はなればなれ』の作文集

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はなればなれ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

11/16/2023, 3:36:42 PM

この女、どうしてくれようか。

長年の恨みを込めた目で、横たわる女性を睨む。


この女は、僕の母親だ。
といっても、母親らしいことは小さい頃に少ししてもらったぐらいだ。
僕は小学生の時から児童養護施設で過ごした。3つ年の離れた弟も同じ施設だったが、別々の建物で暮らしていた。

父は仕事人間で、ほとんど家にいなかったが、時々遊びに連れていってくれたことはよく覚えている。
鉄道好きの僕と弟、鉄道に詳しい父。
父との思い出は楽しいことばかりで、僕は父のことが大好きで尊敬していた。
母は父がいる時だけは機嫌が良かったので、きっと父のことが好きだったんだろう。

弟に内緒で、僕の好きな新幹線、はやぶさを父と見に行ったことがある。
その話をこっそり母にしたら、次の日、僕にはやぶさのおもちゃを買ってくれた。とても嬉しくて、その日は眠れなかった。
次、父に会ったときに、母に買ってもらったおもちゃを見せよう。布団の中でそう思った。


しかし、その思いは叶わなかった。

母が、父を刺したのだと、警察に聞かされた。
大きくなった今、ようやくまともに理解できたことだが、父には別に妻がいて、母は愛人、僕たち兄弟は婚外子だったようだ。
痴情のもつれ、それで母は父を刺したのだとか。

父は生きていたらしい。
しかし、僕たちは父と関わることはできなかった。父の妻がそれを許さなかったからだ。

母は懲役5年の刑期だった。
釈放されて数年、僕たちを迎えに来ることはなかった。
それが、僕が15歳になる時に突然迎えにきた。「一緒に暮らそう」と。
きっと、僕が働ける年齢になったからだろう。その証拠に、弟も15になったら迎えにいく、と言っていた。
僕は、弟と暮らしたかった。弟と父の話をしたい。弟と、父を訪ねてみたい。3年…きっと我慢してみせる。


そして今年が、弟が15歳になる年。
母に、いつ弟を迎えにいくのか聞いたら、
「このまま、二人で暮らそう。違う土地にでも行こうか」
母は笑顔でそう答えた。


僕の頭の中でプチッと、音がした。


弟を見捨てるつもり?
父と僕を引き離して、たった一人の兄弟とも引き離す?
母が父を刺していなければ、父とも弟とも離れることはなかったのに!


気付くと、母が横たわっていた。

テーブルで頭をぶつけたのだろう。
意識はないようだ。
僕がそうさせたのだろうか。

鼓動が早くなり、手が震えているのがわかった。
そのくせ頭は妙に冷静だった。
ちょうどいいから、このまま復讐をしよう。

家族をバラバラにしたのだ。
この女の手と脚を、バラバラにしてしまおう。

脱力した女をお風呂場に運びこんだあと、僕は四肢を切断できる刃物を探すために出掛けた。

近くのホームセンターに到着する。

青みがかった緑のホームセンターの看板が目に飛び込む。
その色は、僕の好きだったはやぶさを思い出させた。
父との思い出とともに、母におもちゃを買ってもらったこと思い出す。


あぁ、あの頃は幸せだったな…。


母は息をしていなかったから、もうダメかもしれない。

胸がキュッと締め付けられた。
怒り、喜び、幸福感、罪悪感…ぐちゃぐちゃになった感情が入り交じり、溢れ、涙がにじんだ。

看板の緑色が僕の視界いっぱいに広がった。



# はなればなれ

11/16/2023, 3:36:30 PM

「ばいばい。」

君がこの言葉を使う時は、僕の前からいなくなる時。
通学路の別れ道で、偶然会った外出先で、はたまた電話の切り際で。
君の口がその四文字を紡げば、君と僕の距離は遠くなる。
それでもいつも、「ばいばい」の次には「またね」があった。
そうすれば、君はまた僕の前に現れる。
「ばいばい」は、僕に次の機会を与えてくれる呪文でもあった。
けれどもう、「またね」はない。

思えばいつも、「ばいばい」と言うのは君からだった。
僕は君と過ごす時間が過ぎ去ってしまうのが惜しくて、言い出せないでいた。
君は困ったように眉を下げて、鈴の転がるような声で、僕に別れを告げた。
僕は、また次があるからと、安心してそれを聞いていた。
「ばいばい」は、一時の別れでしかなかったから。

今度は僕から、言わなければならない。
君はもう二度と、僕に次を与えてはくれない。
その口で別れの言葉を紡ぐこともできない。
だから、僕から君に、最上の別れの言葉を贈ろう。

「……ばいばい。」

白い棺の中、花に埋もれて眠る君へ。
永遠の別れを、四文字の呪文で。


[はなればなれ]

11/16/2023, 3:32:56 PM

はなればなれ。

はなればなれでも
大丈夫。

私が
逢いたい人に
逢いに行くから。

明日は行けないけど
頑張るね。

11/16/2023, 3:31:54 PM

ずっと傍に居ると思ってた
気が付いたらひょっこり帰ってきてるんじゃないかって何度も思った
まるでそこに初めから居たかのように笑ってくれると思ってた
いつも通りの眩しい笑顔を振り撒いてカラカラと笑って…
そんな日常が壊れないと思ってた

ずっと傍に居なきゃって思ってた
守らなきゃって、大切にしなきゃって思ってた
でも離してしまった
少し考えれば分かるはずの事が分からなかった
この手を離したらもう一緒には居れないって
なんで離してしまったのか分からない
分からないからこそ今でも後悔しているの


お題:はなればなれ
作者:M氏
出演:🎗💜‪


【あとがき】
お互いに向けて書いてると見せかけて書いてないやつですね
めっちゃ眠いですこの時間
文字が書けない
書く習慣なのに…

11/16/2023, 3:21:16 PM

失ってから初めて気づくこともある。どれほどその存在がありがたかったか、どれほど大切だったか。
 後悔しても遅い。ぞんざいに扱い、蔑ろにしたほうが悪いのだ。失くしたものの大きさを実感し、ただ床に伏すだけだ。
 ああ、お願いだ。帰ってきてくれ。もう適当にしたりしない。はなればなれはいやだ。

 僕は片方だけ残った靴下を見ながら、そんなことを思った。我ながら無の表情ではないかと自覚している。
 本当に、どこに行ってしまったのか。海外に行ったときにノリで買った派手な靴下は、やたら存在感をアピールして片方だけ目の前にある。
 なぜよりによってこれなのか。無地の靴下だって持っているのに、片方が行方不明になったのは、そのへんにある地味な靴下では合わせられないほどのド派手さだった。
 ──お前も、ひとりぼっちか。
 僕はちょっと笑った。昨日、三年付き合っていた彼女に振られた身としては、なかなか皮肉な話だった。
 お前も僕も、相方と、はなればなれだな。
 僕は片方残った派手な靴下を掴み、ゴミ箱に投げ入れた。
 こうすれば、忘れられるだろう。不都合なものは捨ててしまえばいい。たとえば、どれとも合わせられない靴下とか、不甲斐ない自分とか、未練たらたらで情けない自分とか、「あなたと付き合っていても将来が不安」とか言う薄情な彼女とか。
 膝を抱えて顔を埋める。心にぽっかりとあいた穴は、なかなか塞がりそうになかった。

11/16/2023, 3:17:06 PM

はなればなれになる前に
たくさん君と話したかった……
僕と一緒にいてくれてありがとうって。
たくさん伝えたかった。
言いたかったけど君は先にいってしまった。

はなればなれになる前に……
戻りたいな……
僕が泣き虫から卒業するまで……
時間が戻ればいいのに……

11/16/2023, 3:14:45 PM

はなればなれ


距離=深愛×時間
時間=距離÷深愛

この方式、小学生で習ったっけ? 
要するに、遠距離でも長期間でも
愛が深ければ、はなればなれでも
問題ナシってことね。

11/16/2023, 3:11:41 PM

あれから何年か過ぎ
不本意ながら 猫の親となった犬
いっぱい 遊んで ケンカして
(リアル トムとジェリー
あっ 犬と猫だけど)
毎日 一緒に寝て そんな
ある日 突然 痙攣を 起こし
入院 してしまった 犬
毎日 毎日 帰って来ない 犬を
探し廻って は ニャァ ニャァ
泣き廻り 疲れ果てて 寝る
10日程 経ち 帰って来た
冷たい箱の中に横たわり周りに
花が飾られて 身動しない 犬
何度もニャァ ニャァ いいながら
触って みても 起きない 犬
諦め たのか ただ 横に座り
犬を 眺めて離れない 「コイツ
どうしたんだ? まだ 寝てる」
猫は じゃあ 一緒にと 箱の横で
横になり 寝る いつまでも
いつまでも 起きない 犬が
虹の橋を渡ったことに やっと
気づいたのか ・・・・そっと
箱の中の犬 の顔に 自分の顔を
近づけ 最後の別れをいう様に
じゃあな また逢う日までと
そっと 側を 離れた

11/16/2023, 3:09:02 PM

その時が、いつ来るのか。

私には、分かりかねます。

ややこしい言い方をしましたね。

私には、分かろうとしても出来ません。

恐らく、私は人より多く、その時を経験したのですが、

未だに全くと言っていいほどに、その領域には達していません。

未来とは、私は未だ知りません。

だから、きっと恐ろしく、魅惑に満ち、予想外のことが起こるのでしょう。

それは、時に大海原の帆船に強い風が吹くように、

それは、時に底無し沼に重しを付けて落とされるように、

突然に現れる。

でも、だからこそ、その時が不幸とは限らない。

だからこそ、その時の経験が、活きる時が訪れる。

これだから、生きることは止められない。

これだから、人生は面白い。

どんな、運命も来るが良い。

どんなに堕ちようとも、どんなに苦しくとも、

私は、決して、生きることを諦めない。

何故なら、私は知っている。

この暗闇は、必ず晴れることを知っている。

その後の人生は、大きく変化し、喜びに満ちることを知っている。

11/16/2023, 3:07:58 PM

はなればなれ

離ればなれになっても、心に居続けるよっていう考えもあるけど、

やっぱり直接顔見て会いたいよね。

会いたいな。

11/16/2023, 3:02:27 PM

「離れ離れ、派慣れ場慣れ、葉なれ馬なれ……」
ひらがなのお題だから、漢字変換で面白いのを書けると思ったが、まぁ無理よな。
某所在住物書きは「はなればなれ」の変換候補を列挙しながら、変わり種の作りづらさを痛感していた。

エモネタは不得意。捻った物語も納得いく物語がなかなか組めない。となれば王道、セオリー通りを一度書いてみるのがよろしい。
なのにその「セオリー通り」より変化球ネタを書きたいのは、実力と理想の「はなればなれ」と形容できぬだろうか。
「はな、花……」
ダメだ。眠気で意識と身体がはなればなれになっちまってる。物書きは大きなあくびひとつ吐き……

――――――

私の職場に、最近まで「生活感の薄い部屋」のイメージそのものな部屋に住んでた先輩がいる。
最低限の家具、最小限の家電、漫画もゲームも無い。
ドラマとかで観る、「頭良くて世俗から離れてる現代キャラって、だいたいこんな部屋に住んでるよね」って部屋に、ちょっとだけ似てた。

先輩の生活感の薄さには、理由があった。
先輩は、独占欲と執着の強い解釈押し付け厨と恋仲になっちゃって、それが原因で傷ついて縁切って、区を越え職も変えて逃げてきた過去があって。
そのひとに、いつ現住所がバレても、すぐアパート引き払えるように、すぐその場から逃げられるように。
それが、最低限最小限な先輩の部屋の、理由だった。

先日めでたく先輩の恋愛トラブルが解決しまして。
「生活感の薄い部屋」に、あたたかい生活感が、やっと戻ってまいりました。

「先輩の部屋に、クッションがある!」
「そうだな」
「冷蔵庫がポータブル保冷温庫じゃない!ちゃんと、少しデカい冷蔵庫になってる!」
「そうだな」

「先輩が、人間になった……!」
「おまえ私を今まで何と定義していたんだ」

かわいい着物の服着た店員さんがいる、都内の「猫又の雑貨屋さん」ってお店で、グッドタイミングで新生活セットのシーズン外割引きをしておりまして、
家具の運搬と設置もしてくれるって言うから、そこで先輩の好みに合うやつを、厳選して、セット価格で安くしてもらって。
「設置が終わったから見に来るか」って、
DM貰う前に、私から、生まれ変わった先輩の部屋を見学しに行ってみた。

長年ずっと、先輩の部屋にはお邪魔してきたけど、
最低限以外、最小限以上、コーヒーミルとか家庭菜園用の小さな底面給水プランターとか、
「それ無くても生活できるでしょ」が有る今の先輩の部屋は、すごく新鮮だった。

「生活感無い人外の部屋に、毎度毎度お招きして、悪ぅございましたな」
なんだ「人間になった」って。
あきれたように、大きな大きなため息を吐いて、新しい耐熱ガラスのティーポットで、先輩が紅茶を淹れてくれた。
「コンコン、ニンゲン様、粗茶のご用意ができるまで、背徳お菓子などいかがですか」
低糖質のオーツブランクッキーに、低糖質のホイップを絞って、その上に低糖質のキューブチョコ。それから塩味にポテチなんか添えた小皿を貰ったけど、
私の目は、ガラスのティーポットから離れなかった。

紅茶の茶葉が、ポットの中の熱湯で巻き上げられて、
はなればなれになって、落ちて、また上がる。
お湯の色が段々濃くなって、狐色は琥珀になった。

「なんか、今までの先輩みたい」
惚れられて、縁切って逃げて、追っかけられてくっついて、先日もう一度縁切って、やっと離れて。
目の前の茶葉に似てる気がして、ぽつり呟いたら、
「紅茶がか?それともクッキーが?」
ティーポットを右手で持った先輩が、それを頭より少し上のあたりまで上げて、
3分を計ってた砂時計の砂が落ちきった直後、
タパパトポポトポポ、耐熱ガラスのカップに、そこそこの落差で、光る琥珀を注ぎ入れた。

11/16/2023, 2:58:12 PM

息子がこの前、
「空と海は離れ離れになっちゃって大変だね」と神戸の港でつぶやいた。

私は正直、この言葉の意味が分からなかった。

どこまで行っても交わらない空と海。
ただ、その2つは境目もないし大きさもない、なんて思ってしまう。
ただ、そんな2つを光やら鳥やらが媒介して、1つにしてくれている様子は、美しい。

離れ離れになった空と海を思いやる、そんな息子に成長を感じる。そう思いつつも、疲れて寝てしまった息子に、黄昏時、白い光が離れ離れの2つを纏り縫いしてくれる、そんな光景を見せてあげたいとも思った。

それを見て感動し、あの光になりたい、なんて思ってくれるのはもう少し後なのかな…
その頃にはもう、一緒には出かけてくれなくなっちゃうのかな…
せつない。

11/16/2023, 2:57:02 PM

[はなればなれ]

ちょっと前まで一緒に居たのによ。
何処に行っちまったんだよっ。
俺一人じゃ意味ねぇだろっ。
一人だけだと使われねぇの、お前だって知ってはずなのに
なん…で…だよ…。

手袋や靴下やピアス。
必ずって云うぐらい片方を落としたり
家の中で紛失して片方だけが残りますよね?

11/16/2023, 2:56:40 PM

【はなればなれ】
はなればなれになっても大丈夫

だってこの青い空は世界中どこへでもあって私たちを繋げてくれるんだから

君はそう言ったけど寂しいよ

どうして置いて行っちゃったの

会いたいよ


この空は君のいる場所にも繋がっているのかな?

11/16/2023, 2:55:09 PM

またやってしまった

同じような色のものが多いのがいけないのか
かといって組み合わせたまま洗うのはおかしいし
毎日洗濯機を回すのはもったいないし

大学生になって
一人暮らしをはじめて
何度も靴下をはなればなれにしてしまって

そして
今日もやってしまった

干すときはまあ、なんとかなる
履こうとしたときに困るのだ

靴下を
正しい組み合わせで
迷子にしないで用意できるようになったら
一人暮らしも一人前だろうか

───────────────────────────
►はなればなれ

ちょっと情けない話です
ある芸能人さんが、「綺麗な靴下を自分で準備できるようになったら大人」と言っていたのを思い出します

11/16/2023, 2:53:27 PM

はなればなれになったとしても

心のなかでいつも繋がってるの。

11/16/2023, 2:51:41 PM

テーマ“はなればなれ”

戦場で男は言った
『俺、この戦いが終わったら結婚するんだ』
『そうか、それならなんとしてでも帰らないとな』
別の男がそう言う。
だが、結婚するといった男は、浮かない顔をしている。
『…結婚するんだ…』
『ん?望まない結婚なのか?』
『まあ、そういう事だな…他に好きな奴が居るわけでも、この戦いで、死にたい訳でもないけれど…』
『親が勝手に決めた婚約とか?』
『まあ……そんな様なものだ。』
『この戦いで自由を奪われているのに、戦いから戻っても自由が無い事に対して、落ち込んでいるのか?』
『…そもそも、俺は生まれた頃から自由なんか無かったから、それはどうでもいいんだ。』
『どうしても好きになれない相手との結婚だったりするのか?』
『……どうなんだろうな。好きになろうと思えば好きになれるのかもしれない。』
今更、結婚を嫌だと言っても、許されない事を男は知っている。
『逃げたらいいんじゃないか?もし、この戦いが終わって無事に帰れたとしても、知らない土地に行けばいいじゃないか。』
『逃げる……?』
『自由を知らないのなら、自由を知ればいい。無事に帰れたからって、実家に戻らなければならないなんて決まりは無いんだ。』
『だが…もし、同郷の者にバレたら』
『その時はその時で、知人に会いに行くとでも言えばいい。何、難しく考える事は無いんだから』
『………』
結婚を嫌がっている男は、顔を上げた。

そうして、この戦いが終わり、自分が生きていたとしたら、家族と決別しようと、決めた。


※戦い=戦争ではない。
※戦場は、戦をしている場所ではない。

とりあえず、簡単に死ぬことはない。

11/16/2023, 2:48:46 PM

震災があったあの日、私はその時一緒だった姉と弟とはぐれた。姉と弟は無事だろうか、一緒であろうか…流されていないだろうかと、不安が募っていた。もう一度「あいたい」その一心で変わり果てた街を辿って歩いた。木々も倒れ古い家屋はもう木の破片として転がっている。どれだけ歩いただろうか、避難地まであとどのぐらいだろうか。街並みが変わるだけで歩いている道に自信がなくなってしまった。その時である、誰か小さい子の泣き声がしたのは。その声はどんどん近くなって行き突然その声は目の前にあった。私の弟の声だ。この場所がどこかようやく理解した私。「真守ー!(弟の名前)」「おねぇーちゃん!」もう涙が溢れて、ぐしゃぐしゃになりながら弟を思いっきり抱きしめた。「真守、お姉ちゃんは?」そう聞くと、弟がこう言った。
「高台に登る途中で手が離れて、どこかへ行ってしまった。」
姉は元々そんなに体力が無く、疲れやすい体質だった。弟が姉を引っ張って行ったのだろう。
「とりあえずここから、離れよ?おぶってってあげるから、」
そう言って、おんぶしてあと数キロの高台を登った。
その瞬間である。また大きな地震があった。さっきより酷い揺れ。弟に覆いかぶさり自分の頭を守った。地震の揺れもおさまった。上から街を見てみると変わり果てたものだった。
「あの街にもう一度会いたい。」離れ離れとなった家族。母親も父親も見当たらなかった。もちろん姉も。
弟と避難所暮しをして、余震の続く中私達はあるべき場所に向かった。自宅だ。自宅は幸いにも高台から少し上がった所にあった。カロリーメイトを3箱貰って避難地を後にした。水もない。食料だって少ししかない。その中2キロ先の家にたどり着いたのは約1時間後の事だった。幸いにも窓ガラスが割れた程度で済んだ私の家。弟を下ろしドアを開けた。そこには、離れ離れになっていた母と父がいた。見えた瞬間なにかの糸が途切れるようにそこで腰が抜けてしまった。母も父も元気そうだったのと、出会えた喜びがとても大きかった。
だけど、「お姉ちゃん、はぐれてまだみかっていない。」
そう両親に伝えると、「きっとまた会える。だって僕らが会えたんだから。そう話していた。」
あれから5年。姉は今どこで何をしているのか、全くわからない状態だった。なのにある日一通私宛にメールが届いた。
「あいたい」そう。私のメールに綴られた言葉。
安否がわかった私達は、泣きに泣いて、姉を5年振りに迎え入れてやっと家族全員揃った。
だけど姉は、その後数年後亡くなった。
あの時会えた喜びとこの悲しみは天秤にかけても計り知れない重さであろう。
「離れ離れでも家族の絆は永遠であいたいと願えば会える距離にいる。」
#離れ離れ

11/16/2023, 2:48:33 PM

道端であった猫に声をかける。
ねぇ、私にもはなればなれになった兄弟がいるの
彼女はただ、にゃあ、と鳴いた。

11/16/2023, 2:48:10 PM

秋始め貴方と離れることになり、離れた。
辛い毎日の始まりだ。

貴方と離れてから1ヶ月の10月末
心に迷いがある中貴方は私に会いに来てくれた。
でも私の心もグラグラ:;(∩´﹏`∩);:に揺れていた

だってこれが最後になるかもしれないと
怖かった…。どうしても怖かった。

ベッドで貴方に抱かれるこの時間が止まればいいに…と貴方の手が声が私は忘れない

とはなれはなれの今を思い過ごす時間。

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