モンブラコン*
~~~~~~~~~~~~~『カラフル』
オレ、モンスター姉弟末っ子。只今読書中。
我が家の二階には一部屋、小さな図書館があって
、何か調べ物をする時はここを頼るのだが、肝心の、何を調べるつもりだったのか、小さい頃に読んだ童話集を見つけたおかげで、忘れた。
「…ぬじえろの♪︎ずえりぃ~~♪︎」
下の階で姉さんの甲高い歌が聴こえる…。
急に、バラバラバラー!!と、
何かビー玉でも落とした音がした。
同時に姉さんの歌が止む。
見に行ってみると、こないだ駄菓子屋で買ったカラフルな飴玉が、廊下に散らばっていた。
変な風に開けたらしい飴の袋が、台所の椅子に置いてあり、暗い顔した姉さんが、下唇を噛みながら、小脇に抱えたボールに、落ちた飴を集めている。
「…テイちゃん(兄)は?」
「テイちゃん(弟)けいらんばん、ジジィんとご」
気の回るテイちゃんがいたら防げた事態だ。
いや、オレが横着な姉さんをサポート出来ていれば…。
食べ物(主に甘い物)に敬意を持っている姉さん、食べ物を落とした、というだけの事で相当しょげている。
いつも賑やかテンションの姉さんがそんな調子だと、オレまで暗くなりそうだ。
「大丈夫だよ、水でサッと洗えば良いんだよ」
と言ったら、姉の顔はみるみる明るくなり、
「お…おぬし!やぱ、あちゃまええのぅ!」
絶賛されました。
数メートルの廊下を並んで飴拾い。
「色とりどりの飴が廊下に反射して綺麗だねぇ」
「んだ♪︎」
さっき、何を調べようとしたんだっけ…でも、
いつもの姉さんの歌が戻ってきたから、
まぁ良いか♪︎
5/2/2023, 7:14:50 AM