こたつに入って、ぽかぽか、ぬくぬく。
口が渇いた。何か欲しい。
机に手を伸ばすと、みかんが五つ。
そのうち一つを手に取って、蜜柑色の皮を、丁寧に、丁寧に剥いていく。
口にすると、程よい甘さとバランスの取れた酸味。
そして、みかんの甘酸っぱい風味。
口が果汁で潤う。思わず口元が緩む。
隣に座ってた君が突然、
「幸せ?」
なーんて、柔らかい、お日様みたいな微笑みで聞くんだから。
「しあわせ〜…」
って、気の抜けた声でこたえる。
それを聞いて、君は私のところへ来て、後ろから包み込む。
あぁ、このひとときが、しあわせ。
12/29/2023, 10:37:52 AM