『ところにより雨』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
ところにより雨
今笑ってたと思ったら泣き出した…
女心ってそんなもん
晴ところにより急に雨…
私にとって、貴方との時間は宝物。
毎日が楽しくて、笑って、笑って、笑って。
なんで笑ってたのかなんて、今となっては何一つ思い出せない。
けどもちろん全部が全部楽しかったわけじゃない。
嫌いになったこともある。
絶交だ、なんて口聞かなくなったこともあったっけ。
私たちのことだから、これからまた喧嘩することもあるだろう。
けど、きっと、きっと大丈夫。
だって雨の後にはきっと、綺麗な虹がかかるから。
少年は雨宿りしていた。
ここは田舎のバス停だから
1時間に1本しかバスが来ない。
曇天の空を眺めていると、
いつの間にか隣に少女が座っていた。
艶やかな黒髪と白いセーラー服を着た
きれいな少女だった。
「雨、やみそうにないですね」
「そうですね」
「あの日も」
「はい?」
「あの日もこんな風に雨が降っていました。
ここでバスを待っていると、知らない
おじさんが近付いてきて…あの時はほんとうに
怖かったなあ、痛かったなあ」
いつの間にか少女は水に浸かったようにびしょ濡れ
の姿になり、彼女の足元には水溜まりができていた
彼女と話していると、バスが到着していた。
乗客も運転手もみんな青白い顔で俯いている。
「それじゃあ私、いきますね」
「はい…気をつけて」
彼女が乗ったのを見送ってからすぐに
次のバスがやってきた。
少年は先程まで少女が座っていた場所を見つめた。
そこはシミができたみたいにぐっしょり濡れていた。
お題「ところにより雨」
『ところにより雨』
少年と少女は幼なじみだ。
親同士が仲良しで、幼い頃からよく一緒にいた。
森の中で遊んでいると急に雨が降り始めたので
二人は近くの洞窟で雨宿りをすることにした。
少女は持っていたハンカチで少年の濡れた
黒髪や頬を拭いてあげる。
「ぼくはだいじょうぶですから」
「だめです!かぜをひきますわよ」
バラ、バラ、バラ。雨足が強くなった。
少年は魔法で編み出した火を使い焚き火を
焚こうとしたが、傍にあるのはどれも湿った
木の枝ばかりでなかなか上手くいかない。
くしゅん
くしゃみをする少女を少年が心配そうに見つめる。
「さむいですか」
「このくらいへっちゃらですわ」
少女は強がってみせたが、唇は紫色に染まり、
カタカタと震える体を両腕で抱きしめていた。
「ふくぬいでください」
「どうしてですか」
「ぬれたふくをきてると、たいおんをうばわれます」
衣服を脱いでそっと寄り添う二人。
「さむくないですか」
「ええ、もうへいきです」
お互いの鼓動の音がきこえてくる。
湿り気を帯びた肌がぴたりと触れ合う感触が心地よい。
それから暫くの間、二人とも何も言わなかった。
落ち葉を雨が打つ音や近くで流れる川の瀬音を
ただ静かに聞いていた。
折りたたみ傘を持って行こうか悩む。
それによってはバックを変えなきゃ。
明日のために新しく買ったコートだったけど、
雨に濡れたら君が謝りそう。
肌の調子を考えれば
ベッドに入っていたい時間だけど、
もう一度、はじめからやり直し。
はぁ。可愛いって、言われたい。
----- ところにより雨
私の地域では「ところより雨」っと予報されている、
つい昨日はあんなに晴れていたのにっとありきたりな文を書いたり。外は雨のせいか沈んだ色をしているけど私の気持ちはそこまで沈んではいないようだ。
雨の日は家で雨の音を聞いて本を読むと少しお洒落な気持ちになる、冷静に考えるとまるで中学生の時に教室内で難しい(例えば夏目漱石やら森鴎外など近大の文学など)本を読んで自分かっこいいと思い込んでる過去を思い出してふとニヤけたり。
もちろん外に出て濡れるのは嫌なのだが、そんな時雨の灰色の空と(周りのせいかどうかは知らないが)少し悲しい色の雨そんな中にオレンジや白などの明かりが何故か温まり家に帰りたい、雨宿りをしに行こうと急ぐのがまた楽しかったり苦だったり。雨の日は私はよく人と出会うたまたま雨宿りしたところに新しい人を発見するとこの人もここでと何故か親近感というのだろうかその人のことを少し考えて興味が湧いたりするそれもまた楽しかったりなんだったり。
「ところより雨」なので少し遠いが良く電車で行くあの町は晴れているようだ少し不思議だな。
「よし今から行くのも面白い」行動力は私の大きな長所と私は捉えているでポジティブに今から隣町へ行こうとするか。明日はどんな天気だろう(天気予報を見れば分かる話だが)明日の朝一番で空を見てから予報を見ても変わってい面白いかもしれんとおかしなことをしてみる。
『ところより雨』
2024.3.24 ダビ
ところにより雨、という言葉を聞いて
こんな気持ちになるなんて思いもしませんでした
ニュースキャスターが言った一言でさえ
あなたの面影を感じるなんて
私のところは雨が降っていますが
あなたの「ところ」は雨が降っていますか?
もうあなたと同じところにいないということを
まざまざと分からされて苦しいです
ー
ここまで書いてペンを止め
未練がましい呪いが綴られた紙を
ビリビリに破いて床に散らした
どうかあの人の「ところ」は土砂降りの雨に見舞われていますように
と心の中で思ったが、
貴方には傘を持ってきてくれる人がいるんだ、と
思い直し、
ひたすらに自分の愚かさに辟易した
ところにより雨
(本稿を下書きとして保管)
2024.3.24 藍
元気?今日は朝から雨が降ってるよ。見えてる?
君の住んでるところは、ずっと晴れているのかい?それとも、もうそんな概念自体、存在しないのかな。
君の顔を最後に見たあの日は、ほんとにすごい雨だった。君との別れが延びるかもしれないなんて、見せかけの希望が頭をよぎったけれど、そんなことはなかった。額縁に収まったいつかの君は笑っていて、同じ空間に生きていたはずの君は澄ました顔で目を閉じていて、思わず蹴っ飛ばしたくなったよ。
ざーざーしとしと、うるさかった。僕の涙が流れない分、雨はずっと降り続いた。
…ねえ、夕方には止むらしいよ。虹が出たらいいな。そしてそれが、君からも見えたらいいな。
あれ?おかしいな。なんか、雨で溺れちゃったみたいに視界がぼやけてる。頬が濡れてべたべたするよ。
君にあげようと思ってた花束に、僕から溢れた雨粒が落ちちゃった。花びらに雫、綺麗だよ。
ごめんね、挨拶しに行くの遅れちゃって。今から行くから。
傘は、もうささないよ。
ところにより雨
「はぁ、私ってほんと雨女だ。」
大袈裟に溜息をつき、バスの窓から外の景色を眺める。
楽しみにしていた修学旅行でさえ、雨になってしまい溜息ばかりが自然と出てくる。
そんな私を横目に、隣にいたミカは大袈裟に笑った。
「ほんと、あんたがいると百発百中で雨だね。」
私が軽く睨むと、ミカは冗談冗談、と私の頬を指でつつきながら言った。
「私のいるところにより雨だね、、、。」
思っていた以上に落ち込んでいる私を見て、ミカは少し黙って見つめたあと、口を開いた。
「でも、私はあんたが雨女で良かったと思ってるよ。」
私はミカの言葉を聞き、窓の外の景色からミカに視線を移す。
ミカは微笑みながら言った。
「だっていっつも虹が見れるんだもん。」
ミカは窓の外を指さした。
その先を見ると、大きな虹がかかっていた。
「あんたのいるところにより虹だね。」
私たちは窓に張り付くように、虹を眺め続けた。
ところにより雨
“今日はよく晴れた暖かい一日となりましたね。では、あすの天気を見ていきましょう。あすは低気圧の影響で曇りとなる見込みです。夕方からはところにより雨になるでしょう───”
明日は曇のち雨。
ニュースをかけながら夕飯の支度をすすめる。
今夜はハンバーグだ。それもただのハンバーグじゃない。今日は贅沢にチーズインハンバーグ。
私の大好物。
今日はいい天気だった。いい一日だったかもしれない。
なんだか天気がいいと気分も補正されているような気がする。
今朝の星座占いは最下位だったけれど、上々。
天気がよかったり、占いがよかったり、綺麗な空模様を見れたりするだけで最高に幸せな気分になれる。
単純と言ってしまえばそれだけにすぎないんだろうけど、これぐらいが気楽でいい。
気楽に、楽しんで生きたい。
一つだけでいい、何かしら笑顔になれることがあれば十分。
ずっと幸せを噛み締めていたい。
最近ずっと気分が落ち込んでいた。
何かがあったわけじゃない。ただ、なんとなく。
何のために頑張ってるのか、これは果たして自分のできる最善のことなのか、って考えて空回ってた。
けどそんなことどうでもよくなるぐらいに今、いい一日だったと思えてるから、単純でいてよかったとも思う。
結局思い込みが一番大事。
朝が来てなんとなくいい一日になるって思えばいい一日になって、よくない一日になるかもって思えばよくない一日になっちゃう。
そんなもん。
だから、天気とか占いとかって人の気持ちをコントロールする力があると思ってる。
朝一番に見るし、なんとなくやったーとか、いやだなあとか思うから。
自分で言ってるし、占いとかあんまり見ない方がいいと思ってるんだけど、やっぱ見ちゃうよね。
気になるじゃん。
1位2位とか、大吉小吉とかそういうのじゃない占いならいいのかもしれない。
そんなこんなでハンバーグも仕上げ。
明日は雨降るかもしれないけど気分を下げる必要はない。なんとなく明日もいい日になる気がする。
思い込み大事。
きっといい日になる。
ところにより雨。
今日は3月も終盤なのに、真冬のように寒い。
桜も蕾が膨らまない状態だ。
いつまで寒い日が続くのか、来週には温かい日が増え桜も開花し華やかになることを期待しよう。
「ところにより雨」
ところにより雨。
に含まれがちなのが私。
たった数分だけ外に出るだけなのに、
丁度その瞬間だけ雨に降られがちなのが私。
出掛ける用事があると、
前後は晴れなのにその日だけ雨なのが私。
つまり雨女なのです。
2024 3/24(日)
太陽が厚い雲に隠されて
水浸しのアスファルトに生物の影は見当たらない。
「ところにより雨となるでしょう」
イヤホンから聞こえる無機質なお天気キャスターの声に乗せて、手の甲に雨粒が落ちる。
#1 ところにより雨
「やっちゃったなー」
今朝家を出るときに少しだけ傘を持っていこうか頭をよぎってはいたのだ。。でも薄曇りの空模様と、折り畳み傘にしたとしてもデート用のかわいいミニバッグに不釣り合いなサイズの荷物が増えることが嫌でわざと楽観視した。朝一番に確認した天気予報の“ところにより雨”という予報に、ところによりってどこなのよと思いつつ降水確率自体は40%だったこともそれを後押しした。
その結果がこれである。待ち合わせのカフェを目前にした土砂降り。幸いにして時間に余裕はあるのでコンビニで傘は買える。でもせっかくお洒落してきたのにコンビニのビニール傘か、とちょっとだけテンションが下がった。
そんなことを言っていても仕方がない、と駅ナカのコンビニに足を向けるも考えることはみんな同じなのかまさかの傘が売り切れ。そろそろカフェに向かうか連絡を入れないとデートの時間に遅れてしまう、とスマホで時間を確認したとき、まさにそのデート相手である恋人から電話がかかってきた。
「今どこにいる?もう駅出た?」
「駅ナカのコンビニだよ、今からカフェ行くところ」
「オッケ、じゃあそこで待ってて!」
ニカッと笑う彼の顔まで想像できそうなくらい爽やかに通話が切れ、しばらくも立たないうちに彼の姿が目に入る。
ヒラヒラと振るのとは反対の手には一本の傘。
「降らなかったら邪魔かなーと思ったけど多分傘持ってこないだろうと思って持って来たんだ」
だから一緒に入って行こうぜって笑う彼の傘は濃い藍色で、私の今日のコーディネートには全然合わないんだけど、恋人との相合傘なんてそれだけでしあわせなのでやっぱり傘を忘れてよかったな、なんて都合のいいことを思った。
本日ところにより雨、いずれ虹!
[3/24 ところにより雨]
ジジッ…ザーッ…(ノイズ)
えーこちら和川です。
本日から一週間の間、
和川ハルヒの恋には曇りがかかるでしょう。
一時晴れの予報も出ておりますが、
ところにより雨が強く降るでしょう。
傘と心の準備もお忘れなく。
以上、和川でした。
ジジジジジ……ザザッザーーッ(ノイズ)
154テーマ【ところにより雨】
脳内和川さんに出て頂きました(オリキャラ
七紫一同、
和川ハルヒの恋に晴れ模様が出ることを
願っております。
人の心は天気と似ている
心の天気が晴れだったら楽しいし嬉しいとかのいい気持ち
でも雨だと悲しい悔しいとかの悪い気持ちになってしまう
世界の天気は日に日に変わる
人の心の天気は世界の天気より変わるひんどがおおいい、だからこそ変えるのが難しい
雨から晴れにできますように
「ところにより雨」
叫んで怒って時々泣いて
暴風雨ところにより雨な私の情緒は収まる気配がない
理由もなく荒れるなんてことはない
低気圧高気圧、降水確率、風量、気温
天気予報はいろいろ言ういろいろある
私も上がって下がって怒って泣いて
あーーー!
快晴が待ち遠しい
悲しいのもしんどいのも
きっときっと、きっと天気のせい!
あーしたてんきになーれ!
君はほんと、雨に好かれてるね。
ところにより雨って予報が出た日には、君がいる地域は必ず雨が降るし。
でもさ、今日くらいは降らなくて良かったのにな
全部流されちゃうじゃん。思い出も、残り香も。
——ところにより雨
『ところにより雨』
「…なあ、いい加減魔法やめてくれよ」
「なんで?」
馬鹿みたいに大きな本を背負って俺の隣を歩く少女に、俺は苦言を呈した。隣のコイツはただ普段通りに歩いているように見えるが、俺にはわかる。コイツは今魔法を使っている。しかも、恐らくはそれなりにはた迷惑になりかねない魔法を。
「お前のせいだろ、ずっと曇りが続いてんの。この雨雲だと数日は雨が続いてもおかしくないのに、一切雨が降ってこない。いくらなんでもおかしすぎる」
「そーんなわけあるかもね」
「ほらあるんじゃないか!」
隣の少女はすぐに白状してきた。しかも、全く悪びれていない様子。俺がおかしいのかと頭を悩ませていると、コイツは俺の前にまわってきて、俺を見上げながら首を傾げた。
「でも、それは君のせいだよ?」
「なんでそうなるんだよ」
「だって、連日雨続きで足場の悪い山道を歩くの嫌だってぼやいていたの、君じゃん。だから雨降らないようにしてあげたのに」
「うっ……」
言った。確かに言った。数日前に出発した町から次の村まで、山道を進まざるを得ない。おおぶりではなかったとはいえ、雨が降り続けられると足も取られるし、滑って大事故になりかねないのでできれば避けたかったのだ。とはいえど、天候を変えるなんてこともしたくなかったので、なんとか我慢していた。しかし、朝起きてまだ雨が降っているのを見て、つい口にしてしまったのだ。「雨、いい加減やんでくんねぇかな」と。まだコイツは寝ていると思っていたからすっかり油断していた。まさか聞かれていたとは。
「わたしは君の願いを叶えてあげただけだよ?まあ、さすがに天候を大きく変えることはできないから、せいぜい雨を降らさないように雲を操っているくらいだけど」
それがせいぜいで済むことではないことに何故コイツは気が付かない。いや、それはこの際いい。コイツの情操教育は今後いくらでもできる。今は、操っている天候をもとに戻すように言うのが先決だ。
「確かに雨がやんでくれればいいのにとは言った。その方が安全に進めるしな。でも、天候を操るのはよくない。世界の循環を狂わせることになるぞ」
「どうして?」
「お前は今、雨を降らさないように雲を操っているといったな。具体的にはどのように操っているんだ」
「そりゃ勿論、雲の中の水分が落下してこない程度の大きさで固定しているの。できるのはわたしから半径五キロってところだけど、わたしたちが今ここを歩いている分にはそこまで問題ないでしょ?」
「俺たちが歩いている分にはな。お前の範囲外に入った雲はどうなるんだ」
「そりゃ勿論、効果が切れるんだから、雨が降るでしょうね」
「ってことは、俺たちの後ろでは、大雨が降ってんじゃないのか?」
少女は大きな目を瞬かせた。やっぱりコイツ、気づいていなかったな。
「俺たちが楽をしようとした結果、周りが大きな被害にあっているんだ。それは俺の意に沿わない。だから、頼むからその魔法はやめてくれ」
「……わかった」
随分不本意そうではあったが、雲をコントロールするのはやめてくれるようだ。もとは俺の呟きが発端であるから、コイツばかり叱るのはお門違いではあるのだが、このまま周りが見えないままは問題がある。これを機に、自分の懐に入れた人間以外も目を向けるようになってくれればいいが。
考え事をしていると、鼻先に水滴が落ちてきたのがわかった。雨を降らし始めてくれたのだろう。
「…ちなみに」
「なんだ?」
「今頭上にある雲も、間違いなくわたしの魔法がかかっていた雲なわけでして」
「そうだな」
「しかも、半径五キロ分の雨を抱えているわけでして」
「……おい、まさか」
「今から、五キロ分の雨が一気に降ってきまーす!」
ドドドドドドドドド。まるで滝のような雨が一気に降ってきた。前言撤回だ。コイツはもっと叱るべきだった。ていうか、半径五キロ分でこの雨量だったら、その後ろではもっととんでもない雨が降っているんじゃないのか。
「てめぇ!今度あの町に帰ったら、誠心誠意謝れよ!わかったか!」
「大丈夫だよ。私の効果範囲を離れた雲は少しずつ雨が降るように調整はしたから。まあ、その分長期間の雨にはなるけれど」
「それを!先に!言え!」
「ははっ!魔女のいるところにより雨ってね!」
「雨どころの騒ぎじゃねぇだろうが‼」
まあ、あとでちゃんと町のことも考えているじゃないかと褒めてやろう。そう思いながら、降りしきる大雨をしのげる場所に向かって走り出した。