『ハッピーエンド』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
───────────
ハッピーエンドで終わらせるのなら、
今この時が死ぬのに丁度良いと身をもって思うのです。
貴方と一緒になれて共に過ごせるこの時こそ、
最高の死に時でありましょう。
だからといって、この幸せ時に私は貴方を置いて死ねる程、自分の最期に拘っておりません。
もし、この時から段々と幸せがすり減ってゆこうとも、
貴方と一緒におれるというのなら私が死ぬ時は
どんなに苦しくても惨めでもよいのです。
貴方と共に死ねるのなら、
病にかかって痛くても、貧窮に陥って腹が減ろうとも、私にとってはハッピーエンドです。
ただ、我儘かもしれませんが、私の最期には貴方がいて欲しいのです。だからどうか健康には気をつけて貴方だけはずっと幸せであって欲しいです。
────────────
男が妻になった心の綺麗な優しい女に、雪の降る中掛けたこの言葉において、男が懸念していた苦しみを伴った荒波は来る気配もなく、男は妻と共に最後まで平穏なまま幸せな生活を送った。
妻も男を心から愛していたので、男が四十年程前に話した願いを叶えてやった。
男は幸福の海の、深い、深い所で妻に見守られながら死んだ。然し悲しいことに、其の時から女の方の幸せは途絶えた様であった。
人類と死神がWin-Winの関係になるように生み出された神がハッピーエンドの死神である。つまり、幸福の絶頂で命を刈り取る神なのだ。
死神だって人の命を奪うだけではだんだん嫌になってくる。元々人間だった頃の感情がちょっと思い出されたりするそうだ。
そこでハッピーエンドの死神が生まれた。幸福の絶頂で命を刈り取るのだ。それなら悲しみはない、悲しみを感じる暇がない。死神もその担当になると生き生きしてくるらしい(死神なのに!)。
ある資産家が大儲けしたタイミングでやってきたハッピーエンドの死神、ここぞとばかり命を刈り取る。
その資産は自動的に一人息子の元へ。天文学的な資産が手に入り幸福の絶頂! そこにハッピーエンドの死神がやってきて、スパッとひと鎌。
資産は孫の元へ。
スパッ。
そして、ひ孫の元へ。
しかし、ひ孫は生まれたばかりで資産なんてわからない。
ただ毎日大泣きである。
これでは命を刈り取れない。育つのを待とうと死神はひ孫のまわりを行ったり来たり。命を刈るタイミングまで手出しはできない。
早くに親を亡くしたひ孫は、それでも資産を元に人生を謳歌する。全てが叶う人生である。
ハッピーエンドの死神は、このひ孫の人生を見守り、幸せの絶頂を探す。人生一喜一喜、憂うことなどほとんどなかった。今か今かとチャンスを伺うが、だんだん情が移ってしまう(死神なのに!)。
人生の絶頂はいつか?
気づくとひ孫は老人になっていた。
人生を振り返りながら、静かに日々を過ごしている。
「あの頃が、一番幸せだったな」
ハッピーエンドの死神は、今しかないと考えるが、しかし絶頂はすでに過去に過ぎ去っている。これでは俺の役目として命を刈り取ることはできない(死神なのに!)。
死神はそっとうなずき、鎌から手を離した。
自分がハッピーエンドだと思っていても、ある人にとっては、バッドエンドな事が多々ある。
皆に共通してハッピーエンドとは何だろうか?
今日も答えを探し続ける。
【ハッピーエンド】
「今度はハッピーエンドにしませんか」
と、編集が言い出した。カフェのざわめきに消えそうなそれを聞き取った作家は、眉を寄せる。
「ここから入れる保険があるとでも……?」
と怪訝そうな態度を隠さない。
今書いているのは、潜入調査官と犯罪組織の構成員のバディものだ。どちらにも事情があって、作中ですでに数人人を殺してしまっている。潜入調査官はそれでも成し遂げたい調査があり、構成員の方はそれを利用してでも組織を壊滅させて縁を切りたかった。そういう話の筋だが、初期プロットの時点で、潜入捜査官は警察官としての資格を剥奪の上、殺人の罪に問われることになっている。その判決までは考えていない。構成員も海外に逃げるが、空港で警察官の足音を聞く、という終わり方がいいな、というメモがあった。
作家は既に出版された前作のページをペラペラとめくる。
「あの〜ほら、参加組織のボスを「この先の展開を有利にするため」って利己的な目的で殺してますよ」
「そこをあえて、実は麻薬カルテルとのつながりがあった、とか後出しすればいいんですよ」
むぅ、と作家は唸る。
「なんでまた急にそんな話を。プロット見せた時点で、この終わり方を目指そうって話をしたじゃないですか」
メモの上にペン先をコツコツと当てる。編集はいやぁ〜と困ったように頭をかきながら、カバンの中からコピー用紙を数枚綴じたものを取り出した。クリアファイルに入ったそれの表紙に、「社外秘」と書いてある。作家が眼鏡を押し上げて眉を寄せ、じっとその文字を目で追うと、そこには「アニメ化企画 仮企画書」とあった。
「……ワオ、えっマジで?」
「そう、まぁハッピーエンドは単純にファン獲得というか、連載終了後のスピンオフやりやすいかと思ってのことなんですけどね」
ぱらっと表紙を捲ると、作家が見たことのあるアニメーションスタジオの名前と、配役のところに打診中の声優陣、空白の主題歌の項目があった。一番下のところに、「なお作家による許諾がとれるまで、プロジェクトは発足しないものとする」とあった。
「それでこう〜ね、ちょっとでも長く稼げるコンテンツにしないかなぁ〜って」
「あ〜ね……言いたいことは分かりました」
作家の売りはシビアな世界観だ。恐ろしく融通が効かず、奇跡も起こらないで脱落するキャラも当然いる。書評では「媚びないところがいい」「甘くない」「このヒリつきを楽しみたい」といったものが多い。一方で、「救いがなさすぎる」「悪くなったら最後まで悪いまま」「カタルシスに乏しい」といった評もあるのだ。
作家は腕を組んで悩み始める。自分にとってのハッピーエンドは、どうすることなのだろうか。じっと仮企画書の表紙を睨みつけながら、眉を顰めているのだった。
「ハッピーエンド」
物語には終わりがある
ハッピーエンド
バッドエンド
見た人によって違うこともある
物語の終わりを知るのは
まだ生きている
観客であるわたし
人生にも終わりがある
おそらく それはわたしの消滅
物語と違うのは
終わりを見届ける
わたしがいないこと
それならやっぱり
人生は終わりが見えない
かもしれない
ある人は言う
もしあなたが生きたまま
あなたの消滅を目撃したら
やっと人生を終えることができると
なるほど解脱こそが
ハッピーエンド
なのかもしれない
『ハッピーエンド』
悲しいハッピーエンドもあるよね。
互いにそうきめた。
その方がお互いのしあわせになれるから。
かなしいの。
でも、かみさまはみてる。
必然的にたがいのしあわせをいのる2人を、周りや運気が応援するのよ。
だから、総じてしあわせであったかいハッピーエンドがまってるよ。
なにごとも、少し視点をひいて、相手の幸せを考える行動をしてると、一見損をしてても、結局あなたに、しあわせが訪れるよ。
なかなか笑えない僕の最後の願いは
君に渡せなかった言葉を贈ること
見せなかった本当の心を教えること
もう、これ以上苦しめることはできないから
最後に少しだけ……
あの流れの早い川は
真っ黒で轟々と流れる川は
干上がったんだ
すっかりと枯れてしまったんだ
染み込む水は、誰かの涙だけで
その誰かすらももう…
明日、その決着をつけに行くよ
これで本当に終わりだ
ハッピーエンドとは言い難いけど
僕にやれることはやったと思うから
ごめん 力になれなくて
誰よりも強く平和を願った君への
最後のプレゼント
明日、日が沈んだらきっと
『迷い、単純』
吸って吐いてを繰り返しているが、呼吸が整う気配がない。
目の前の光景を信じたくはないが、2人から流れる赤がこれは現実だと突きつけてくる。
どうして…どうして、こうなった?
「俺が…迷ったから…?」
目の前の男が口を動かした。が、今の俺の頭はそれを受け付けないようで、何も聞こえない。わかるのは、男が俺に銃口を向けていることだけ。
殺される、そう思った時何処からかクスクスと笑い声がした。
「あの男を殺せば、すべて解決するよ」
後ろから聞こえたのは、嫌に耳に残る甘ったるい声だった。
「殺すだなんて、俺には……」
肩に手を置かれる。悪魔の囁きがまた聞こえた。
「この状況を作り出したのは誰?仲間を殺したのは誰?全部全部……あの男でしょ?
ほら、立って。私がハッピーエンドに導いてあげる」
肩にあった手が腕まで下ろされた。その手に支えられて立つ。
そうだ、全部全部あの男のせいなんだ。なら、倒さなきゃ。俺は……正義のヒーローなんだから。
後ろで響く笑い声が途絶えることはなかった。
【ハッピーエンド】
ハッピーエンド
世の創作は大抵ハッピーエンドだからこういうお題を出されると逆にバッドエンドの作品を連想する。逆にね。
でもバッドエンドの作品ってあまり見たことないから思い浮かばないな。ゲームでバッドエンドならよくあるんだけどね。
見たことはないけどなんか映画で有名なバッドエンドの作品があったな。確かミストだったか。
有名だから一度見てみたいと思ってるんだけど最近は映画を見る気力がなくてな。コナンとか八番出口とか見たい映画は多いんだけどなかなかね。
昔は映画を借りたり買ったりして見てたけど最近は無料の娯楽が多いからわざわざ金を出して映画という選択肢は取りづらくなった。
特に映画は確実に一時間以上は時間を取られるわけだしそれなら短い時間の実況動画を、なんてことになりがち。
水は低きに人は易きに流されるという言葉があるけど正にそれだよな。楽で安いほうを選んじゃう。
なんとかしたいけど根本的な原因は金がないことだからどうしようもない。資本主義ってくそだな。
「君に、アメリカについてきて欲しいんだ。一緒に新天地に来てほしい」
資金繰りが苦しいのは知っていたけれど…。
リアはあまりに突然の依頼にしばし呆然とした。
初老の雇い主はもともとジョークが好きな御仁ではあったけど、今回は目が真剣だ。
昼間に子供達と校庭で遊んでいる時に、急に呼び出しが掛かったのだ。あの人は多忙でいつも突然帰ってきては飛んでいくから、珍しいこととは思わなかった。
(また1から自分の居場所を作るのね)
諦めと言うよりも、降りかかった運命には従う質だ。もとより波乱万丈な人生ではなかったか。
リアはもともとは商家の3人目で、メイドに産ませた所謂妾の子であったが、先代が面目も考えて引き取った娘だった。
産みの母も死んでしまったし、何不自由なく商家の娘として育ててやろう。
ところが、貿易船に乗ってやってきた病で突然家督の父親が死んでしまってから話は変わってしまった。
後見人と幼い長男にすべてが渡り、怪しげな最新機器を買い尽くし、地域住民の反対もあり、一気に路頭に迷ってしまったのだ。
後押しがあったのはリアだけ。
信心深くよく教育されていたのだが、やや東方向けの教師に師事していたのが良かったようだ。
オフシーズンで郊外に訪れていた時に老子爵にだいぶ気に入られた。家は没落したというのに、粘り強く下町で看護婦として働く姿に何を見たのだろう。
そのまま、投資家オーウェンに推薦される形で教師兼看護師兼保育士として校外の計画都市に住み込み採用をされる。
まだ15かそこらだったのにだ。
「アメリカに…ですか」
「そう。きっと成功させる。ここは息子たちに託すよ。一緒に来てほしい」
その時オーウェンは40は超えていた。脂の乗り切った余裕のある男に見えた。
父親の居なかったリアにとってはまさに理想の人であったのだろう。無意識下に。
結果としてアメリカの東の海岸に邸宅を構え 何年も教師を務め、教え子は何百人にもなったとか。
最後は大勢の孫に看取られたというから、きっと彼女は幸せだったのだろう。
「旦那? そんなのもいたわね…」
なんて言いながら90まで生きたのだから大往生である。
ハッピーエンド
「捨てられる運命」
よっしゃー今からどんどん使われるぞー!
おれの役目もあと半分か〜
この人、まだおれを使ってくれるのか?そんなに大事にしてくれるなんて、泣けてくるぜ。
あーだよな。もう、使えないよな。ほんとは小僧と、もっと色んなものを描きたかったよ。
あー、そろそろおれをあのでっかい口がついた箱にいれるのかな。かつて仲間がそうされたように。
でも寂しくなんかないさ。おれもよく働いたと思うよ。まあ、やっと楽になれるってとこさ。
T:ハッピーエンド
【ハッピーエンド】
振り返ること、数十年前…
あの時は幸せだと思っていた
ハッピーな、幸せな、未来があると信じてた
人生はハッピーエンド~
だけど…
その数十年後の今…
あれ?幸せな人生だった?
今は人生にさ迷い中
結婚は出来ても
夫婦円満は難しい…
頑張っているときはエンドが見えない
苦しいときはバットエンド
乗り越えられたらハッピーエンド
_ハッピーエンド 3.30
パッピーエンド
私にとってパッピーエンドとは?
私が心安らぐところ
実際に足を運んでいない
高知県護国神社
京都府の豊国神社の豊国廟
京都霊山護国神社
江戸総鎮守 神田明神
靖国神社
明治神宮
岡崎市の菅生神社
鞍馬寺
新撰組ゆかりの地[壬生寺]
きっと居心地が良いところ
『ハッピーエンド』
初詣
着物の君と
ダウンジャケットの僕
木箱に100円を入れ
2人おみくじを引く
「「中吉だ」」
そしてお互い
良かったところだけ読み上げる
僕のおみくじには
恋愛:実る
甘酒でも飲もうと
どちらかともなく口に出た
たい焼きもいいねと列に並ぶ
もう一度おみくじを見た
恋愛運のところを何度も見る
きっと今年は良い年になる
「ハッピーエンド」
ずっと好きだった子に告白した。
返事はOKだった。
一見するとハッピーエンドに見えるが
それが1年後振り返った時に
ハッピーエンドになるとは限らない。
ハッピーエンドとバッドエンドの始まりは紙一重
「ハッピーエンド」
好きな時に好きなだけ執筆できる。
そんなハッピーエンドを目指して、今日も夜中まで働くのです。
「ハッピーエンドの恋しかしないの」
と、彼女は言う
「嫌いになる前にサヨナラするの」
そんな彼女の後ろには
恋の亡霊がわんさか漂っている
──────
って子がおりましたのよ。
相手にも嫌な思いをさせずに別れるのが見事でした。
今、何してるかなぁ……(遠い目
ハッピーエンド
ハッピーエンドより
バッドエンドが好き
完璧なものより
かけているものが好き
可哀想なものの方が、
心惹かれない?
【ハッピーエンド】
これはハッピーエンドだ。誰がなんと言おうと。
世界の平和は維持され、お互いに言葉を交わすことができた。
俺は殺人鬼、君は被害者。
そんな世間から見たら取るに足らない事件も、ハッピーエンドなのだ。
そう思わないと、やっていられないだろう!