もっと知りたい』の作文集

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もっと知りたい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

3/12/2024, 1:04:45 PM

隣の席のMは無口だ。
笑いかけても話しかけても、
挨拶しても冗談を言っても遊びに誘っても、
いつも無反応・無表情。

そんなMのことを気味悪がるやつらもいた。
ほんの出来心からそいつらをけしかけて、
ちょっとした悪戯を試してみることにした。

Mの持ち物を隠したり、
わざとぶつかってみたり、
聞こえるように陰口を囁いたり。

けれどもMは気にした素振りも見せずに、
いつも澄ました顔をしていた。

ある日のこと放課後の準備室で
MとN先生が二人きりでいるところを目にした。
仲間のいないMをずっと気にかけていたN先生。

先生といる時のMは今までにないほど
穏やかな顔をしていて自分の中で何かが弾けた。

それから暫くしてN先生は学校に来なくなった。
色々な噂が立ったけど結局のところ、
本当のことは誰もわからずじまいだった。

夕暮れが差し込む準備室。
後ろ手に鍵をかけながらMに話しかけた。

相変わらず無表情なMは、準備室に隠されていた
上履きを持ちながら、こちらをじっと見つめている。

「先生どうなったか知ってる?」

N先生の名前を出した途端、
Mの瞳の奥がわずかに揺れる。

それを見た瞬間、
Mの方へ手を伸ばしていた。

┈┈┈┈┈┈┈
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

あの時見たMの表情が今でも忘れられない。

あんな顔も出来るんだ、
Mのことをもっと知りたい。

知らぬ間に口元が笑みで歪んでいた。

お題「もっと知りたい」

3/12/2024, 1:02:21 PM

その日、僕が休憩室でそれを見つけたのは全くの偶然だった。

僕が学校に行っていた頃に使っていたものと同じメーカーの、文房具コーナーでまとめ売りされているのをしばしば見かけるチープなノート。一目見て分かる程度には使い込まれているそれが、ぽつんと自販機の前、硬いソファの上に放置されていた。

拾い上げた年季の入ったノートはごわごわと膨らんでいた。中に紙でも貼り付けてあるのだろう。
こんなノートを使うのはやはり学生だろうか。見舞いに来た同級生に板書の内容を写させてもらったとか、そんなところかもしれない。生憎と僕にそんな経験はないが、そういうことがあると本で読んだことがある。

脳内で持ち主の当たりをつけながら、名前でもないものかと何の気なしに表を向けた僕はその表紙、さらに言えば、そこに貼り付けられた紙に思わず目を奪われた。

『起きたら必ずこれを読むこと。
私の名前は__。18歳。交通事故にあって15歳からの記憶がない。事故の後遺症で明日になれば今日のことを忘れる。そのため病院の△号室に入院している。』

以下、持ち主らしき人物のプロフィールが鋏で切り取られたのだろうコピー用紙に書き連ねてある。肝心の名前は何故か黒いマジックペンで塗り潰されていた。

……どこかで聞いたような話だ。これが入院患者を対象にした趣味の悪いドッキリでなければ……僕の思考を遮るように、タイミングよく声がかかった。

「それ、私のです。拾ってくれてありがとう」

明朗さと警戒心を器用に滲ませた声に、弾かれたように顔を上げる。
少々強引にノートを取り上げたのは、ピンと張った黒髪と黒目がちな目が印象的な、僕と同世代くらいの女の子だった。

「……じゃあ」

乱暴にノートを奪ったのが気まずいのだろうか、女の子はぎくしゃくと頭を下げて踵を返そうとする。

心臓が不自然なリズムを刻んでいた。ノートの真偽は勿論気になっていたけれど、そんなことを考えるより先に、もっと単純でやや浮ついた気持ちが僕の身体を突き動かす。

「ねえ、君の名前は?」

吟味する暇もなく零れ落ちた疑問に女の子がきょとんという顔をして、性急すぎたかと後悔した。
うわずった気分と息の詰まる緊張感。僕の薄っぺらな人生を丸々塗り替えてしまうような劇的な感情の高まりに、鼓動はさらに速まる。

瞬きの後、頬を緩ませた彼女が瞳を輝かせて口を開くのを、僕は期待と予感に身を震わせて見つめていた。


『もっと知りたい』

3/12/2024, 12:58:56 PM

◆もっと知りたい◆

長い髪をそっと耳にかけ
白い指が頁を捲る

眼鏡に隠された長い睫毛と
綺羅綺羅する瞳が

文字を追う

あの日なんとなく入った喫茶店で見かけた
貴女に牽かれて

通って、通いつめて
そっと見つめている

ああ素敵だな
話しかけたいけど
邪魔したくないから
ただ見ているだけでいいかな

この喫茶店のマスターは
常連と認めてくれると、バニラアイスを出してくれる

甘いバニラアイスにブラックコーヒーを垂らして

わたしがバニラアイスを出してもらえるくらいになったら
そうしたら

貴女に近づけるかもしれない


話しかけてみたい
もっと知りたい

貴女を

オネエサマ

3/12/2024, 12:58:15 PM

「地面からの手紙」
「もっと知りたい。何故だろうか、私は大抵の人の考えていることは全てわかってしまう。
相手の仕草、相手のふとした眉をひそめる顔表情から、全てを分析し、ふと相手の思っていることはわかってしまうのだ。 なぜなら、常に相手の顔色を伺ってきた人生だからだ。
しかし、私はあなたに出会えて強くなれた。
ありがとう。
ただ、あなたのことだけが分からない。不思議だ。あなたが何を考えて、どんなことで楽しみ、どんなことで苦しむのか。知りたかった。もっと、もっと知りたかった。あなたの人生を花咲かせるような、、そんな自分でありたかった。すまない。それと、ありがとう。」
私は泣き崩れてしまった。これを書いたあなたはこの世界にはいない。
私はあなたと共に生きることを許されていないの。なぜって?私は最初から知っていたのよ。見えていたの。あなたが、私に大きな嘘をついているって。でも、私は優しいから。受け入れたの。この運命を。まさか、あなたが私のことをこんな風に思っていたなんて。でもね、あなたは大きな罪を犯したのでしょう?止められなかったのでしょう?自分の欲求を。だから、ずっーと、人の顔色を伺ってきた。私はもう、縛られないわ。たとえ、同じ運命になったとしても。だから、もう。
これ以上私のようになる人がいませんように。さぁ、早く私のところにおいでなさい。思う存分可愛がってあげるわ。
とは言っても、あなたはわたしとおなじ世界には来れないでしょうね。だって、あなたは、苦しまなければいけないもの。
その苦しみを乗り越えた先に私が待っているわ。それにしても、面白いわね、あなたは全く変わってない。どれだけ、私のことが好きだったの?笑えちゃうわ。だからと言っても、酷すぎないかしら?いくら私を愛しているからって、私を殺して、棺の中で保管しておくなんて。今頃あなたは泣きながら、苦しみと喜びの連鎖があなたを襲っているのでしょう?あなたは変わらない。前世のままね。もう、飽き飽きしてるの。あなたは、まだこの世界には来れないけれど。私は待っているわ。何百年、何千年、何億年でもね。私も、もっとあなたのことが、、、もっと知りたいわ。そして、話しましょう。私のことが嫌いになるくらいに。
今度こそ来世では、さようならよ。

3/12/2024, 12:56:41 PM

こわれていません/もっと知りたい


私が鋏を握っているのは、
あなたが何で出来ているのか知りたいからで。

私が何も言わないのは、
あなたの声を知りたいからで。

私があなたをここに閉じ込めているのは、
あなたの心臓の動きを知りたいからで。


そんなに怯えないで、ええと、

私あなたのことが、好きなだけで。
なので、その。

大丈夫です。問題ありません。

こわれていません、よ。

3/12/2024, 12:55:23 PM

興味あることや好きなことに対して「もっと知りたい」って探究心が生まれてくる
そして調べていくうちにとても楽しくなっていくし知識も深まっていく
とても素晴らしいことだ

この探究心が仕事とか勉強でも働いてくれたらな…

3/12/2024, 12:52:07 PM

「先輩、これあげます」
 そう言って後輩がころんと置いたのは、人気キャラクターの…キーホルダー?フィギュア?だった。公言したことはないが俺も勿論知っている。何で急に?と首をかしげていると後輩は得意気にふふんと笑った。
「友達とお寿司食べに行ったら当たったので!先輩漫画読んでるみたいですし、このキャラクター特に好きなのかなと思っ…」
「もしかして俺のSNS見てる?」
 しかも俺のいいね欄覗いてるだろ、なあ、おい。


"もっと知りたい"

3/12/2024, 12:49:13 PM

地球儀くるくる 海はこんな色だっけ
ハワイと僕の住む国は少しずつ近づいているらしい
わずか5,000万年後にくっついてしまう


プラネタリウムぼんやり ガラスを拭かなくちゃ
窓を開ければそこに ほんとうの光はあるんだけどね
カセットを変えれば そこは別世界の夜空

人工衛星のパーツはゴミとなって
いずれ落ちてくるかもしれない
未来人のもつ隕石は 人工物ばかりだとさ
(日本産は高価です、なんてね)

生まれるまえと死んだあと
そこには誰かの生活がある 
ぼくとは関係のないこと

地球儀くるくる もっと知りたかったと後悔する前に
靴紐を締めて
人工知能も教えてくれない 
とっておきを探しに行こう

3/12/2024, 12:49:12 PM

もっと知りたい(未完成)
試しに7分で書いてみましたが結末まで持って行けませんでした


「あなたのこともっと教えて」

終わったと思った。人を殺して処分してるところを小学生くらいの女の子に見られてしまった。
普通の中学生はその場で通報するなり逃げて親に言ってそっから通報するなりすると思ったから。
捕まえて殺すにしても私は体力がなく運動神経悪いため逃げる標的を殺す自信はないし追いかけたとしても処分中の死体をその場に放置するのはリスクが大きすぎた。


「おい、お前これなんだかわかって言ってるのか」

「うん、死体でしょ。あなたがやったんでしょう?」

「見りゃわかるでしょ。私が怖くないの?人殺してんだよ」

「別に」


私には分からないが一般の価値観で測ると人殺しは最大の禁忌らしい。
死ぬところを見て子供は泣き叫ぶし大人は諭そうとする人もいるし命乞いしたり怒ったりとマイナスの感情になる。
誰一人として人殺しを許していないのだ。

だがこのガキは他人事かのように(実際他人事ではあるけれども)答え、子の行為を否定しなかった。


私のようにこいつは感性がずれてるのかもしれない


そう思い私はただの気まぐれでこいつに処分の手伝いをさせることにした。

3/12/2024, 12:48:52 PM

“もっと教えて”

約1年前のこと。そう、君と初めて出会った日。
ふと君と目が合って、言葉にできないけれど、すごくドキッとした。そんな感じがした。

それから、もう随分、月日がたったけれど、未だに君に声をかけられない。
私は、もっともっと君のことを知って、もっと君との関係を深めたいのに……
あぁ、君と話してみたい。いつそんなことばかりを考えて、君を目で追いかけるだけ、

でも、明日、勇気をだして声をかけてみようと思う。

「ねぇ、○○さん」

君のこと教えて?だって、君のことをもっと知りたいから、

3/12/2024, 12:46:50 PM

――魂の重さは3/4オンス。

二十世紀にダンカンが発表したこれは、言葉だけが独り歩きしている。まあ研究方法が杜撰すぎるから独り歩きしている方がダンカンとしては幸せなのかもしれないが。
とはいえ、ダンカンが目をつけたテーマ自体は非常に面白い。魂の重さ、というとロマンチックに聞こえるが、要は人間が何を持って思考しているかということだろう。尤も、これは僕の持論であってダンカンが、または世間が考える魂とは異なるのかもしれない。

人間の脳はブラックボックスだ。脳のどの部位が何を司るかは解明できても、ニューロンがどのような作用をして僕らに"意識"を生み出しているのか、僕らはさっぱりわからない。もしその不明瞭な物を魂とするのならば、これの質量を調べるというのはとてもいいアプローチだと思う。

「それで、君は何をいいたいんだい? それと先輩には敬語を使い給えよ」

いやだね。授業をサボり校則を破って制服を着崩し法律を破り高校生ながら肺にヤニを溜めるセンパイのどこに敬う要素があるというんだ。僕は敬語の価値を下げたくない。だからセンパイに敬語を使うことはない。

「はぁ……こんなに美人な先輩の頼みなのになんだその言様は。まあ今に始まったことじゃないし、別にいいけどさ。さ、話を続けて。出来ればアタシがわかるように」

……僕たちが、何を持って思考をしているのか。魂とはなにか。魂の在り処はどこか。それを解き明かしたい。

「ふぅん? それはあの子の為かい? それとも別な理由?」

……別な理由だ。僕が人体に、脳科学に興味があり、脳のことをもっと知りたいと思っているから。ただ、それだけの理由だ。



「嘘つき」


センパイのその一言は、背を向けた僕の背に突き刺さった。

3/12/2024, 12:45:55 PM

もっと知りたい。
そう何かを探しながら私はある情報を避けて通り、ある情報を積極的に集めていた。
自覚はある。
間違っている自覚が。
安心したい、それも自分の都合のいい情報でという欲求に抗えないのだ。

3/12/2024, 12:44:19 PM

優しい顔で笑う貴方

私にはとても眩しく見えた

こんなに優しい笑顔を見せる人

初めて見た

もっと知りたい

あなたの事を

3/12/2024, 12:43:18 PM

人を知ることは、その人の愛し方を知るということ。
その人の心を、ほんの少しだけ、自分の心と重ねてみること。
人を知りたいと思うことは、とても素敵なこと。
だから、私は、あなたをもっと知りたいと思うのです。

3/12/2024, 12:42:17 PM

私の初恋の人。
それは――絶対に叶わない恋だった。


「ミカ、おはようー!」
「んーおはよ」
少し眠い中挨拶を返す。
「今日って授業何だったっけ」
「確か1時間目理科だった気がする」

「えーさいあく」と言いながら心の中ではガッツポーズをする。
そう、私の好きな人は先生だ。

しかも親子というぐらい歳の離れた先生。
自分でも何故好きになったのか分からない。
気がついたら先生のことばかり考えてしまうようになったのだ。

まあ、それが恋というものだろう。
初恋ならば尚更だ。

授業中もずっと先生を眺めていた。
それでテストの点がいいのが不思議だ。それが恋の力というものなのだろうか。

ある日、いつも通り先生にちょっかいを出しているとほかの先生から、
「ほんとにミカは先生がすきね」と言われた。
図星だった。
何を答えたらいいか分からなかった。

すると先生が
「そんな訳ないやろ笑お前も何黙ってんねん!笑」
と言った。

その時、
ああ、あの人にはなんとも思われてなかったんだ と
わたしの気持ちに気づいてくれないんだ と

そんな気持ちが溢れてきた。


私はそれまで、自分の中で意外と先生の特別な存在になれていると思っていた。
毎朝、毎時間、先生に会いに行って。話して。笑って。

先生の知らない部分を知る度、先生のことを好きになっていった。


何度願っただろう。

先生と同じ時代に生まれていたら、と。

だってスタートラインが先生と生徒なんて無理ゲーじゃないか。
ずっと願っていたって叶わない。

だから私はこの恋を隠し通した。

好きな人に大嫌いと言って。
もっと知りたい気持ちを噛み殺して。

3/12/2024, 12:39:05 PM

Day.9
もっとしりたいあの事どう思ってるの。
この事どう思ってるの。私の事どう思ってるの、
知れば知るほど怖いけど最後まで知りたい。
全部知りたい。全部教えて。

端から端まで。

始から恥まで。

3/12/2024, 12:38:41 PM

イケメン猫は世界をもっと知りたいと思って原っぱを歩く。
ある日地面をトントン踏むとぽっかりとした穴が開いた。

穴の先には透明な湖が広がっている。
湖上には迷子の人工生命ホムンクルスが光りながら浮いていた。
そしてそこにいた錬金術師ファウストがホムンクルスをAIへ進化させているのを見た。

イケメン猫は原っぱと世界の秘密のひとつを知った。

題「もっと知りたい」

3/12/2024, 12:37:03 PM

【228,お題:もっと知りたい】

知りたいことがたくさんある

覚えておきたいことがたくさんある

でも砂を掴んだみたいに、指の間からさらさらとこぼれ落ちる

ここのとこずっと記憶が曖昧なんだ
夢の中にいる気がして、現実だか夢だかどっちでもないのか

もっと知りたいのに、忘れてしまうのが怖い

どうしようもなく

3/12/2024, 12:36:32 PM

あれは、高一の夏の話。
夜の学校に忍び込んだ俺は、担任に見つかって何故か彼の家に呼ばれた。

一人暮らしなんだ、適当にしてて。パチリと部屋の電気を点けながら、担任は荷物をその辺に投げる。ソファーとテーブル、テレビだけの簡素な部屋。女の気配など一切ない。
「どうした?」
ボーッと突っ立っていた俺に気付いたのか、担任が顔を覗き込んでくる。人との距離感ってのを知らないらしい。鼻がくっつきそうだった。思わず離れて、聞こえなかったフリをしてソファーに座る。
担任は、俺が無視したことなど気にしていないのか、「ちょっと待ってろー」とキッチンへ行った。カタコト、何かを出したりしまったりする音が響く。いい匂いもしてきた。
「お待たせ」
「……なにそれ」
「コンソメスープ」
ベーコンとキャベツ、人参、じゃがいもがごろっと入ったコンソメスープ。いい匂いの正体はこれだったようだ。きゅう。腹が鳴る。
「腹減ってるだろ。あの時間に学校いたってことは、親は夜の仕事?」
「……昼も夜もいない」
「そっか。んじゃ、とりあえず怒られはしないな」
それ、担任の言うセリフか?
変な奴という認識と、腹減ったという生理現象が重なって、首を傾げた後コンソメスープをかきこむ。担任なんて、どうせ面倒な家庭には関わってこないと思っていたのに。
「食べ終わったら風呂入れよ。あと、明日の朝は家帰ること。学校には多少遅れてもいいから」
「……先生は」
「ん?」
「先生は、なんか他の先生と違う」
「ははっ、まあ、担任だから」
理由になってない。でも、可哀想だから、とか言われなくて良かった。ホッとしている自分がいることに気付き、どこか恥ずかしくなる。

変な担任。だけど俺はこの日から、先生の一番になりたいなんて思うようになったんだ。

3/12/2024, 12:36:22 PM

もっと知りたい

そう思った時

君の夢は動き出す

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