『ススキ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ススキ
昼間は秋桜、夕暮れは薄…秋の好きな景色だよ、って何時か教えてくれたね…どちらも、一緒に觀に行ったけれど、実は、私も、とっても好きな風景だよ…君が、秋桜や薄の中でかくれんぼする姿が、今でも色褪せずに眼の前に浮かんでくる…秋の風に揺れる君の髪と秋桜と薄の穂…
ただのススキを取りに行かされた
最初はただただ面倒くさくて少しイライラもしながらススキのある場所へ向かっていた
その場所へ着いた途端世界が止まった気がした
ススキが揺れてる中に髪を揺らした少女がいた
自分の心もススキと共に揺れていた
これが恋というものなのか
『ススキ』
見上げれば、きらきらと輝く星々。
かぎりなく続く空に、しとやかに浮かぶ月。
太陽が眠る間、地上を静かな光で包みつづける。
その光を辿れば、冷ややかな風にそよぐススキ。
所狭しと茂るそれの中に、たおやかに佇む君。
私が眠る間、君は何を思うのだろう。
ススキの葉に切られた手を見る君。
君を受け入れられるのは自分だけだ、と月は君の腕を引き寄せる。
君の白い腕を流れる赤色は月の光に淡く照らされる。
確かに君はこの世に実在しているのだから、かの蓬莱の玉の枝などは必ずどこかに垂れているに相違ない。
君はこの世のものとは思えないほどに美しいのだ。
だから私はこの時判ったのだ。
君はこの地の者ではないことに。
君と月は切れない関係であることに。
私はこの言葉に驚くことはなかった。
「私は月に帰らなければなりません。」
11.ススキ🌾
風に吹かれて
ススキの穂が揺れる
澄み渡る青空に
白穂が映える
夕焼けに照らされる
橙に染まった
ススキの穂が広がる
遠くの山々は
夕陽に背を向け
悠然とそびえる
夜空にキラキラ光る星
まあるいお月さまは
優しい光で照らす
ススキの穂が銀色に光り
神秘的な夜を演出する
しらたま
不意に足を止める、わざとらしく「ああそういえば……。」
っと、特に意味もないようなことを口ずさみながら、方向
転換をする。
深い意味はない、それに他意はない。ただ、拭いきれない心
を染めた黒いシミと、古傷が足を奪わせる。
ここはなんの変哲もないよくある土手。すぐ近くで歓声が聞
こえる、草野球だろう。何も知らないで楽しそうに……。
小さくため息をこぼして寝っ転がる。
小さな石を3.4つほどミルフィーユのように積み重ねた墓石の
上に寝転び頭をうずめる。
しかし、痛みはない、感覚もない。まるで私がそこには実在
しないかのように、頭を貫通させる。
ゆっくり目を閉じる、忘れもしないあの日のことを思い出
す、掻っ切られた頸動脈はまだ痛む。
カキーン、遠くで甲高い音が響く、そう思った時には何かが
頭の中を通っていくような奇妙な感覚があった。
悪寒が走り、勢い良く上体を起こすと積み上げられた墓石が
壊れていた。
一人の少年がこちらへ走ってくる。
心配そうな、だるそうな顔をして草むらを掻き分け始めた、
「ねぇ、君、これ、落としたよ……。」
少年は驚いた表情をしていたがすぐ笑顔をこちらに向けて感
謝の言葉を述べた。しかしその表情がどんどん曇っていくの
がわかった。
少年は理解したようだこの5畳半の草原のルールを、私は歩
き出した。少年は私を掴もうと追いかける。
その手は空を切る、それもそのはずだ立場が変わったから。
私は歩き道へ出た、この時間帯はよくウォーキングしている
人がいる、ただこの日は誰一人としていなかった。
少し下を見る、ススキに足を取られてその場から動けなくな
ってしまった一人の少年がいた。
風に揺られ、秋を感じさせてくれる植物ススキ。
そのススキには、古くから神の依代と考えられていた。
茎の内部が空洞になっているため、神の宿り場になると信じられて来た。
また、ススキの鋭い切り口は、魔除けになると考えられた。
そのため月見のススキには、悪霊や災いなどから収穫物を守り、翌年の豊作を願う意味が込められている。
私は趣味として小説を書いているが、ある意味そこにススキを加えても良いかもしれんと考える。
早口言葉みたいに「ススキが好き」って繰り返した。
バカみたいだね。
あの時、ちゃんと「君が好き」って言えば良かったんだ。
夕方・朝焼けのごとき仄明るい光に照らされたススキの原に立ち尽くす私は一人きり、一人きり、一人きり⋯⋯
ここは宇宙の中に固定されたある一点です、私はその点にうまいこと嵌ってしまった、これは偶然ではなく必然、私は自ら進んでこの運命に嵌りこんだのです、この一点に永久に射止められることを望んだのです、ああ、ススキが私を撫でている、光が私を照らしている、私の感覚は冴え渡っています⋯⋯
幽霊の正体見たり枯尾花、と言ってお前は笑うが生憎ここで揺れるススキはすべてただしく幽霊である。猜疑と呪いが蔓延っていて、それでもどうにもあたたかい場所である。かつて命であったものの溜まり場なので不思議ではない。
「連れて帰るのか」と言う。俺が。枯れた声が出る。お前の前には深く深くこうべを垂れたススキがあり、轟々と揺れる風にピクリとも反応しない。「死にたてほやほやだから揺れ方ってモンが分かんねーんだな」とお前は笑う。それから「連れて帰らない」と続く。ならどうしてその鎌を持ってきた。死神が持ち歩く鎌よりよっぽど粗末ではあるが、どうして。
「俺は生きてるから」
お前は三度笑う。
「分からねーだろう、生きてるから、持ち帰らないと決めて会いに来たって鎌を持ってきちまうんだ」「お前はもう風の乗り方も覚えてしまって、そんなことをとうに忘れたんだろうな」
【 ススキ 】
幽霊の 正体見たり 枯尾花。
要するに、ビビリを指す言葉だと、俺は本気で思ってた。
あの日、彼に会うまでは。
近所に背の高いススキの群生があって、
昼間は子どもたちがよくかくれんぼして遊んでる。
だが夜になると、背の高さが禍して不気味な気配を醸す。
だから夜に通りたくはないんだが、
先輩との飲み会の帰りはやむを得なかった。
ススキの群生前を足早に過ぎようとすると、突然白いものが視界に入り、あ、と思う間もなくぶつかった。
と、思ったが、想定した衝撃は訪れなかった。
代わりに、脳内で誰かの人生が高速で再生されていく。
決して結ばれてはいけない相手との、苦しい恋。
思いが昇華されぬ内に病に蝕まれ、相手にも見放され。
失意の淵に立ち、飛び降りた。
これはきっと、白いもの…幽霊の記憶だ。
我に返った時には、止めどなく涙が溢れていた。
もう俺の中に、彼はいなかった。
きっと、ここのススキの正体は本当に幽霊なんだと、
俺だけが知る枯尾花だ。
静かな夕方。愛犬の散歩をしていると、川の側でススキが日光浴をしている事がある。
オレンジ色の光をあのふわふわいっぱいに吸い込んで、ほんの少し冷たさを含んだ穏やかな風に揺られている。
お月見のときは、月光を溜めてきらきら光るのだろうか。
いつか見てみたい。
ススキ焼き 煤で漉き 好きを生み 海を踏み 文を積み 罪へ向き 無機を憂い 愛いススキ また巡る
【ススキにちなみi,u音の単語でそれっぽい文を作りたかった。結果は怪文書である。
"ススキ"が3文字なのに、文中に登場させる語句で3文字(以上)のものを出すという発想が無かった。我ながら硬い頭、無駄に勝手な制約を付けてしまった事を猛省。もうせえへんを宣誓。これは次に活かしたい教訓也。─"もっと自由な発想を"─】
※無粋ながらメモ代わりにスーパー自己解釈ver.も添えておきます※
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「ススキを焼いたススを使って、私だけの世界を生み出す」
「やがてその"世界"は海を超え、波及し次々と言葉を生み出す」
「私は私の生み出した─最早"罪"と呼ぶべき─世界へ向き直り」
「冷たく無慈悲で無機物の様になった世界を憂いて、愛するススキを手に取る」
「創ろう。もう一度。」と。
ススキは、古くから神様の依代として考えられているとそういう事にやたら詳しい教師が言っていた。
何故、そういう知識をパッと頭から引きずり出せるのかと聞くと、周りから頭良い奴に見えるだろうと如何にも中学生の様な回答が返ってきた。実際は、30代の教師だが心はどうやら中学時代を徘徊しているようだ。
そんなところで、1つ疑問に思った事を聞いてみた。神を信じているのかと、ところが返ってきた回答は見えないものは信じないタチだとドヤ顔で宣言された。あの時の、私の顔はおそらく酷く呆れた顔をしていたのだと思う。
でも、私も同感だ。見えないものに縋り付く人々の心境を理解しようと思った事はない。だって、もし神とやらが存在しているのなら人が殺しにかかろうとするからだ。人は理解のできないものを煙たがり、そして存在を撲滅しようとするのだ。
神を刈り取る。
お終い
追記
ススキ=神
良い風景を見ると鼻がムズムズする。
なんだか落ち着かなくなって、鼻が無性にムズムズする。
古臭い匂いを嗅ぐと、目がしょぼしょぼする。
その場から脱したくなって、目を開けているのが辛くなる。
美味しいものを食べると、眉間にシワがよる。
「なんだコレ、うまっ!」って頭の中で驚嘆して、眉間にシワをよせる。
嫌な気分になると、笑顔になる。
心臓がキュウと締め付けられて、笑顔を繕う。
楽しい時は笑顔になる。
言うまでもなく、笑顔になる。
月の下にいる着物の私は、団子を片手に笑顔。
この笑顔は間違いなく、あっちの笑顔だ。
【105,お題:ススキ】
コトリ、背中越しに聞こえる硬い花瓶を置く音
...ああ、また来やがった
チッと心の中で舌打ちをして悪態をつく
白いシーツにくるまって狸寝入りをしていると、当たり前のようにアイツが話しかけてきた
「ねえ、起きてるんでしょ」
「...」
「今日ね、みんなでサッカーの試合を観に行ったんだよ」
「...」
「応援頑張ったんだけどもう少しってとこで、なんと猫ちゃんが乱入してきてね!...そのまま負けちゃった
運も実力のうちってこの事だよね~次こそはーってみんなで運気を上げるおまじないを試してるんだ~」
うるさい、早く帰れよ
そんな言葉を発する気力もなく、ケホッと小さく咳き込んでぼんやり壁のシミを眺めた
そんな楽しい話は別の誰かに聞かせてやれ、俺はもう...何にも期待したくない
「蓮くん、ススキの花言葉って知ってる?」
「...?」
ごう、と強い風
外から吹き込んだ空気の渦が、病室を滅茶苦茶に荒らしていく
埃が舞ったのか、喉がへばりつくように締まった
「ゲホッ、っおい!げほっけほっ窓、閉めろ...ゼェッ」
気道が狭まる感覚に喉を押さえて起き上がる
「は...?おいッげほ、お前...ッ!」
「ススキの花言葉はたくさんあってね、《活力》《生命力》《なびく心》《憂い》
...このほかにもいくつかあるんだよ、それでね」
風に靡くカーテンを背に、窓に腰を掛けたアイツの姿
ここの病室は5階柵やベランダは付いていない、落ちたら怪我どころじゃすまない
「その中一つがね、《悔いのない青春》」
「なん、なんだよ、戻れ!危ねえだろ!」
ベットから降りようにも点滴が邪魔だ、それにずっと寝たきりだった身体は、思うように言うことを聞いてくれない
「病室で寝たきり、なんてあんまりだよねぇ?せっかく一度の人生なのに」
ずるり、身体が前にずれる、重心が傾く
「私の送るはずだった人生、運命を全部君にあげるだから、悔いのないよう生きて」
ずっ
アイツが消える、その数秒後重い何かが落ちたような音が下から聞こえた
その後には、アイツが持ってきたんであろうススキの穂が風に揺れていた
『ススキ』
涼し気な風が吹く
今日も変わらず立ち続ける
周りと同じように風になびかれ
周りと同じように静かな音をたてる
なんの変哲もなく
なんの違いもないのに
君は僕を選んで
小さく笑ってみせた
当たりが強くて…
海面へグイグイ引き込まれてく…
シーバス…
スズキ…?
エスクード?ワゴンR?
SUZUKI?
札幌の繁華街?
すすきの?
アリスの妹?
すず?
そろそろ始まる?東大寺の大掃除?
すす払い?
すすきが広がる仙石原…
夜風の月夜を君と…
いつか、ふたりで…
ススキ
ふわふわした穂先が揺れると、
なんだか穏やかな気持ちがうつる気がするね。
お久しぶりです
お元気ですか
長らく投稿していませんでしたすみません
私は全然元気です
言い分としては
進路が忙しかった
その一言に尽きます
その進路についてですが
無事に 親、学校、先生 を押し切り
就職の内定を頂きました
いくつも衝突し 自分自身でも訳が分からなくなり
爆発したこともありました
先の見えない月を抜け出し
今は余白のある日を過ごしています
4月からは社会人として
ひとりの人間として成長しつつ
私のやりたいこと、やれなかったことを
思う存分やり切ります
と同時に
色々な場で言葉で描きたいとも思っています
とはいえ きっとここに留まってばかりになると思います
どうぞ、これからもよろしくお願いします
追記: ♡2004になりました皆いつもありがとう
_ ₁₃₃
ススキ
昔、理科のテストで
「春の植物を四つ答えなさい」
と言う問題が出たことがある。
3つは思い浮かんだのだが、
あと1つが出てこない。
色々な場所を思い出して、
あと1個必死に考えた。
その時、家の近所の川と土手が頭に浮かんだ。
「あっ、ススキ生えてた!」
やったとばかりに書き込んだ。
…そうです。ススキは秋です。
そうなんです。
テストは案の定バツだった。
私が見たのは、
ススキによく似た「チガヤ」という
植物らしい。
でも、私の中では、今もススキなのだ。
paki