タイムマシーン』の作文集

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タイムマシーン』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

1/22/2024, 4:36:38 PM

過去に戻ったら何をしようか。


 未来に行けるならどうしようか。


 さっきのことを、やり直したいな。ただ、ちょっとしたこと。ほんの少しのことだけど。今の自分にとっては大きなことで。

 明日、自分は生きているだろうか。明日と言わず、数時間後でも、数分後だっていい。自分の存在証明を。この目で確認しようか。


 あぁ、でも。きっと自分は使いこなせない。

 今を必死に生きてるから。それだけで十分。



_タイムマシーン_

1/22/2024, 4:29:12 PM

僕はタイムマシーンに乗って
過去の自分に会いに行きたい。

「未来の僕は幸せ者だよ。」

1/22/2024, 4:28:52 PM

交わった瞳と瞳その一瞬タイムマシーンなんていらない

1/22/2024, 4:25:25 PM

時を超えることが出来たらどんなにいいか。
だから私はタイムマシーンを作った。
だけど、それは失敗だった。
タイムマシーンで世界の成り立ちが壊れたから。

#『タイムマシーン』
No.24

1/22/2024, 4:24:30 PM

タイムマシーン


戻れるなら中学1年生かな
親友ともう一度あの頃やってみたかったこと
チャレンジしたい。

クラブの先輩に告白とか。
二人とも弾けないままの13歳。

それでも未来の夢をお互いよく語った。

友は、デザイナー。
私は、漫画家。
幼いながらささやかな夢への努力は
していた。

長い長い人生の中、夢は、現実には叶わなかったけど
お互い結婚して家庭では家族のため頑張ってる。

13歳の夢は、叶わなかったけどね〜
しかたないかな。
でもまたあの頃に戻れるなら
もう少し夢を現実に出来る生き方を 
13歳の私たちに教えられるかも。
大人の今なら。

1/22/2024, 4:21:12 PM

時間の価値。

それは、お金にも算出できない、巻き戻しすら出来ない
買うことすらも不可能な、絶対的価値のあるもの。
だからこそ、人はその大きすぎる壁を前に
上手に諦めと消化を繰り返し、なんとか生きている。

———-そこに、タイムマシーンがやってきたら。
自分は、どれだけお金を積んで、貴方の元に飛んでいくだろうか。

だが飛んでいけば、別れを飲み込んだ私を捨てることになる。本来の自分の消失。
そして、人に対する信頼性と、この時だけという絶対的価値は確実に失われるだろう。

やり直しが効く過去が、結局オリジナルに勝つことはない。

考えなおしても、行き着く先は同じ。
過去を愛おしいと、別れすら愛せるような自分になれたら、きっとその時。貴方に会える気がするから。
今日も私は、現実を受け止め、生きている。

1/22/2024, 4:20:17 PM

タイトル【タイムマシーン】
文字数 1690文字くらい


 どういう縁だったか忘れたが、私には科学者の知り合いがいる。性別は男で、歳は慥か80を越えていたと思う。傴僂のように背が曲がっており、梅干しとブルドッグを足したみたいな顔が特徴的な爺さんで、その人物を、私は博士と呼んでいる。
 その博士からタイムマシーンを発明したという旨の報せを受けたので、見に行くことにした。博士の家は私の家から直線距離で約4㎞、南に下ったところにある。自転車を走らせれば10分とて掛からない距離だ。
 自転車を漕ぐと、やはり10分で彼の家に着いた。邪魔にならないように建物の横に自転車を停めた。
 異人館にも似た瀟洒な館は、意外にもボロボロだ。ドアは付け直したのか、比較的新しい。そのドアにつけられたノッカーを敲いてみるが、返事はなく、返ってくるのは鼓膜を震わす耳鳴りだけである。
 研究所の方に居るのかと考え直した私は、研究所──ガレージを改造したもの──へ向かった。
 中に入ると案の定博士がおり、やっと来たか、と胴間声を上げた。
「そのヘンテコなものが、件の発明品ですか?」
 博士の側にある、高さ3m前後の、何とも形容し難い機械を指差して質す。
「うむ、これがそうだ。科学に造詣のないお前さんに仕組みを説いても無駄だろうから、実際に使って見せよう」
 そう言って、博士は機械に乗り込んだ。
「このタイムマシーンはな、自身が存在する時代にしか行けん。自身が死亡した後の時代や、自身が生まれる以前の時代には行けないし、更に言うと、日付単位までしか細かく設定出来ない。つまり、今から1分後とか、1時間後の未来には行けず、一番近い未来だと翌日、過去ならば昨日になるということだ」
「随分と不便なんですね」
「だからこれから未来に行く。未来の儂なら、その欠点も克服しているだろうからな。取り敢えず、100歳の儂に会いに2044年に設定して──」
 何やらガチャガチャと操作してから、では行ってくる、と言い、博士は仰々しくボタンを押した。
 ──しかし悲しいかな、何も起きない。
「20年後、博士は死んでるんですね」
「うむ、では2043年はどうだ?」
 またガチャガチャと操作してからボタンを押すが、何も起きない。
「99歳になる前に死んでるんですね、博士」
「むむむ、ならば2042年だ!」
 ──また何も起きない。
 そうして、1年ずつ調整するも変化はなく、19回目の応酬が繰り返された。
「博士、来年には死んでるんですね。これじゃあ、タイムマシーンの改善は無理なんじゃないですか?」
「むう、天才の儂なら1年でどうにかするだろう」
 博士はどこか苛立った声で返事をする。
「2025年! どうだ‼︎」
 やはり変化はない。次は今年の日付で調整を始めるが、何も起きず、日付が現代に近づくにつれて、顔を赤くし、額に血管が浮かび上がっていく。
「明日ァ!」
 ──変化はない。沈黙が垂れ込むと同時に、博士の顔は邏卒の如く歪み、憤慨した。
「何でだ! 儂の理論に間違いはない筈だ!」
「そうは問屋が卸さないと言うじゃないですか。タイムマシーンなんて、やはり夢物語だったんですよ」
「どうしてだ! うぬおおおおおっ」
 耳を劈く怒号。だが次の瞬間、それは、うぬんっ、という何とも間抜けで、頓狂な声に変わった。どうかしたのだろうかと思っていると、博士はバランスを崩し、タイムマシーンという名の巨大な鉄屑から滑り落ちた。
「どうかしました、博士⁉︎」
 慌てて駆け寄り彼の身体に触れる。
 何か違和感があった。
 ──もしや。
 鼻腔に人差し指を近づけた。
 ──やはりか………
 博士は呼吸をしていなかった。頸に触れ、脈を確かめるも、どうやら止まっているようで、瞳孔も完全に開いていた。
 怒りが度を超え、頭に血が上りすぎたのか、博士はたった今、私の目の前で死亡したのだ。
「そういうことか………」
 タイムマシーンは多分成功していたのだろう。

『自分が存在する時代にしか行けない』

 博士は“今日”死んだために、明日(未来)には存在しなかった。だからタイムマシーンは起動しなかったのだ──

1/22/2024, 4:19:16 PM

『タイムマシーン』
タイムマシーンですれ違い 昔の話しはやめにしよう
新しい世界で鳥になろう 時計の針を見つめてみよう
朝がくるたび思うんだ  洗い立てのこの気分 
今がいい この瞬間 水を弾いて 世界が濡れる

1/22/2024, 4:17:36 PM

ねぇ、もしタイムマシーンがあったらどうする?

今観た映画の影響を受けて君は目をキラキラさせて聞いてきた

そうだなぁ、、、

思案している僕を待てない君は

過去に戻る?それとも未来に行く??

そう言って僕を急かす

たぶんこれは自分の話がしたいのだろうと思い、君はどっちなの?と問いかけた

私?私はね、、、過去に戻ってもっと早くあなたを見つけたいの

少し恥ずかしそうにそう言った君は何か言ってよとチラッと僕を見る

嬉しいね
けど、もし過去に戻って君と出会っても今と同じになるかは分からないよ?

どうして?と思ってもない答えが返ってきて不服そうに君が言う

きっと過去の楽しかったこと、辛かったこと、そういうことをお互い経験したから出逢えて今こうして一緒にいるんじゃないかな
どれも今の2人には必要な事だったんだよ
だから僕は過去に戻りたいとは思わないな

僕が言ったことに納得しつつもやっぱり少し不服そうな君は子どもみたいに唇をとがらせる
それがとても愛おしくて、よしよしと頭を撫でた

あと未来にも行こうとは思わないよ
今が幸せだし、未来を確認しなくても君と一緒に居る未来しか僕は考えてないから

不服そうだった君の顔は笑顔に変わり頬を赤く染めて、私もだよと僕に抱きつく

この笑顔を守るためなら
タイムマシーンを使ってしまうかもしれないと僕は思ったけど、これは言わないでおこう

1/22/2024, 4:13:58 PM

タイムマシーンがあったなら、
貴方に再び会えるのでしょう。
それでも過去に戻りたいとは、
貴方にもう一度会いたいとは、
口が裂けても言えないのです。

初めて出会った時の胸の高鳴りも、
貴方と話していた時のなんとも言えない幸福も、
薄れてしまったのです。忘れてしまったのです。
私はこんなにも薄情な人間だったのです。
貴方に合わせる顔がない。
貴方の声も、もう思い出せないのです。

それでも貴方を愛していたのは確かです。
貴方に振られた時の胸の痛みも、
もう二度と会えないと知った時の絶望も、
全て、嫌に鮮明に、憶えているのです。

この苦しみを、貴方を愛していたという証明を、
大事に仕舞っておきます。

私はあなたを確かに愛していた。
けれど今は愛せるかわからない。
それならば、幸せで辛かったあの記憶のまま、
閉じ込めておきたいのです。

1/22/2024, 4:02:58 PM

貴方がその身を捧げて
選んだのはこの世界の平和

貴方が選んだ未来に
ひとり残されたわたしが
時を戻せるというなら

決して貴方をひとりにしない
貴方ひとりが救われないこの未来なんて
望まない

わたしも世界もすべてすべて
なくなったっていいのに


タイムマシーン

1/22/2024, 3:55:00 PM

「タイムマシーン」

どうしても 思い浮かんでしまうのは

ドラえもんですね😁

子供の頃は 友達と

過去に行きたいか 未来に行きたいか

そんな事を話して 

盛り上がっていた事が懐しい

大人になった今は…どうだろう

過去それとも未来?

未来は楽しみがなくなるから

みたくないが

過去は未練がある訳ではないが

どうしても会いたい人がいる

だから

行けるなら過去ですかね❢

1/22/2024, 3:52:47 PM

糸を切る刹那、全神経を震わした
私が私でいられる理由が欲しかった
無心になれない
未練タラタラで私は
生きた道を考える
後悔しかない、けど戻れない。
なら、生きる資格はない。
「生きていける資格」というものが
目に見える形で存在していたなら
私はきっと、励まされたのだろう。
世界は厳しい。上手くいかない。
上手くいかないのは自分のせい。
私は何も出来ない。
何も出来ないのに、なぜ、、
死のうとしているんだろう。
不思議だよ。人間って。

戻れるなら私がいない場所へ

#9 タイムマシーン


~コソコソ裏話~
中学校の頃の自分のことをなんとなく、ボケーッと考えて描いてみました。


@philosophy_Mid 自分の適当な頭の中を投稿しているので、暇な方は見てください。暇ではない方も見てください。失礼します。(あ、Xで調べたら出てくるはずです)

1/22/2024, 3:52:35 PM

「もし、時間を遡れるならば何をしますか。」

「うーん、別に何もしないんじゃないかな。

 というか、時間が巻き戻るなら記憶無くなるから、何も出来ないよ。」

「記憶が保てるなら、何しますか。」

「うーん、やっぱり別に何もしないかな。

 だって、その後悔が無くなったら、もう、それは自分じゃないよ。

 私は後悔から失ったものより、得たもののほうが多いんだよね。

 それに失って、初めて、その有難みに触れることも在るよ。」 


「代々一族の腐敗を防ぐために、自ら血縁者を殺す一族の出の方は、

 やはり、一味違いますね。」

「なに、それ、嫌味か。」

「いいえ、違います。一般人の私より、深い回答だと感じたのです。」

「いや、お前はどう考えても、一般人じゃないないだろ。」

「あなたよりは、一般人側ですよ。」

「たしかに、そうだな。」

1/22/2024, 3:41:21 PM

『もしタイムマシーンが実在したら…』

なんて僕は考える。ずっと隣にいるって約束してくれた人はもう隣にいない…

もしタイムマシーンが実在したならば、僕は必ず彼女を助けに行くだろう、過去に戻って。

彼女は僕が最初で最後に愛した人になるだろう、、、
もう彼女以外に好きになる人はいないだろう



あれは去年の夏終わり、2年付き合っていた彼女に振られた
唐突のこと過ぎて僕は頭が真っ白になった、、


『本当にごめんなさい、でも別れてほしいの』

と、そう言われた。
お互いを理解していたはずなのに、
『ずっと一緒にいようね』って約束したのに、、、


ここで理由を聞けば良かった、ショックを受けすぎた僕は頭が回らないまま彼女と別れてしまった。


夏の終わりなのに蝉の声がうるさいほどに鳴いていた。




ならなぜ僕が彼女を助けたいと思うのか…
これは…あとから聞いた話が原因だ。


彼女が僕と分かれたのは
彼女が“不治の病”にかかってしまったからだった。


僕に心配かけないようにと病を隠しつつ別れたのだ。
彼女の母親から聞かされた…
『本当は秘密だったのだけれど』と言われながら、、、



ショックであのまま別れなければ、ちゃんと理由を聞いていれば、二人で約束したことを信じていれば、、、

何度そう後悔して泣いただろう…




僕はあれから1日も彼女を忘れたことがない、
彼女以外を好きになることもこの先ずっとないだろう…

だから、
もしタイムマシーンが実在したならば、僕はまっさきに彼女を助けに行きたいと、存在しないものに縋ってしまうのだ、、、、





お題 タイムマシーン

1/22/2024, 3:37:01 PM

タイムマシーン

 
 僕はタイムマシーンを作るんだ。
 そう言ったかつての友は、その十年後、立派な科学者になっていた。

「急に会いたいなんて連絡来てびっくりしたよ」
「はは、ごめんごめん。元気にしてた?」
 高校を卒業して以来、一度も連絡をとっていなかった彼から急にメールが来たのは二週間ほど前だった。
「うん、まあぼちぼちかな」
 当時は二人とも誰の目も気にせず、やりたい事をやりたいだけやって、よく大人に怒られていた。この二人だったら何でもできると信じていたし、夢だって何でも叶うと本気で思い込んでいたんだ。
「ところで今日はどうしたの?」
「いや、特に用があるわけではないんだ。ただ唐突に君のことを思い出して、どうしても会いたくなっちゃってさ」
「そっか……。そうだ、聞いたよ。タイムマシーン作ってるんだね」
「うん。おかげさまで順調に進んでいるよ。あと数年もあれば完成する見込みだ」
 そう答えた彼は目の前の珈琲をすすって一息つくと、静かに話し始めた。

「実はさ、この前あと一歩の所で行き詰まっちゃって。何回改良を重ねても、どうにも道が見えなくてくてさ。ちょっと前まで、どうしてできないんだって怒りや不安や焦りやらで押しつぶされそうだった」
「それはしんどいな」
「うん。壊れそうな程しんどかった。でも、君のおかげで抜け出せたんだ」
「えぇ、俺?」
 思ってもみなかった言葉に驚いていると、彼はそうさと微笑んだ。
「高校生のとき、僕がタイムマシーンを作るって言ったときあっただろ?」
「ああ、そんなこともあったね」
「その時君は、僕を否定しなかったんだよ。今まで誰も成し遂げていない幻想を、馬鹿正直に語る僕のことをね。否定しないのかって聞いたら、こう言った。今俺らが生きている世界は、見果てぬ夢を見た人たちの努力と奇跡の結晶なんだ。君のその夢は実現するかはわからないけど、僕の親友が世界を変えたのなら、これほど素晴らしいことはないよ、ってね」
 それを聞いて、はっと思い出した。いつから俺は、あの時の情熱や純粋さを忘れてしまっていたんだろう。
「君のその言葉があったから、僕はその暗闇を抜け出して、ここまで来れたんだ。こんなところで諦めてられるかってね」
 そこまで話すと彼は再び珈琲に口をつけた。真っ直ぐと前を見つめる視線に、揺らぎはない。
「夢を見るってのは、いいものだよ。わくわくして、生きてるって感じる。あと数年もしたら、必ず僕は世界を変えてみせるさ」
 そう言った彼の瞳は、あの頃の少年のまま、眩しく輝いていた。

1/22/2024, 3:31:09 PM

・お題【タイムマシーン】


 昔から、好きになったゲームは直ぐに終わってしまうのが当たり前だった。

 好きだから早く攻略した、好きなジャンルだから動かすのも得意だった、とか、そういうわけじゃない。

 大人の都合で、サービスが終わったりするんだ。

 仕方ないこと、とは分かってる。
 寧ろ、よく自分の目に止まるまで、終わってこなかったなと思うこともよくある。

 けど、そうだからって悲しさが無くなるはずがないんだ。

 終わりを感じる程、もっと遊びたいって思える。
 それが出来ないことに震えて、涙が出てくる。

 悔しくて、寂しくて、そんな感覚から逃げるようにちゃんとした終わりさえも、見ようともせずに離れてしまう。

 定期的に、本当に終わるんだろうか、なんて考えてしまって、公式サイトを開いたりもする。

 うんともすんとも言わない、或いは、サービス終了に合わせたイベント告知。
 どっちだったとしても、見ているだけで悲しい光景が晒されているだけなのに。

 もっと続けばいいのに。
 それか、お金を払った人にだけそのゲームのデータをくれたりしないかな、なんて考えたことも沢山ある。

 でも無理だった。
 どれだけ有名なゲームでも、どれだけ素晴らしいゲームでも、終わりを告知した時点で未来が無くなってしまった。

 昔に戻りたい、わけじゃない。
 未来が欲しい、その通りだ。

 でも無理だから。

 ならせめて、過去を保存させてはくれないか。

 ……きっと、無理なんだろう。

 それが出来たら、後悔なんてしてこなかった。

1/22/2024, 3:23:38 PM

タイムマシーンが生まれたら、過去に行きたい。
 もう解体された時間に本当に行けるというのなら、バブル最盛期に行ってみたい。

1/22/2024, 3:03:23 PM

下層街区の大人に、コーザ一家(というか、主にコーザ)を除いて、追放できるならば、という希望を集計したなら、九割九分九厘、ロールズとロイズの姉弟の名が挙がるだろう。
彼等は頭の螺子と箍の無いコーザと異なり、決して狂人では無い。むしろ善性が強い。
頭の螺子が箍が猫の髭でできているだけなのだ。

彼等は生活用水を引く水路に住み着いた鼠の群れを駆除するため、特定が難しいことを理由に地上三区画を崩落させる。
「ロイズ!そっち行ったよ!」
「分かったわ!」
次の瞬間、爆発音と崩落音が響き渡る。
偶然にも該当区に人はおらず、死傷者は出なかった。
鼠の生死は不明だ。

彼等は贈賄をした前街区長と前街区副長、並びに商会長など要人を丁寧かつ厳重に梱包し、大型蟲撃退用砲台を占拠し、射角を更生施設の峨眉山に合わせ、直接送り込む。
「大丈夫よ!死にはしないわ!たぶん」
「ロイズ!点火するからそこどいて!」
次の瞬間、爆音と共に弾が打ち出され、
ひどく情けない悲鳴が遠ざかっていく。
珍しく一日だけ賞賛されたが、しばらくの間区民の生活に大きな混乱を招いた。

彼等は蔓草の侵食激しく住居に住めず困っていた区民の話を耳にし、以前着火により大火事になった失敗から、街外から中型の蟷螂を密輸入し、その鎌を上手く誘導し、人力では到底取り切れない蔓草(と、住居)を瞬時に真っ二つにする。
「あ」
「やり過ぎたわ!」
すぐに討伐し、街外に埋めたが、他の蟷螂がその匂いを辿ってきたのか、上層部に襲撃があったと後日噂が流れてきた。

彼等はある夜、コーザ一家が中層部に密輸しようとした商品を根こそぎ奪い、丁寧に梱包し、街区の孤児院と点在する孤児集落にばらまいた。
「ロイズ」
「なあに?ロールズ」
「これって子供たちの特別になるかな」
「とーぜんでしょ!」
当然コーザ一家の恨みを買うことになったが、いつもの事なので全く意に介さない。

もし下層街区の子供に、将来なりたい人物を集計したなら、九割九分九厘、ロールズとロイズの姉弟の名が挙がるだろう。
彼等は子供たちの憧れなのだ。

ーーーーーーーーーーーーーー
昨日のテーマの特別な夜です。
今日のテーマは別に書きます。

1/22/2024, 3:02:09 PM

その日その時間、街角のある小さな劇場の前で、
僕は具合が悪くなり道端に座り込んだ。

そのまま しばらくすると、 ある若い女性が僕に声をかけた 。
「大丈夫ですか?」
僕は冷や汗をかきながら目を見開き、女性の方に顔を向けた。 心臓は早鐘を打っていた。
そこにいたのは僕自身 想像もしていなかったような 若く美しい女性だった。
ただまっすぐに 対象を捉えた、何の疑いもない視線だった。

「よかったらこっちに座ったらどうですか?」
彼女は 劇場の入り口付近にある小さなベンチに僕を促し、その隣に座った 。

「本当に大丈夫ですか ?」
「大丈夫です 少し気分が良くなりました」
なぜか 罪悪感を感じながら僕が答えると、彼女は少し安心したようだった。
「この劇場の関係者の方ですか?」
「はい 、あ、いいえ 私、今日ここでする芝居に出る役者なんです 」
「そうだったんですか お忙しい時にすみません」
「いいえ、 まだ時間があるので大丈夫ですよ 。あな
たも、もう少しここに座ってらしたらいかがです?」 「そうですね 、良かったら気分が落ち着くまで少しお話しさせてください」
そうして僕は彼女と他愛のない話をし、少しの時間を過ごした。

「 おかげさまで 気分がすっかり良くなったので 、
今日上演するあなたのお芝居見てもいいですか ?」
すると彼女の顔は パッと明るくなり、
「本当ですか?でも大丈夫ですか?」
と、嬉しさと心配が入り混じった顔で言った。
「ええ 本当に大丈夫です」
僕が安心させるかのように笑いながらそう言うと、
彼女はにっこりと笑い、嬉しいと言った 。

その瞳は僕がまだ若い頃に、病室で最後にあった母の 顔を思い起こさせた 。

僕が3歳の時に男と蒸発し、僕と父を捨てた母だった それから 一度も会ったことがなく、正直何の記憶もなかったが、病で余命いくばくもないと母方の親戚から連絡が入り、会いに行ったのだった 。

母は僕にすがりつき、涙を流しながら許してほしいと言った 。
僕は何も言えることがなく、ただ母の 痩せ細った肩や 小さな頭をさすることぐらいしかできなかった。

ひとしきり泣いた後に、気分が落ち着いてきたのか母は僕が小さい頃の話などをした。
そして 急に 病室にあった小さなメモを取り出し 、
何かを思い出すかのように 一生懸命書いていた。

「 私もあなたぐらいの歳の頃は未来の幸せや希望を疑っていなかった。今の私の唯一の希望はあなたよ、こんなに立派になったあなたと対等に話せるのは、
あの頃の私ぐらいだわ。
もし、未来にタイムマシーンが作られたとしたら、
その時の私に会いにきてほしい」

この人はきっと病でおかしくなってしまったんだ。
同情心からか僕は黙ってその差し出されたメモを受け取った。

「ありがとう 嬉しい」 そう言って 力なく微笑んだ母の瞳の奥と、今目の前にいる美しい女性の瞳を重ね合わせた 。

「そろそろ私行かないと、あ、ちょっと待っててくださいね 」
そう言って彼女は、近くの自動販売機からお茶を買い 僕に渡した。
「よかったらこれどうぞ、 じゃ私行きますね」
くるっと背中を向け、彼女は楽屋の扉の方へ向かって行った。

誇り高いバラの花のように、すっとまっすぐに立った 彼女の後ろ姿を、僕はいつまでも眺めていたかった。

バタンと楽屋の扉が閉まると、
僕はうつむき温かいお茶を持った手の中にある、
この日この時間この場所が書かれた小さなメモをぎゅっと握りしめた。

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