『もっと知りたい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
私の事、知って欲しくありません。
あなたの事、知りたくもないです。
勉強になりました。
さらなる飛躍に活用させていただきます。
だけど、ありがとうは言いません。
もう、二度と会いたくないです。
私の前に現れないでください。
近寄らないでくださいね。
遠くからみるのもやめてください。
何卒よろしくお願いいたします。
あなたは蠢く澱み
形をかえても本質は微塵も隠せていない
泥濁は持ち合わせておりますが、清々しいのです。
臭でもない、色でもない
強いて言うなら、血が拒否する
だから、どこかに行ってください。
見えなくても存在自体、忌み嫌うのです。
記憶から消し去る方法は無きものと
されば、時を待つしかないと
出会いに感謝?
はぁ?あなたのせいで、最大の不幸です。
時間の無駄を初めて感じました。
【切望】
シティ・ライツ・エンディング
毎日みすぼらしい服で。
どこか思い詰めたような顔で。
ふらふらと出かけては街の灯りに嫌気が差し。
暗い住みかへと戻る。
満足に食事もせず。
誰にも愛されず。
自分の存在に疑問を感じ。
どこかに居場所を探し。
無意味で空虚な一日を繰り返し、繰り返し、繰り返し、繰り返し、繰り返し……。
そのうち心が苦しくなって。
薬は必然的に増えていって。
もはや人間の尊厳すら見失い。
周りの人間を恨み、人生を呪い。
そんな自分自身を誰よりも嫌悪し。
そして今、人生のエンディングを準備し始める。
テレビの画面の向こう側で。
「街の灯」のチャップリンが悲しそうに笑った。
僕は今、この映画のチャップリンと同じ顔をしているのだろうか。
僕に向けてチャップリンは笑っているのだろうか。
彼は何を思って笑ったのだろう。
白黒の世界で。
笑いの世界で。
泣きたいような、笑いたいようなそんな顔だ。
そして。映画はエンディングに入る。
僕は泣いていた。
街の灯りが、涙で滲んでいた。
僕のエンディングが、始まる。
「……テイちゃん…いねぇ」
「…だから言ったじゃん…テイちゃん、
婆ちゃん達と京都観光に行ったんだって」
朝起きて、弟(兄)がいない!と騒ぎ、オレの背中に乗っかり、村中を探し歩かせ、やっぱりいないことを理解した姉が、うなだれている。
「……ババァ」
「コラコラ…はい、家着いたから、降りて」
「ちぃっ…テイちゃんなら、じゅっと
おぶてくれるでにっ…」
…でしょうね、テイちゃんは姉さんを一日中
抱えている時もある。嫌な顔一つせず、むしろ
笑顔で、時折姉さんと目を合わせ、楽しげに。
「前の…テイちゃんともそんな感じだったの?」
前の、とはテイちゃんが姉さんの弟になる前、
姉さんの恋人だった頃を指す…が、この話は、
まずかったかな…?言ってから焦る。…が。
「ふ~ふふっ変わらぬぃ~びょ♪︎」
意外と大丈夫なんだ…。
「ぜも、カマレはオラだけに優すがったんょ、
ほがのぬんげんとば、口もきかんがっだんょ、
…ぁ~ババァババァテイちゃん返せぃ…!」
カマレはテイちゃんの前の名前だ。
人当たりの良い、今のテイちゃんとは、
真逆の感じだなぁ。生まれ変わる時に、今度は
こうなろうって決めたんだ、テイちゃんのこと
だから、姉さんを、あらゆる面から守る為に。
…あれ?姉さんどこ行った??
「テイちゃぁぁん♡オラを置いでったなぁ♡
おすおき♡すでやっかんなぁぁぁ~♡♡」
…さて、テイちゃんは、オレが守る…!!!
もっと知りたい
あなたが誰と居るのか
あなたは誰が好きなのか
あなたはどんな顔で泣くのか
あなたはどんな顔で笑うのか
あなたは私をどんな風に思っているのか、
あなたのことをもっともっと
他の人が知らないことも
私は知ってるってなりたい。
もっと知りたいは
罪なこと。
もっと知りたいは
危険な距離。
その一線を越えてしまえば
私はもう戻れない
もっと知りたい
知りたい
知りたくない
知らない
知らないのも嫌
知りたい気持ちは
なんとも都合がいい
知りたいことを
自ら選んでいる
知りたくないこと
そのままにして
知りたいことだけ
知っていくなんて
全てを受け入れる
気持ちなんて
最初からないから
そんなことが言える
聞き方によっては
なんて残酷な一言
そんなあなたに
私は何も教えない
同じであるために
私からも何も聞かない
知りたい気持ち1つで
全てが終わりへ向かう
なんでそんなことになるか
もっと知りたくない?
美しい立方体形の箱に籠もり
座して活字の列を追う
ページを捲って人知れず
私の世界で君を追う
君と付き合うアイツらは
多分、表紙で君を知る
私は君の足跡で
書かれた文字で君を知る
捲る捲る
巡る巡る
私の頭で文字が踊る
私が君を踊らせる
あれ、なんだか怪しい雲行き
此処から先は第二章
君だけが知る君の秘密
私だけが暴く君の秘密
BAD ENDはすぐそこに
私はそれでも君を知る
「−もっと知りたい−」
もっと知りたい
色々話をしているともっと君を知りたくなる
ほんとに変わってる君
でも私に新しい風をいっぱいくれる
これからも色々話してね
もっと君を知るために
お風呂上がりで濡れた君の髪を乾かすのは俺の役目になっている。
「お願い」と椅子に座った君からリネンを受け取る。髪を傷付けないように吸水性の良いリネンに水分を移し、ある程度水気が抜けたところで温風を吹き付けて、櫛ですく。
髪が乾く頃、シャンプーが香る指通りの良い髪に顔をうずめてみたい衝動に駆られたり、うっかり白いうなじに口付けてしまいそうになったりする俺と違って君の目はとろりとしている。
「眠そうな顔だね」
「乾かしてもらうの、心地がよくて…」
うつらうつらとする君を起こそうと、うっかり、うなじに吸い付いた。
「う、わっ」
大げさなくらいに驚いて堪らず、2回、3回と。シャンプーの香りも楽しめて一石二鳥だと気付く。
「シャンプー変えたんだ」
「そう、なんだけど…」
びくびくと肩を震わせる可愛らしい反応に、どこまでイタズラをしたら白旗を上げるのか知りたくなって、うなじから肩のほそい線を唇で撫でる。小さな息づかいが漏れたが「止めて」と声は上がらない。
調子に乗って『もっと知りたい』と噛み付いた。恨めしげな君と涼しげな俺。くっきりと残った歯形は独占欲と優越感の現れだった。
あなたのスーツの内ポケットには
惑星のチャームが輝いている
ミルクティーを飲みながら
あなたのことをもっと知りたいと思ったけれど
知ったらとても遠くに感じそうで
やめた
私は石ころを蹴るように
こころのなかの星を蹴った
#もっと知りたい
/もっと知りたい
苦手なことがたくさんある
いやな人じゃないと知ってても
苦手な人がたくさんいる
ずうっとずうっと避けてきて
知らないからだ、と気がつく
知らないのはこわい
こわいから、見ないようにして
がんばって目をそらして
知らないままにして
少し知った
少しこわくなくなる
頭の中の地図がまっくろだと
どこにも行けない
好きにならなければ、じゃなくて
どこかに行きたいから
私は目をひらいて「知らない」を知る
〈もっと知りたい〉
ぽつりと野に放たれた赤子
分からぬ分からぬと大声で泣く
ぽつりと野に放たれた赤子
襲いかかる強大さに静かに怯む
ぽつりと野に放たれた赤子
勇敢にも立ち上がる
ぽつりと野に放たれた赤子
覚束なき足取りで、前進
見たり聞いたり
受け手になれば
引き出せるのだろうか
それだけじゃいけないなら
接するしかない
僕にはその距離感が難しい
波長を合わせる努力なんて
馬鹿らしい時もあるけれど
やってみるしかない
もっと知りたい
「君のこともっと知りたい」
この言葉は,友達や先輩,
過去の恋人に言われた言葉だった。
私は極力自分の話をしたくなかった。
本当の自分なんて真っ黒で
みんなに嫌われてしまうから。
それが怖くて,今のこの関係を壊したくなくて
こんな自分誰も好きでいてくれないから。
嫌われないように私は無意識に自分の話を避けた
知ろうとしてくれるのはとっても嬉しいのに。
ごめんね言えなくて。
私が本当の自分をみせても君は私から離れない?
離れないで
私だって君のこともっと知りたい
1つずつ自分のこと教えあって
お互いのこと知っていきたいな
─────『もっと知りたい』
世の中の事
何でも知りたい
活字中毒は
ハテナが浮かぶと
本屋に走る
いつも不思議と
そこに答えがあったから
もっと知りたい
同じ気持ちで
色んな話したね
たった数ヶ月で
話題が尽きそうなくらい
もっと
知りたかった
でも
もう今は
知る術は無い
きっと
何を読んでも
分からない
あの日
回れ右した
君の事
「もっと知りたい」
もっと知りたいこと。
それは、自分のこと。
どれだけ一緒にいようとも、自分と自分を取り巻く物事の間には、複雑さが多い。
特に、性別やジェンダーのことについて、それは社会を揺るがす大きな課題となっている。
自分はLGBTQの当事者だが、それ故にこの問題の大きさを知らなければならない。
元々、LGBTQという言葉が生まれる前から、このような問題は―記録に残っているだけでも古代から―人々の間でストレスとなっていたと思う。自分は異常ではないかという個人のストレス。家族は、または隣人は異常ではないかという人へのストレス。
しかし現在、LGBTQを「異常」とみなすのは、一部のクリスチャンを始めとした宗教家か、政治的な意見を持つ普通の人々かに限定されるように見える。
確かに、自分でも自分のことを「異常ではないか」と思い悩んでいる、またそのような過去を持つ人にとって、「異常である」と断定されることは、受け入れがたいことだ。
しかし逆に、「何でもいいよ、許されるよ」という意見や風潮も、当事者に特定のコミュニティ、特定の人、特定の言葉への依存を引き起こし、必ずしも賢明ではない。
それに、LGBTQ独特の文化や雰囲気に目を留めてみると、伝統的なイメージを踏襲しない生き方やあり方をしている当事者を「差別」し「排斥」してきたことは否定できない。その反動として、「多様性」という言葉を旗印と掲げ、あまねくセクシャリティを包括しようと躍起なのも確かだ。
当事者間のそのような動きに対して、社会は「当事者をありのままに受け入れなければ差別だ」という重圧を背負わされている。
もちろん、当事者たちは、社会によって傷んできた。しかし社会の方も、当事者たちを受け入れようと傷んできたのではないか。その善良な、あるいは不可避の痛みを無視して、まだまだ足りない、もっともっと受け入れてほしいと、重圧を押し付けることは果たして是であろうか。
自分はLGBTQ当事者だ。
しかし同時にクリスチャンでもあり、日本という社会に生き、世界の一部を構成する砂粒だ。
その神を信ずる砂粒が、どのような神の意図によってLGBTQという言葉を背負う者として生まれたのか、それは分からない。
ただ一つ言えることは、LGBTQ当事者は社会に対して不誠実であったということを、LGBTQの渦の中から眺めていたということだ。
そのことが、これからどのような人生へ、また人間関係へと発展していくかは分からない。
しかし、LGBTQが隣人の痛みに関心を払ってこなかったことを知る者として、もっと自分のこと、さらには自分の周りのことを知らなければならないと思う。
もっと知りたいこと。
それは、自分のこと。
どんな些細なことでもいいよ
知れることがただ嬉しいんだ
たとえ傲慢だっていいさ
知ればきっと、この空白も埋まるんだ
そして全てを忘れさせて欲しい
そうすればまた、沢山の幸せを知れるから
ーもっと知りたいー
小さい頃から読書は好きだった
知らない世界を見ているような感じがして
少し大人になった今でも
知りたいことが沢山あって
知識を求めて本の世界にのめり込む
#もっと知りたい
もっと知りたい。
私しか知らないこと増やしたい。
誰よりも私が1番でありたい。
貴方のこと、誰よりも1番。世界で1番愛してる。
手甲越しでもぬくもりが伝わってくる。
冷たくて近寄りがたい雰囲気とは裏腹に、彼は思いやりのある優しい人だ。
「貴女さえ良ければ、手を繋いで行きましょうか」
「お願いします……」
改めて彼の顔を見ると、新聞やニュースで見た騎士に近いものを感じる。
ボリュームのあるふわりとした尻尾、朝日を思わせる金色の瞳と艶のある髪。
端正な顔立ち、落ち着き払った声色。
違うところを挙げるのなら、目もとや雰囲気、言葉の重みだろう。
経験を積んだ、大人の男性だということを感じさせられる。
「おじさまは、剣を扱うのですか?」
「えぇ。ずっとこの剣を扱ってきましたからね」
派手な装飾こそないが、傷は少ない。
彼のことだ、きっと手入れを怠らずに大切に扱ってきたのだろう。
私も道具を扱う以上、彼を見習わなければ。
それにしても、メジャー期間中のカジミエーシュは目にも耳にも優しくない。
赤と青のネオンが輝き、試合結果もあちこちで放送されている。夜の静寂と暗闇を壊し尽くす光景に、私も顔をしかめた。
「……くだらない、こんな茶番劇なんて」
忌々しげに吐き出された彼の言葉は歓声の中に消えていく。少しだけ、握る手に力が込められた。
彼は口数が少なく寡黙な人だ。会話こそ続かないが、この沈黙は不思議と心地良い。
例えるならば山々の澄み切った空気と表せる。
この時間が永遠に続いてくれると嬉しいけど、もうすぐで事務所が見えてくる。
別れる前に、お礼の一つでもしなけばいけないが……受け取ってくれるのだろうか。
「何か飲みますか?」
事務所の近くにはベンチと自販機があったはずだ。お金は持ってるし、コーヒーの一杯くらいは受け取ってくれるはずだ。
「コーヒーを」
「わかりました」
手の中で熱を持て余しそうになるが、彼はいつの間にか私の背後に詰めていた。左手にあったブラックは小銭に変わっていた。
「あ、あれ……」
「お気になさらず。私は自分のするべきことをしたまで」
強い風が吹いた。前髪が目に刺さりそうになって、思わず目を閉じてしまった。
目を開けると、先程のように、彼は距離を詰めて私の目の前に立っていた。
「一つだけ忠告を」
余計なことかもしれないが、と彼は付け加える。
「夜のカジミエーシュへ一人で出歩く真似は止めた方がいい。貴女のような人は、特に」
私のような人間、それはどういうことなのかを考えてみる。フェリーンという種族、それともトランスポーターという職業。もしくは、抑えきれない好奇心を短時間で見抜かれていたのか。
「ありがとうございます。それと、最後にもう一つだけ」
凪いだ目が真っ直ぐに私を捉えている。
彼が敵でなくて良かったし、これからもそうならないことを願おう。
「貴方のお名前を、教えてくれませんか」
きっとまた、彼とは何かしらで関わるはずだ。いつか訪れるその日のために、情報と人脈は多いほうが良い。
『Młynar Nearl』
「よろしいですか」
「はい……お忙しいところ、引き止めてしまって申し訳ないです」
「いえ。私はこれで失礼します。お気をつけて」
彼の姿は闇に溶けて見えなくなってしまった。だけど、握っていた手の感覚から道中の空気感まで、全て鮮明に思い出し感じることができる。
手を繋いでいた。名前すら知らないうちに、自然と。
空いていた心の隙間が少し埋まって、胸が熱くなる。思い出すほどに彼を追いかけたい気持ちが高まって、指先まで血が滾る。
「わかんないよ、くるしい……」
何も考えられなくなる。
誰かを好きになるというのは苦しい。
曖昧で報われるかどうか、そもそもこの気持ちを伝えるにはまだ遠すぎる。
「……明日の準備して、迎えを呼ぼう」
全てはまだ始まったばかりなのだから。
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『夜明けと雪解け』
お題
「もっと知りたい」