また会いましょう』の作文集

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また会いましょう』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

11/13/2024, 1:31:44 PM

また会いましょう

何十回何百回生まれ変わったとしても

必ず、ここで『また会いましょう』

記憶になくても感じるだけでいい。

私は深い思いがあれば大丈夫だと信じているから

11/13/2024, 1:28:03 PM

窓から差し込む月明かりで病室のベッドに横たわる幼馴染みの眠る顔がはっきりと目に映る。
もう何回この病室に訪れただろうか。
最初に訪れたときはあんなに暑かったのに今ではもうすっかり冷え込んでいる。
幼馴染みが入院してからほとんど毎日訪れているが幼馴染みはいつも目を閉じて眠っている。
朝に行っても昼に行っても夜に行ってもいつも表情を変えずにただただ眠っている。

でも今日はいつもと違うこと一つだけある。
それは幼馴染みが呼吸をしてないことだ。
いつもなら微かに呼吸をする音が聞こえるが
今日は全く聞こえなかった。
すぐに看護師の人に伝えたがもうそのときには
幼馴染みはもうこの世からいなくなっていた。
幼馴染みが退院したら告白してたくさんデートして
プロポーズするつもりだったのに。
もしかしたら幼馴染みが入院する前に告白していたら未来は今とは違ったのかもしれない。
でも俺にはその勇気がなかった。
結果告白も出来ずに死別した。
俺にとってこの世界はもう生きる価値もない。

みなさんまたいつか会いましょう。
俺は今から幼馴染みのいる世界に行ってきます。
みなさんは後悔のないように生きてください。

11/13/2024, 1:27:28 PM

私ですか?
実はリリース初期から遊んでいまして。
おや、あなたも初期から!
もうずいぶんとやめていくプレイヤーを見送るばかりだったので、なにやら感慨深いですね。
このゲームもずいぶん様変わりしましたから、仕方ないのかもしれませんが。
まあ、私はいつのバージョンも飽きもせず楽しみましたがね。
あなたもですか?
うーん…もっと早く出会えてたらよかったですね。
いや、もうサ終だからそう感じるだけかも。
知り合ってても、あまり一緒には遊ばなかっただろうな。
ソロプレイ派なんで。

他のゲームですか?
これにずっとのめり込んでたから、他はなにも。
ああ、でも最近ひとつ事前登録したやつが今度始まるので…
そう!それです!
そうそう、そこが楽しそうで。
気が合いますね!
じゃあもし、そのゲームの中で出会えたら、その時はまたお話ししましょうか。

11/13/2024, 1:25:52 PM

この嘘つき野郎

吐き捨てるように、笑顔で映る写真立ての男に呟いた

今の俺の表情を見たら、アイツは困ったように
笑うだろうか
お人好しで呑気なやつだからきっと、そんなリアクションをとるだろう。あぁ、予想はつくさ。

それだけ、俺たちが過ごした時間は長かった
ガキの頃からの付き合いだ。
一緒に、くだらない事で笑って、怒って、失恋したら
笑い飛ばして、何故かお互い号泣して朝まで語り明かしたりもした。
大人になってもこれからも、そんな風に付き合いが
続くと思ってた。思ってたのに。

「、、、馬鹿野郎。なんで、何も言わなかったんだ」

ひと月前、電話で久しぶりに飲みに行こうぜと
話してただろうが。お前は、あぁ、絶対行こうと言っただろうが。

この嘘つきヤロウ、馬鹿野郎、、バカヤロウ、、

いや、馬鹿野郎は、俺の方だ、、
ガキの頃からの親友だったのに、俺はアイツが
優しくて、気の弱い所があるのを知ってたのに
助けてくれって、言えないやつだったのを呆れてしっかりしろよと何度も言うくらいに理解してたのに、、

よりによって、なんでアイツの静かなSOSに気づいてやれなかったんだ

電話口で、喋るアイツの声が少し暗く沈んでたのを
違和感を覚えたのに。

後悔から、胸の奥が潰れるような嗚咽が漏れた
もうこの世界にアイツはいない。それだけが真実だ。

だがな、俺はこれが別れだとは思わない、いや
認めてやらねぇからな。今度会った時は、申し訳なさそうに笑うお前の顔、一発ぶん殴ってやるから覚えとけよ。
だから、しばしの別れだ

「また会いましょう」

11/13/2024, 1:25:18 PM

また会いましょう

「桜さんどこへ行くの」

彼が私を引き止める。

「どこにも行かないよ。けどね私死ぬの」

彼女は儚い声でそう呟いた。

その声は本当に衰えたようでどこか切なさを感じた。

「死ぬってそれってなんで?」

焦った声で彼は呟く。


「心臓病だよ。私心臓が生まれつき弱いの。
最近思ったの。生きるのって辛いね。なんでもうすぐ死ぬのにまだ生きているのかなって時々思う。それなら今すぐ死にたい 生きている時間が辛い 怖いの」

そう思うと更に心が、心臓が痛む。そして病気は悪化していくのだ。

彼女の声はとても震えていた。今にも泣きそうで俺はそんな彼女を抱きしめたくなった。守りたくなった。

「あのさ、死ぬ直前にまた会おうなんて言わないだろうな?」

やべぇ…焦った勢いで変な発言をしてしまった
自分でも何言っているかよくわからない。

「えー?何急に。また会おうかぁ。来世でもまた会おうって私が死んだら伝えるよ なんて、その時にはもう私居ないけどね」

「そんな悲しいこというなよ。最期は前向きにいようぜ」

俺は最期に彼女を励ました。そしてこの会話が最期となった。

俺が最期に聞いた言葉。「翔くんまた来世でも会おう」その一言だけだった。 そして彼女は静かに息を引きとった。

11/13/2024, 1:20:43 PM

私は成人式に行かなかった。表の理由は振袖の着付けが面倒だから。本当の理由は、かつてのクラスメイトに会う資格など無いのではと勝手に思っていたから。優しくしてくれた女の子たち、いつもおちゃらけていた男の子。初めてお付き合いをしたあの人。会えば話に花が咲くとは思った。でも、どうしても顔を見せる勇気が出なかった。
成人式の後は同窓会があったらしい。幼なじみから何枚か写真が送られてきた。皆、昨日も会ったかのように楽しげだった。やはり勇気を持って行くべきだったと後悔した。
あれから1年が経とうとしている。次の同窓会までいつだろう。みんな、また会いましょう。

11/13/2024, 1:20:05 PM

『私は今から少し寝るから、
貴方は夢の中へ追いかけてきてね』

真白いベッドの上でそう微笑んだまま、
彼女は帰ってこない。

今日も、彼女の夢へ行くために。

夜までずっと



生きるのだ。






「また会いましょう」 白米おこめ

11/13/2024, 1:17:38 PM

美容師という職業柄と
長くこの道を極めたという事から、
それはそれは沢山の方と出会っては
別れを、繰り返してきた
若い頃は、お客様と親しくなると
相手に情が移りすぎて、ホントに
家族や友人のように思ってしまって
結局、数十年たったとしても縁が
切れれば、プッツリと来なくなり…
情が移れば移るほど忘れるまで
時間が掛かりホントに辛かった
けれど、私はたかだが美容師…
偶然巡り会って必要な時期にたまたま
技術を提供していた存在でしかない
お客様の心変わりなど日常茶飯事…
自虐的に言うなら、使い捨てな存在だ
そんな風に考えれば身も蓋も無いが…
苦しみ悩んだからこそ、今は違う…
必然に出会って、長い時間を一緒に
過ごしてきた事は奇跡的だし、
去ったとしてもお互いの学びは
完了したと思っている
だから、心から「ありがとう」が言える
もう、生涯会う事はないかもしれない
けれど、決してゼロではない。
「また、会いましょう」
そうやって、感謝をもってスッキリと
次に進む事が出来る
出会った人たちとの思い出は消えない
私の一生の財産になっている

11/13/2024, 1:17:30 PM

『また会いましょう』

 桃色の、大きな花弁をつけた桜の木。その花弁がふわふわと散り始めたあの日、貴方は僕に一言、言葉を遺して、1人未知の世界へと旅立った――。

 少し広めの個室の病室。病室特有のしんみりとした雰囲気はなかった。
 そんな要素をひとつとして、感じさせられないような、桜の香りで溢れる和やかな雰囲気の部屋。

 そこには、白いベッドや綺麗な花が生けられていた。

 僕と貴方が出会ったのは、奇跡といってもいいくらいだ。

 病院の図書館で、たまたま、隣の席に座っていて、たまたま、読んでいた小説の作者が同じ人だっただけ。

 そんな偶然が重なって奇跡となり、僕らはお互いの病室まで通い、世間話などをする仲になった。

 この、二人だけの時間が楽しみで、寝る間も惜しんだな。
 けれど、出会いは突然に、というように、別れも突然だった。

 窓を開けて、おだやかな風に乗り、ふわふわと桜の花弁が手のひらに舞い込んで来た時。

貴方の容態は急変した。

 あなたの苦しむ姿を目の前にした時、僕のからだは固まってしまう。
 何とか必死に手を伸ばして、ナースコールを押し、先生を呼ぶ。

 貴方が苦しまないように、先生は最善を尽くしてくれた。

 そのおかげで、命の灯りが途絶えてしまうまでの最後の1時間を、共に過ごせることができた。

 結局、最後までいつもと変わらない話しをしていたけれど、その中でお互いに通じる想いを伝え合うことができた。

 それもあってか、貴方は逝く前に僕に言葉を遺した。

 今、思い返して考えてみれば、その言葉は、僕が貴方を失うことへの寂しさや喪失感、自分たちがまた会えることを願って、の言葉だと理解出来る。

 彼女は、最後まで人の心を救うような、心優しき人間だった。




――「また会いましょう」。

11/13/2024, 1:16:51 PM

また会いましょう
そんな言葉が本当に実現できるのかそう私は彼と別れた後考えていた。
マッチングサイトで出会った歳が近くて細身ででも筋肉質な彼私のタイプだなぁなんて思いながらカフェで最近あったことを話した。彼は気遣いができて人思いな人だと話してすぐに分かったそして話していくうちに好きになっただから私はメッセージを送る「あなたが好きです」と既読が着いたかと思うと〇〇さんにブロックされましたと通知が来た。すごく悲しい気持ちになった。数時間前に言っていたまた会いましょうは実現されなかった。

11/13/2024, 1:16:43 PM

また会いましょう

そう言う機会すらも無かった。
ただそう思うだけで、
偶然歯車がかみ合うのを待つしか出来ない。

叶うことはないと分かっているけれど、大丈夫。
これは後に取っておく願い。

ずっと未来へ持ち続ける
消化されることのない希望

11/13/2024, 1:13:56 PM

やっぱり、蒼さんだ……。🥺
 蒼さんと会えない間に、私は、ノートに認めた物語。
 昨晩の深夜蒼さんの配信に頑張って会いに行ったの🎵
『蒼さん、こんばんは🌛あんずです。お久しぶりです☺️🎵今は、川柳ちょっとだけお休みしています。でも、元気です。
色々ありました(^_^;)今日、私のお誕生日です。🍰✨️』と、コメントに書いたの。
『あんずさん、お久しぶり。こんばんは。そっか、川柳お休みしているんだネ。』と、沈黙が広がる。(。>﹏<。)せっかく、応援してもらっていたのになぁ〰️。
ちゃんと、憶えていて下さったんですね、やっぱり、蒼さんだぁ〰️。と、胸の中に沈黙が広がった…🥺
 『そっか、お誕生日おめでとう㊗️素敵な一年にしてね🎵と、言って下さいました☺️そして、私のために、バースデーソングを歌って下さいました🌟』
ジーン(´;ω;`) 
 リスナーさんからもたくさん、おめでとうのメッセージをもらった✨️🎵💐
 推しのライブで、バンプのレイ歌われて『ーー寂しいのは、ちゃんとお別れしてないからだ……🥺』と、いう言葉が胸に響いた。
ダメージとヘトヘトで、申し訳ありませんでした(^_^;)
 私の何回もちゃんとお別れ何回もしたのに。寂しいのは、ちゃんとお別れしてないんだ〰️、私。妙に響いた。
 蒼さんに、迷惑かけたらダメだから、ムリヤリに封印していたの、私。寂しいかった、ホントは。
リスナーさんが、此処は、居場所だネ☺️と、言われていた。うん、私もそう想います。でも、甘えたらダメだと、想うの。
蒼さんは、結婚式をしたらしいです💐おめでとうございます㊗️言えなかった(^_^;)
リスナーさんに、また教えてもらいました☺️感謝しています😊✨️
蒼さん、忙しくて身体が不調らしいです。リスナーさんと、雨ざらしさんのライブに行ったとか。うわぁ~✨️素敵✨️🎵
 蒼さんは、雨ざらしさんが大好きで、トンコツラーメン🍜が大好き〰️、貫いて下さい😊🎵
 私が川柳をお休みしていること寂しそうにして下さりすごく嬉しかったし、胸が痛くなりました(´;ω;`)ごめんなさい(_ _;)
何か、壁にぶつかっても、ソレも詠に出来るようになるね、何時か……(^_^;)
私には、出来ないことが多いから、詠になったんだね、陽葵ちゃん。ありがとう💐🤗❤
鬼滅の刃の伊之助よように、ピンチもニヤリと面白いなんて言えたら、素敵かも✨️(^_^;)
 配信の最後に『またね☺️🎵』と、サムネで言われていた…。○o。.優しくて、暖かい、蒼さんのまたネ
私らしくムリなく応援出来たら、素敵です(#^.^#)🎵
ーー晩秋の君からもらうおめでとう。
わ!!中八で、怒られるパターンだ😱コレが今の精一杯です(^_^;)アッ、(^_^;)セーフでした~(^_^;)すみません💦
 推しがよく最近、歌枠で『Blessing』と、いう歌を歌われます🎤病気をされて色々とお考えになることが多くなったのかとですね……。
私もよく聴いています🎵鬼滅の刃バージョンは泣けます。💧とくに、禰豆子ちゃんの『ありがとう』のたった一言が……💧
毎日が誕生日で、毎日で命日であること……。痛感します。煉獄さんの『ーー胸を張って生きろ!!』(;_;)。有無言わせない強さがカッコイイ〰️🌟!!(≧▽≦)✨️
 百物語🕯️の続き書きま〰️す_φ(・_・すみません(^_^;)待っていて下さい😊資料や勉強を進めますネ☺️🙏
 昨日、カンさんの一周忌だったようです。私が『まゆみ』を聴きたくなったのも、偶然じゃないかも……。
今朝、めざましテレビで、カンさんの一周忌をのコンサートをされてはりました。
お母さんは、マッキーがいないわ~と、残念がっていました。
   終わり

11/13/2024, 1:12:40 PM

どうもこんばんは、新米の鳥です。

君からのご用命があるのではないかと、
ずっと待機していたのですが…。

どうやら君は

自ら探し、見つけ、選択をしたようですね。

嬉しいです。
君の幸せが一番ですから。

ところで、ずっと疑問だったのですが…。
何故、あんなにも美しい宝石の海が出来ているのでしょう?
本当に何も知らされていないので、
未だに理解出来ていないのですが…。

君のもとへ行きますので、
どうか、これまでの事、これからの事。
色々教えてくださいね。
約束ですよ。

では、また。
今度は、現実で──
鳥の姿ではなく、人の姿でお会いしましょう。
────────────────────────
また会いましょう

11/13/2024, 1:11:41 PM

また会いましょうなんて言葉、私にとっては叶わないも当然の言葉だ。
そう言ってさよならした友達みんな、ここ数年会ってないんだから。
だから私はもう言わないことにした。
別れの言葉はそれではさようなら。それだけで充分。

11/13/2024, 1:03:52 PM

また会いましょう。

いつか、どこかで、
良いタイミングで、
会うならば、会えるはず。

会えた時は、昔の事は
話のネタに、笑い合って
今までのあなたの人生を
聞かせてほしいな。

11/13/2024, 1:02:19 PM

一粒、一粒と ぼくたちは何かを失っていくけれど

それでも空を見上げて 遠い未来で またいつか。

11/13/2024, 1:02:10 PM

図書館が好きで
いつも通っている
一度に10冊借りられる

帰って来た本コーナーがあり
誰かがいいなと思って
借りた本の本棚
ここにはアタリが多い

2週間で返さなければならないが
家にはすでに積読本もある
ベッドの横に本の沼が

2週間が経ち
追加の2週間が経つ
読めなかった本が1冊2冊

申しわけない思いで
窓口に返却する
またいつか会いましょう
と思いながら

11/13/2024, 1:01:53 PM

【また会いましょう】


駅前のファストフード店で、トワはウツツと早めの夕食を摂っていた。なんだかんだと顔を合わせるようになって、流れで連絡先も交換して、時間が合えば塾が始まる前に待ち合わせて一緒に食事をする程度には打ち解けていた。
違う学校の、違う学年の、異性。それだけでつい口が軽くなってしまって、割と突っ込んだ話もお互いにするようになった。
「トワって安土中じゃん。この辺ほとんど小槌中のやつばっかなのに、なんでわざわざこっち来てんの?」
「弟と物理的に距離置きたくって」
「弟いんの」
「一個下。たぶん、すごいシスコン」
「すごいシスコン」
「だからとにかく距離を置きたくて……」
「そんななる?きょうだいで?」
「なる。あれは弟の距離感じゃない」
「怖」
「ウツツくんはきょうだいいるの?」
「ひとりっ子」
「あー、わかる」
「わかるってなんだよ!」
「そのまんまの意味だよ」
ウツツはあまり物事を深く考えない性質で、考えていることも全て表情と発言に出てしまう。良くも悪くも正直な彼の性格はなんだか気持ちが良くて、少し羨ましくて、憧れに似た感覚を抱いている。
明るくて元気で、運動神経も良い。背も高いし、清潔感もある。それなりにモテそうではあったが、不思議とそんなことはないらしい。やはり、やや自己中心的で共感性に欠ける部分が足を引っ張っているのだろうか。

そんなある日。向かいに座ったウツツは珍しく表情を曇らせていた。今までも試合に負けただとか記録が出なかっただとかそんなような話はあったものの、彼は前向きに次に向けての努力ができる人だ。こんな顔は見たことがなくて、トワも心配になる。
「どしたん」
「……いやさ、告白された」
「マジか。……で????」
トワが身を乗り出すと、ウツツに頭を掴まれた。そのまま席に押し戻される。
「考えたことなかったから、フツーにそのまま言った。……けど、なんか後味悪くて」
「ほーん。いいねいいね、これはお姉さんの出番じゃん」
「ヒトゴトだと思って……!」
「他人事やで」
「腹立つ」
「えっそれ同中の子?タメ?」
「クラスは違うけど、そう。一年の時からそこそこ仲良くて、まあ、友達だと思ってた」
「したら相手は違ったのかー、確かにウツツくんには難しいわ」
「どういう意味だよ!」
「そのまんまの意味だよ」
ぐぬぬ、なんて唸りながらウツツはバーガーにかぶりつく。そこまで心配はいらなさそうだと、トワは苦笑しながらストローを口に咥えた。……何やらさっきから視線を感じる。
「ねえ、ウツツくん。その子ってさ」
「あ?」
「メガネかけてる?」
「おう」
「ボブ?」
「ボブじゃねーよユメだよ」
「名前じゃなくて髪型。……肩までくらいの髪の長さってこと」
「おお、確かそんなだったわ。すげーな、エスパーかよ」
「まあそんなところかな」
いつもなら食事を終えたら塾の入っているビルまで一緒に移動するのだが、今日はシャー芯が切れたからと先に行ってもらった。

そうしてトワの前に立ち塞がる、やや小柄で細身の女の子。名前はボブではなくユメというらしい。ぱっと見は大人しそうな……どちらかといえばオタクっぽい雰囲気だ。ただ、メガネから覗く瞳はかなり強気な様子だ。
「単刀直入に訊きます。ウツツとはどんな関係で?」
「塾の友達……?」
「本当に?」
「まあ、ウツツくんがどう思ってるかはわからないけど……」
「それって、やっぱりアナタのこと好きなんじゃないですか!?」
詰め寄ってくるユメに壁際まで追い詰められてしまう。同世代の女子にこんなに真剣な壁ドンをされるなんて、人生は何が起こるかわからないものだ。
「だって、おかしいですもん!少し前からなんか、前の彼なら気にもしなかったことを気にしだすし!謎に受験に意欲的になるし!髪型気にするような感性なんて持ち合わせてなかったし!」
オタク気質というのはトワの見立てどおりだったようで、ユメはここ最近のウツツの様子について捲し立ててくる。半分くらい批判のようなものが混じっている気がするが、そこも含めてということだろう。
好きなもののことには饒舌になるよね、なんて心の中で相槌を打ちつつ、内心は少し焦ってきた。純粋に遅刻しそうだ。
「ユメちゃんごめんね、これ以上はやばい、遅れる」
「……ッ、す、すみません。私としたことが、つい熱くなって……」
諸々の所作を見る限り、育ちの良さを感じる。髪をかけた耳の先まで真っ赤だ。
「その、でも、諦めるわけでも、負ける気もありませんから。……お話はまたの機会に」
「う、うん?どうしてそうなる?」
「アイツに自覚はなくても、ずっと見てきた私にはわかります」
「……いいねえ、アオハルだねえ」
「茶化さないでくださいぶん殴りますよ」
「えっ思ってたより怖い子だ」
ユメは大きくため息を吐くと、ぺこりと頭を下げて駅へ走っていった。トワも慌てて反対方向へ走る。なんとかギリギリ間に合って、家への連絡は免れた。

トワは頬杖をつきながら、講師の板書を目で追う。正直あまり集中できなかった。別にウツツに告白された訳ではないけれど、友達だと思っている相手に別ベクトルの感情を向けられると確かに戸惑ってしまう。いや弟からの謎の執着も、ハルトの湿度高めの視線も似たようなものだけれど。
「まあ、なるようにしかならんか」
口の中で呟く。
ノートの端に花とハートを描いて、適当に塗りつぶした。


※※※


登場人物
トワ:受験生。弟から距離を置きたい。
ウツツ:健康優良児。トワと同じ高校に行けたら良いなと思い始めた。
ユメ:ウツツのオタク。最近ウツツの様子がおかしいので他人にとられる前に告白したが玉砕。
一個下の弟:名前はナガヒサ。トワと結婚したい。きょうだいは結婚できないことに憤慨してる。
ハルト:ナガヒサの友達。トワと結婚したい。きょうだいなんてそもそも結婚してるようなものなので羨ましく思っている。

11/13/2024, 1:01:45 PM

『また会いましょう』



優しく頭を撫でてくれた貴女が酷く美しくて

まるで時が止まったように感じた



貴女の為だけに耐えていた雨も

ジットリとした夏の気温も湿度も

汚らしい路地裏も

赤い花を手折ろうとした肉塊も

服の乱れた自分でさえも



艶やかな黒髪を

長く弧を描く睫毛を

雪のような白肌を

吸い込むようなワイン色を

甘く卑猥な椿の香りを



自分に感じさせてくれるような演出に思えた



女性が女性に惚れるなんておかしな事だろう

生物学上不必要だと言われるだろう

でも彼女の存在は理性に否定を与えない

強く記憶にこびり付くのは

ほのかに上がる口角と

それに従う溶けるような赤い紅



また会いましょう



貴女の居ない

貴女の居た場所で

貴女のように美しく

貴女に会える事を願って



-------------------
〜あとがき〜
次を思わせるなんて残酷だろうけど
次を期待してしまうのは愚かなんだろうけど
憧れに囚われた少女の話を書きたかった

11/13/2024, 1:01:11 PM

お題「また会いましょう」(雑記・途中投稿)
……これ絶対に会わないやつだ。

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