『みかん』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
こたつの上にみかん。冬はいつもそうだった。
彼女がスーパーから箱で買ってくるみかんを
2人でこたつに入りながら食べた。
安いからか少し酸っぱかった。
こたつの中は暖かくて、動きたくなくて、
君はよく寝ていた。
ティッシュの上にみかんの皮が丁寧に置いてあって、その度に僕がゴミ箱に捨てた。
その手間が好きだったことに気づいたのは、
こたつがなくなった今。
君がいなくなった今。
酸っぱかったみかんが恋しい。
「そのへんにしとき。食い過ぎやで」
「ビタミンだからいいの」
「水分多いから太るで」
「どうせデブですよ」
「そんなこと言うてへんやろ」
「ふん」
「第一、デブでも好きなのは変わらん」
みかん。
自分はあんまり食べなかったけど、アイツが冬になると実家からいっぱいみかんを仕入れてくるから、いつの間にか冬になれば食べるようになった。
そういえばあんた、酸っぱいやつのほうが好きだったっけ。
適当に手に取ったみかんが甘いと、すぐあたしに押し付けてきたよな。
あたしもさ、あんまり好んで食べないんだけど。甘いみかん。
だからさ、半分こして食べようや。これ。多分甘いから。
そういって黄色い皮をむく。
「…白ぉ」
筋をちまちまむいていると、アイツが催促してる気がして、「ちょっと待ってよ」と呟きながらむき続けた。
「…はい、半分」
そうしてむき終わったみかんを、目の前におく。
ぷち。果汁が溢れてくる。
やっぱり甘かった。
あたしの勘、鋭いでしょ。頭の中で呟く。
…ねえ、おいしい?
……そっか、やっぱあんまり好きじゃないか。ハイハイ、あたし食べますよ。
まあ、どっちみち全部一人で食べるんだけどね。
毎年遺影と向き合って食べるの、やっぱり寂しいなと思いながら、残り半分のみかんを一気に口に入れた。
【みかん】
みかんを剥きながら
静かな海を眺めていた
亡き父の背中
「お父さん、」
振り返って話をきいてほしい
同じ歳になった私に驚く顔
想像してみかんを口に放りこむ
「みかん」
#286
「みかん」
みかんの思い出ってないなぁ。
1つ挙げるとしたら
嫌いな人から、その人の家でなったというみかんを
何個かもらい、1個食べて全部捨ててしまったことがある。
みかんに罪はないけど…
何もらうかより誰からもらうかが大切だなぁ
みかんって意外と美味しいよね。
ちっちゃい頃はあんなに苦手だったのにね。
ある日突然、甘さと美味しさに気づいて好きになったのんだったね。でもそのあと、みかんを食べると手が汚れるなー、しばらく手からみかんの匂いがして汚いな、と思ってからまた苦手になっちゃったのよね。
みかん…なるほど、お題に沿う為には文章を途中で終わら
【みかん】
毎年冬になると、知り合いの家から段ボールでみかんが山ほど届いてさ。言葉通り、腐るほどの量だった。顔や手のひらが黄色くなるまで食べたっけ。
今はもう、実家を飛び出してからずいぶん経ったし、もちろん親戚付き合いなんてしてないからね。…懐かしいな。
今の家の人達は、あまりフルーツを食べる習慣がないみたいで、私もあえて買おうとは思わないんだけど…まぁ、スーパーで買うと高いしね。
でもこのアプリのおかげで、私にも家族がたくさんいた頃の事を思い出したよ。週末、みかん買ってこようかな。残念ながら段ボールで買うほどのお金は貰えないから、ネットのやつだけどね。
久し振りに、週末の楽しみが出来た。
このアプリに感謝だね。
みんなも良き週末を。
明日も安心安全でね。
『みかん』
わたしはみかんが好きだ。
人生の大切な時、
いつもみかんが近くにあった。
みかん農家の祖母が毎日みかんを剥いてくれた。
名前がみかんな子と友達になれた。
大学受験の時、父と母がみかんで元気を出させてくれた。
仕事で疲れた時、実家から送られてきたみかんを食べるととても元気が出た。
ある日、みかんが送られて来なくなった。
その日のうちに祖母が亡くなったと連絡が来た。
**
「あなたはいつも純粋で愛らしい人で、本当にみかんが好きだよね。
そんなあなたなら新しい生活もきっと楽しく過ごして行けると思います。
これからも親友でいてね。
友人代表 みかん」
わたしの結婚式にはみかんの小さな可愛らしい花が咲き誇り、祖母の農場で作られていた最後のみかんがウエディングケーキとなってわたし達の新しい生活を見守っている。
子供の頃
いつも、みかん食べてた
家がみかんを作っていたので
いつもあった
と言うより
みかんしかなくて
おやつはいつもみかん
食べすぎて
手が黄色くなったりした
みかんは、あるのが当たり前だった
実家を離れた今は
みかんは当たり前じゃなくなった
みかんに感謝が溢れてくる
こたつに入って、ぽかぽか、ぬくぬく。
口が渇いた。何か欲しい。
机に手を伸ばすと、みかんが五つ。
そのうち一つを手に取って、蜜柑色の皮を、丁寧に、丁寧に剥いていく。
口にすると、程よい甘さとバランスの取れた酸味。
そして、みかんの甘酸っぱい風味。
口が果汁で潤う。思わず口元が緩む。
隣に座ってた君が突然、
「幸せ?」
なーんて、柔らかい、お日様みたいな微笑みで聞くんだから。
「しあわせ〜…」
って、気の抜けた声でこたえる。
それを聞いて、君は私のところへ来て、後ろから包み込む。
あぁ、このひとときが、しあわせ。
みかん
私はちょっと苦手なみかん
そういえば妹は冬場は掌が黄色くなるほどみかんをよく食べてたな
姉妹でこの違い
DNAってところどころ面白い違いを見せてくれる
そもそも味覚に遺伝って関係するのかしら?
他にも妹は冬場に半袖着るような元気で活発な人気者
私は明るいけど何事も石橋叩いて渡るような感じで消極的なほう
どちらも良い悪いはないって今ならわかるけど、当時はコンプレックスだったな
もしかしたら長女あるある?
みかんからこんなこと思い出すなんてちょっと笑えた
みかん
「ね!これみて?!みかん!」
柚季が見せてきたのは、かわいい顔が書かれたみかん
「…ふふ、なにかいてるの?笑
みかんもかわいいけどさ、柚季もかわいいよ」
そういうと、顔を赤くする君。
愛おしいなぁ、こんな時間がもっと続けばいいのに。
「…ねぇ、柚季?楽しい思い出を、たくさんありがとう。
今までも、これからも、愛してる。ずっとね、」
柚季が俺を引き留めるようにたくさん叫んでいる。
そんな愛しい人の声も、もう聞けないなんて
神様は、俺にいじわるだなぁ
目が覚めたとき、俺が手にしていたのは
顔の書かれたみかんだった
「……なに、これ。」
神様は、どこまでもいじわるみたい。
みかん
けたたましくドアを叩く音
びっくりしてドアを開けると
ダンボール箱を両手で抱えた君
「どうしたの」
箱を取り上げて
君を家へ上げる
甘い柑橘の香りが鼻腔をくすぐる
「みかん。もらったんだ」
身軽になった君が
さっと居間のちゃぶ台に走り込む
「こんなに持ってこられても困るんだけど」
小柄な君が抱えていたから大きく見えた箱も
自分が持ってみればそんな大きさでもない
だけど中身はぎっしりで
二人で消化できそうな量には見えない
「わたしが食べるからだいじょーぶ
おコタにみかん。定番よね〜」
楽しそうに手を伸ばす君
「食べ過ぎもよくないよ
あと、うちはコタツじゃないんだが」
箱からみかんをひとつ君に渡す
君は嬉しそうにみかんをむきはじめる
「この辺の毛布に包まればコタツっぽいし」
「いやいや、それは俺の
つか、みかんむいた手で毛布触らない」
とりあえずダンボール箱はその辺に置いて
毛布を君の肩にかける
俺もみかんをひとつ手に取って
君の向かいに座ろうとするけれど
君に袖を引かれる
「それじゃ寒いじゃん」
まったく、君はいつだってそうなんだから
君の隣に座り同じ毛布をかぶる
君の温もりを感じながら食べるみかん
酸っぱいけれど、甘かった
冬はやっぱりみかんだよね
今日もこたつでぬくぬくと
皮を剥く
【みかん】
むかし、とても意地悪なおじさんがいました。
ある日おじさんの家に、段ボールがとどきました。
むかしの知り合いが送ってきたものでした。
玄関で段ボールを開けてみると、中にはたくさんのみかんが入っていました。
嬉しくなったおじさんはニヤニヤと笑いました。
と、誰かが家のドアをノックしているのが聞こえてきました。
おじさんは舌打ちを一つすると、ドアを開けました。
そこにはお隣に住んでいる佐藤さんがいました。
回覧板を届けにきたそうです。
佐藤さんはみかんを見て、「あっ、おいしそうですね」と言って目をらんらんと輝かせています。
それを聞いたおじさんは、
「お前には一つたりとも渡さねえぞ!」と佐藤さんは怒鳴りつけました。
佐藤さんは悲しそうな顔で帰っていきました。
おじさんは佐藤さんが閉めたドアを睨みつけると、段ボールを部屋に持っていきました。
「さて、このみかんは全部おれのものだ」
しかし、一つみかんを手にしたところで、ぐにゅりとおかしな感触がしました。
みかんのおしりの部分が白くなっていたり、青黒くなっていたりしたのです。
「カビてるじゃねえか!」
おじさんは怒りながら段ボールをひっくり返し、みかんを全て畳の上に出しました。
そして一つ一つ確認してみると、なんとみかんは全部カビていたのです。
おじさんのむかしの知り合いは、おじさんにたくさんの意地悪をされたので、その仕返しをしたのでした。
それから二年ほど経ちました。
おじさんはカビたみかんの感触が忘れられず、みかんを食べられなくなりました。
意地悪な性格は今も治っていませんが、みかんを手に入れた時は、佐藤さんに快くあげるようになったということです。
みかんをこたつの中に入って食べる。
年末のドラマやCM、番組などでよく聞く言葉。
自分的にはオススメしない。
みかんよりリンゴの方がこたつに入って食べると美味しいから。
ごめん、めちゃコメディ。笑
今回はただの書き置き?みたいなもんです。
ただただなんか思ったこと。
矛盾しとっても許してくれ。
しゃーないことやさかい、許しとくれ。
ほなね。笑
(出身は中部です、関西人じゃないです 笑)
129テーマ【みかん】
「みかん」
私は別にみかんが大好物ではない。
でも、冬にコタツで食べるみかんは好きだ。
コタツでぬくぬくしながら、爪を黄色くしながら、
特に何をするでもなく、ぼけっと食べるみかん。
多分みかんが好きというより、
コタツでみかんを剥いて食べようかなと思うくらい
時間にも心にも余裕がある日が好きなのかもしれない。
みかん
まるくて
小さい
黄色の
果物
甘くて
少しすっぱくて
コタツで
幸せ
みかん
なな🐶
2023年12月29日
夜の風景が流れて行く。
車の中、助手席の妻がガヤガヤと言っている。
「昨日さ~買い物でさ~おばちゃんの話しがさ~」
まあ、いつもの事だ。
「あっ、みかん買うの忘れた!ごめ~ん、スーパーによって~」
「仕方がないないなー」
主人は車を右折し、スーパーに寄った。
やはり冬はこたつとみかんに限る。
「どうだ?あったか~?」
その間にスマホに連絡が、そのスマホは仕事のスマホ。
革の手袋をし、連絡をとる。
「08、時間は、Ok」
妻が車に戻って来た。
「あったあった、良かった~、帰ろう」
主人は車を運転しながら、妻に連絡を言う。
「Ok」