『やるせない気持ち』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
今夜にはあなたが来ると聞いていたから、久方ぶりに髪を整え紅を差した。まだ日も高いうちに座敷に膳を並べ、蔵からとっておきの佳い酒も出してきたというのに。
夕闇に鴉の鳴き声が溶けだす頃に汗だくで走ってきた伝令は、山向こうの戦況を伝え切ったあとそのまま泡を吹いて倒れてしまった。
もう、この山城にあなたが戻ることはない。夜明けには将の首を掲げた悪鬼どもが、黒い波となって押し寄せることだろう。
そして全てを失うことよりも、久々に上手く仕上がった煮物を誰にも味わってもらえないことが惜しい。人生の最後に思い残すのがこんなささやかな不満だなんて、なんだかやるせない。
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やるせない気持ち
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所感:
ちいさな事柄のほうが、もっと気にかかる。
「やるせない気持ち」
???にて───────────────
私がここに来てから───私が死んでから一万年程。
これまでずっと、救いたかった人たちを探しながら、せめてもの償いを続けてきた。
恥ずかしがり屋の少年。
笑顔が素敵な少女。
小さくてかわいい子ども達。
皆私のせいで苦しんで、そしてその末にこの世界へやって来た。
私に彼らを救うための力と、勇気が足りなかったせいだ。
だからせめてここでは、苦しまずに、少しでも幸せに暮らしてほしいと思い、彼らを探し集め、暮らしを支えている。
お腹がすけば食べ物を与え、悲しみを感じたら歌を歌い、それから家族のもとに帰りたいと言えば彼らの家族を探した。
……こんな贖罪など、きっと自己満足に違いないだろう。
私に力と少しの勇気があれば、助かったはずなのに、何を今更。そう思われても仕方ない。
だが、これは私の受けるべき罪であり、唯一の救いだ。
だから私は今日も、彼らと共にあり続ける。
───だが、心残りがひとつ、いやふたつある。
私の研究室で生まれた、双子のきょうだいのことだ。
ひとりは721兆年前に、そしてもうひとりは現在進行形で辛い思いをしている。
のんびり屋で甘えん坊の上の子は───私が一番救いたかったあの子は───まだ見つかっていない。
確かに今までに、救いたかった彼らを全員見つけられたわけではない。どこかで寂しい思いをしている子が必ずいるんだ。
そう思って彼らを、私の子どもとも言えるその子をずっと探し続けている。
どこか知らないところで、幸せに暮らしているのなら、それで十分だ。でも、きっと甘えん坊のあの子は、どこかで迷子になって、一人寂しく泣いている。
そう思うとあまりに可哀想で、居ても立っても居られなくなる。
なのにまだ見つけられずにいるんだ。
……我ながら、なんて酷い親なのだろうか。
それから、元気でしっかり者の下の子は、今でも現世で元気に仕事をしている。
仕事をしているとはいえ、あの子もまだ小さな子どもだ。
甘えたい盛りの小さな子どもを、私はひとり置き去りにしてしまったんだ。
本当はもっと、わがままを言いたかっただろうに。たくさん泣きたかっただろうに。あの子は私に気を遣って、元気に振る舞い続けていた。
子どもに気を遣わせてしまうなんて、やはり私は酷い親だ。
大好きな双子のことを考えるだけで、やるせない気持ちになる。彼らの苦しみの原因がすべて私にあると言うのに、本来なら彼らのほうがもっと苦しいはずなのに。
私は、此岸の世界から持って来た双子の写真を見て、ただただ項垂れることしかできなかった。
「前回までのあらすじ」────────────────
ボクこと公認宇宙管理士:コードネーム「マッドサイエンティスト」はある日、自分の管轄下の宇宙が不自然に縮小している事を発見したので、急遽助手であるニンゲンくんの協力を得て原因を探り始めた!!!お菓子を食べたりお花を見たりしながら、楽しく研究していたワケだ!!!
調査の結果、本来であればアーカイブとして専用の部署内に格納されているはずの旧型宇宙管理士が、その身に宇宙を吸収していることが判明した!!!聞けば、宇宙管理に便利だと思って作った特殊空間内に何故かいた、構造色の髪を持つ少年に会いたくて宇宙ごと自分のものにしたくてそんな事をしたというじゃないか!!!
それを受けて、直感的に少年を保護・隔離した上で旧型管理士を「眠らせる」ことにした!!!悪気の有無はともかく、これ以上の被害を出さないためにもそうせざるを得なかったワケだ!!!
……と、一旦この事件が落ち着いたから、ボクはアーカイブを管理する部署に行って状況を確認することにしたら、驚くべきことに!!!ボクが旧型管理士を盗み出したことになっていることが発覚!!!さらに!!!アーカイブ化されたボクのきょうだいまでいなくなっていることがわかったのだ!!!
そんなある日、ボクのきょうだいが発見されたと事件を捜査している部署から連絡が入った!!!ボクらはその場所へと向かうが、なんとそこが旧型管理士の作ったあの空間の内部であることがわかって驚きを隠せない!!!
……とりあえずなんとかなったが!!!ちょっと色々と大ダメージを喰らったよ!!!まず!!!ボクの右腕が吹き飛んだ!!!それはいいんだが!!!ニンゲンくんに怪我を負わせてしまったうえ!!!きょうだいは「倫理」を忘れてしまっていることからかなりのデータが削除されていることもわかった!!!
それから……ニンゲンくんにはボクが生命体ではなく機械であることを正直に話したんだ。いつかこの日が来るとわかっていたし、その覚悟もできたつもりでいたよ。でも、その時にようやく分かった。キミにボクを気味悪がるような、拒絶するような、そんな目で見られたら、お覚悟なんて全然できていなかったんだ、ってね。
もうキミに会えるのは、きょうだいが犯した罪の裁判の時が最後かもしれないね。この機械の体じゃ、機械の心じゃ、キミはもうボクを信じてくれないような気がして。
どれだけキミを、キミの星を、キミの宇宙を大切に思ったところで、もうこの思いは届かない。でも、いいんだ。ボクは誰にどう思われようと、すべきこととしたいことをするだけ。ただそれだけさ。
そうそう、整備士くんや捜査官くんの助けもあって、きょうだいは何とか助かったよ。
712兆年もの間ずっと一人ぼっちで、何もかも忘れてしまって、その間に大事な人を亡くした彼は、ただただ泣いていた。ずっと寂しかったよね。今まで助けられなくて、本当にすまなかった。
事情聴取は無事に済んだ!その上、ボクのスペアがきょうだいを苦しめた連中を根こそぎ捕まえてくれたからそれはそれは気分がいい!
だが、実際に罪を犯した以上、きょうだいは裁判の時まで拘留されなければならない!なぜかボクも一緒だが!!
……タダで囚人の気分を味わえるなんてお得だねえ……。
牢獄の中とはいえ、随分久しぶりにふたりの時間を過ごせた。小さな兄が安心して眠る姿を見て、今までずっと研究を、仕事を続けてきて本当によかったと心から思ったよ。
きょうだいのカウンセリングの付き添いがてら、久しぶりにニンゲンくんと話をしたんだ。いつも通り話がしたかったけれど、そんなことはできなかった。
ボクの心は、ボクの気持ちは紛れもない本物だと信じて欲しかったけれど、受け入れてはもらえなかった。
機械のボクはもう、キミに信じてもらえないみたいだ。
でもまあ!!!きょうだいもボクも元気に牢獄暮らしが送れているうえ、旧型管理士の彼女も調子がよさそうだから、当面はよしとしようか!!!
多分ニンゲンくんの事情聴取も終わっている頃だろう。あとは何度か取り調べを繰り返して、いつか来る裁判の時を待つだけだね。
……というかこの「あらすじ」、長すぎるね!!!何がどう荒い筋だと言うんだい???……また作り直さなければ!!!
ふえぇ全然時間が取れないようぅ……。゚(゚´ω`゚)゚。
あとどこに書くのがいいのかもわからないよぅ……(´•̥ω•̥`)
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「どうした?黄《こう》」
空を見上げ佇む弟の姿を認め、声をかける。
「兄者か。いや、何もない」
視線を空から下ろし兄に答える声は、常とは異なり覇気がない。
悔やむような哀しむような表情をして頭を振る弟に、おいで、と優しく微笑い手招いた。
素直に側による弟の頭を撫で手を取る。手を引き社の上り口に座らせると、同じように兄もまたその隣に座った。
「兄者」
「少し休憩しような。兄ちゃんは黄のようなすごい眼も、神様の力もないからこれくらいしかしてあげられなくてごめんな」
きゅっと、唇を噛みしめ俯く。その様子をあえて視界に入れないようにして空を見ていれば、兄者、と再び小さな声が兄を呼んだ。
「人に戻す事の出来ない子が少しでも人に近い生き方をするには、どのように在り方を変えたら良いのだろうか」
おや、と予想のしていなかった言葉に内心で首を傾げる。神社に訪れた者の望みに応えて視えたものに気疲れしているのだと思っていたが、どうやら思っていた事よりも深刻であるらしい。だがその困惑を表情には出さずに、弟の言葉の続きを待った。
「俺でも分かるほど支離滅裂な呪を施された娘がいる。複雑に絡み合った呪はその魂を歪め、人から逸脱しかけていたが、まだ引き戻せるように傍目からは見えていた。だが、」
口を噤み、目を閉じる。一度深く息を吐くと、目を開けて自嘲に近い笑みを浮かべた。
「永きに渡り己が内に溜め込であろう呪は娘のすべてを浸食していた。あれは最早人ではなく呪そのものだ」
娘の夢を渡り垣間見た光景を思う。破れ寺。怨嗟の声。娘の黒く染まった四肢。
娘の隠し通していたものを暴き立て、尚且つ隠されていた事に怒りさえ覚えてしまう己自身を度し難いと思いながら。なんとも言えないやるせない気持ちを抱え、弟は兄者、と縋るような声音で兄を呼ぶ。
「黄はその子を救いたいんだな。分かった。兄ちゃんも一緒に考えてみるから、黄はまず少し休もうな」
いい子、と優しく頭を撫ぜて弟に笑いかけ。目を閉じされるがままに頭を撫ぜられる弟を見ながら、さてどうしたものかと考える。
元は人であろうと今は呪そのものだというその娘。妖として成る事は難しく、成ったとしても化生に堕ちる可能性は高い。化生に堕ちればいずれ自我を亡くし、そうなれば弟の望む人に近い生き方を送れぬだろう。
弟の言う娘に直接会った事もない身としては、判断に足る情報が圧倒的に少ない。まずは会ってみるべきか、と悩む兄の視線の端で、下の弟がこちらに気づき近づいてくるのを捉えた。
頭を撫でられ続けている覇気のない彼の下の兄の様子に目を瞬かせ、やっぱりか、と頷いた。
「寒《かん》。何がやっぱりなんだ?」
「あれだろ?嬢ちゃんの呪の事なんだろ。一度夢を渡って正しく視た方がいいとは言ったんだが…この様子じゃあ、駄目だったみたいだな」
「寒は知っているんだな。兄ちゃんにも教えてくれないか?」
いいぜ、と下の弟は屈託なく笑う。
「この前、兄貴が無茶苦茶な呪いに呼ばれて、その対価に依代にしてる娘がいるんだけどよ。その嬢ちゃんが一昔前の戦で使われた呪い巫女なんだ。といっても他にも滅茶苦茶に呪を施されてて、それが混じり合って変質しちまって、呪いを撒くんじゃなくて呪いを喰う方に反転してんだけどな」
まるで直接見てきたように語る下の弟に、兄は手を止め首を傾げた。記憶にある限り、彼は主に彼の姉と共に行動していたはずである。いつその娘と出会っていたのかと疑問に思っていれば、上の弟が撫でていた手を外しながら不機嫌そうに呟いた。
「寒緋《かんひ》は昔、娘に会った事があるらしい」
「握り飯をもらったんだ。自分はもう食べる必要がないからって。あん時から結構滅茶苦茶だったから嫌な予感はしてたからなぁ…んで?兄貴は何でそんなに悄気てるんだ?まさか呪の状態を教えてくれなかったからって、拗ねて嬢ちゃんに八つ当たりしてきたんじゃあないだろうな」
目を逸らされる。どう見ても図星を指された様子に、下の弟は溜息を吐いた。
存外子供っぽい弟を見て笑みが溢れそうになるが、それでは益々弟の機嫌が悪くなると必死に耐え。兄は表情を取り繕い弟達を宥めた。
「それくらいにしてやってほしいな。黄も気にしているようだし…そうだ。寒も手伝ってやってくれないか?二人のいう娘の人に近い在り方について、黄が悩んでいるんだ」
「嬢ちゃんの在り方?」
首を傾げ、目を瞬かせる。心底不思議で仕方ないというように、下の弟は兄達を交互に見つめた。
「そんなん、兄貴の眷属にしちまえばいいじゃん。兄貴は神様なんだから、それくらい簡単だろう?」
「…は?」
怪訝な顔をする弟に、同じように困惑した顔をしながら、だってと理由を告げる。
「人に近いって事は、もう戻せないくらい呪が浸食して人には戻せないんだろ?そんなんで妖になんざ成れないし、化生に堕ちさせるわけにもいかない。なら眷属にして、時間かけて呪を解いていくしかなくね?」
それか姉ちゃん達みたいに空間を閉じちまうか、と付け足されるが、それはもはや弟の耳には届いていないようであった。
眷属、眷属か、と繰り返し呟いて。考えもしなかった選択肢の可能性を探る。
「礼を言う。嫌がるだろうが、謀ったのだから文句は言わせぬ」
楽しげに笑みを浮かべ礼を言う弟に、下の弟はうわぁ、と引きつった声を漏らす。兄としても思うところはあるものの、二人と違い詳しく娘を知らぬのだからと結局は何も言わず、立ち上がる弟の背をただ見つめていた。だが楽しげであった弟の表情が、険しさを帯びる。
「どうした、兄貴?」
「あの阿呆めが。いや、今の娘では断りきれんか」
千里を視る眼が娘と娘の友人の姿を捉える。半ば強引に娘の手を引く友の姿に、忌々しいと舌打ちが漏れた。
その光景が不意に掻き消える。隠された事に気づけば、益々その顔は険しくなった。
「兄者。寒緋。すまんが暫し留守にする。娘が拐かされた」
正確には拐かされてなどいないが、視えていない二人には分かりようがない。
表情を険しくする下の弟を横目に、兄は至極冷静に弟に声をかけた。
「御衣黄《ぎょいこう》。すぐ突っ走るのはお前の悪い癖だ。落ち着いて、相手の話をちゃんと聞くんだよ」
「分かっている。行ってくる」
「行っておいで。気をつけて」
弟の姿が消え、苦笑する。
少しでも落ち着いて話し合ってくれれば、と血の気の多い弟を思いながら、険しい表情をしながらも困惑しこちらを見つめる下の弟に声をかけた。
「たぶん大丈夫な気がするよ。黄は視えたものに対してすぐ反応してしまうから」
「あぁ、うん。そうだな…兄貴だもんな」
落ち着き、代わりにげんなりとする下の弟の姿に小さく笑い。
「まずは黄が戻ってくるまで待とうか」
立ち上がり、帰ろうと手を差し出した。
20240825 『やるせない気持ち』
(あー‥うん。そっか‥。そうだねー‥)
朝一番で辞令を見て頭の中で無理矢理納得自分で納得させる。
「まぁ‥ 仕方がない」と口に出してみる。
今月も一緒に働いてる人が辞めていく。
体調や賃金、家族のトラブル‥。
色々それぞれの理由があって辞めるのは
しょうがないと思ってるのだけど‥。
辞めていく人を元気に見送る事が
できるまで、少しだけ時間がください。
必ず「何とかなるから大丈夫」と笑顔で
おくれるまでにこっちも元気になるから。もう少しだけ落ち込ませてね。
僕は知っている
この日の為に先輩が一生懸命練習していたことを
1980年代初頭
漫才ブームで一世風靡した伝説のお笑いコンビ、オーマイガット師匠
オチの部分で必ずやるあの台詞
真似しやすいその動きと台詞は老若男女から愛され
誰もが一度は真似したことがある、と言っても過言ではないくらい浸透したネタ
それから40年余りの間に
様々なバージョンが開発され
何周も回って使い古されたネタでもあった
多分、先輩は敢えてそこを狙ったんだろう
僕らの課は二人だけで正直、あまり日の目を浴びる部署ではない
日々裏方に徹して他の部署と接する機会も少ない
会はピークに達していた
全社員が一斉に集う年に一度の恒例儀式、忘年会
毎年、最終この時間になると社長の気まぐれで指名された社員が舞台に上げられ
一発芸を披露させられるのである
陰キャには地獄の儀式
次は私かもしれない、
指名が起こる度、心臓がバクバク鳴る
社長が全員を見渡す
じゃあ、次は、、髙橋!
髙橋くん行ってみようか!
一瞬、私もドキッとした
えっ!!隣にいた先輩の声が漏れる
青白い顔で先輩が一瞥をくれる
私も視線を送る、先輩、、頑張って下さいと
震えているのがわかった
たーかはし!!たーかはし!!イエーイ!!
営業部がノリノリで盛り上げる
が、先輩が舞台に上がった瞬間、なぜか歓声が途切れてしまった
先輩があまりにも緊張しているのがこちらに伝わったからだろう
た、た、髙橋です
い、い、い、一発ギャグやります
あまりの緊張感に逆に全員が注目する
静まりかえる宴会場
先輩のか細い声が静かに響いた
お、お、お、オーマイガッ
最悪の結末であった
やり尽くされたネタで声量も動きも中途半端
拍手すら起きない
あまりにもスベると人はどうしたらいいのかわからなくなるんだろう
先輩はあろうことか舞台で泣き出してしまった
そこにいる全員がやるせない気持ちで余計に最悪の雰囲気になる
誰か救助に向かわなくては、
営業部の三平が助け船をだすぞ、と立ち上がろうとした、
その時であった
オ、オ、オ、オーマイガッ!!!
オ、オ、オ、オーマイガッ!!!
オーマイガッ!オーマイガッ!!オーマイガッ!!髙橋でーす!!
先輩が急にぶっ壊れたのである
髙橋!!オーマイガット体操はじめまーす!!!
イッチニッ!オーマイガッ!
サンッシッ!オーマイガッ!!
吹っ切れた人を見るのは清々しい
謎の動きに合わせて手拍子がなる
歓声と笑いが怒号の様に鳴り響く
仕舞いには何度も謎の動きを繰り返す先輩に合わせて全員で合唱が始まった
イッチニッ!!オーマイガッ!!
サンッシッ!!オーマイガッ!!
これが語り継がれる伝説の髙橋
今まで影であった私達の部署に光が差し込んだ、あの時の話
『やるせない気持ち』
静かな夜の中で
心の奥が疼く
行き場のない思いが
ただ闇をさまよう
どこにも届かぬ声
風に消されてく
抱えた想いは重く
明日を遠ざける
星のない空の下
涙も乾かぬまま
ひとりで見つめた夢は
もう掴めない
それでも朝は来る
いつかの答え求めて
このまま進むしかない
やるせない心抱いて
『やるせない気持ち』
私のこころは
「愛着障害」のせいだろう…
未発達である
それはわかっているのだが
この『やるせない気持ち』が
多分、他の人より遥かに多く訪れるのだ
辛い、悲しい、怒り
それはわかるのだが
言葉にならず、モヤモヤを繰り返す
「何か不満があるなら言えば?」と
言われても…言葉にならない
それは受け止めてくれるものが
なかったからだ
寄り添って
「何が悲しかったの?辛かったの?」と
言ってくれる存在がなかったのだ
そうすると…こんな大人になる
ただただ、モヤモヤを繰り返し
身辺を整理したり、リセットしようとする
誰とも話したくない
会いたくない、連絡したくない…
スマホの電源OFF
私にとっての『やるせない気持ち』が重なると
コレが起こります
かなり面倒な奴です
そしてそれでも治まらないと
自分を傷つけます
スーッ
とするために…
タバコのニコチンなんかじゃ
アルコールなんかじゃ
『やるせない気持ち』は消えません
愛のあるsexなら満たされるのかもしれません
このご機嫌を唯一治せる人が
「君」です
でも君一人に頼りたくはないから強がります
そして
『やるせない気持ち』が
やっぱり抑えきれなくなります
言葉にデキる人はすごいって
本当に…想うの
私もいつかなれるかな?
『やるせない気持ち』を抱えたまま
4日間、ほぼ寝たきり、
外出すら出来るわけもなく動けない…
闇期…
早く抜け出せなきゃ
何もうまくいかなくて、今日も枕を濡らす。どうしようもなくって、こんがらがって...。ああ、こんな事になるなら諦めて仕舞えば良かったのに。
2024/08/30 #やるせない気持ち
どうもこんにちは皆さん!陽太(ひなた)です!
そして目の前にいるのは堕天使のブロック...なんだっけ、あんこくん?あ、アンノウン。です!どうしてそうなってるかって?
それは数年前に遡る...
俺は高二?高三?の時に事故に巻き込まれて人生に幕引きをした。した、と言ってるけど別に望んでやったんじゃない。
本当は、もっと色んな事をしたかった。
真人(まひと)とだって、あんなおしまいの仕方したくなかった。
悲しませたくなかった。
俺が居なくなってから、真人はちょっとおかしくなったんだ。
誰も居ない席を見つめたり、アイスを間違えて二個買ったり、電車に気づかず線路を渡ろうとしたり...挙げるとキリがないよ!
でも俺は何も出来なかった。見えてないんだ。
家に遊びに行っても、勝手にベッドに寝転がっても、真人専用の机に座っても、ずっと無反応だった。
俺が出来る真人の為って、なんだろうって。
俺の名前呼んでるから返事してるのに、何も返してくれないし...俺結構色んな返事したんだよ?最初は『何?』だったけど最近は『なんだい天才学生👨🎓真人クン❗』とか『はぁーい!陽太クンのお出ましよっ😏』ってバージョン変えてるのに!それでも無視!
それに最近真人は大学生になって、よくない友達とつるんでいるのをよく見かけている。
駄目だよあの野郎は!!人の弱みにつけこんで!!真人までそうなっちゃったらどうするの!!真人真面目なのに!!
ねぇ、俺はどうしたらいい?
ねぇ、真人。
......ねぇ!!
「そこの若いやつ、私と契約する気はないか?」
そう。俺の目の前にはいつの間にか、黒い翼を纏った人?がいた。
そして冒頭に戻る!!
「私と契約して、貴方の願いを叶えよう」
願い?
「富でも名声でも。友とも会話でも」
え、いいの!?
「あぁ、いいとも。ただし契約は守ってもらおう」
「はよ真人」
「ん」
「おはよう真人!」
「......は?」
席に荷物を置こうとしていた真人は隣を見て固まる。
「また会ったね!改めましてよろしくね!真人クン!😆」
お題 「やるせない気持ち」
出演 陽太 真人 ブロック・アンノウン 実
「……君のような人間が、誰かを殺すんだ」
無知とはなんて恐ろしいことだろうか。彼は主を庇うことすら叶わず、その苦しみを誰にも明かしてこなかった。うなされている時の寝言だけが、彼の本音を伺わせてくれる。
真っ青な顔で飛び起きた彼の顔を見ても、そのようなことが言えるのだろうか?
「遺された者たち」
やるせない気持ち
わたしのおばあちゃんは、同じ街だけど少し離れた所に住んでいる。
小さいころには、ときたま遊びに行ったり、おばあちゃんのほうからうちに来たりしていたけれど、わたしが学校や友だち付き合いが多くなって忙しくなって、それにおばあちゃんが年をとって出かけるのが大変にもなって、最近はあまり会えていない。
おばあちゃんはわたしの誕生日を必ず覚えていて、毎年プレゼントと言って手料理を贈ってくれる。
料理好きで、以前はうちに遊びに来るとなると手作りのお菓子を持ってきてくれたおばあちゃんらしいし、わたしも子どもの頃は、おばあちゃんの料理を美味しい美味しいって食べていたわ。
でも、それって何年前の話なのかしら。おばあちゃんにとっては、わたしはまだ四、五歳なのかしら。毎年誕生日を覚えているのに?
正直言って、おばあちゃんの料理って、よく言えば伝統的、悪く言えばババ臭いのが多いのよね。
誕生日にケーキはかぶるからと気を遣ってパイ、というチョイスは悪くないけど、申し訳ないけど、わたしはあのパイが好きじゃないの。
けど「あのパイが好きじゃない」ことを、おばあちゃんに言えていない私も悪いの。
だって、せっかく作ったお料理が嫌いって言われたら、ショックでしょう。
今度、電話があったら、伝えようかしら。
いえ、久しぶりに時間を作って、会いに行ったほうがいいのかしら。
いつかは伝えなくちゃいけないのに。
『やるせない気持ち』
やるせない気持ち
私には音楽という居場所がある。
小さな頃から家にも学校にも居場所がなく
みんなを羨み、苦しんだ
そんな状況にやるせなさを感じ
日々を過ごしてた
そこで出会ったのが音楽。
寄り添ってくれて
気分を上げてくれて
時には涙を誘ってきた
家庭環境が複雑な私を
音楽は救ってくれた
やるせないと感じることも
またやるせない
その気持ちに酔っていませんか?
それ、私だよ…
(やるせない気持ち)
やるせない気持ち(毒親)
子供の夏休みの短縮を希望する親、という記事を見た。目が飛び出るかと思った。
それは思っていても口や態度に出さないのがマナーじゃなかったか。
ほとんどの親は大なり小なりそう感じていても、皆がそうなのだからとやり過ごしている。
それが問題になるほど子供の存在が面倒なのか?
そんなのは産む前からわかっていたことではないか。だったら最初から産まなくていい。
そんなことを声を大にして言う人間に子供を育ててもらいたくない。
昨今、生活費諸共全て値上がりして困窮しているのは想像に難くない。
それでも、夏休みくらい子供と一緒にいてやれよと思ってしまう。
親が働くのにいっぱいいっぱいで、子供のお昼ご飯に頭を悩ませ、クーラーの電気代で更に頭を悩ませているのもわかる、
わかるが、子供だって学校という縛りからやっと開放されて安堵している。会社も学校もストレスの度合いなんてそれ程変わらない。
子供と遊ばず、学ばす、世話をせず、お金を渡して適当に過ごせと言う親に、子供は懐かない。
大きくなって、あんたを育てるのにどんだけ手間をかけたかなんて言い出す親ほど、何もしていないのだ、実際。
子供に手をかけない親は、老後自分も手をかけてもらえない。
あなたがそうしてきたように。
子供舐めてると、そういう目に遭う。必ず。
やるせない? 悲しい?
自分の道を省みよ、毒親よ。
END.
やるせない気持ち
祖父が亡くなった。なぜ私より先に祖父が旅立つのだろう、なんて、60歳もの年齢差を考えれば問うまでもないことなのだけれど。
しかし、片や30を過ぎても職につかずフラフラしている怠け者、片や70過ぎまで業界の最前線で活躍し90になっても皆に慕われた働き者となれば、この寿命という不条理にやるせない気持ちを抱くのも自然なことではなかろうか。
こんな無益な思慮を他人に話すわけにもいかず、私は表向き淡々と火葬される祖父を見送った。
「ねぇ絵美、遺言書に変なこと書いてあったらしいんだけど。あんた向けに」
姉にそう言われたのは火葬から2日経った日のことだった。
遺言書に書かれていたのは私宛ての暗号のような文章だった。
内容を理解するのにそう時間はかからなかった。幼い頃祖父と私で描いた絵本の内容に沿って一部が伏せ字にされていた。20年以上前のことを覚えている私も私だが、90になっても記憶がここまでハッキリしている祖父も祖父である。
遺言書に示された場所は、祖父の家の裏にある何が入ってるんだか分からない倉庫だった。中に入るのは初めてだ。おそるおそる扉を開けると、鍵はかかっていなかった。
中は薄暗く埃っぽい。しかし、思いの外整頓はされている。
木製の棚の上に、大きな茶封筒が一つと便箋が置かれていた。
「おじいちゃんは、絵美ちゃんには才能があると思います。2人で考えたこの絵本が大好きです。そんな絵美ちゃんがいつも『私には何もできない』と言っていて、おじいちゃんはとてもやるせない気持ちになります。」
私宛ての手紙だ。すごく申し訳ない、という気持ちは次の一文を読んで消し飛んでしまった。
「だから、絵美ちゃんと作った絵本、賞に出す準備を整えておきました。あとはポストに入れるだけです。ファイティン!」
「え!?」
まさかこの茶封筒。慌てて宛先を確認すると、何やら有名な出版社の名前が書いてある。
待って、勝手なことしないでよ。そう思うと同時に浮かんできたのは、「出すならもっといいものを描くよ!」という気持ちだった。
あぁ。もう。早く手直ししよう。締切はいつまで?
急いで持ち帰ろうとする、そのときにはもうやるせなさなど抱く余裕もなかった。
鬱になって、調子がいい時と悪い時を繰り返している。ずっと頭にモヤがかかってて、辛いことも楽しいことも全部他人事のような感じがする。
コンビニに買い物に行った。
レジに並んでるとワゴンに串に刺さった団子♪を発見。
3本入りの餡団子。おお団子兄弟、無事転生したな?
今日のおやつに父と母と私で食べようと、ついでに買った。
懐かしの団子3兄弟を歌いながらウチに帰り着いた。
ウチの玄関を開けると賑やかな声。
姉が突然帰省していた。
ケーキをおやつに買ってきてくれたそうだ。
それとお土産に梨が袋にいっぱい。
幸水だ、母の大好物。
明日から数日梨食べ放題だとみんな楽しそうだ。
そして今日の3時は美味しい美味しいケーキをいただいた。
その日の夜中、部屋でこっそり3兄弟を食べた。
コンビニ団子は半日くらいじゃ
まだまだ柔らかかった。
(やるせない気持ち)
XXXX年X月25日
油断した。調査団の拠点に罠が仕掛けられているなど想像もしていなかった。人感センサーと銃を組み合わせて作られた即席のトラップが、拠点内部に仕掛けられていた。
未知の怪物が闊歩する都市なのだからそりゃあ警戒もしただろう。あの巨大な鯨骨相手にこの程度の銃火器でどうにかなるとも思えないが、気休めでも安全な場所を確保したい気持ちは分かる。
負傷者一名。私だ。側頭部を銃弾が掠め出血。直前に銃口に気付いたお陰で咄嗟に横へ動けたのが不幸中の幸いだった。二人揃って重傷を負うようなことがなくて良かった。
罠を後輩が解除し、頭部の応急手当の済んだところで探索を再開しようとしたところ、後輩に絶対安静を言い渡されてしまった。今は後輩が資料を漁っているのをやるせない気持ちで見守っている。再会してこのかた、情けない所しか見せられていないな。
やるせない気持ちは消えないけれど、
その気持ちはなかなかに自分を成長させる
私、とっても遣る瀬無い
私、あの子が許せない
やり場のないこの想いが
「交差」してしまわぬように
表現できないこの気持ちが
「言葉」になってしまう前に
『気持ちの行き先』