『カラフル』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
夜空を彩るカラフルな花。
パチパチと音を立て、闇夜に大輪の花を咲かせる。
「キレイだね」
土手にレジャーシートを敷き、キミと一緒に花火を見上げる。
「うん、キレイだね」
キミに合わせてそう言ったけど、俺は花火よりも、花火を見上げるキミの横顔をずっと見つめていた。
「カラフル」
私の日常は決してモノクロではないけれど、貴方と出会って色が増えた。
気づけば貴方に贈る、似合う色を探してる。
うんと昔のテレビの映像や写真は白黒だ。
だから白黒の世界だったんじゃないかって思ったことある人、いるよね?
でも大きくなるにつれて、そんなことないんだなあということに気付く。
元々は色付いた世界なんだって。
でももう、太陽が隠れて、色が消えた世界じゃあ、なにもかも白黒にしか見えない。
おじいちゃんは「昔は良かった」ってよく言ってたけど、そうなんだろうなあ。
カラフルなグミを分けあって食べた。いつになってもその事は忘れないだろう。君の暖かい手と私のてが当たり君の頬が少しだけ赤く染まった。きっと私も同じだっただろう。カラフルな世界を赤く染めた君はとても美しかった。
【カラフル】
青い空、白い雲、橙の夕陽、黒いカラス、赤い炎。
緑の草、茶の土、紫の薔薇、黄のレモン、灰の石。
身近には、たくさんの色がある。
でも、赤色のものは、赤色“だけ”じゃない。
濃い赤も、薄い赤も、よく目をこらすと見えてくる。
美しく、鮮やかな色彩が。
たとえ世界の色がモノクロだけであったとしても。
きっと世界はカラフルに色づいている、と呼べるのかもしれない。
カラフル/2023.5.2
今までの世界が悪かったとは言わない。
だけどあなたと出会ってからの世界はどうだ。
彩度も、温度も、ぐんと引き上げられたようだ。
世界が眩しい。輝いている。
カラフルな景色がいっそ毒々しくすら感じる。
あぁ、これを失ったらどうなってしまうのか。
今から私は恐ろしい。
【カラフル】どの色もすごく魅力があってその存在を
すごく主張してくる 空は青く雲は白い様に
赤く沈む夕陽
夜になれば辺りは黒く 黄色に輝く月
雨が止めば たまに顔を覗かせる七色の虹
人の心もいろんな色で表現出来るのではないかと想う
色というのは
誰が名付けたのだろう
赤は どうして赤と呼ばれ
赤に白が混ぜられた桃色は
なかなか桃色とは言われずに
ピンクと呼ばれるのか
信号機の青はどう見ても緑なのに
世間一般的に青で統一されてるのはなんでか
様々な色が美しくそれを彩る様子は
なぜ カラフル と呼ばれるのか
こうして毎日
私の脳は ある事象に掻き乱されて
陰と陽の感情に溢れかえってる
そもそも、陰と陽で成り立つ世界なら
色など 存在しなくても、いいわけはないか。
_ ₄₂
君の素直な感情表現は見ていて退屈したことがない。泣いたり笑ったり、自分を偽ることをあまりせず、立場上言えないこともある俺の気持ちを汲み取って代弁してくれたり救われている。
無理をしているとわかるのは君を良く観察してるからだけじゃなく顔にでているからだ。ちょっと眉を下げて笑うところは付き合ってからずっと変わってなくて。街道を散歩している今も、ほら。
「足、痛めたんだろ?見せて」
履き馴れていない靴で靴擦れしたことを隠して歩き続けようとしていた。ベンチに引き上げ患部の状態を見る。皮がめくれかけて保護するように絆創膏を貼る。
「応急措置にしかならないけど、歩きにくいならすぐ言ってくれ」
「ありがとう。何でわかったの?」
「君の専門家だからかな」
ちょっと得意気に答えたら「えぇ!?私、研究対象?」鈴のような心地よい声で笑っている。
コロコロと忙しない君の心はきっと『カラフル』なんだろう。口に含んだら七色の飴玉みたいに次々味が変わって夢中にさせるんだ。君を曇らせる出来事は極力排除するつもりでいる。
ペトペトと、キャンバスに何色かの絵の具を落としていく。
無造作に、しかし、同じ色が隣同士にならないように。
少々硬い絵の具には水分を足して、面相筆にとって軽く振り落とす。
人差し指、指の腹でもって円を描きながら絵の具をキャンバスに伸ばしていく。
隅々まで満遍なく行き渡るように、くるくるくるくる。
疲れたら指を変えて、絵の具を足しつつ、くるくるくるくる。
マーブル模様の下地が出来たので乾くまで少し置く、その間に指先をキレイに拭き取ってから一息吐こうとカップの水を口にした。
直後、ベエッと吐き出してタオルで舌を拭う。
これ、絵の具の水だっ。
テーマ「カラフル」
「そのポケット、どうしたんですか」
スタイリッシュなジャケットに似つかわしくない、パンパンに膨れたそこを指差して尋ねた。
まるで、子どもが手当り次第に拾った小石を詰め込んだような光景。本当に似合わない。
あ、いけない、若干笑みが抑えきれていないかもしれない。大目に見てほしい。
「ふふふ、実はね……じゃーん!」
こちらの焦りに少しも気付いていない相手は、惜しげも無くこちらに笑顔を振り撒きながらポケットの中身を披露してくれた。
「キャンディだよ! 包み紙が可愛くてついね」
「わあ、たくさんありますねえ」
「迷いに迷って……全種類いっちゃった」
一切の後悔を感じさせない口調がまた面白い。
ころころと机に乗せられる色とりどりのキャンディに驚く。ひとつのポケットに入っていたとは思えない数だ。今、自分はこの飴玉と同じくらい目が丸くなっているかもしれないな、とどこか他人事みたいに考えていた。
「おひとつどうぞ。おすそ分け!」
「ええ、いいんですか?」
弾む声につられて返事が上ずってしまったのはご愛嬌だ。そしてどの味にしようか決めきれない。全種類買ってしまうのも分かる気がした。
悩むこちらを察してか、横からすっと伸びる手。相手が迷いなく取ったのは。
「じゃあ、オススメのこれをあげちゃう」
濃い紫色の包み紙。ぶどう味。とびきりの綻ぶ顔に、心臓が跳ねた。
「甘酸っぱくて、すごくおいしいよ」
「あ、ありがとうございます……」
他にも二、三個の飴玉を机に残して、ポケットに戻していくその手を、ただぼんやりと見ていることしかできなかった。
「それもよかったらどうぞ、じゃあまた!」
「はい、あの、いただきます」
僅かにスリムになったポケットと共に去っていく後ろ姿を見送る自分は、一体どんな顔をしているだろう。
手のひらに乗るぶどう味を見る。どうしよう。何だか、食べる前から甘酸っぱい気分になってしまった。
【カラフル】
カラフル
目覚めた心を、何色に染めてみようかな
今日は何色に染めてみようかな
モンブラコン*
~~~~~~~~~~~~~『カラフル』
オレ、モンスター姉弟末っ子。只今読書中。
我が家の二階には一部屋、小さな図書館があって
、何か調べ物をする時はここを頼るのだが、肝心の、何を調べるつもりだったのか、小さい頃に読んだ童話集を見つけたおかげで、忘れた。
「…ぬじえろの♪︎ずえりぃ~~♪︎」
下の階で姉さんの甲高い歌が聴こえる…。
急に、バラバラバラー!!と、
何かビー玉でも落とした音がした。
同時に姉さんの歌が止む。
見に行ってみると、こないだ駄菓子屋で買ったカラフルな飴玉が、廊下に散らばっていた。
変な風に開けたらしい飴の袋が、台所の椅子に置いてあり、暗い顔した姉さんが、下唇を噛みながら、小脇に抱えたボールに、落ちた飴を集めている。
「…テイちゃん(兄)は?」
「テイちゃん(弟)けいらんばん、ジジィんとご」
気の回るテイちゃんがいたら防げた事態だ。
いや、オレが横着な姉さんをサポート出来ていれば…。
食べ物(主に甘い物)に敬意を持っている姉さん、食べ物を落とした、というだけの事で相当しょげている。
いつも賑やかテンションの姉さんがそんな調子だと、オレまで暗くなりそうだ。
「大丈夫だよ、水でサッと洗えば良いんだよ」
と言ったら、姉の顔はみるみる明るくなり、
「お…おぬし!やぱ、あちゃまええのぅ!」
絶賛されました。
数メートルの廊下を並んで飴拾い。
「色とりどりの飴が廊下に反射して綺麗だねぇ」
「んだ♪︎」
さっき、何を調べようとしたんだっけ…でも、
いつもの姉さんの歌が戻ってきたから、
まぁ良いか♪︎
『 カラフル』
人間と同じでそれぞれ個性がある。
同じ色でも人により
見え方が違うように
人それぞれ考え方は
違っていい
カラフルな世界であっていい
#カラフル
絵を描いている途中で手が止まる
思ったような色にならない
ああでもない
こうでもない
悩みながら色を混ぜていくけど
何だか違う
何度も何度も試行錯誤を繰り返し
ようやく求めていた色を作り出せた
良かったと達成感に包まれた私の周りには
気付けばいつの間にかたくさんの色が咲き誇る
それはなんともいえないほどの鮮やかさで
私の視界をカラフルに染め上げた
【カラフル】
【カラフル】
もし…悲しい時、辛い時があったら
涙がこぼれないように
上を向いて歩こう
空を見上げてご覧
そう言われても…空には青と白しかない
でも
じっと見つめていると
何かが見つかるかもしれない
青は青でも薄い色なのか濃い色なのか
白は白でも、濁っているのか、透明なのか
空は空でも水色の澄みきった昼空なのか
オレンジで染まった空なのか
暗い色の中に月と色とりどりな星が散りばめられた
夜空なのか
星は何色か、水色か黄色か赤色か
じーっと見つめていれば、世界はカラフルなのだ。
そしてそれを人と共有していることに
感謝する
そのピンクのギターはやたらと目に付いた。
まだ出会ったばかりで、彼女の愛器を見た事がなかったのもある。
彼女の巻き髪は綺麗な黒色であったし、メイド服を思わせるこれまた黒い服装も相まって、事務所のロビーで軽い調整が行われている突然のパステルカラーに、少しばかり驚いてしまった。
「あ、おはようございますにゃん」
こちらに気づき、あはっと八重歯を覗かせた元気の良い笑顔が彼を迎える。
「よお。そいつがお前の相棒かー。結構イカすデザインしてんじゃねえか」
ハート型のギターというのは、見るからにカワイイものが好きそうな彼女にはピッタリだ。
ソファーへ近づき声を掛けると、彼女は大切そうにギターの面を一撫でして目を細めた。
「良かったにゃんイチゴちゃん、先輩に褒められたにゃ!」
まるで人へ話し掛けるような口調に、少し不思議な子だなあ、と頭の片隅で考える。しかしその純粋さこそが、ファンやメンバーの心を良い意味で解きほぐす魅力なのだろう。
「うっし」
パシッと、拳を掌に当てた彼は思い付いた妙案を口に出す。
「今度オレ様の相棒も見せてやるぜ!」
「え、良いんですかにゃ?」
期待に心が疼いた事の表れか、彼女の猫耳がピンと立つ。
「カッコよすぎて腰抜かすなよ?」
歯を閉じたキシシという笑みを寄越すと、彼女は目を輝かせて興奮した様子を見せる。
「嬉しいです! その約束忘れないでくださいにゃ!?」
「って言っても、二日後のライブをこなした後になるけどな。期待して待ってやがれ!」
漫画ならば頭から音符が流れ出そうなテンションで黄色い声を上げる彼女。
ふと合った目の色にどきりと心臓が大きく揺れる。ものの価値なんて分からないが、その瞳は磨き上げられた宝石と同じ美しさを秘めていた。
思わず逸らしてしまう。
新たに見つけた緑がかったその青色にも、心が不可思議な音を鳴らしながら驚いていた。
ひらひら。舞い踊る蝶のように指先をひらめかせて、彼女は「いいでしょう」と笑った。私はがく然とした。
ほんの少し前。確かそう、今朝までは確実に。彼女の指は白く滑らかで、その先端には桃色の爪が桜貝のように光っていた。
今はその自然な色合いは覆い隠されてしまっている。赤。青。緑。紫。黒。毒々しいまでの派手な原色が、彼女の薄く小さな爪を彩っている。
「どうしたものかな」
私が溜息を吐くと、彼女は驚いたか、呆れたように目を丸くする。
「あら。こういうのも、大人っぽくて素敵でしょう?」
「君にはまだ早すぎるし、派手すぎる」
「そんなこと無いわ。もっとキラキラに、光るように出来れば良かったとは思うけど」
ああ言えばこう言う。
私はもう一度溜息を吐いて、油性ペンで彩られた娘の小さな手を握った。
『カラフル』
愛する人を失って、私の世界から色が無くなった。
もう会えない。
色も温度も味も、何も分からない。
あの人に恋をした瞬間から、私の世界は色鮮やかになった。
また、あの鮮やかな世界に居たい。
思い出すことさえも辛いけど。
目を閉じていないと浸れない、あの優しい世界に。
色が溢れるカラフルな世界に。