こたつの上にみかん。冬はいつもそうだった。彼女がスーパーから箱で買ってくるみかんを2人でこたつに入りながら食べた。安いからか少し酸っぱかった。こたつの中は暖かくて、動きたくなくて、君はよく寝ていた。ティッシュの上にみかんの皮が丁寧に置いてあって、その度に僕がゴミ箱に捨てた。その手間が好きだったことに気づいたのは、こたつがなくなった今。君がいなくなった今。酸っぱかったみかんが恋しい。
12/29/2023, 11:03:48 AM