『もう一つの物語』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
灰色の空からは今にも雨が降りそうだ。
傘は持っていない。
頬の上に滴が流れる。
橋の上には雨宿り出来るところはない。
伸び切った袖で顔を拭うが、
灰色のコンクリートにひとつふたつ黒いシミが
出来たかと思うと全て染まるのは早い。
溝の様だ。
叩く様に強い雨と水を含んだ前髪で
あまり前は見えない。
丁度いい。
この後、ご飯の約束があるのだ。
早く済ませて行こう。
袋から長ネギをひとつ川に投げる。
ポチャン
次は大根かな。
ポチャン
次は…
ポチャンポチャン
ポチャンポチャン
袋が軽くなっていく
ポチャンポチャンポチャンポチャンポチャン
リズム良く投げるのがコツ。
あ、最後だ。
袋の中からボールを取り出した。
ぬるっとした感触が気持ち悪い。
暖かった時は良かったのに。
ボチャン
早く帰らなくては遅刻してしまう。
#もう一つの物語
もう一つの物語。
あの人の好みが変わったので私は髪を切った。
あの人を助けたくて、頼まれてもいないのに沢山自分を削った。
あの人のそばにいたくて、沢山自分を偽った。
そんな私の過去の記憶が、戻った。
記憶喪失になる前の私の人生は、面白いことに私のものではなかったのだ。
記憶まで無くさなければ気づかなかった。
この体は私。
この世界を語るは私。
あの人が居なくても、こんなに広い。
私のために、これからどうしようか。
もう一つの物語を知れた私の、これからの往く道へ。
人は誰もが経験したことがあるだろう
あの時もうひとつの選択をしていたら
というような振り返り
あの時のもうひとつの選択を選んだ未来
想像してはどんどん進み
いつの間にか時間は経過し
現実で選択した道を疑い始めたりもする
人間は欲が深い生き物
もし現実で、もうひとつの未来を選択したとしても
人間は選択しなかった未来を想像し
同じように選択した現実を疑うことになるだろう
どちらの選択をしても取る行動は同じ
それならば
選んだ道は間違ってはいない
正しいと思って選択した道も
いつかは疑う時が来る
それならばいっそのこと
いつかは疑うという事実を受け止め
自分の選んだ道に胸を張ればいい
どんな選択をしたって
あの時の選択を疑うのだから
どちらも同じこと
自分の心に従って進んだ道には
眩い光がいくつも待っている
もう一つの物語
お互い、もうひとつの物語を背負いながら
2人だけのもうひとつの物語を作って行こうと
している
それはそれは幸せな物語を
永遠に続く物語を
誰にも壊されたくない秘密の物語を
「もう一つの物語」
あいつはみんなのヒーローで
私は悪役
ヒーローは、悪を倒す
悪が仲間を守っても
それが悪に見えるなら
偽善者ばかりの世界なら
私は、悪役のままでいいと思った
私はすきなひとができた
それは、自分が好きでいつか付き合いたいと思っていたEXILE TAKAHIROだった
私は、いつもと違う美容室を、予約した
ホットペッパーで、検索出てきて、まさか!?
TAKAHIROってあのTAKAHIRO?って思って
予約をして行ったら笑顔でいらっしゃいませ!
と、言われたとき私は惚れた
そしてそこから毎回指名してその美容室に行った
そしてついにラインまで交換するようになって、
頻繁に連絡もするようになった
何回かして、向こうからパフェ食べに行かない?と、誘いが来て私は、ぜひ!って言うと
分かったまた、連絡すると行ってきた
12月8日にパフェに行った
その時は、むちゃくちゃ寒くて凍えそうだった
手をつなごうって言ってきて繫いだら、向こうのポケットに、手を入れてくれた
そんな事初めてされたから、びっくりした
そしてパフェについて色々お話をした
来年に美容室を辞めると聞いた
え?なんでやめてしまうんですか?って聞くと
EXILEになる!と言ってきた
それから連絡もやめて何もかもが無くなった
私はこんなに楽しい毎日から急にどん底に落ちてしまった
TAKAHIROの、オーディションは、TVで、取り上げられていた
それを毎週見ていた
そしてついにTAKAHIROは、
EXILETAKAHIROになり、私から遠い存在になってしまった
今ではドームツアーも、やり遂げる姿を見てあ、スターだなと思っていたら
TAKAHIROの結婚報道が出たときは、ショックでたまらなかった
でも今では応援しているし、これからも応援していくつもり
※嫉妬してしまった人がいればごめんなさい🙏
これは私が考えた、一つの物語です!
もう一つだけ もう一つだけ
貴方と物語作れたら
私は幸せだな
もっと触れてきて 触れてきて
私の心に触れてきて
涙が出るくらいに
幸せだと感じた時
私から生まれる
温かい詩は
いつか物語になる
小さくてもいいから
物語になる
小さくてもいいから
物語にする
貴方と必ず
物語にする
貴方を愛している
証を残すの
生きる
とは
出会いとは
幸せとは
苦しみとは
全部みんなわかってる
思い通りなるとかならないとか
苦しみがあるとか
ここはまだ天国のように幸せな世界にはならない?
せっかく生きているのに
死んだら
次の世界があるの?
なんでそんなことがわからないんだろう。
とても大事なことなのに。
真実は誰が知っているんだろう。
人は何度傷ついたら
幸せに傷つかずに生きていける?
愛する人に愛されて
一生裏切らずに
裏切られずに
真実の愛で
みんなが、人を不幸にしないで、幸せになれるよう
自分と人が同時に何も不満なく幸せになれる?
片方が耐える
とかじゃなくて
自然に両方が満たされる
辛いのはもうたくさん
生きるのはとても悲しい。
もう責めないで。
出来なかった事がある
後悔がある
どうしたら
円満に
いきていけたんだろう
逃げ道はなかったのかな
それとも逃げている最中だったのかな
通ってきた道は、
悲しみでいっぱいだった
でも
それを越える喜びもあった
自分を守るのに
精一杯だった
愛はとても難しい
わたしは、愛を
回りに与えて
生きて生きて生き抜いて
幸せにする
一人も残らず
幸せに
愛という種をまいていく
そんな人になる
そのために
力をください
苦しみが喜びに変わるときが来ますように
星が遥か上空に見える。横幅一メートルもない路地裏を進んでいくと、二つ並んだ室外機のせいで更に狭まった道の奥に、大人一人がぎりぎり蹲まれる程の隙間がある。小学生位の子供だったら横たわることもできるが、それでも狭いものは狭い。
四方を外壁に囲まれ、外に出れるのは通ってきたこの道一本のみ。長くいると世界から完全に断絶されているように錯覚し始めるこの空間は、幼い頃の俺が歩き回ってやっと見つけた隠れ家だった。
諸々の事情で家にも学校にも居場所がなかった俺にとっては、ある意味この場所こそが唯一安らげる自宅であったのだ。
ここなら、誰も来ない。ここなら、静かに本を読める。尻や背中がじんわりと湿っていくけれど、慣れてしまった俺は特に気にすることもなくここにいた。
……今考えると、誘拐なり、暴力なり、病気なりと常に隣り合わせで、かなり危なかったのだな。あの日々は。
そう、もしも俺が、ここにいることによって、何かの事件に巻き込まれていたら。
あの頃に、俺の生が終わっていたら。
……それはそれで、悲しくも何かを教えてくれる素晴らしい物語として、世に知れ渡っていたかも知れないな。
いや、しかし、こうして生きていたからこそ、こんなにも沢山の物語を書き続けてこれたのだ。
俺の運命が、そちらの物語に続いていなくて良かったと、今、はっきりと言える。
もう一つの物語
そして、みんな幸せに暮らしました。
そのみんなの中に、入れなかった人が一人いました。
悪いことをした男の弟です。
街を歩いても、学校へ働きに行っても、
悪いことをした男の弟、という目で見られ、陰口を言われたり、物を投げられたりしました。
暮らす家には、洗剤ではとれにくい塗料で、落書きをされたり、無言の電話が延々と続いたり、彼の生活は、幸せととてもかけはなれていました。
自分が、何をしたというのか。
兄への怒り、憎しみを、どう静めればよいのか。
一人苦しむ姿を主人公が知るまで、一年の月日が流れていました。
そして、弟がみんなと同じように幸せに暮らせるまで、彼自身が幸せと思えるまで、またもう一年の月日が流れました。
宝くじを買い続けている。
一人娘が私立中学の受験を決め、それまでのパート収入だけじゃツラいと思い立った日、ロトの数字を選んだ。
億で当たれば、学費を超えて余裕を持てる。
広い家なんぞはいらぬから、単調な労働から離れて、自由に学びを得たいと望んでいた。
しかしまあ、当たらない。
娘は私立中学から私立高校へ。
夫は転職したものの、体調を崩して退職。
今当たってくれたらと涙する日々があった。
そして、娘は大学へ。
ここで当たったらなあと思いながら、奨学金の手続きをした。
もう13年。
宝くじを買い続けている。
娘は好きなことを仕事にしたし、夫も徐々に社会復帰を進め、フリーランスで好きにやっている。
出ていくお金に感じるストレスは、大きく減ったのだが。
億で当たれば、老後資金を超えて余裕を持てる。
きっと、新しいページが開けるような。
【もう一つの物語】
ねぇ、知ってる?
君が私を忌み、暴言を吐き、去っていった
その物語の裏に
君が私の事を想って
悪役を演じてたことを知ってる私が
君を大好きでいつづける
もう1つの物語があったんだよ。
「もう1つの物語」
「もう一つの物語」
次
生まれ変わったらの
お楽しみにしとく
もう一つの物語
私の物語は全て私目線。
みんなみんな自分目線。
自分じゃない誰でもない人の物語もある。
もう一つの物語
それは
生まれ出た家が
普通の家庭で
母が病弱でなく
父が暴力を振るう事無く
家族が仲良くて
学校も楽しく休まず行って
長年のイジメにも遭わないで
小学生で死ぬという選択肢を
頭に思い巡る事も無く
普通に社会人になって
楽しく恋愛し結婚し
窓ガラスが割れるような
喧嘩など全くなく
酒に溺れて暴れる配偶者でなく
逃げ帰る安心できる実家があり
普通に平和に
老後を迎えるという
道
この物語で人生を
進んでいたなら
今の感性は
おそらく1000分の1に
なっていただろう
人の痛みを理解する事も
なかっただろう
悲しいかな
人生に無駄な事など無い事よ。
今の私は精神物質共に豊かだ
「もう一つの物語」
どうか、どうか幸せに。
背中を押して、笑顔を見て。
いつのまにか、口には出さないけれど、何度も何度も唱えるようになっていた。
誰に、幸せになってほしいのかなんてわからないけど気づいたら繰り返している。
みんな幸せであればいいのに。
みんなって別に、知らない人にあまり興味はないけど。誰かの大切な人が幸せであればいい。
しあわせ、ってなんなのかわからないけど。
言葉に出せない、ふわっとした、じんわりとしたものなんじゃないかな、と最近思う。
大袈裟にきっと伝わってしまうけれど、ああ生きててよかったなって思える小さなこと。
筆をとって、ものを書いて、綺麗事でもいいから優しい世界が書きたいのだ、と。幸せな世界を書きたいのだと。
表面的でも、物語よりエピソードに近くても、人間が書けてなくても、優しくて幸せならぜんぶよくないか。
そんなことを思いながら生きて、過ごして、寝ている。
「どうか、幸せで」
誰かの幸せを願って、優しい世界で。
しょうがくせいのときから
つねに あたまのなかに
もうひとつの じんせいがあって
いじめられてるとき
しかられているとき
いじめかえしているとき
つらくさみしいとき
もうひとつのじんせいを
いきたかった とおもった
おとなになっても
もうひとつのじんせいはやはり
いつもとなりにあって
わたしが えらばなかったみちを
どうどうとあるいている
だけどさいきんは
それが
いつもえらばなかったほうなのだ
とおもう
もし かこにもどっても
わたしは こちらのものがたりを
えらぶのだろう
たとえ とほうもなく
かなしくて くるしいことがあるとしても
やはり こちらをえらぶだろう
うんめいは
きまっているのか
じぶんでつかむものなのか
どちらでもあるのだろう
わたしは
フォレスト・ガンプにさんせいする
きょうも もうひとつのじんせいは
わたしのすぐ となりにいて
こちらをじっと みつめている
Vice versa
もう一つの物語を話そう。
ある日、私が見た夢の話を…
夢の私は社交性が高く、すぐに人と話せ、距離感の近い人物である。「私」には過去に男子の恋人がいた。その人物とは現在も関係が良好で、「私」はその人物に微笑んでいた。そして、「私」には現在女子の恋人がいる。「私」はその人物にも満面の笑みを浮かべ、大切な人であると自覚している。恋人と会った後は、可愛い女子の後輩と話し、楽しそうな時間を送った。その後輩と会った後には、女友達と買い物に出かけ、ゲームやガチャガチャを見ていて、我ながら子供っぽいと感じながら、安らぐ時間を送った。
「私」は私とは正反対の人物である。現実の私は、社交的ではなく交友関係を狭め、恋愛感情がないに等しくどちらの性別にも恋愛としては惹かれず、自分自身の性別を両性か無性と捉えている人物である。
もう一つの物語を考えてみよう。その「私」は、異性を好きになり、自分を女性だと捉えている一般的な人物であり、仕事と家庭を両立することを将来の理想と考えている人物である。
どの物語が好きかというと、現在の私の物語が私は好きである。私は自分のことが好きな訳では無いが、一般的な自分よりもマイノリティな自分の方がしっくりくる。
どれだけ大変でも、私はこの物語を歩んでいきたい。
あなたにとって最良なのは、自分の物語か逆の自分の物語か、どちらだろうか?
どちらを選ぶにせよ、物語の選択権はあなたにある。
あなたにとって最良な物語を読み進めて欲しい。
⟬もう1つの物語 ⟭
僕は、頭が良くて、みんなに信頼されてて、暖かい家と布団があって、食べるものがあって、親に殺されかけるなんてことがないなんて今とは真逆な夢。
現実とは程遠い幸せな夢の中のもう1つの物語。
「これが本当の人生だったら良かったのに…」
彼女に別れを告げようって
最近その事ばかり考えていた。
自分の不調に気づいたのは本当に最近で
「病院に行って来た方がいいんじゃない?心配だよ。私。」
そんな言葉を彼女はかけてくれた。
俺の事を第一に考えてくれる彼女は
「一緒に着いていこうか?」など優しい声をかけてくれた。
「そんなに心配しないで大丈夫。ありがとう。」
なんて言って
雲ひとつもない晴天のあの日俺は病院に行った。
医師から告げられた言葉は信じられなかった。
「...膵臓癌?」信じられない余命宣告までされた。
彼女に言うべきだろうか...。
その夜電話で
「どうだった?結果大丈夫だった?」優しい声が耳元で聞こえる。あぁ言わないと...。
「あぁ...うん。......ただの風邪だった。」
「風邪か良かった。大きい病気じゃなくて。でもこれからも気をつけてね。」
「もう遅くなっちゃったね。風邪早く治りますように。おやすみ。」
「うん...。おやすみ。またね」
電話を終えて時計を見たら24時を指していた。
いえなかった...余命宣告されたこと。
宣告されてからずっと考えていた。
俺は彼女に別れを告げることにした。
優しい彼女はずっと俺を思って恋愛に億劫になってしまうから。
俺に縛られて欲しくなかったから。
いや...優しい彼女がそばに居ると俺が辛くなってしまうから。
でも最後に直接伝えたかった。
最後のLINE「今夜あの公園で会おう」
...もう決めたんだ。
「別れよう。」
冷たい声突き放すように言った。
「他に好きな人ができたんだ。」
嘘をついた。最初で最後の嘘を
今は彼女の前から消えたくて,涙を見せたくなくて,
知らない街に行こうかなんて気を紛らわせて
「...大好きでした。」
一言暗がりの中で消えていった。
これはもうひとつの物語
─────『もうひとつの物語』