『もっと知りたい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
思い出の瞬間って。
その時に聴いてた曲に、全部が詰め込まれてる。
風。
見てた景色。
あの空気感。
季節のにおい。
だから久しぶりに聴くと、
記憶が鮮明に流れ込んでくるんだろうな。
なんだろう、なんか宝箱みたいだ。
人生の中の大事な記憶の欠片を入れておく場所。
それが、音楽なんだ。
あー、貴方に好きな曲聞いておけばよかったな。
なんか、その人の人生の一部に入り込めるような気がするから。
もっと知りたかったな。
今更、叶うわけないけれど。
#5
もっと知りたい
この世界をもっと知りたい。
この世の大半が、辛く厳しく、意味がありそうでなかったりするものであることは分かっている。ほんとうにうんざりしている。ただ、私にとって素晴らしく、かけがえのないものは、広い世界に眠っているのは間違いないのだ。掻き分けるしかない。注意深く、見失わないように。
「もっと相手のこと知ったら?」なんて言われるけど
私は知らないままがいい。心の底まで良い人はほんとに少ししか居なくて、知ってしまったらがっかりすることの方が多いと思うから。だったら知らないままで、
上っ面同士で関わっている方が幸せじゃないか。
━━━━━━━━━━━━━━━もっと知りたい
離れて暮らすと、あなたの日常を知りたくなる。
毎日、どんなことがあって、
何か辛いことも、あるんじゃないか?とか
何も言われないと不安。
何かを聞くことも不安。
本当は、こわいから、きけない。
あなたのそばにいることが叶わない。
それも辛い。
あなたの声も、姿も、いろんな苦労もわからず、
ごめんなさい。
僕は、あなたのことをもっと知らないといけないのに。
心配かけたくない、そんな気持ちもわかる。
今度、あなたの顔を見たとき、まっすぐに
僕は向き合って、いろんなこと聞いてみようと思う。
第四十二話 その妃、不敵に笑う
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初めは、ただの尊敬であった。
誰に対しても分け隔てなく、そして救いの手を差し伸べるその姿勢や清い心は、まさに理想そのもので。
それが憧れへと変わるのは時間の問題だった。
様々な野心を抱え、小国の天辺へと上り詰めた男は、多くの民の指針とならねばならない。
英雄に求められるものは、確固たる強さと切れる頭と度胸と、強いてあげるなら容量の良さか。
けれど、帝に求められるものはそれでない。
必要なのは、その少女が持つ“心”そのものであったからだ。
だから、素直に教えを請いたいと願った。
けれど、少女が首を縦に振ることはない。
それを、きっとどこかでわかっていた。
否、もしかしたらその心を試していたのかもしれない。少女のことを、もっと知りたくて。
初めは美しい花を、次に珍しい食べ物を、その次は上等な絹を。金、家、土地、地位、権力、一生楽して生きていけるだけの自由を。
それでも少女は断り続けた。
己の身は神に、そして多くの人々に捧げているからと。
けれど、少女を求め続けた。
少女が断れば断る程、手に入れなければ気が済まなくなっていた。
だから、考え方を変えることにした。
与えるのが駄目なら、奪ってしまえばいいのだと。
まずは少女の身の回りから。
仕事を奪い、仲間を奪い、経歴や実績、そして尊厳を失わせた。
それでも足りないならと、生まれ故郷に火を放ち、帰る場所も、住む家も、家族も奪った。
そして、全てを無くした少女に追い討ちをかけるように、新しく全てを与えた。とある小さな村を助けて欲しいと言う、少女の良心に付け込んだ。
『……あなたは、とてもさみしい人ですね』
そして、手に入れたら最後。
どんな手段を使ってでも、この鳥籠からは決して逃がさない。
『子供を作らせろ。身重なら早々動けまい』
必要なのは、金でも、地位でも、国でもない。
ただ、少女の心。
それだけだった――。
* * *
今にも飛び掛かっていきそうな阿呆どもに、手を挙げて待ったをかける。
「だろうな。そろそろ来る頃だろうと思っていた」
目の前の女には、そもそも人捜しなどするつもりはさらさらなかった。女の目的はただ一つ、とある男の命を守り通すことだけ。
「でもいいのか? ここで手を出せば、そなたの願いは叶わぬぞ。今考え直すのであれば、最初で最後の機会をやろう」
「結構よ」
そうして彼女は、清々しい程不敵に笑った。
「他人に願いを叶えられるなんて糞食らえよ」
「同感だな」
そして、同時に残念に思う。
方向性が同じであれば、きっと良い友となれただろうにと。
#もっと知りたい/和風ファンタジー/気まぐれ更新
もっと知りたい
あなたのこと…もっと…知りたい…何故って、まだ解らないけど、何となく、あなたとの未来、イメージしてみたいから…
そう云われて、初めて、君の事、意識し始めた…勿論、異性の君に、そういう気持ちは、多少はあったけれど、特別な異性としての感情は、無かった…でも、本当は、心の何処かで、そういう気持ちもあった…から…
「もっと知りたい」
この言葉が私の存在価値を表した。
私は物事の原点を不思議に思ったり興味をなくした瞬間
自分は死ぬと思っている。
そして人間として死ぬと思っている。
AIが主導を握り始めている今。
AIは予測しかできないが、原点を調べて手に取る事は人間でしか代用出来ない
知らないことをもっと知りたい、もっと学びたい。
この言葉がある限り
私達はまだまだ、AIに負けやしない。
今までも
ちょこちょこ
家には
遊びに行っていた。
こういう感じで
生活してるんだ。
そこで
見えていたのは
ほんとに
ほんとの
一部
でしかない。
毎日の
生活リズムは?
家事は
どれくらいのレベル?
休みの日は
どう過ごす?
こだわりはある?
お金は
どう使ってる?
互いに
快適に
生活するためには
どうしたらいい?
あなたのことを
より
深く
理解しようとして
わたし自身のことも
より
理解して
伝えていかないとね。
#もっと知りたい
たまに会う君に
いつも僕は何も言えない
君はたくさん喋るのに
今日も言えなかった
ある日、君は僕に言った
「来週、引っ越すんだ」
びっくりしすぎて顔も見れなかった
それから君に会えない日が続いて
最後の日
いつもの場所に君はいた
君は最後だからって
僕に会いに来たらしい
素直に嬉しかった
君の隣に座って
いつものように君の話を聞いた
それから何もない時間を過ごした
僕は今日もたくさん君の話を聞いた
この日常も今日で終わり
そう思っていた
いつも自分語りの君から
「次に会えたらあなたのこと
もっと知りたいわ」
初めての問いかけだった
だから僕は、
「次は僕が
僕のことたくさん教えるよ」
君の初めての問いかけに
初めて答えた
『もっと知りたい』
誰も行かない無限の塔。塔の天辺は雲の上より高く、果てが見えない。誰がいつ何のために建てたのか、それすらわかっていない、そんな塔であった。人は皆その塔を気味悪く思い、滅多なことでは近づかなかった。塔に近づくのは、塔についてそこまで詳しくない輩か、研究者によって結成された調査団くらいであった。調査団に属していない野良の研究者もいるにはいるが、忍び込む前に調査団の警備によって摘発されていた。結果として、あの塔は調査団の関係者以外関わろうともしなくなったのであった。
ここで話が終わっては何ら面白くない。というわけで、俺は今その塔の近くの茂みに隠れている。なぜかというと、言うまでもなく、塔に入ってみたかったからだ。別に俺は塔について知らない輩でもないし、野良の研究者でもない。ただ近くの村に住んでいる、村人Aだ。じゃあなぜそんな俺が塔に入ってみたいか。それは、調査団の動きにある。
調査団は、塔を調べるためにやってきている。というのはただの名目だ。なんたって、調査団の者たちが塔に入っていく姿をここ最近見たことがないからだ。それこそ調査団がやってきた最初の頃は塔に入っていく姿を見たが、今や一切見なくなった。ということは、恐らくだが塔の調査はすでに終了している。というにも関わらず、撤退する様子を見せない。きっと、塔から離れられない理由があるのだ。俺はそれを知りたい。
ということで、一人で塔の近くまでやってきている。塔に入るための準備は既に整っている。調査団の食事にこっそり眠りを誘う薬草を入れたのだ。ちょうど今日は野菜たっぷりな食事だったからうまいこと誤魔化せてよかった。そして、極めつけに今、風上から食事に入れた薬草の香を焚いている。この周辺はいろいろな野草が生えているから、多少違うにおいがあっても問題ないだろう。実際、塔の警備は皆一様に目を擦っている。寝てしまうのも時間の問題だ。俺はそのままここで待っていればいい。言うまでもないが、俺には眠りの類は効きにくいから寝てしまうことはない。これで俺まで眠ってしまっていたらただの笑い種だ。
待機すること数十分、問題なく全員眠った。今のうちだ。抜き足差し足で塔の入り口まで向かう。塔へと入れる扉は、その辺にありそうな、しかし頑丈な鉄製の扉であった。果たしてこの塔は本当に警備がつくくらいには重要なものなのだろうか。幾分か疑問を禁じ得ないが、それもこれも塔に入ってしまえば全て解決するだろう。音をたてないように、静かに扉を開いて、中に入った。
中は、意外と明るかった。周りのどこを見ても蝋燭のような明かりになるようなものはないし、外は暗いから、言うまでもなく外の明かりが入り込んでいるわけでもない。入っていてもせいぜい微かな月明かりくらいだろう。もしかしたら魔法か何かで明るさを保っているのかもしれない。そう思いながら俺は塔を見上げた。
塔の天辺は、言うまでもなく何も見えなかった。底なしの闇だ。逆に言えば闇以外何もなかった。地上はこんなに明るいのに、なぜ上はあんなに暗いんだろう。不思議で仕方がない。塔を上るには壁伝いに作られている螺旋階段を上るしかないようだ。……これは、一夜では絶対に帰ってこれないな。まあいい。俺が塔に入ったとバレても、追いかけてくるのも時間がかかるだろう。今さっさと進むに限る。
俺は、階段を一段一段踏みしめて進む。今一気に進んでもいいけれど、体力が切れてしまっては元も子もない。幸いなことに階段にはカーペットが敷かれており、疲れにくくなっているようだった。少しずつ進むが、一切先が見えない。そうでなくてもこの塔には螺旋階段以外何もないのだ。どれくらい時間がたったかすらわからなくなってきた。入った時にも思ったが、本当にこの塔の何が重要なものなのだろうか。わからなく、なってきた。
今や俺は、「この塔の天辺には何があるのか」ということにとらわれていた。この先には、いったい何が。知りたい。知らずにはいられない。もう何もかもどうでもいい。この塔について知ることができれば、もう俺は満足なのだ。
俺には、もう下は見えなかった。
「これはどうしたことだ」
「申し訳ございません、何者かに睡眠薬を盛られたようです」
「被害を報告しろ」
「いえ、特にはなにもございません。ただ、誰かが塔に入った形跡があります」
「…そうか、わかった。ならいい。今まで通り警備をしろ。今後このようなことがないように」
「はっ」
「…にしても、塔に上ったという者は可哀そうなことだ。塔に上ったものは、一度も帰ってこないというのに」
依頼主の報酬でもらった洋菓子を分けるため青年は少年を探していた。
ふと、目線を路地に移すと黒猫が一匹、目が合う。
探していた少年に似ているなと、思いながら姿勢を低くし背を撫でようと手を伸ばした時、後ろから探していた少年が青年の名を呼びながら背に飛びかかった。
前のめりになって手をつき少年に苦言を言うが少年は全く聞くことなく、視線は青年が持っていた洋菓子に目が行っていた。
青年はいつものことだと切り替え目線を戻すと黒猫はどこかに行ってしまっていた。
背中に張り付く少年を引き連れ公園のベンチに腰掛ける。待ちきれないように少年は、青年の持っている菓子に釘付けだ。
二人して中身を見てみると二つあり、いち早く少年が一つ菓子を手にした。
大きく口を開け頬張るさまは本当に幸せそうで、青年の心は温かくなる。
菓子をほおばりながら少年のおいしい菓子をもっと知りたいという言葉に、そうだなと青年は答えた。
自分を
相手を
生きとし
生けるものを
この世を
「もっと知りたい」
顔も名前も住んでいる場所も知らない人、そんな人とこの時代では簡単にやりとり出来てしまう。
手元のスマホを開けば一瞬で繋がりが出来てしまう。
今はそんな事が当たり前。
学生時代の友人、家族よりも話しやすい人で溢れている……こんな世界が私にとっては居心地の良い場所になっていた。
何でもない事を話して、どうでも良い事を連ねて。
その短い言葉の羅列に誰かしらが反応してくれる。
そんな中ふと目に入ったアイコン、その時初めて自分の中で何かが弾けるような不思議な感覚に陥った。
特別目立つような人では無い、特別何か凄い事をしてる訳でも無い。
だけどすっと心の中に安寧が広がるような感覚を覚えてしまった。
柔らかな物腰で優しい言葉で埋め尽くされた君の文章に私は恋をしてしまったのだと気付いてからはひたすらに君を見ていた。
君と仲良くなりたかった、あわよくばなんて考えもしなかった。
毎日が明るく輝いていた、君を見るのが楽しみになった。
だけど君は煙のように居なくなった。
あぁこんな事ならもっと君に話しかけるべきだった。
君が何故居なくなったのかを私は知らない。
今となってはもうそれも過去の思い出でしかないけれど。
だけど、もしあの頃に戻れるのなら。
私はもっと君を知りかった。
あなたが使っていたペン
あなたが聴いていた音楽
あなたが好きだった香り
もっともっと知りたい 知っていたい
きっと世界中の誰もがあなたという存在を忘れてしまうから
私が唯一愛したあなたを
記憶の箱にしまいたくないわ
#もっと知りたい
もっと知りたい。
何が好きなの?
何が嫌い?
誰が好き?
誰が嫌い?
全部教えて。全部ちょうだい。
「もっと知りたい」
そう思う事が最近あまり無い。特に、人に対して。
だいたいを〝どうでもいい〟と思うようになって、人に対しての興味が減った。もともとあまり無かったのかもしれない。人を好きになった記憶もあまり無いし、同級生が転校しても「仕方ないか」で済ませてきた。知りたい事はだいたい本を読めば済むし、執着が無いのかな、とも思う。
今のところ、それで不都合は無いからいいか。
END
「もっと知りたい」
1+1=2。 赤と青を混ぜたら紫。
蛹が孵れば蝶になって、木から葉が落ちれば雪が来る。 速く走るには腕をたくさん振るんだよ。
物知りでしょう。すごいでしょう。だって君のお兄さんだもの。
君はどんな色が好きかな?赤は僕が好きな色だから、黄色なんてどうかな。
お絵描き好きかな。一緒にたくさん絵を描きたいな。
走るの得意かな。僕より速かったらどうしよう?特訓しとかなくちゃ。
妹かな、弟かな?早く会いたいな。どんなことでも物知りなお兄ちゃんが全部教えてあげる!だから君のこともいっぱい教えてね。
君のこともっと知りたくなったので
教えてくれたLINEを開く
《もっと知りたい》
もっと知る方法
・ルーペを用いる
・メス等で細かく切り分けていく
・難しい公式を用いる
・図表化して分析する
・アンケートを実施する
・徹底的に採集して標本にする
・実際にやってみる
・ためしに食べてみる
・超高速のカメラで撮影した映像をスローモーションで再生してガン見する
・タイムラプスで撮影した映像をパラパラマンガ的に再生してガン見する
・とりあえず図鑑を読む
・ググる
・辞書を1ページずつ食べる
・想像で補う
初めて、貴女様にお会いした時のことは、今でも鮮明に憶えています。
その日は、とても麗らかで、
日陰はまだ肌寒く、日なたはもう暖かい日でした。
そして、貴女様の門出を祝うように、
我が家の庭にある、花蘇芳が見事に咲き誇っていました。
正直、私は不安でありました。
なにせ、私は卑賤の生まれであり、本来の婚約者では無かったからです。
貴女様の兄君の性分を、私自身よく存じて居りましたから、
貴女様の本来の婚約を勝手に破棄し、貴女様の意に添わず、
私と勝手に婚約させたことが、容易に想像できたからです。
当時の婚姻とは家の為にするものでしたから、
こういうことが罷り通る時代でした。
婚姻の儀の後、堅い面持ちの貴女様に、私はお声を掛けました。
「おなごだからと、妻だからと、私に無理に付き従わないで欲しい。
互いに手を取り合い、支え合い、生きて行きたい。」と。
すると、貴女様は涙を流された。
「なにか、貴女様を傷付けることを述べたのなら、申し訳ありません。」
急いで、絹の手ぬぐいを差し出す。
柄にもなく、内心、かなり動揺してしまいました。
貴女様は少し涙ぐみながら、ゆっくりと仰れたのです。
「いいえ、違います。傷付いた訳では、ありません。
兄…いえ、当主からは貴男のことを何も聞かされませんでしたから、
長らく、不安だったのです。
今の貴男の言葉をお聞きして、安心してしまって……。」
「そうだったのですね。それなら、良かった。」
この時から、私は貴女様のことを知りたいと想った。