『ススキ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ススキが
淋しく揺れる
私は助手席で
ぼんやり見てる
何処にでも
あるけど
何となく
気になる
私は貴方の
隣に居て良いの
かな
時々不安になる
貴方は
いつも優しい
けど
私は貴方に
ふさわしい
のかな
風に揺れてる
ススキの様に
私の心は揺れる
私は
何処にでも
あるススキの様に
私は女友達の
一人なのかな
私は運転中の
貴方を見つめる
ススキ
白い穂が、夕陽に照らされて、夕風に凪ぐ姿が、切なくて、美しい…真っ白な薄の穂は、まるで、影絵の様に、仄暗い世界と、茜色に反射して、輝いている…
この、夕暮れの淋しくて美しい景色には、屹度、あなたが似合っていると思う…夕焼けに照らされるあなたが、その、長い髪を靡かせる様は、誰よりも、美しいから…
実るほど 頭を垂れる 稲穂かな
いつぞや聞いた、そんな俳句が頭をよぎった。
それほどに、そのススキは撓んでいた。
鈴生りに実ったススキの穂が、昨日降った秋の雨粒をいっぱいに含んで、大きく、茎が折れ曲がるほど、頭を垂れていた。
すっかり秋のひんやりとした空気が、辺りに満ちていた。
自転車を押しながら歩く。
太陽が地平線すれすれまで沈み、赤々とした光を、空いっぱいに広げていた。
「ススキ、みんな濡れてるね。昨日の雨、やばかったからなあ」
隣を歩く先輩が、乾いたススキの穂みたいな、嘘みたいに軽やかな声で言った。
河川敷のススキは、どれも濡れて、ずっしりと重たそうに頭を垂れていた。
何を返すか迷ったが、とりあえず、自分の思ったことをそのまま口に出す。
「そうですね。…なんか有名な俳句を思い出しました」
「…ああ!『実るほど…』ってやつ?」
「え、なんでそんな分かるんですか?先輩、エスパー?」
「はっはっは、私ほどの先輩力ともなれば、後輩の考えていることなんてお見通しなのだよ。どうだ?私の有能さが怖いだろう?」
「怖いというより、気持ち悪いです」
「ひどい!なんて可愛げのない後輩!!」
先輩は目を剥いて、それから大袈裟に嘆いてみせる。
それは正しくいつものノリで、だから私は笑って受け流す。
「で、そんな冗談はさておき、ホントはなんで分かったんです?」
先輩は一息を呑んで、それから妙に軽く、ススキを折りとった時の、手に感じる拍子抜けなほどの重さみたいな、不自然なほどの軽さで、続けた。
「…だって、顧問がいつも言ってたじゃないか。説教とか訓示垂れる時に。礼儀なんかの」
私は、呆然となって。
ちょっと立ち尽くして、まじまじと先輩の顔を見つめてしまった。
先輩は、先輩の顔を眺めている私の視線に気づいて、節目がちに目を逸らした。
微かな、息混じりの小さな声で先輩が呟く音が、遠く聞こえた。
「そっか。これも…」
先輩は、私の憧れだったらしい。
先輩とは、小さい頃からずっと仲が良くて、一緒に試合に出るのは、私の密かな憧れだった。
だから、私は先輩と同じ部活で、どんな厳しい練習も、一緒に乗り越えてきた。
でも…。
あれは、先輩の引退試合の日だった。
あの日、試合会場に向かっていた私は、事故に巻き込まれてしまった。
気づくと、病院のベッドに運び込まれていた。
病院で起きた私には、私がなんのためにあの道に居たのか、覚えがなかった。
どうやら、記憶障害が起きていますね。記憶のことは、まだ科学的に解明されているものでもないので、はっきりとは言えないのですが、おそらく脳の損傷があったことと、事故のストレスの影響でしょう。
医者はそう私に告げた。
事故が起きて、遅ればせながら私が病院に運び込まれた時、先輩の試合は始まっていて、先輩は、悔いのない部活の締めくくりを果たした。
試合をやり遂げ、華々しい引退を飾った矢先に、先輩は私のことを聞いたらしい。
私は、部活を辞めることにした。
部活について、積み上げたはずの記憶を全部忘れてしまったから。
顧問や先輩はは休部でも…と勧めてくれたが、憶えてないことにショックを受け、遠巻きに、優しく私に話しかけてくれる部員たちに気が引けて、結局、辞めてしまった。
しかし、この先輩は、こんな私にも変わりなく接してくれた。
跡を濁してしまった後輩を、先輩は一後輩として、幼い頃からの友人として、普通に接してくれた。
しかし、時折、先輩の顔は陰った。
会話の節々で。私の表情を見て。
私は、先輩との想い出を幾つか忘れてしまっているのだから、当たり前だ。
なんで先輩はこんな私と一緒にいてくれるのだろう。
想い出も恩も忘れてしまったこんな私に。
罪悪感を生む存在の、こんな私に。
先輩の、あったはずの悔いのない青春を奪ってしまった私に。
視界の端で、ススキが重そうに揺れている。
花言葉には「悔いのない青春」というのがあるらしい。
でも、今日のススキは見窄らしくて湿ってしまっていて、とてもそうは見えなかった。
まるで、先輩の青春のようで、私が濡らしてしまったようで、とても見ていられなかった。
「…あ、これから夜、雨だって。濡れたら嫌でしょ?早く帰ろ」
先輩のその声で我に帰る。
先輩が私の手首を握っている。
ただの先輩のように。ただの友人のように。
私は、先輩に手を引かれるままに歩き出す。
「ごめんなさい」
言っても詮無いことで、自己満足だから言おうとしなかったそれが、零れ落ちる。
先輩は振り向かなかった。
ただ柔らかく手を握って、強く手を引いて。
「早く帰ろ」
明るく乾いた先輩の声が、私の耳を優しく撫でる。
私たちは、黙って歩き始める。
ススキが頭を垂れて見守る、その道を。
ゆらり、目の前を歩く人物の髪を見ながらついて歩く
“ねぇ、君はどうしてそんなに髪を伸ばしてるの?
三つ編みまでして、重そうに見えるけれど?”
僕の質問に金の穂を揺らしてその人は振り返り、
淡い栗色の瞳で目を合わせて答える
「これは願いですよ。私の民が幸せでありますように、
その幸せを私が守れますように、という。
確かに重たくって肩が凝ったりもしますが、
それが私の責任を実感させてくれる枷でもあるんです。」
民の命を言葉一つで生かし、殺せてしまう人は優しく…されど凛とした佇まいで覚悟を語った
王
それはなんとも輝かしいものに見えるが同時に重圧がのしかかり、常に民の命を手に握る存在でもある
そんな重圧でも挫けず民草を生かし、王侯貴族を率い国を護るため懸命に働いている彼は良い王だろう
“君はえらいね。そうやって願掛けのように覚悟の根を貼っ
て自分を奮い立たせるものにしてるんだ。”
「グランローヴァ様にそう仰っていただくと、なんともむず
がゆく嬉しいものですね。日々の努力が報われているよう
な心地です。」
くしゃりと照れ笑いをしながら嬉しそうにする彼が足を止める
ふわん
一挙一動で金の穂が揺れるその様が綺麗だと目で追っていたら、顔を覗き込まれた
でかいからって目を合わせるために腰を曲げるたぁ、家臣が見たら卒倒もんだなぁ
「貴方様は、かつてこの地に降りた際に私と似たような髪型
をしていたと絵物語で見ました。
髪を切ってしまわれた理由がおありなのでしょうか?」
“...別に、僕は初めから誰かを護るためにいたわけではないも
の。ただ……ただ、僕の髪に込められていった願いや想
い、呪いで救えるものがあったから使っただけ。”
魔法使いの髪には魔力が宿ると誰かが言っていた
それに倣って髪を伸ばして我が王を助けたいと思っていた
そんな王の治めた世界が滅びたから使い道を失い、偶然困っていた人間たちのために使っただけだ
「…実は、貴方様の絵物語を見て、髪を伸ばし始めたので
す。この世界を救った方と同じような髪型をすれば勇気が
湧くと思って……実際にお会いできて、お話を聞くことが
できて、更に力をもらったように思えます。
ありがとうございます、アーレント様。」
“いいよ、そんな礼は。君の努力で、君の力だ。
自分自身を誇ると良い。それにこの世界を救った訳じゃな
い。光をなくし、泣いていたものに杖を与えただけ。
それで皆が勝手に歩きだしただけなんだよ。”
建国記とはいつも大げさに描かれているな
大層なことはしていないのに勝手に英雄のようにされてしまう
人間の努力を上位存在のおかげと記す、もったいない
僕ががんばったんだよ!なんて胸を張って描いていいだろうに…
“まあ、とにもかくにも!
僕は君を、君の愛する民を祝福しよう。これからも自分達
の足で歩けるように、光があるようにと”
“Eanul nemul ”
最近のお気に入りの魔法の言葉に合わせて祝福を注ぐ
この世界の金の穂を持つ王よ
その金の光を絶やさずに
民達を照らし続けておくれ
玉座の前で僕に跪く彼の額に口付けをした
とある秋の話
ここで書いた物語達に、挿絵を描いていきたい
ちょっとずつ描いていつか物語と合わせてアップしたいな
土手で語り合った君との時間
去年のことが今日のよう
水による風はとても冷たかった
それに耐えるススキはすごいと思った
今年はまだ行けてない
大好きだったあの子との、思い出の場所
夕焼けに照らされて…それが目を見開くほどに…綺麗で
2人で、綺麗だねって笑い合った
いつの間に、こんなに…離れてしまったんだろう
…元から、私だけだったのかもしれない
大好きだなんて、思ってたのは
幾ら焦がれても、もう戻れない、過去の美しく温かい記憶は…
思い出せば思い出すほど、痛いほど悲しくて…、それでも…眩しすぎるほどに、
……綺麗だ
【ススキ】
「ススキ」
高く伸びたススキは、私を隠してくれる。
迷い込んでみれば、もう私もススキ。
隠されているのではなく、溶け込んでいくような。
私とススキの境目も溶けていくような。
でも風が吹けば、揺れるススキに、揺れない私。
やっぱり、隠されていたのだ。
自転車に乗って移動中に土手にススキが生えていた
生えていたというものの、未だにススキがちゃんと見分けられる自信がない
でもススキっぽいのに、今年も秋が来たのを実感するのである
貴女に送り出された、あの秋の日。
貴女の庵を何度も何度も振り返り、俺は泣きながらそこを離れました。庵の周りにたくさんのススキが揺れていたのを、よく覚えています。
ああ。
愛しています、XX様。
あの時が金輪際の別れにならなかったことを、俺は本当に本当に、心の底から嬉しく思っているのです。
だからどうか、何度でも、何度でも言わせてください。
愛しています。XX様。愛しています。
ススキ
静かな場所に行きたかった
誰にも見つからない
どこか遠いところに
忘れられた僻地に
歩いては
立ち止まってを繰り返し
少し泣いたと思ったら
がむしゃらに走って
疲れ果てては
ぼろぼろと泣いて
それでも歩いて
歩いて歩いて
辿り着いたそこはとても静かだった
人の姿はうかがえず
動物さえも見当たらない
どうにもこうにも
寂しい場所だった
灰色の植物が風に揺られ
さらさらと手を振っている
名前はきっと忘れてしまった
真っ黒の空を掌握した白い丸が
こちらをキッと睨んでいる
名前は何だか思い出せない
こまごまとした屑をうつす大きすぎる水たまりは
じわじわと靴を濡らしにかかった
名前はおそらく知らないだろう
名前のわからないそれらに見惚れて
名前のわからない歌を口ずさんだ
何もわからないまま
目を閉じて
何もわからないまま
目を開けた
名前のわからない植物で
さらさらの花束を作った
その花束の最後の花が眠った時
もう自分の名前は
わからなかった
すすきの花言葉 「活力」「生命力」より
ススキ
夕日に照らされ黄金に輝く景色が胸に沁みる。
ススキ畑は私の心を癒してくれる。
辛いことを忘れらさせてくれるこの場所は
生前、祖母がよく連れてきてくれた。
おばあちゃん、今年もこの時期がきましたよ。
家の前の小さな庭
去年は5月くらいになると
雑草がどんどん増えた
梅雨のひと雨ごとに
うれしそうにズンズン伸びる
2回か3回かは
草刈り機で刈ったが
とても追いつかない
まるでススキのような
イネ科植物が生い茂る
今年は春から気合いを入れた
除草シートや
グランドカバー植物の
助けを借りながら
庭をゾーン分けし
草取りを頑張る
イネ科植物は
株も大きく根も深い
水をやらなくても
根を伸ばして自ら取りに行く
君が立派なのはよく知ってるよと
声をかけてあげたい
ススキと聞いて思い出すのがこの記憶。
幼い頃、父親と行った夜釣り。
田舎の川で、河原にはススキが群生していた。
車を止めて、ススキを掻き分けて、川岸まで。
そこに草を踏みしめて小さなスペースを作り、拠点とした。
そして釣りを開始。
暗闇の中、ランタンと懐中電灯の明かりのみ。
直ぐ目の前で、川の流れが黒いうねりとなって音を立てる。
低く、耳に残る音。
ー怖い、帰りたいー
素直にそう思ったが、プライドが邪魔して父親には言えなかった。
すると、突然父親が、車にタバコを忘れてきたと言う。
取りに行ってくるから待ってろ、と。
冗談じゃない。こんな場所で一人で待てと?無理に決まってる。
だが、ヘビースモーカーの父親は、じゃあお前が取ってきてくれるか?とか鬼畜なことを言う。
仕方なく、そこで待つことにした。
まるで釣れない。
とゆーか、ウキなんかちゃんと見ている余裕がない。
背後のススキ野原が気になる。
父親がなかなか帰ってこない。
いや、さっきから、誰かがススキの中を歩いている音がずっとしているのに、父親は姿を現さない。
「おーい、おーい」
気付けば、父親の声が呼んでいる。
だが、声は、目の前の川の方から聞こえてくる。
恐る恐る、懐中電灯の光を向けると、対岸に人が立っているのが見えた。
黒いシルエットが、両手を大きく振って、何かを叫んでいる。
「逃げろー、後ろから来るぞー」
そう聞こえた。
その時、背後のススキ野原から、一層大きな物音が聞こえてきた。
ガサガサと、かなりのスピードで何かが迫ってくる。
ーヤバイ、逃げなくちゃー
慌てて竿を放り投げ、対岸に向かって走り出そうとしたところで、後ろからがっしりと抱きすくめられた。
それは、父親だった。
突然川に飛び込もうとした私を助けてくれたらしい。
「ススキん中で迷子になってな、ウロウロしてたら、お前が、お父さん!って呼ぶ声が聞こえたんで、声のした方に走ってきたんだ」
目の前の川幅は広く、対岸に懐中電灯の光は届かない。
私は何を見たのだろう。
そして、私は「お父さん!」と呼んでいない。
いったいそれは、誰の声だったのか。
その声が無かったら、私は暗くうねる川に飛び込み、流されてしまっていたかもしれない。
私はその声に、命を救われたと言えるだろう。
その後、すぐに荷物を片付け、撤収することに。
帰りの車の中で、父親が言った。
「タバコを取りに車に戻ったらさ、車の横に、男の子が立っててさ、こんな時間に何やってんだと思って声をかけたら、早く戻ってあげなよ、って言われてさ。なんか嫌な予感がして、急いで戻ったつもりなんだけどな」
それで、迷子になっていたら世話がない。
そんな、暗闇に揺れるススキの思い出。
思えばあの川は、水難事故が多発して、地元でもいろんな意味で恐れられている場所だった。
これを書く前に、ネットで、あの川で過去に起きた事故について調べてみたが、水遊びをしていた何人かの子供が流され、亡くなっている。
私は思う。
あの夜、私と父親は、事故に遭った存在と事故を起こした存在の両方に出会ってしまったのではないかと。
そのおかげで命を奪われそうになり、そのおかげで命を救われることになった。
いずれにしても、物悲しく切なさの残る思い出だ。
その後、夜釣りには一度も行っていない。
「すッ、…す、ススキです」
俺の脳内に、一面のススキ畑が現れ……
………やってしまった。
ガヤガヤと騒がしい居酒屋が、一瞬静まった気さえした。
脳内のススキ畑は対照的にざわわ、ざわわと揺れ……いやそれはサトウキビだった。うん。俺の脳内に沖縄の風景が…じゃなくて、そんなのはもう関係ないんだ。大事なのは、今この状況をどう切り抜けるかであって。
…よし。状況を整理しよう。
①、俺は職場の後輩と居酒屋に飲みに来た。
②、俺は彼女の事が最近気になっている。
③、気になりすぎて、口が勝手に好きと言いかけた。
④、ススキで誤魔化した。
脳内のメモ帳に書いたが何だこの流れは。これでも営業か?俺は。商談相手だったら完全にやらかしてる。いや好きな相手だとしたらもっとやらかしてる。
まずなんだよススキって。誤魔化すにももっと他の言葉あっただろ俺のバカ。「すき焼きで〜す」ほらすき焼きとか!!どうすんだよススキって。会話どう繋げろっつーんだよ。ほら彼女も固まってる…
「えぇと……ススキなんですか?」
おいどうするんだよ。ススキになるかならないかの二択が迫られてる。俺に残された道は“はいそうですススキです”か“いやススキではないです”しかないんだ。あ。
「す、鈴木……そう、鈴木とは上手くやれてるかなって…」
ありがとう鈴木。職場に鈴木が居て助かった。ススキと鈴木なら聞き間違いで通せるはずだ。それにしたって最初の鈴木ですはおかしいけどそこは目を瞑ってくれ頼む頼んだ。
「あっ、鈴木さん…そうですね、色々教えてくれます」
サンキュー鈴木。いつも書類に凡ミスが多いが許そう。今度缶コーヒーぐらい奢ってやろうか…
「…でも、その…なんというか、距離が近くて」
は?…待て待て待て待て。雲行きが怪しい。とりあえず脳内で鈴木にあげた缶コーヒーを取り上げる。やっぱ無しだ。エア鈴木がしょげてるがダメだ。お前にはやれない。
「同じ距離でも、先輩は良いんですけどね」
…今なんて?困ったように眉を下げて笑う彼女は勿論凄い可愛いんだが、いや、今なんて?場合によっては鈴木に缶コーヒーどころか自販機を買い与えるレベルまで感謝するぞこれ。え?俺なら良い…俺なら良いって言った?この子。
「…私も、ススキですかね?
…意図を読み間違ってたら、恥ずかしいですけど」
箸を落とす。持ってるのが箸でよかった。というか何にも掴んでなくて良かった。もし電話でも持っていようものなら鍋の〆になっていた。
俺は忘れていた。彼女が営業の中でも優秀な新人であることを。営業に大切なのはトークスキル、あと…相手の思考を読む力だとか諸々。彼女は相手の思考を読む力が武器なんだなよく分かったやめて欲しかった。こんなところでこんな奴相手に使わないでくれ。そんな俺の脳内で、ススキ畑は変わりなくそよいでいる。その揺れを見つめながらススキの花言葉には「心が通じる」なんてあったなとか思い出して、俺はもう一度、告白には似合わない植物を引っ提げて彼女の目を見た。
「ススキ」 白米おこめ
ススキ
相まみえる
ススキの原
始まりの予感は
夢見心地
作品No.224【2024/11/10 テーマ:ススキ】
大学生のとき、実習でフィールドワークをした。
そのとき、ススキ、というか、イネ科の植物に寄生するナンバンギセルという植物があると教わった。宿主の養分を吸って生き、その宿主が枯れたときはその生を共に終える……らしい。
なぜかそれに、ものすごく、心惹かれたのを憶えている。
自分の力で生きていくよりも、誰かに養ってもらって生きていく方が自分に合っているように思うからだろうか。
当時もうっすら思ったことだが、なんともまぁ……よろしくないというか、だめというか、しょうもない思いを抱いたものである。
ススキ
と、言えば十五夜様🌕️
お団子🍡、お饅頭
縁側に座って、お月様🎑眺めながら、お団子と、お饅頭食べたいな😋だけど縁側がない
ちょっと縁側憧れる
ススキは「活力」、「生命力」等の花言葉があるが、どうしてそのような意味になったのか考えてみた。
ススキが生えている所を想像すると……
やはり大抵は1本よりも複数本だと思う。
そしてそのススキはどんどん増えてゆく。
つまり、人間に例えると複数人でチームワークを持ったことをし、「活力」、「生命力」を活かし、またそのことを聞き、集まる人間が増えるということだ。
ススキがまとまって生えている姿から想像できる、
団結力や力強い生命力からできた意味だと
私は思っている。
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逆に、別れに関する「悔いのない青春」、「隠退」という言葉もあるが、それについても考えてみる。
ススキといえば、個人的に秋を思い浮かべる。
秋は冬の寒さの知らせと言ったところだろうか。
寒い……つまりそろそろ1年が終わる節目の近づき。
そして、植物も枯れゆく。
そんな中、ススキは力強く地面から真っ直ぐに生えている。
その見た目から感じる潔さや、節目に近づく身支度をしっかりしているような姿から、「悔いのない青春」、「隠退」という言葉が意味として使われているのだと思う。
夜が更ける
夏が明ける
並ぶ君の陰と冷たくなった風の音
ススキが揺れる
一面に広がったススキ畑
そよ風が吹くたび優しく揺れる
僕はたくさんのススキに囲まれた中で
キョロキョロと辺りを見渡す
しばらくするとススキたちの影から
君がぴょこんと顔を出す
ああ、良かった
やっと見付けた
さあ早く、うちに帰ろう
【ススキ】