『セーター』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
雪が舞う季節は母からもらったセーターが暖かい。
『セーター』
セーター
小さい頃はちくちくした布の繊維が嫌であまり好きではなかった。今ではセーターをお洒落として好んで着るようになったけれど、今でもちくちくしたのは嫌だなぁ。
昔着ていたセーターを着てみた
着てみたんだけど小さくてお腹が見えちゃう
着てみて思ったのが成長したな~っていつのまにかこんなに大きくなって、、、、
【セーター】
手編みのセーターなんて渡したら、貴方は重いと感じてしまうかしら?
貴方と付き合い始めて初めての冬。
どうして貴方が私を好きになってくれたのか今になってもまだ解らないままだ。
貴方の周りにはいつもたくさんの人が集まってくる。私は対照的にいつも独り小説を読んでいるような女子生徒でしかなかった。
なのに貴方は気付けば私の傍に居て、一人っきりの私をいつも気に掛けてくれた。
…好きにならない訳がなかった。
だけど。
貴方が私を好きになるのは少し可笑しい。
だって容姿端麗、聖人賢者の貴方の側には私なんかよりずっと可愛くて綺麗な女の子達が我先にと群がって止まない。それなのに。
どうして私を選んだの先生?
「それはね、君が誰よりも綺麗だからだよ」
そう聞けば、先生はまるで内緒話をするように誰も居ない放課後の教室。そっと私に囁くのだ。
先生は青が好きだって言ってた。
だから私は空よりも海よりも夜に近い深い毛糸を選んだ。
「気に入ってくれるかな?」
先生にこれを渡した時を思い浮かべる。
きっと先生はあのエセ臭い笑みを浮かべ私に微笑んで言うだろう。
"ありがとう。とっても嬉しいよ"
「…」
何だか、スッゴく。胸の奥がムカついてきた。
だけど。
「好きになっちゃったんだもん。仕方ないよね?」
自分に言い聞かせるように、編みかけのセーターに微笑んだ。
「よし!ラストスパートだ。頑張るぞ!」
そう、自分を励まし編み物を再開した。今夜も徹夜になるだろう。だけど、大好きなあの人の笑顔を想像すると、いつもよりも編むのが楽しかった。
6
何故このような事になったのか―――
己の手の中にある、冷たく、固くなった"其れ"を握りしめながら俺は膝から床に崩れ落ちた。
手の震えが止まらない。
かつて何よりも柔らかく温かであった"其れ"は、成人男性である俺の身体をも容易に包み込める程の包容力を誇っていた。
それが今やすっかり縮こまり、かつてのふわりとした肌触りはどこへやら、ごわごわとした重い何かへと変貌を遂げている。
俺は何とか立ち上がり、震える手でクローゼットの扉を閉める。
そうして左手に"其れ"を握りしめながら、寝室のドアをゆっくりと開けた―――
リビングでは、死ぬほどしょうもなさそうなバラエティ番組を観ながら乾いた笑いを漏らしている男がごろりと横になっていた。
男はそのまま俺の方へゆっくりと顔を向けると、手に握られている"其れ"を見、「おっ」と声を上げた。
「お前のセーター、洗濯しといたぜ!!!!!」
太陽のような眩しい笑顔。
そこに邪気など存在せぬ。そう、こいつはそういうヤツなのだ。
俺は一度ゆっくりと溜息を吐くと、縮んだカシミヤ100%のセーターを思い切り奴の笑顔に叩きつけた。
「セーター」
私ってかわいい?笑
セーターを着た君は、あざといのに可愛い
そんな君が大好きだ
僕の彼女は可愛すぎる
今日のデート中、どんなに可愛い動物を見たって、どんなに綺麗な景色を見たって、君のことしか視界に入らなかった
そんな君とも、もうすぐ、会えなくなる
僕はアメリカに行かなくてはいけない。
次に君と会えるのは2年後だ
僕の目に映る最後の景色が、セータを着たあざと可愛い君でよかった
「セーター」
そろそろ寒くなってきた。
冬が近づくとセーターを着たくなる。
ちょうどいい暖かさで楽に着られるから。
好きな人とお揃いのセーターを着ると思い出す。
寒いと言いながら笑いあった日々を。
毎年捨て忘れるこのセーター。
ものに罪はないけど。
このセーターいつ捨てるべきか。
と思いながらまだいいかと思って着る。
みなさんは捨てられないものありますか?
「ちょっとこれ、誰のセーター?」
同棲を始めたばかりの彼女が、クローゼットから見覚えのあるセーターを持ち出してきて、僕に問い詰める。
「ああ、僕のだよ、それ」
「へぇ…これ、手編みだよね?」
「そう、よく分かるね」
「こーゆーの、捨てられない人なんだ」
「捨てたくは…ないかな」
「過去を引きずるのって、カッコ悪くない?」
「そーかな。引きずってるつもりはないんだけど」
「でもさ、今、気まずいって思ったでしょ?」
「んー、まあ、ね」
「それは、引きずってる証拠なんじゃない?」
「いや、だって、当時はホントに好きだったんだよ」
「あーそーゆーこと言っちゃうんだ。正直過ぎるのも考えもんだよね」
「今だって、機会があれば、と思ってる。なんなら、君にも認めてもらいたいんだ」
「ちょっと…待ってよ。本気で言ってるの?」
「本気だよ。実を言うとね、今でもホントに好きなんだ。これからも、続けていきたいんだ」
「えぇ…衝撃の告白なんですけど。もう出ていこうかな」
「なんで?何がそんなにいけないの?」
「…もういい。分かったよ。好きなようにすればいいじゃない。私は出ていくよ」
「ちょっと待ってよ。どうして、好きなことをやめなきゃならないの?確かに、男が編み物なんてって偏見がない訳じゃないけど、別に女の子だけの趣味じゃないだろ。男だって、自分のセーターくらい編んだっていいじゃないか」
それからは、何故か彼女が上機嫌で、「自分も編み物を覚えたい!」なんて言い出した。
なんで最初からそう言わなかったんだろう。
ちゃんと、「僕の手編みのセーターだよ」って言ったのに。
同類の匂いがしたか気難しい猫はあなたのニットで眠る
題-セーター
セーターを着ると
温かさに包まれて安心する
私もいつかはそうありたい
セーター
あなたのセーターあったかい
私は彼のセーターを着た
彼は興味なしだって浮気してるから
「ねぇ今度いつ会える?♡」彼のLINEだ
私はこのセーターのように暖かい家庭を持ちたかった
という夢を見た
「おはよう」彼からの一言
幸せだ
「やっほー、突然だけど、誕生日おめでとう!」
そんな言葉と共に私の家を訪ねてきた友人は、髪をバッサリといっていた。軽く天然パーマが入っていたはずの藍墨茶色の髪は、その面影を一切感じさせない。
それに対して私が何か言うより早く、彼女は「はいっ、誕プレ!」と紙袋を差し出してきた。促されるまま中身を取り出すと、それはVネックのセーターだった。
値札もタグも見当たらない、相済茶色のセーター。言われるがまま来てみれば、袖や裾は私の体にピッタリだった。
「もしかして…わざわざ、作ってくれたの…!?」
「イェスイェス♪だってこの先、どんどん寒くなってくるでしょ?りーちゃん指編み職人なのに、身体が冷えて指先悴んだら、編むの大変になっちゃうじゃん?お財布痛むよー?」
ニシシと笑いながら彼女は言う。けどそれは、彼女も同じはずなのに。
私達は、編み物で生きていくことを定められた存在。…なんていうと、まるで厨二チックになってしまうけれど。でも実際、編み物職人という職業は、他のどの職業よりもはるかに私達に向いている。
作品を売っただけ、生活が潤う。作品が売れなかっただけ、生活が困窮する。人間社会と違って、私達の世界は良くも悪くも実力主義だ。そんな中で商品を無料で配るのは…よっぽど稼いでいるならさておき、そうでなければ中々の打撃になる。
収入がないのはもちろん、材料をまるまる失うことになるのだから。
「あっ、もしかして、私の財布のこと気にしてる?大丈夫だってぇ、この前のオークションのおかげで財布は潤ってるし。それに、そもそも私はこれをりーちゃんに贈りたくった編んだからっ。髪だって、明後日くらいにはどーせ胸下くらいにまで伸びてるだろうしさっ」
顔に出てたみたいで、彼女はケラケラと笑った。
…ここまで言われたんだもの。プレゼントを純粋に喜ばないのも、無礼な話よね。
私はありがたく、彼女の作品を受け取った。
今でも、私はそのセーターを着ている。メンテナンスを行ううち、すっかり椿の香りが染み付いちゃったけど…別に問題は無い。
椿油の香りは、私も友人も大好きだから。
(「ファルシュ・コスモス」―髪編族―)
❤︎222
セーターは編んだことないけど
マフラーは飽きるほど編んだことがある
つまるところ
平面のものは作れるのだ
単純作業は好きなんだよね
機械でも出来るって?
そこは愛が勝ちます
しかもプライスレスですよ
もう編み方忘れたけど
また編んでみようかな
くりーむ色した空の庭で ブルーバードと ホイッスル
セーター。
私が弟に初めてプレゼントしてあげたもの。
私が作ったからお店に売っているようなセーターには
劣るけど一応着れる程度には作ることができた。
プレゼントしてからは毎日のように着てくれた。
洗濯もしないで何日も着てくれた。
でもそのせいで弟は全身に火傷を負った。
弟は私がセーターをプレゼントした3日後に事故に遭った。
事故の起こった状況は私は知らない。
私が知っているのはセーターに
火が飛び移ったということだけだ。
私がセーターをプレゼントしなければ違う服を着ていて
服に引火しなかったかもしれない。
私がセーターを作ってあげたせいだ。
弟に私が火傷させたも同然だ。
私が無駄に編み物を出来たせいだ。
私に腕が生えていたせいだ。
私が産まれてきたせいだ。
私なんか存在しなければよかった。
セーター
寒い日にふわふわのセーターのおかげで私は温かい
大好きな色のセーターのおかげて寒い日もテンションあげられる
セーターを持っていて本当に良かったな‥
人生の楽しい彩りをセーターさんはいつもプレゼントしてくれる
ありがとう
このセーターは悪くない。
似合わない私が悪いんだ
「セーター」
セーターの季節になると思い出すのは冬の到来。黒いセーターをいつも彼は着ていた。
細い黒い毛糸で編まれて黒いセーター。冬の間はどんな時も着ていた。ぼろぼろになるまで。
お気に入りのセーターなのだろう。ぼろが見つかるたびに新しい黒の細い毛糸で編み直していくぐらいに。手先が器用な彼は何度も自分で直していた。
どんな物も器用に作って、壊れたら自分で修理する。その繰り返しだった。
彼は多くを語らない。無言で静か。しかし、存在感は確かにある。知らぬ間にすっと周りに溶け込んでいる。そして、すっと離れてしまう。
独りぼっちというわけでは無いが、どこか独りを愛している。彼はそんな人物なのだ。
彼は黒いセーターを着ている。どんな時も変わることなく。黒いセーターと言えば彼のことを皆が思い浮かべるぐらいに。
すべての物を黒で統一されているのが彼の部屋だった。差し色を入れることもあるがベースは黒。クローゼットもベッドもテーブルも。部屋の家具すべてが黒だった。
彼に渾名を付けるならば、ミスターブラックだろう。それぐらい黒色は彼にとって身近な物なのだ。
今年の冬も彼は黒いセーターに身を包み、過ごしていくのだろう。いつものように変わることなく。
黒色だけが彼にとって安らぎを与える色であるためにーー。
肌寒くなってきて、衣替えをしていると冬に良く着ているVネックのセーターが出てきた。割と長いこと着ているから伸びている。少しというか、裾は結構伸びていた。
俺はそのセーターを持ち上げて見ていると悪い考えか過ぎる。
「ねーえー」
「はーい」
離れた場所で同じように衣替えをしていた恋人のところにそのセーターを持っていく。
「なんですかー?」
端からひょこっと彼女が顔を出した。
「はーい、ばんざーい」
「ばんざーい」
相変わらず曇りのないまなこで言われた通りに両手を挙げる。それを確認した俺はお気に入りのセーターを彼女の頭から被せた。
「わっぷ!?」
するすると俺のセーターを着せると……。
……あ、これはダメだ。
何がダメだったかと言うと、俺の心と身体がイロイロとダメだ。
彼女は家用の短パンを履いていて、俺のセーターの裾の方が長い。男女の体型の差もバッチリ出ていて、俺の肩幅で止まっていた肩部分が、彼女の肩では止まらないのでスルリと腕の方に落ちていた。
「なんですか? セーター?」
彼女は肩を抑えながら、全体を見ようと鏡の前に立った。
「あ! よく着ていてたセーターだ!」
身体を動かして無邪気な笑顔で俺を見つめてくる。
うん、凄く可愛い。
自分のセーターがこんな効果を発揮するとは思わなかった。
俺は彼女を後ろを抱きしめる。
「?」
「いや、ごめん」
予想していた以上に彼女が可愛過ぎました。
おわり
一九二、セーター
クリスマスには毛糸で編んだセーターを貴方にプレゼントしてみたい…
でもアタシはそこまで器用でないので、買ったセータープレゼント(笑)