付き合ってる人いるから、ごめんね」
付き合っている人がいることを知らなかったのでショックは一層大きい。学校からどうやって家まで帰り着いたのだったか。気がつくとダイニングの椅子にぼんやり座っていて母のただいま、という声で我に返った。
「……おかえり」
「バレンタインおつかれさま」
ぽんと肩を叩いた母は仕事着から部屋着に着替え、お湯を沸かしてコーヒーを入れ、これ貰うねと宣言した。
「……ダメ」
「えー、残念」
「私も、食べるし」
色味を抑えたかわいいラッピングは母の手によって開封され、チョココーティングされた小さめのケーキは一刀両断されて二切れに分けられた。手紙はそそくさと回収した。
「うん、おいしい!」
「うん、我ながらおいしい」
コーヒーとケーキをしばらく無言で交互に口に入れて食べ尽くしてしまうと気持ちが少し落ち着いた。
「ケーキ屋さん並みの出来でお母さんびっくりしちゃった」
いつの間にやらいろいろと作れるようになってたのねなどと言いながら母はフォークやケーキ皿を洗う。
「ねえ、いっそパティシエ目指したらいいんじゃない?」
そんな簡単にはなれないよ、とかなんとか言いつつも、その日褒められた記憶とパティシエを目指したら、という何気ない一言は胸に深く残り続けた。
いつからか
バレンタインは
手作りと
吾も嬉しむ
ほんのつまみ食い
弱者に牙を剥くところとかさ、人を下に見てるところとかさ、私はすごい親父に似てると思うんだよ
抗ってはいるんだけどさ、無意識って非常に恐ろしくてさ、咄嗟に出てきた言葉に聞き覚えがあると思ったら、全部親父が私に言ったことなんだよ
親父が言ったことにすら聞き覚えがあるように感じてさ、それは婆ちゃんがよく言うことだって気づいたときさ、本当に私自身が汚染されてるように感じたんだよ
あの豚みてえな汚ぇ臭え面垂れ下げて恥ずかしげもなく生き続けてるゴミに私すら似てきてるんだよ
客観的に内面のシルエットだけでみた私はもうあいつらと見分けがつかないんだよ
今日こそあいつらを焼いてあたしもしななきゃいけないと思って毎日生きてるんだよ
親父に似てて嫌いってガキの頃母親に突き放されたこの体をひとりで抱き締めてごめんなさいごめんなさいって眠ろうとするとさ、視界の隅で白とか黒とかいろんな顔が弾けるんだよ
恐らく女なんだけどさ、見覚えがなくてさ、こうしてる間もあたしは刻一刻とあいつらの体液に犯され続けてるんだよ