「もし、時間を遡れるならば何をしますか。」
「うーん、別に何もしないんじゃないかな。
というか、時間が巻き戻るなら記憶無くなるから、何も出来ないよ。」
「記憶が保てるなら、何しますか。」
「うーん、やっぱり別に何もしないかな。
だって、その後悔が無くなったら、もう、それは自分じゃないよ。
私は後悔から失ったものより、得たもののほうが多いんだよね。
それに失って、初めて、その有難みに触れることも在るよ。」
「代々一族の腐敗を防ぐために、自ら血縁者を殺す一族の出の方は、
やはり、一味違いますね。」
「なに、それ、嫌味か。」
「いいえ、違います。一般人の私より、深い回答だと感じたのです。」
「いや、お前はどう考えても、一般人じゃないないだろ。」
「あなたよりは、一般人側ですよ。」
「たしかに、そうだな。」
1/22/2024, 3:52:35 PM