セーター』の作文集

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セーター』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

11/24/2024, 11:57:26 AM

セーターの季節になると思い出すのは冬の到来。黒いセーターをいつも彼は着ていた。
細い黒い毛糸で編まれて黒いセーター。冬の間はどんな時も着ていた。ぼろぼろになるまで。
お気に入りのセーターなのだろう。ぼろが見つかるたびに新しい黒の細い毛糸で編み直していくぐらいに。手先が器用な彼は何度も自分で直していた。
 どんな物も器用に作って、壊れたら自分で修理する。その繰り返しだった。
 彼は多くを語らない。無言で静か。しかし、存在感は確かにある。知らぬ間にすっと周りに溶け込んでいる。そして、すっと離れてしまう。
独りぼっちというわけでは無いが、どこか独りを愛している。彼はそんな人物なのだ。
 彼は黒いセーターを着ている。どんな時も変わることなく。黒いセーターと言えば彼のことを皆が思い浮かべるぐらいに。
 すべての物を黒で統一されているのが彼の部屋だった。差し色を入れることもあるがベースは黒。クローゼットもベッドもテーブルも。部屋の家具すべてが黒だった。
彼に渾名を付けるならば、ミスターブラックだろう。それぐらい黒色は彼にとって身近な物なのだ。
 今年の冬も彼は黒いセーターに身を包み、過ごしていくのだろう。いつものように変わることなく。
黒色だけが彼にとって安らぎを与える色であるためにーー。

11/24/2024, 11:55:32 AM

肌寒くなってきて、衣替えをしていると冬に良く着ているVネックのセーターが出てきた。割と長いこと着ているから伸びている。少しというか、裾は結構伸びていた。
 
 俺はそのセーターを持ち上げて見ていると悪い考えか過ぎる。
 
「ねーえー」
「はーい」
 
 離れた場所で同じように衣替えをしていた恋人のところにそのセーターを持っていく。
 
「なんですかー?」
 
 端からひょこっと彼女が顔を出した。
 
「はーい、ばんざーい」
「ばんざーい」
 
 相変わらず曇りのないまなこで言われた通りに両手を挙げる。それを確認した俺はお気に入りのセーターを彼女の頭から被せた。
 
「わっぷ!?」
 
 するすると俺のセーターを着せると……。
 
 ……あ、これはダメだ。
 
 何がダメだったかと言うと、俺の心と身体がイロイロとダメだ。
 
 彼女は家用の短パンを履いていて、俺のセーターの裾の方が長い。男女の体型の差もバッチリ出ていて、俺の肩幅で止まっていた肩部分が、彼女の肩では止まらないのでスルリと腕の方に落ちていた。
 
「なんですか? セーター?」
 
 彼女は肩を抑えながら、全体を見ようと鏡の前に立った。
 
「あ! よく着ていてたセーターだ!」
 
 身体を動かして無邪気な笑顔で俺を見つめてくる。
 
 うん、凄く可愛い。
 自分のセーターがこんな効果を発揮するとは思わなかった。
 
 俺は彼女を後ろを抱きしめる。
 
「?」
「いや、ごめん」
 
 予想していた以上に彼女が可愛過ぎました。
 
 
 
おわり
 
 
 
一九二、セーター

11/24/2024, 11:54:46 AM

クリスマスには毛糸で編んだセーターを貴方にプレゼントしてみたい…

でもアタシはそこまで器用でないので、買ったセータープレゼント(笑)

11/24/2024, 11:54:42 AM

【セーター】
あの子のために
セーターを編む
あの子の顔を思い浮かべながら
セーターを編む
あの子が着るだろう
セーターを編む
寒い冬が来る前に
セーターを編む
一本の糸から
セーターを編む

おばあちゃんが
セーターを編んだ
毎年毎年、セーターを編んでは送ってくる
“余計なお世話だ”
“いらない”
なんて思ってしまうのは
悪いことなのだろうか

家には可愛い服が沢山あるから
おばあちゃんのセーターは
袋に入れてクローゼットの奥に閉まってしまう
“おばあちゃん、着てあげられなくてごめんなさい”

ある日、スマホが鳴る
母からのメールにはひと言
〔おばあちゃんが亡くなった〕
とだけ

私の中に後悔が込み上げる
“もっと連絡を取れば良かった…
 もっと話せば良かった…
  もっと…!        ”
次々と後悔の言葉が溢れてくる

そんな私も結婚して娘ができた
おばあちゃんのセーターは
今は娘が着ている

私もこれを機に編み物を始めた
やってみるとこれが中々難しい
編めたと思ったら解けて糸に戻ってしまう
そして、一本一本編むごとに
おばあちゃんの凄さを感じる
おばあちゃんは編み物でなんでも作っていたのに
私は真っ直ぐ編むのが精一杯
少し不恰好になりながら
なんとか編み切る
少しは返せているのかな

11/24/2024, 11:52:52 AM

毛糸と棒針を用意して、レッツ編み編み!
目指すはセーター!
……と意気込んだはいいものの、なんか上手くいかない。
おかしいな……お姉ちゃんはチョチョイのちょいって編んでたのに。
何がいけないのかな? お姉ちゃんから貰ったお手本のセーターはあるのに……
棒針に問題があるのかなあ? それとも毛糸?
でもどっちもお姉ちゃんから借りたやつだし……
そういえば、初心者さん必見〜棒針編みのいろは~っていう作り方の本もくれたっけ。
……まあでも読まなくてもなんとかなるなる!
だってお姉ちゃんの妹だもん。お姉ちゃんに出来て私に出来ないことなんてない!
さあ、やってやるぞー! それで出来たセーターをお姉ちゃんにプレゼントするんだ!

11/24/2024, 11:52:14 AM

12月24日
クリスマスの日

夜彼氏とプレゼント交換をした。
私は、前2人で出かけた時君の大好きなブランドのお店にあったマフラーをプレゼントした。君が思っていた以上に値段が高かくて断念してたからね。笑
君は、私に「セーター」をくれたよね。
でも、明らかにいつもと違う様子だった。
モジモジしてた。
はいっ!って渡されてびっくりしたけどそれ以上にびっくりしたのは君の言葉だったよ。
「僕の手作りなんだ」
心が高鳴って高鳴って仕方なかった。
不器用な君を知っているから余計心臓の鼓動が早いのを感じた。
箱を開けると、私の大好きな緑色のセーターだった。
君は、頬や耳、鼻を赤くしてすごく心配そうな顔してた。
でも、私の「嬉しい」を聞いた瞬間、君はすっごく笑顔になったね。
私も、本当に心から嬉しかったよ。

普通のその辺で売っているセーターとは全く違う。
セーターを抱いた瞬間、君の温もりを感じた。

すっごく、暖かかった。

11/24/2024, 11:50:41 AM

着膨れが似合うと悪気なく言われたことがある。
シルエットの大きくなる冬が似合うと解釈している。
#セーター

11/24/2024, 11:46:43 AM

セーターたくさんもってるけど、、あんまり着ないなあ

11/24/2024, 11:43:09 AM

くるくる



まきまき



あみあみ



きゅっきゅっ



ふわふわ



すぽっすぽっ



もこもこ



ぬぎぬぎ



ぱちぱち



あったか〜い



セーター

11/24/2024, 11:41:46 AM

【セーター】
肌が弱くて一度も着た事ない。洋服、靴、その他諸々の身に纏うもの。素敵だと思う思考はあるけれど着用しようとは…というか出来ない。かぶれる、腫れる。そんな感じ。

11/24/2024, 11:40:56 AM

人肌が恋しくなる季節
その名は冬

彼はセーターを着て私に抱きつく
母の実家から送られてきたリンゴを彼におすそ分けして
一緒に皮剥きして食べたら
彼は子供のように目を丸くして家の中を走り回ってた
とても喜ぶ彼の姿を見て私はとても嬉しかった

普段カッコよくて歌も上手い彼の可愛らしい姿は
頭を抱えるほど心で叫ばせてください
「私の彼はなぜこんなに可愛くて愛おしいのだろう!?!」
はい、限界オタクを迎える私です

ゲームをする時は全力で勝負してくれる彼といい
コロコロと表情を変えてく彼
不安なことを打ち明けてくれる彼
好きな事を仕事にしたいと考えてビジョンを語る彼

どんな彼も私にとって素敵で尊敬してます

私も彼に負けぬよう良い関係で信頼を築いていきたい

11/24/2024, 11:36:36 AM

「セーター」

昔は洗濯機でセーターを
洗うたびドキドキしてたな。

洗う前後のサイズが
違ったりしてさ。

11/24/2024, 11:35:42 AM

第二幕:謎の連鎖



浅井 彩香に続いて、坂井 美香が倒れるという二つの不可解な事件が起きたことで、学園内は不安と混乱に包まれていた。教師たちは表向き「偶然」と説明していたが、生徒たちの間では「次はCの名前がつく生徒が襲われるのではないか」といった噂が飛び交い、緊張感が高まっていた。

そんな中、神崎 光はひとり図書室にこもり、事件の手がかりを探り続けていた。光は、アルファベット順に襲われているという事実から、犯人が何らかの意図を持ってこの順番を選んでいると確信していた。


光は図書館の一角で事件に関するメモを取りながら、自分なりの推理を進めていた。彼が着目していたのは、被害者同士に何かしらの繋がりがあるのではないかという点だ。浅井 彩香と坂井 美香——二人は特に親しい友人でもなく、普段関わりのない生徒同士だった。しかし、ふとした瞬間、光の頭の中で二人の共通点が浮かび上がった。

「そうだ、二人とも去年の学園祭で同じ実行委員会にいたはずだ…」

光はその記憶に従い、学園祭の記録が保管されている資料を調べ始めた。やはり、浅井と坂井は昨年の学園祭の運営委員として同じチームに所属していたことがわかった。しかも、そのチームにはもう一人、「C」から始まる名字の生徒がいたことも突き止める。それは、2年生の**千葉 慎太郎(ちば しんたろう)**という男子生徒だった。


光は直感的に、犯人が次に千葉を狙う可能性が高いと考えた。千葉は元々目立つタイプではなかったが、無邪気で友達思いな性格でクラスの中でも好かれていた。しかし、もし光の推理が正しいとすれば、彼もまたこの奇妙な連鎖の犠牲になるかもしれない。

「このままでは千葉が襲われる…」

光は一人で犯人に立ち向かうことを決意し、千葉を守るために動き出すことにした。彼は友人の陽太を巻き込むことも考えたが、危険な状況に無闇に巻き込むのもためらわれた。そうして、光は単独で千葉の周辺を注意深く観察することにした。


その日の放課後、光は校舎内の人気(ひとけ)が少なくなった廊下で、千葉を見かけた。光は密かに距離をとりながら千葉を見守ることにする。千葉は友人たちと談笑しながら、ゆっくりと下駄箱へ向かっていた。

しかし、その瞬間、光は廊下の端に人影が一瞬だけ見えたのに気づいた。それはあたかも、千葉の動きを見計らっているような、不自然な立ち振る舞いだった。光は警戒心を強め、千葉に気づかれないように近づきながら、その人影を追いかけた。


突然、千葉が靴箱を開けた瞬間、大きな音と共に何かが爆ぜるような音が響き渡った。千葉は驚いて後ろに飛び退り、光も思わず息を呑む。その瞬間、足元には粉々になった花火のようなものが散らばっていた。幸いにも千葉には怪我はなかったが、明らかに誰かが意図的に仕掛けた罠であった。

「なんだよ、これ…?」

千葉が戸惑いの表情を浮かべる一方で、光はその場に急いで駆け寄り、千葉の無事を確認した。しかし、その場にはまたしても「C」と書かれたメモが残されていた。それを見た千葉は青ざめ、光もまた、この連鎖がただの偶然ではなく、誰かの計画的な犯行であると確信を強めた。


千葉を守りつつ、光はその場で状況を整理し始めた。これで「A」「B」「C」とアルファベット順に襲撃されている生徒が繋がりを持つことが明らかになった。そして、その全員が去年の学園祭の実行委員会に参加していたことも、偶然ではない。

光の中で次第に、犯人の意図が見えてきた。学園祭で何かが起き、その出来事が犯人にとって深い恨みを抱かせるきっかけになったのかもしれない。犯人は、学園祭に関わった者たちをアルファベット順に襲うことで、何かを訴えようとしているのだ。

「この事件には、まだ知らない裏がある…」

光はそう呟き、次の標的が誰になるかを予測しながら、事件の核心に迫るべく、さらに調査を進める決意を固めた。

こうして光は、学園での不穏な連鎖事件に巻き込まれながらも、次の展開へと一歩踏み出すことになるのだった。

11/24/2024, 11:35:38 AM

流れる縦の網目模様

無限の一本から織り成す

滑らかな手触りで

綺麗に写す凹凸

その温もりは君だけじゃない

誰かの手元から伝わるもの

特に、その首にかかる物は、

温かいのはどっち?

――サメの言うことにゃ、

セーター

11/24/2024, 11:35:35 AM

題 セーター

あのね、セーターって苦手。

どうしてって?だって素材がチクチクするでしょ?

それから、熱くなりすぎちゃうの。

冬なんかセンターにコートじゃ暑がりな私には暑すぎて、コート脱ぎたくなっちゃう。
置き場もないのにね。

で、手で持たないといけなくなるのよ。

あとはね、洗濯すると縮むのもよくないわよね。

縮むと着れないもの。

そして最大の敵はね、静電気なの。

パチパチパチパチ、火花みたいにパチっとして痛い。
 
地味な痛さが精神的ダメージを増やす。

だから、私は冬にセーターは着ないんだ。

私のクローゼットには1枚もセーターがないの。

冬のセーターは私よりも寒がりさんのものだと思っているわ。

11/24/2024, 11:35:29 AM

セーター


寒くなってきた。
冬服を取り出し並べてみる。
カーキーのカーディガン、黒のトレーナー、
グレイの裏起毛シャツ、グレイのダッフルコート、グレイのダウンコート、グレイのチェックパンツ、グレイのセーター。
気が付いた。とにかくグレイが多い。

自分はこんなにグレイが好きだったろうか問うてみたが、別にそんなに好きじゃない。
なぜこんなにグレイばかり増えたのだろうか記憶を探ってみる。


“気温で上着を変えましょう”
“毎日違う色を身にまとい、いつでも新しい自分でいましょう”
“パーソナルカラーは大事です。わからないなら診断士に依頼してみてもらいましょう”
“身だしなみはとても大切です、服のメンテナンスをしましょう”
“自分はどんな人かを考え、どう見られたいのか意識しましょう”
“姿勢は?”
“こんなにみっともない姿をしていませんか?”
“恥ずかしくない姿になりましょう”


おおおおお、思い出した。
どこだったろう、何がきっかけだったろう。
そうだ、SNSだ。
なんとなくみてた時に間違えていいねをタップしたら、
やたらとファッションの記事が流れてくるようになり、
記事をなんとなく読んでるうちに、
インパクトのある写真やイラストを見るうちに。
今まで何も考えてなかった自分が大罪人みたいに感じるようになり、
慌てて服を買いに行った。
パーソナルカラー診断士とやらにも合う色を探してもらった。自分はブルベの冬らしい。
ブルベ冬さんに似合う色はこれです!と並べられた色を見て、一つも好きじゃないことに気がついた。


しかし、自分の好きより似合うことが大事だと
並べられた色や薦められる模様の服を買った。
沢山買った。薄給が飛んだ。
そしてスキンケア用品も買った。
日焼け止めも買った。
靴も買い直した。
全部店の人に相談して決めた。

そうやって買い揃えたものを眺めて改めて気が付いた。
自分、こいつらが全然好きじゃない。
しかし、自分の好きより似合うことが大事だと気が付いたじゃないか。


努力した。
毎日まわりを見渡して研究した。
自分には何が似合うのか、周りはどんな服を着ているのか、髪型は、髪質は、眉の形は。
どうすれば馴染むのか。

研究して気が付いた。
これ、全然面白くないな。

普通、服を買い揃えることも着飾ることも楽しいものらしい。
SNSのキラキラは好きなことを楽しんでるから輝いてるようだが、自分全然楽しくない。

ビルのガラスに映った自分を眺めると、多分前より周りに馴染んで小洒落た自分なのだろう。
でもこれが本当に自分か?と自分に問うてみたら、
偽物だ、という答えが返ってきた。

それでも頑張った。
アホ毛を許すな、爪を揃えて磨け。
今日はオリーブのコート、足元はベージュ。
今日は差し色にオレンジのボタンが付いた黒シャツ。
白は汚れやすい、気を遣え。
柄物も取り入れろ、靴を磨け、磨き方にも気を配れ。
周りの評判は上がった。
ニコニコしてもらえる人が増え、会話も増えた。
世界がうまく回り始めた手応えを感じ、
身につけているアイテムの何もかもが全然好きじゃない事に蓋をした。


毎日毎晩、外から見える自分のことを考えた。
今日はこれを着る、明日ははこれを着る。
眉を切り揃えているか、鼻の下の産毛は剃ってあるか、
毛穴は?日焼けは?

ひたすら考えて、毎日を過ごし、季節の変わり目を迎えた。
新しく服を買い直す時、ふとグレイのセーターが目に入った。
自分には似合わない系統、イエベ春向きのグレイ。


あ、この色が好きだ。


そう思ったら全てがどうでも良くなった。

ひたすらグレイと黒い服を買った。たまに白も買った。
色を無視するように白黒グレイで全てを揃えた。


爪は切ろう、肌も整えよう。
髪の毛も気を遣い、眉毛指毛もチェックしよう。
毛穴も引き締めよう、ムダ毛は脱毛しよう。
形が崩れてきた服は着ない。靴もシーンごとに取り替える。
体型を維持して筋肉を付ける。


だけどもう好きでもない色を選びたくない。


その思いで服以外をキメにキメた。
買い込んだ服は捨てた。
一気に灰色になった自分に誰も何も聞かなかった。
周りの態度も変わらなかった。
なんだ、何着てても良いんじゃん。
憑き物が落ちた。


あー、思い出した。
モノトーンでワンシーズン過ごしたらスッキリしたのか、
春には春っぽい緑のシャツに自然と手が伸びた。
夏には濃い青のパンツを買った。
秋には煉瓦色のベストを初めて買ってみた。
季節を感じる色を手に取るのは楽しかった。


そして思い出した。


この時は好きじゃないものを選ぶのがとにかく楽しくなかった。
楽しくないのに金が飛び、好きじゃない事に時間と頭を使い、嬉しくないのに褒められるのがストレスだった。
ふとスマホを開き、去年写真を探してみる。
あった。飲み会の写真だ。
好きじゃない色を身につけた、悪くない自分がそこにいる。


でもなあ。


お前、悪くないけど好きじゃねえんだわ。

グレイのセーターに触れる。
自分には似合わない、イエベ春に似合うグレイ。

お前のこと好きだわ。

セーターを抱きしめた。
合う合わないじゃない、お前が好きなんだよ。
とてもとても幸せになれた。

11/24/2024, 11:31:15 AM

「セーター」

着なくなってから10年が経った、
セーターと制服。

沢山の思い出が染み付いてるようで、
ずっと、どうしても捨てられなかった。

たしかに、思い出が詰まってるけど、
物を捨てても思い出は消えない。

やっと、本気でそう思えた。

11/24/2024, 11:30:31 AM

奴の屋敷に着いて真っ先に向かったのは奴の使い魔のコウモリの小屋だ。
だがここには居なかったようで、屋敷の玄関へ向かう。
ドアを開けると黒い影が覆い被さってきた。
自宅での飛んでくるフライパンを思い出す。
が、その影は頭の上に力無く乗っている。コウモリだった。
リビングへ行くと相変わらずテーブルの上に奴の首が置かれている。
周りに皿やスプーンが散らばっているのはこのコウモリが主の世話をした後の痕跡だろう。
首は窓の方に向けられており、自分たちは真後ろに居る状態だ。
死んではないだろうから奴は後回しにするとして、コウモリを頭から下ろす。
そしてカバンから1枚のセーターを出すとコウモリを包むように巻き付けた。
それから暖炉に向かい火をつける。
この前準備したばかりのロッキングチェアにコウモリを移動させ、ようやく奴の顔を見る。
目がガッツリと合った。起きていやがった。
すまんが、ワタシも暖炉のところに連れて行ってくれないか?
そう言ってどうやっているのか、ちょこちょこと回って暖炉の方を向く。
仕方ないので奴の首を持ち上げ暖炉前のサイドテーブルに置いてこちらにもセーターを被せる。
自分もセーターを着込み、もうひとつのロッキングチェアに腰掛ける。

今日はこのまま暖炉とセーターの暖かさに寝てしまいそうだ。
全く、いつになったらこの吸血鬼は回復するんだ。
(セーター)

ちゃんと戻ってきてくれた事に感謝してるんだろうな。

11/24/2024, 11:29:06 AM

目の粗いセーターは少し苦手です


/お題「セーター」より

11/24/2024, 11:27:08 AM

パチッ

彼との数センチの間に
起こってしまった電気

二人の距離を
作るように感じてしまった

これだから
セーターは嫌いなんだ

君と別れた
駅のホーム

泣きそうな顔を
セーターの袖で拭った

『○○番線、快速列車が…』

駅のアナウンスが聞こえなくなるまで、

その時まで、

まだ、
あの時の二人だから

彼と迎えた、二度目の誕生日
お気に入りのカフェでデートをした
その帰り道で
プレゼントされたセーター

きっと
終わりだったんだろうな

ヨレヨレになったセーターは
こんな終わりに相応しかった

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