冬華(トウカ)

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7/17/2025, 6:54:24 AM

「…であるからして、この式が…」
先生の低い声がかすかに耳に届く
のそりと顔を持ち上げると、数学の授業中だった
気づいたら寝ていたようだ
ふぁ、と、控えめにあくびをして、残っている眠気を感じながら、それらを体から追い出すべく、ぐっとひとつ伸びをする
少しスッキリした体で、晴れた外を眺めながら、ぼんやりと授業を聞く
今日の外も暑そうだが、エアコンがきいた部屋は、ひんやりと冷たい、少し寒いくらいだ
なんだか、いつもより体が軽いし、世界も綺麗に見える
ちょっとだけ、がんばろ、とか思っていたら、頭に衝撃を感じた

びっくりして体を起こす
「こらー、寝てるんじゃないぞー」
周りのクラスメイトがくすくす笑っている
どうやら先ほどまでのは、夢だったようで、社会の先生が僕の頭を小突いた衝撃だったらしい
たしかに、今日は曇りだったし、僕の席は外の景色が見える窓際の席じゃない
なんだよ、と思いながら、伸びをひとつ
夢の中のように、スッキリしていない体でペンを持つ

所詮、夢は夢か
現実とは違うんだな、なんて考えながら、先生が話す開国の話をぼんやりと聞いた

7/15/2025, 5:56:50 AM

太陽は眩しくて、いやになる
でも、君はそんな太陽の光を、スポットライトみたいに浴びて
キラキラしたどこかのスターみたいに、俳優みたいに生きている
いつでも日陰を探している僕とは真逆の存在だ

そんなことを君に話したら
じゃあ君は私のマネージャーで、音響さんで、ディレクターでスタッフだね
と言って笑ってくれた

そんなことを言って笑ってくれる君は、花火やイルミネーションなんかより、よっぽど綺麗で
まるで、青春映画のワンシーンを見ているようだった

7/1/2025, 4:07:47 AM

君の顔は、いつでも綺麗だった
君の体は、どんな時も美しかった
君の仕草は、どんなものでも流麗だった

全部、見てきたから、言える

でも、君の心は、見えなかったんだ

君の心をのぞこうと思っても、いつもカーテンがかかってるみたいに、影は見えても、本質は見えなかった
君が何を考えているのか、何を思っているのか、何も見えなかった

静かな空気が漂う僕の部屋で、夕焼けに染まった白いカーテンがふわりと揺れた
もう、君の心を見たいと願っても、叶うことはない

6/30/2025, 5:14:17 AM

自分にとって、一番楽な姿勢で
目をそっと閉じる
視界は暗闇
自分の体が、下へと沈んでいくイメージ
ずるずると身体が引き込まれていく感覚
みえてくる
自分の心の色
真夜中の海のような色
暗闇、底がないような深さに、恐怖を感じる

だんだん、息苦しくなってきた
目を開ける
青い世界
すぅーっと、青色が引き、いつも通りの日常が見えてくる

また、自分の日々に戻ってきた
次は、何色が見えるのか、どこまで見えるのか、少し想像してみるが、何も見えては来ない

さて、明日の予定は何だったかな

6/28/2025, 10:20:12 PM

はぁ…暑すぎる…
ついこの間まで、まだ肌寒かったでしょ?
気温の変化に、体が悲鳴をあげてるし
異常気象じゃない?
報道ではあんまり言われてないけど、熱中症で倒れてる人とかめっちゃいるらしいし
何でこんな時代に産まれちゃったんだろうな

…でも、こんな時代だから、みんなに出会えたんだよな
そうやって出会えたみんなと、この大変な時代を過ごしていくんだな

…そう考えたら、ちょっと悪くないかも
















でも暑いのはどうにかしてくれ?

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