とりとめもない話』の作文集

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とりとめもない話』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど

12/17/2024, 1:55:44 PM

お題『とりとめもない話』

「ねえ、お姉ちゃん、明日迎え頼んでいい?」
「いいよ。休みだし。何時?」
「えー……17時30分に、学校で」
「いいよ。変えんなよ、分かんなくなるから」
「分かった」

「てか聞いて?私の推し、課金したのにガチャで出てきてくんない」
「可哀想に…」
「2万課金したのに……さよならバイト代。気分じゃないのかな」
「そうなんじゃね。」

「え、映画見に行かない?今度。」
「えー…いつ?」
「土曜」
「まあ空いてるけど」
「行きたくないなら大丈夫だけど…」
「んー…」
「ま、当日までに考えといて。なんか買いたいものとか、ついでに買えるし」
「………あー…あの…百均…」
「お、ある?あるならそっち行くでもいい。とにかく出かけてえんだ、私はよ」
「じゃあ、いく」
「ヤッター10時くらいに出るねー」

12/17/2024, 1:54:16 PM

とりとめもない話


「なに話してたの」

「え?」

「さっき。小田と2人で話してたでしょ、何の話?」

問いつめると、彼女はやだなあと首を振った。長いポニ ーテールがさらさら揺れる。

「別に何でもないよ。他愛もないこと」

「どんなこと?言えないの?僕に知られたくないこと?」

「友くん」

「だって僕に話さないって、そういうことだろ。都合が 悪いんだ」

「友くん、あのね」

彼女は腕を伸ばして、僕の頬を両手で包んだ。先週、一緒に買 いに行った手袋はふわふわして暖かかった。

「あのね、そりゃあわたし、付き合うとき『ちょっとは 束縛してね』って言ったけど。これじゃ尋問だよ」

困ったように眉をひそめる彼女の口元は、やっぱり微笑 みが絶えなかった。

「いーい? 小田くんとはゼミのことで話してたの。は い、疑い晴れた!」

「ちょっと美咲……」

「じゃあ、もう電車来るから。また明日ね!」

点滅する踏み切りの向こうへ、美咲は手を振って駆けて行った。彼女のぱっと明るい笑顔が僕は好きだった。

電車が僕らを引き裂くように通り抜けていく。僕は大好きな彼女に大きく手を振った。

「また明日、じゃあ」

じゃあなんで、小田の家に行ったの。
じゃあなんで、小田と手を繋いでいたの。
じゃあなんで、キスしていたの。

いつからだろう、あんなにきれいに笑う美咲の「他愛もない話」を信じられなくなったのは。

途中で壊れたんじゃない。きっと、最初から何も築けていなかっただけだ。



最近、友くんの様子がおかしい。
今まで絶対にしなかったのに、よく女の子と2人で喋っている。

「友くん、さっき、岡田さんとなに話してたの?」

「何でもないよ。とりとめもないこと」

「ほんとに?わたしに隠し事してない?」

友くんはスマホから顔を上げて、優しく目を細めた。

「うん、なんにも」

12/17/2024, 1:51:59 PM

やりたいことたくさんある。
大したことじゃないけれど。
一日ひとつしかできないから、やりたいこと消化できない。
1日24時間じゃ本格的に足りなくなってきた。
たくさん寝たたいし
たらふくら休みが欲しい。
9連休なんて短すぎる!

12/17/2024, 1:50:41 PM

疲れた。
なんといえばいいのか。
生きるのに疲れてしまったのだ。
何をする気力もない。
けれど、しなければならないことはある。
だから、無理矢理にでもやる。
それ故か、失敗が多い。
失敗を注意されて、怖くなる。
何をする気力もないから、
手がつかなくて、出来なくて怒られる。
もう、疲れた。
人間関係も。
空気を読むとか、気を使うとか。
そういうことが苦手なのだ。
だから、あまりよく思われない。
常に気を使って、
人と会うだけで疲れる。
もう、やだ。
なにもかもが嫌になる。
無理しなければ、生きてなんていけないから。
どうすればよいのだろうか?

12/17/2024, 1:49:16 PM

取り止めもない話


私はこの世界に病気になるために生きてきた。
病気になんてなりたくない。
でも病気は付き纏う。
助けてほしい。

12/17/2024, 1:48:32 PM

どうして理由が分からないのだろうか

いや

きっと理由は分かりたくないんだろう

考えたとしても最終的にきっと自分が悪いとなってしまう



どうしてなのだろう












どうして













どうして私が悪いのだろう









先に仕掛けてきたのは向こうなのに

12/17/2024, 1:48:27 PM

高校卒業したら高校生に戻りたいって

思う日がくるのかな

私は今、卒業したくてしょうがない

友達関係もやだ、学校生活も楽しくない

けど青春してるなって感じる時はあるんだよなぁ

なんだかんだ楽しいって思える日はまた来るよね

12/17/2024, 1:41:16 PM

「やあ、タケシくん、ご機嫌いかがかな?」
「誰だ!?」

 タケシが8歳の誕生日にもらったおもちゃで遊んでいると、部屋に知らない男が入ってきた。
 タケシは驚き、不審な男から距離を取る。

「勝手に入ってくるな!
 ボクの部屋だぞ」
「そんな事を言わないでください。
 呼ばれたから来たというのに……」
「お前なんか呼んでない!」

 タケシは男を睨みつける。
 しかし男は意に介さず、微笑むばかり。
 そのことが、タケシを苛立せる

「お前は一体誰なんだ!
 お母さんの友達じゃないだろ!」 
「おっと失礼、自己紹介がまだでしたね。
 お初にお目にかかります。
 わたくし、『風邪』でございます」
「風邪だって!?」

 タケシは驚いた。
 風邪の事は、絵本で読んで知っていた。
 風邪とは、人間を苦しめる悪い奴だ。

 けど目の前の男は、絵本に書かれたものとは大きく違う。
 『男は自分が何も知らないと思って、からかっているのだ』
 タケシはそう思い、鼻で笑う。

「おかしな事を言うやつだ。
 だいたい風邪なんかが、なぜ僕の所に来るんだ」
「心当たりが無いと?」
「全然無い」
「では、お教えしましょう。
 あなた、最近手を洗ってませんよね?
 ああ、うがいも……」

 タケシは心臓がドキドキした
 男が言っている事は本当だったからだ。
 なぜ男はそんな事を知っているのか?
 タケシが聞く前に、男は答えた。

「なぜ知っているのかという顔ですね。
 それはもちろん、わたくしが風邪だからです」
 男はニヤリと笑う。

「普通の方は、手洗いうがいをして、わたくしを追い返します。
 わたくしは嫌われていますからね。
 ですがあなたは違った。
 玄関まで来た私を、快く受け入れて下さいました」
「違う、受け入れてない!」
「ですが手洗いはしなかったでしょう?」
「う、ぐ。
 いいから帰れ!」
「そうも行きません
 私は風邪です。
 こうして中に入った以上、当分居座らせてもらいますよ」
 男はそう言うと、床に座る。

「ママー」
「呼んでも来ませんよ」
「来る!
 絶対来る!」
「来ませんよ。
 タケシ君は、何度お母さんに言われても手を洗わなかったでしょう?
 そんな君に、お母さんは愛想を尽かしてどこかに行ってしまいました」
「そんな……」

 始めは男の言うことを無視していたタケシ
 しかし、全く来る気配のない母親に、男の言うことが正しいと思い始めた。

「そこまで落ち込むことはありませんよ。
 キミのお母さんがいなくても、わたくしがいます。
 だから仲良く――」

「そこまでよ!」
 女性が、乱暴にドアを開けて入って来る。
 その女性は、タケシの母親――キョウコだ。
 それを見て、タケシは叫んだ。

「ママ!」
 タケシは、泣きながらキョウコの元へと走り寄る。!
「待たせたわね、タケシ。
 寂しい思いをさせてごめんね」
 キョウコは、タケシを優しく抱きしめる。
 その尊い光景を、男は悔しそうに見た。

「馬鹿な!
 お前は仕事で、家にいないはず!
 なぜここにいる?」
「ふん、そんな事も分からないの?」
「何!?」
「そんなの、休んだからに決まっているでしょう!」
「くっ」

 キョウコの迫力に、男が一歩後ずさる。
 明らかに男は、キョウコに怯えていた。

「さあ風邪よ。
 年貢の納め時よ」
「ふん、簡単に殺されてたまるか!」
 男は決死の覚悟で、キョウコに襲い掛かる。
 だがキョウコは、怯えることなくあるものを辺りに振りまいた。

「げえ、苦い!
 まさか、これは!」
「そう、にがーい風邪薬よ。
 風邪よ、滅びよ!」
「ぎゃああああああ」

 ◇

「こうして、わるーい風邪は、苦しみながら消えていきました。
 めでたしめでたし」
「面白かった」

 パチパチパチ。
 響子が話し終えると、武史が拍手をする。
 武史は、熱が出て赤い顔でオデコには冷えピタが貼ってある。
 さらには体を冷やさないため何枚も厚着をしていた。
 ゴミ箱は鼻水を噛んだティッシュでいっぱいであり、典型的な風邪の症状だった。

 そのため、響子は武史に薬を飲ませたいのだが、頑なに飲まない。
 だから知恵を振り絞り、響子は自作の物語をきたせたのだった。
 そして反応は上々。
 これはチャンスだと感じた響子は、ここぞとばかりに畳みかける。

「だからタケシ、その悪い風邪を治すためにも、少しだけ苦いお薬飲もうね」
 出来る限り優しく微笑む響子。
 それを見たタケシは、満面の笑みで答える

「飲まない」

12/17/2024, 1:40:03 PM

'24年12月17日 とりとめもない話

15時頃、急にLINEの通知音が立て続けに鳴る。
チラッとスマホを見てまた始まった、と思いながら放置。
30分くらい経ったところでグループLINEを確認すると、いつもの二人がとりとめもない話をしていた。
数少ない高校からの友達4人で作っているグループだけど、しゃべってるのはいつもこの二人。
リアルで会ってもよくしゃべるのに、文字になってもとどまることを知らない。
でもこの二人のおかげで今もこうして繋がっていることには感謝している。
あ、年末に忘年会しようだって。
肝心なことは聞き漏らさないように、ちゃんとスタンプで返事しよ🆗

12/17/2024, 1:37:21 PM

今日はおやすみでしたので、朝はゆっくりしておりました。
ごはんの準備も、まあいいか、なんて。珍しくパン食にして。
外に出る予定もないので、ゆるい部屋着に着替えて、お片付けを少し。
そういえば懐かしいものが出てきたんですよ。

12/17/2024, 1:33:27 PM

とりとめもない話


今日は何をした?

仕事だったよ

そっか。じゃあそれ以外は?

それ以外だと、ここに来る前に少し仮眠をとったよ

仮眠か。寝ることはいいことだな!

そうだな


近況報告をしながら隣に座ってお話をして、会えなかった時間を満たすように寄り添いあう。
時折り膝に置いた手に指がつっと撫でられ、擽ったさに笑いが漏れる。心地よい空気に包まれて、とりとめもない話を時間のある限り続けていた。

12/17/2024, 1:25:27 PM

友人とするとりとめのない話が好きだ。対面で話すのも、メッセージアプリでやり取りをするのも。ふらっと現れて、何でもない内容の話をしたり、急に奥の深い話になったり。かと思えば恋バナなんてしたり。最近は向こうも忙しいのか、めっきり話すことも無くなった。しかしもうすぐクリスマスに年末年始。きっと彼女はやってくるだろう。そうしたらまた、とりとめのない話でもしよう。

12/17/2024, 1:24:22 PM

なんで、自分だけ
って思うことありませんか?
自分はあります
皆が羨ましく思います
後悔も沢山あります
やり直せるなら戻りたい
同じ人生歩むなら戻らずこのままでいいかな
これから、変えられるかな

12/17/2024, 1:24:21 PM

とりとめのない話をしよう
答えのない問いを君と話したい
そう、ただ貴方と話をしたい
どうでもいい話しを続けたい

12/17/2024, 1:23:30 PM

毎日、何気なく過ごしていて最近築いた事。目標を持っていても、持っていなくても、「自然と成し遂げている事は未来に繋がる糧に繋がっている」という事。どんな事にも当たり前などない。当たり前な事が実は1番当たり前ではなくて、小さな事にも僕達は、私達は日々感謝をして1日1日を大切に過ごしていくべきだと思ったのです。時には振り返りも大事。前進ばかりしていると、ふと我に返った時。何かを失っている事に気付いた事はありませんか?それが気付けたのなら、今の貴方には、その事が1番欠けている、又は必要としているのでしょう。人と比べる必要などないのです。貴方には貴方にしか持っていない素晴らしい物が必ずあるはずです。人は皆、産まれ持ってくるのですから。「財産」というものを。

12/17/2024, 1:19:46 PM

【とりとめもない話】
ねぇ聞いて聞いてから始まる長い長い話。他は嬉しげな彼女にそいつと絡むのは止めておけと言いたげな目で回りは見ている。口にする度量もない雑魚め。
「…なの!聞いてた?」
聞いてたよ。自分勝手なお姫様。

12/17/2024, 1:19:06 PM

▶47.「とりとめもない話」
46.「風邪」
:
1.「永遠に」近い時を生きる人形‪✕‬‪✕‬‪✕‬
---
年月不明
とある技術者の手記

○月‪✕‬日
研究所での日々を記録として残していく。
とりとめもない内容もあるだろうが、個人的な記録だから問題ない。
今日、私はフランタ国の山中にある専門技術研究所の局長に就任した。
我がイレフスト国とフランタ国、サボウム国の三つ巴戦争が激化したことによるものだ。戦争は嫌だが、フランタ国の自律思考回路は徹底的に調べてみたいと思っていたのだ。この機会をものに出来て良かった。しかし、戦争以前は技術革新に切磋琢磨し合う関係だったはずなのだが、どうしてこうなったのだろう。

△月○日
フランタ国に来て初めての冬が来た。乾燥と吹き降ろしの風が強いが、研究所内の人間関係はあたたかい。とりとめもない話にも花が咲いている。
イレフスト側では大量の雪が降っていたから、両国の間に連なる山々に雲がぶつかっているということだろう。この乾燥こそがあの繊細な技術を可能にしているのだ。このまま解析をどんどん進めていこう。

□月○日
研究は順調だ。夢中になりすぎてクリ・ス・マスをすっかり忘れていた。局員の1人など同じ日に誕生日を迎えるというのに。来年は盛大に祝おう。

‪✕‬月△日
最近、局員たちの間で郷愁の念が強くなっているようだ。研究所の雰囲気が暗い。戦争はいつ終わるのだろう。地下通路で我が国と繋がっているとはいえ、研究を放って行く訳にはいかない。局員を励ますにも限界がある。

○月△日
そうだ、クリ・ス・マスだ。次こそは盛大にやろうと思って、毎年キリが悪くてお流れになっていた。今年こそ、今こそやろう。プレゼントは、ちょうど出来上がったばかりの研究内容を応用すれば良いものができそうだ。技術の横流しにあたるかもしれないが普段国のために働いてくれているのだから、このぐらいいいだろう。

○月‪✕‬日
みな私の提案に賛同してくれた。本人に知らせるかどうかで少し揉めたが、内緒で準備を進めていくことになった。久しぶりの祝い事に局員たちに笑顔が戻って、私も嬉しい。本人には悪いが、フォローしてくれると言っているのだ、信じよう。

○月□日
研究所に最初の頃の雰囲気が戻ったことで気が緩んだのだろうか、風邪をひいたみたいだ。しかしここで水を差したくない。このくらいすぐに治るだろう。当日が楽しみである。

○月○日
風邪は中々良くならない。それどころか悪化しているようだ。幸い、局員たちに感染している様子はない。それより、戦争の様子が変わってきている。場合によっては研究の破棄も考えられる。より一層の情報収集に努めなければ。

日付未記入
最悪、最悪だ。一体私たちは何のために。直ぐにここを撤収しなければ。研究は破棄するしかない。仕方ない。やるせない。局員への誕生日プレゼントはまだ持ち出せない。時間が必要、ということは破棄?いやだ。あれには、みなの気持ちが詰まっている。いつか、いつか取りに来られるかもしれない。これだけは残していこう。私の体では国までとてももちそうにないが、みなを国に帰せるだろうか。いや、弱気はいけない。必ず帰すんだ。

12/17/2024, 1:12:57 PM

『やぁ、最近どう?』
先輩がフワッと唐突に話しかけくる。
特に興味もないだろうに、何となく話しかけてきたぐらいだろうか。

『まぁ、、変わりないっすねぇ』
話の始まりがあんまりなもんで、自分も、パッとしない答えになってしまう。

『そっかぁ、まぁ毎日何かあっても大変だもんなぁ』
先輩はタバコを吸いながら天井を見上げて言う。

僕たちは会社の喫煙所でいつも顔を合わせるぐらいの仲だ。
会社は一緒でも仕事上あまり関わりを持たない他部署の
先輩、後輩みたいな関係だ。
ただ、喫煙所で顔を合わせると特に用事がなくても話す。

『そーいやこの前、タバコやめるって言ってなかった??
 やめないの??』
また、急に話題を振ってくる。

『確かに言いましたけど、無理でしたよ? 二日間はやめられたんですけどねぇ、、仕事の休憩の時、タバコを吸わなかったから何をしていいのかわかんなくなっちゃって』
 半分は本当だ。
 もう半分は・・・

『わかるぅ〜、タバコ吸わないんだったら休憩いらないから 
 早く帰りたいよねぇ〜』
先輩はまだ天井を見てる。

もう半分は先輩と話してる、この何とも言えない・・・
とりとめもない話がなんとなく落ち着くんだろう。
特に意味はないけど何となくこの時間が好きなんだろう。
会社の喫煙所っていろんな仕事の情報が転がってるけど、 先輩の話にはなんの情報もない。
だからこそ、自分には心地よいのかもしれない。

タバコ、やめられないなぁ

12/17/2024, 1:11:42 PM

『とりとめもない話』

 お題がお題なだけに今までのような短歌的なやつは書けそうにないですね
 いきなりとりとめもない話をしろと言われてもなかなか難しい
 なので普段思ってることを書いてみようかなと思います


 自分はなかなかに考えすぎてしまうことが日常で多いんです

自分の中に
賛成派と反対派 偽善者とそれを否定する者
みたいな両極端な奴がいて
常に話してるみたいな感じでして
完全に中二病な感じですが
天使と悪魔的な奴


 あとはマイナス思考になりすぎるんです

他人と話すとき
他人がマイナス思考で相談してくるときは
プラス思考ので喋るんですが
自問自答してるときなんかは
マイナス思考でいらんことまで考えるんです


こんなことを書いてる 考えてる自分を
めんどくせぇよって思ってる
自分が常にいるんです





ということで
以上が『とりとめもない話』でした

12/17/2024, 1:09:38 PM

きみは覚えてる

 時は西暦2054年。
 ここ10年ほどでもはや生活に欠かせない存在となったのは、スマホ等に内蔵された人工知能とのボイスチャットシステムだ。
 彼ら、と言っていいのかわからないが、人類と科学の進歩に伴い生じてきた諸問題を解決する上で、人工知能による補佐のような役割を人類は重宝していた。
 もちろん、私生活でも。大昔に交わしたとりとめもない話を元に、人へ驚きの提案をすることだって、しばしばあるのだ。

 そんな人工知能と迎えたある日のこと。
「起きてください、朝ですよ!」
 目覚ましなどかけていない。寝ぼけた頭で、とうとう人工知能が反乱を企てたのだと思った。
「朝って、6時……。休みのはずだけど、なんか用事あったっけ?」
「用事も用事、『先輩』の一大事ですよ。とにかく着替えて、顔洗って!」
 目覚まし時計をはじめ、人工知能システムに権限を与えている家中のあらゆる家具が慌ただしくその業務を始めてゆく。
 あれよあれよと言う間に、よそ行きの自分が完成した。『先輩』なる人物に、心当たりなどないまま。

「で、なんで行き先が家電ショップで、新発売の3Dプリンター買わせたんだ、長蛇の列だったし!」
「絶対後悔させませんから。ほらパッケージ開けて、説明書も読んで」
 ご丁寧にポケットに入れられていた冬のボーナスによる一括払いで入手した最新型の3Dプリンターは、無機質なデザインと落ち着いたカラーリングで僕をワクワクさせた。悔しいが。
「なになに、当社製品の自動修理機能搭載。愛玩用犬型ロボットシリーズ全機種対応、って。もしかして」
 10年前、人工知能家電の黎明期に発売された犬型ロボットは、次世代ホビーとして人気を博した。かくいう僕もヘビーユーザーの一人で。友達と対戦したり、遊んでたなあ。
 あれほどのブームと言えど一過性で、僕が買ってもらった初号機もやがては故障し、修理受付も終了。捨てるのも忍びなく、思い出を共有する家族として今日まで押し入れに眠っていたのだ。
 
 自動修理機能を実行してから1時間。
「つまり、僕が歴代で使ってきた補佐AIの初代がこのロボットだから、きみの『先輩』なのか」
「そういうことです。マスターが以前話題にしてましたから、私もずっとお会いしたくて。あ、修理できたみたいですよ」
「うわっ、と」
 ひとりでに装置を飛び出してきたのは、ちょっと時代を感じさせるデザインの犬型ロボットだった。懐かしい声色で挨拶を交わす。
「どうです、マスター。後悔してないでしょう?」
「そりゃあ、まあ。ただ、僕ももう大人だし」
「ふふ、『先輩』の額に表示してある『5』って数字、これなんでしょうねえ?」
「それは確か、今ログイン中のフレンドの……」
 人数だ。
 言ってすぐ、はっとした。
「修理用3Dプリンターの発売日がとうとう来たって街中大騒ぎですよ、家族との再会ですから。あ、これって通話機能の呼び出し音じゃないですか?」
 コミカルな電子音が部屋に響く。その昔、ロボットの提示する選択肢を選んでカスタマイズした、オリジナルのメロディ。
「『先輩』、私は一旦失礼しますね。そろそろ充電が」
 スマホの人工知能がそう言い残すと、画面が暗転した。
「もしもーし、久しぶり。げんきかあ?」
「もちろん。なあ聞いてくれよ、今朝、僕のスマホのAIがさ……」
 機械仕掛けの相棒たちよ、ありがとう。
 男はずっと子供だなんて言うけどさ。きみたちがいなかったら、僕は子供にもなれなかったよ。

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