『また会いましょう』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
また会いましょう。
彼女は、そう言った。
僕は時間を分かっていなかった。
また会えるかなんて。
人は変わる。
次に会った時の君には面影もないかもしれない。
僕は後悔をしたくない。
だから、君との縁はないと諦める事にした。
だけど、諦めるのは思っていたより時間がかかって。
相変わらず僕は時間を分かっていない。
夢の痕
寝ている間に産んだものを疑って仕舞わぬように
書き留めたメモ帳
大丈夫だよ
また会いましょう。
そう書いておけば、きっと叶うと信じている。
小学生の頃、ある転校生と仲良くなった。
彼は物腰が柔らかく、常に優雅な微笑みを浮かべていた。女子からは当然、男子からも「なんかどきどきする」と一目置かれていて、クラスだけでなく学校全体で大人気だった。私も例に漏れず、彼の優しくて穏やかな微笑みの虜になっていた。
幸運なことに同じクラスだった私は、隙あらば話しかけたり遊びに誘ったりと、今では考えられない積極性でアプローチをかけていた。その甲斐あって、彼とはものすごく仲良くなれた。
残念ながら全国を飛び回るご両親の都合で、すぐに転校してしまったけど、社会人になった今でも文通を続けて関係を保っている。
「あんたもよくやるわ。もう二十年だよ?」
「うるさいなー。別にいいでしょ」
仕事帰りの居酒屋は賑やかな笑い声が溢れている。
私の目の前でジョッキを空にした彼女は小学校からの友達で、なんだかんだ近況報告をするくらいには仲が良い。だから今も、彼のことを話したのだ。
「そんなにハマるほどイイ奴だったっけ?」
「イイ奴……かどうかは分かんないけど、すっごく優しくて、穏やかで、とにかく一緒にいて落ち着く人だったの!」
「ふーん。ていうか、なんで文通なわけ? 今の時代、通信手段なんて腐る程あるのに」
「まあそうなんだけど……なんか、言い出しにくくて。メッセージとか電話とかって印象変わるしさ。お互いに」
「少女漫画か。今どき小学生の方が進んだ恋愛してるわ」
冷めたような呆れたような目で見られる。
そう言われるのも仕方がないとは思うけど、長年続けてきた習慣はそうそう変えられるものでもない。
何度もアドレスや番号を聞こうとして、そのたびに便箋を捨ててきたのだから、きっとこれからも聞けずじまいだろう。
「でもさ、私らだって結婚適齢期って言われる年齢になったってこと自覚しなよ?」
「分かってるよ。親がめっちゃうるさいもん」
「あんたのことじゃなくて相手のことだよ。優しくて穏やかで仕事も順調なんて、そんな優良物件が残ってるわけなくない?」
彼女に言われて押し黙る。
考えなかったわけじゃない。むしろ、最近は返信が遅くなってきたのだ。もしかしたら――という推測は止まることはない。
手紙には書かないだけで、もう誰かと結ばれているかもしれないと思うと胸が張り裂けそうになる。
「会えるかどうかも分からない相手に入れ込んで、あんただけが寂しい思いをするなんて嫌じゃん」
「……私だけ?」
「そ。あんただけ」
店員が運んできたジョッキを受け取って口をつけながら、彼女は左手を見せてきた。
綺麗な爪に施された薄桃色のネイルを見て、光を反射する何かに気づく。細い指に燦然と輝いているのは指輪だ。しかも、薬指にぴったりと嵌っている。
「うっそ! 結婚するの!?」
「あんた全然気づかないんだもん。報告しようにも、ずーっとあいつのこと喋ってるしさぁ」
「それはごめん。でも、おめでとう! 付き合って何年だっけ?」
「もう六年になるかな。私の仕事が軌道に乗っちゃったから、予定よりも大幅に遅れちゃったんだよね。でも、ずっと待っててくれてさ」
「だって、彼氏さんベタ惚れだもん。待っててって言われなくても、ずっと待ってたと思うよ」
「やっぱり? まあ、まだ何も決めてないんだけどね」
「乗れそうな相談ならいくらでも乗るからね! 結婚式には絶対呼んでよね!」
「ありがと。ていうか、あんたは強制参加。友人代表スピーチ、めっちゃ期待してるんだから」
幸せそうな顔をしながら笑う彼女を祝うのと同時に、いつまでもこのままじゃ駄目なのかと現実を突きつけられた気がした。
翌日出社してから、自分の部署にいる既婚者たちを改めて見つめてみた。
先月入籍した女性は幸せそうだし、十三年連れ添った男性は今日も手作りのお弁当を広げているし、子供さんがいる人は連休中の予定を立てるために仲間と調整を掛け合っている。
私が彼と文通をしている間に、あの人たちはもっと身近で出会って、もっとよく知っている人と恋に落ちたんだ。
今までの時間に後悔なんてないけれど、ほんの少しの焦りみたいなのは感じるかもしれない。
こんな風に思ってしまうのも嫌で、誰にも気づかれないように小さく静かに息を吐き出した。
お昼休憩が終わり、余計なことを考えなくてもいいように仕事に集中しようとした。そのタイミングで上司に呼ばれて別室に移動する。
デスクで片付く要件ではないのだろうかと怪訝に思いながらついていく。
「明日から入社する子なんだけど、君と知り合いだと言うから先に顔を合わせた方がいいかなと思って」
「知り合いですか……?」
どこか癒やしの雰囲気をまとっている上司に言われながら部屋に入ると、ソファーに腰かけていた女性が立ち上がった。
真っすぐ伸びた姿勢と優雅に微笑んでいる顔を見て、綺麗な人だなと圧倒される。
「お久しぶりです。私のこと、覚えていらっしゃいますか?」
あなたみたいな美人と知り合った覚えはないのですが。
喉のギリギリまで出かかった言葉をなんとか飲み込んで、考えるふりをしながら首を傾げる。曖昧に笑う私に、彼女は怒るどころか明るく笑った。
「手紙の文末に『また会いましょう』って、必ず書いてくれたでしょう? 私にとって、そのひと言がずっと心の支えになっていたんです」
「……え?」
「また会えて、とても嬉しいです」
言葉のとおり、本当に嬉しそうに笑う彼女は、私がずっと文通していた相手だった。
また会いましょうはすごくきれいな日本語だと思います。そういった丁寧な言葉使いができる人は育ちが良いのかなとイメージもします。私もそうなりたいです。
「またこの町で会いましょう?」
と笑顔でおっしゃっていたお嬢様が今でも忘れられない。
この約束を果たすのはもう少し先になりそうだ…。
『また会いましょう』
今までお元気でしたか
最近急に寒くなりましたね
あなたのような立派な木でも、寒いと感じる事はあるのでしょうか
私は急に寒くなったので、慌てて冬服を出しました
油断していました
なんというか、毎年こんな感じな気もします
なかなか人間というものは学習しない生き物なのかもしれません
毎年あなたが紅葉してから来るのですが、今回この時期にここに来たのは理由があります
実は海外に出張が決まり、今年いっぱいは日本を離れることになりました
あなたが紅葉する様子を見れなくて残念です
日本を出る前に、あなたの見事な紅葉を見たかったのですが、今年は暖かい日が続き準備ができてないようですね
あなたの紅葉があまり進んでいないようなので、少し心配です
急激な温度変化なので、お互い体調を崩さないようにしましょう
健康が一番です
日本にまた帰ってきますが、あなたはその頃眠っていることでしょう
次に会うのは来年の春ですね
たくさんの葉っぱで生い茂っている様子を想像すると、とても楽しみな気持ちになります
また会いましょう
「バイバイ」と「またね」
この2つの言葉が受け取った相手との未来を変える。
「バイバイ」は別れの言葉。
「またね」はまた会おうねって言葉。
友達に「バイバイ」って言って、次の日その友達が
亡くなっちゃったことがあるらしい。
運が悪ければ.........なるのか..
占いとか信じない人も簡単なおまじないって思えば
いいんじゃないかな。
別れるときに「またね」って言うだけでずっと友達で…
いや、ずっと親友で…いられるならば...
でも「バイバイ」もとってもいい言葉。
「バイバイ」ってにこって笑って手をふってくれた
友達はまるで天使のように見えた。
「この子と一緒にいたいな。」
別れは必ずくるものだけど、
また会いたいと思うことは当然できるし、
「またね」って言うこともできる。
私は思わず、友達に
「またねっ!」
と叫んだ。
「また会いましょう」
夜に投稿できませんでした。
7時(お題更新)までに作品投稿できて
良かったです。作品書いた本人も
意味わからなくなったけれど…笑
意味が伝われば…笑
夜空に浮かぶ月があまりに綺麗だったので、なんとなく手を振ってみたのだが、なんと月が手を振り返してくれた。月の側面にぶっとい腕が生えて、私に向けて、その腕を振ってくる。それからほどなくして、呆気にとられていた私の脳内に、野太い声が響いた。
「やあ、手を振ってくれてありがとう。君の名前を聞かせてくれ」
「え、あ、え、え、えぇ、あ、え」
私はコミュ障だったので、返事ができなかった。
「落ち着いて。いきなり話しかけて、動揺させてしまったね。すまない。今、君の脳内に直接語りかけているんだ。私は月だ」
「あ、え、あ、あああ、え、あ」
「ふふふ、落ち着いて。驚いちゃったね。ごめんね」
「あ、や、え、え、ええ、あ」
「うん、落ち着いてね。大丈夫だから、ね?」
「あ、え、あ、ええ、あ」
「落ち着いて、ほら、落ち着いて。あんまり落ち着いてっ言わない方がいいかな? 余計に落ち着かなくなるよね」
「あ、ああ、え、あ、え」
「ごめんね。そろそろ落ち着いてね。時間制限があるから。話す時間が無くなっちゃう」
「あ、ああ、ご、ごめんなさい」
「うん、大丈夫だよ。それじゃあ名前を教えてね」
「え、ああ、あ、あ、、ご、ごめ、あ、あ」
「うん、時間来ちゃう。せめて名前だけでも教えて」
「あ、ああ、あき、ああ、あ、あき」
「あきちゃん? あきって名前なの?」
「あ、いや、あ、ああ、いや、ごめ」
「ダメだ。時間来ちゃった。じゃあね」
月の声は聞こえなくなった。
それ以降、私は月を見るのが怖くなった。また話しかけられたらどうしよう。コミュ障で、ごめんなさい。
また会いましょう
あなたと出会ったのは10年前。
人が怖かった私に、優しく声をかけてくれた。
けれど彼女は昨夜通り魔に刺されて亡くなった。
今朝ニュースを見たのだ。
「最後の力を振り絞ってバッグから紙とペンを取り出して書いた手紙には、こう書いていた。」
とアナウンサー。私は真剣にテレビをじっと見ていた。
手紙の内容をアナウンサーが読む。
私の大切な親友へ
ごめんね。私、先に旅立っちゃうかも。
あなたのことを守るって決めてたのに、
もう守れなくなっちゃった。
こんなことで守れなくなっちゃうとか、
情けないね。
ごめんね。
私、あなたを守れなかったことが未練になって
幽霊になるかもしれない。その時は、
私があなたを隣で守ってあげるから。
来世で、また会いましょう。
という内容だった。
涙が溢れてきて、私は泣き叫んだ。
そして、泣きながらも声に出してこう言った。
「うん、うん。絶対守ってね。約束だから!
また会いましょう!絶対見つけ出すから!」
と。
"また会いましょう。私の大好きな親友。"
───────フィクション───────
「また会いましょう」…私は自分がこのような言い方の挨拶をしたことがあったかどうか覚えていない。
「じゃ」「またね」のような、近いうち、あるいはそう遠くないうちの再会に間口を開いておくだけのニュアンスの、短い言い方が多い気がする。「また会いましょう」という言葉は折り目正しく、私の感覚では仕事のなかか、礼節を必要とする関係性でなければ鄭重に過ぎてしまって、要らぬ距離感を醸してしまう気がするからだ。
「お前が言うと圧が高い」とか、「どうした改まって」とか、まあ総じてよろしき反応を得られないのだ。
声のトーンや質による印象なのかもしれない…
アニメ「アタシんち」のOP曲の歌詞に、「また会いましょう」が入ってる。そちらはとても良い感じの「また会いましょう」なのだ。聴くとちょっとだけ気持ちがほっこりする。…この違いは何だろう。「じょおねっつの、あっかいば~ら~」と、お母さんが歌うからだろうか?
清々しい「また会いましょう」
わくわくする「また会いましょう」
ほっこりする「また会いましょう」
プレッシャーを感じる「また会いましょう」
書いていて思ったが、「また会いましょう」という言い方は、けっこう強い約束のような響きがあるかもしれない。そして、ほっこりするときには、「縁のつながりが保持される嬉しさ」があるのだろうと思う。
遠くにある縁者に「また会いましょう」
なかなか会えない友に「また会いましょう」
人生を完了した大切な人達に「また会いましょう」
そして、ともに生きて行きたい人に「また会いましょう」
この世の現実のなかでは、自分を独りだと思いがちだ。「また会いましょう」という、ふんわり約束しているようなやりとりは、思いのほか力強いのかもしれない。
「また会いましょう」
と言う字面を見て、真っ先に思い出したのは
またあおオニだった。
まさかの桃太郎伝説。
実際、また会いましょうとキチンと別れた人いないから。
学生時代友達いなかったし。
まれによく分からん宣告を受ける、なんてのがあった位。
まあ、退職時の大変お世話になりましたが関の山だな。
後はほぼほぼフェードアウト。
そういえば教育実習生は泣きながら言ってた気がするな。
かすかに遠い記憶。
もちろんまた会ったことはないけどね。
【また会いましょう】
「またね」っていう言葉
何度も耳にしてきた
その言葉を信じ続けてきたが‥
殆ど一度きりで縁が切れてしまう
「初めまして」から必ず最後の言葉は「またね」
「また会いましょう」から自然な形でまた
「二度目まして‥」のご縁は、もしかしたら
きっと‥本当の大切なご縁に繋がって行くのかも
しれないから‥
貴方とまたきっとどこかで会えるかも‥
そう想える人こそ、運命の人なのかな
菜の花
最初はグー じゃんけんぽん
タイミングを合わせる為の意味のない言葉
子どもたちの声も去った夜の公園
片手にある缶と二人の話題は底を突いていた
また会いましょう と声が響く
別れのタイミングを合わせる為の意味のない言葉
そうとは思いたくない二人は目を見合わせる
目と目が呼応し合って戯れる
言葉の意味を合わせるかのように
社交辞令だと分かっていても
あなたのその一言が嬉しかった
#また会いましょう
#29
重たい毛皮を脱ぎ捨てて、虹の橋を渡る。
灰色の針山は眼下に、抜けるような青空の下、誰に縛られることもなく翔けた。
もう痛くない、苦しくない、疲れることもない。
こんなに走り回れる、目も良く見える。
風が気持ち良い、空が綺麗だ。
果てしなく続いていく虹の橋、一つ嘶いて駆けていく。
何処までも広がる蒼穹。
君と最後に見た空の色と、似てる気がして。
虹の橋を渡った先で、ただ君だけを臨む。
テーマ「また会いましょう」
「また会いましょう」
そう言って手を振り別れた人よ
また会いましょう
そう言ってあなたと別れたね
また会う時はお互い、成長した姿を見せられるね
そう、2人とも様々な経験をするからね
またの名を経験、つまり人生から学べるね
そうするために一度離れることが必要だったんだね
お待たせ
また会いましょう
「じゃあ、また、今度は呑みでも!」
と言われると、その場でスケジュールを
確認し出して、「〇〇と〇〇が空いてます」
と言ってしまう私…
縁さえ あればどこかで 見合わして 縁さえ あったのならば 踏み出した
縁
初めての出会いに
幾多の別れ
気づけばもう今年も終わる
でも日常は続いていく
※また会いましょう