『ずっとこのまま』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
#ずっとこのまま
わたしはあと46日ほどで学校を卒業します!!
やっぱり学校の中では1番人数が少ない学年だけど、
もちろん苦手な人はいるけど、みんな仲良すぎて
友達としてみんな大好きなんだよ!!!
いつもは言えないけど困ったらできるとこまで協力してくれるみんながだーいすきです!!
ずっとこのままでいたいのでよろしくねー😆😆😆
受験組が多いから一緒に進学は無理だけど
できることならずーっとこのまま一緒にいたいです!
『ずっとこのまま』どこにも行かず、一歩たりともここから動かずにいる、そんなわけにはいかないんだけど、どうしても心が動かない、心が動かないから動けない、けれどもう心を揺らしたくはなくて、だって揺れる心を持って口を開くとロクなことがないからで、だけどそれを持たないことには、文字の羅列を望むように紡げない──ああそうか、心が動かないんじゃなくて、動かし方を忘れたフリをしてるだけ、もう揺らしたくないから、傷つかずにいられると思い込んでいるこの場所に『ずっとこのまま』いたいから、でもしがみついたその場所が『ずっとこのまま』、未来永劫そこに有り続けるとは限らないのにね?
諸行無常という言葉はずっとこのままと全く反対の言葉であり、存外近い言葉とも言える。
「ずっとこのまま」
ずっとこのまま休みでいたい
なんて、思いながら憂鬱な今朝の出勤
でも、なんだかんだ出勤したら
体はイヤイヤながら動くし、
頭も処理速度は遅くともがんばっている
そんな愛おしい私に、
今日はとびきりのものをあげたくて
いつもより早く電車に乗る
何をするかは決めてないけど、
ちょっとだけ楽しい気持ち
『ずっとこのまま』
「──そんでさぁ、勇気出して誘ってみたんだけど、断られちゃってさぁ……これって脈ナシ!?」
「えー……脈アリだと思うけどなあ」
「だよねぇ!?今回たまたま予定あっただけだよね!?」
「多分ね」
彼は、1歩を踏み出している。けれど、私は立ち止まったまま。むしろ、彼の服の裾を掴んでいるような気がする。
あなたがその人のもとに行ったら、あなたはきっともう戻ってこないでしょ。
私のこの思いをあなたに伝えたら、あなたはきっともう戻ってこないでしょ。
それくらいなら、私はずっとあなたとその人の話を聞いてやる。
そうすればきっと、ずっとこのまま一緒にいれるから。
愛おしい温もりに包まれたまま、そっと目を閉じる。
だが分厚い膜の向こう、電子音がけたたましく鳴る。
ああ、今日からまた仕事だなんて。
ずっとこのまま
平凡な日常が私の幸せだと思っていた。
あの人に出逢うまでは。
私はとあるお店を経営している。
その場所は世の中から少し離れた暗い世界にありながらも同時に二つの顔を持ち合わせているのが特徴だ。
2つの顔とは主に昼と夜の顔である。昼の顔は、フレグランスな香りに包まれ至福のひとときをお客様に提供している一方で、夜の顔はと言うと世間の闇に疲れた人達がのんびりと羽を休める場所を提供している。
このお店を開くきっかけになる出来事を話すのは貴方が頬を赤らめる速度が落ち着いた時にゆっくりと聞いてくださいね。
「カランカラン」の鈴の音がなる。茶色の扉が開き今夜の蝶が顔を覗かせる。
「いらっしゃい」
主役を際立たせる色を身にまとい妖艶な笑顔で席を促す。
だが、私の妖艶な笑顔に見向きせず下を向いたまま1番遠くの席に座った蝶は顔が曇り何やら深刻そうだ。
いつもなら「いらっ」として態度に出ちゃいそうだが、
今夜は優しく曇り空を晴れにするような対応に徹する事にした。
まず、注文を聞くことにした。
すると「ショットの焼酎ロックで」との事だ。
私は笑顔で「かしこまりました。」
と言いつつもかなり面倒くさくなりそうだと溜息をついた。
「はぁ、、どうやって話を聞き出すかな、、」
私もママを初めて数年で場数も踏んできたが今夜の蝶はわけが違う。
経験上だが、お酒が強ければ対応はそんなに苦ではないがお酒が弱く更にお酒に対して忘却効果を期待しているなら尚更厄介な事になる。
とはいえここは数年二つの顔を持つものとして経済をぶん回してきたママとしてのプライドがある。
ここは気合を入れるために1杯の焼酎ロックを喉に流しこんだ。
「ぷはぁーーー、これよこれ」
気合いのまま慣れた手つきで作業にうつる。
冷蔵庫にキンキンに冷えたグラスを手に取り形が不揃いの氷を1個1個入れていく。
「カランカラン」と氷がぶつかり合う。
ここで、軽く混ぜ合わせ余分な水分を落とす。
この作業は一見簡単そうに見えるがお酒の品質を高めるための大事な作業だ。
「よし、、上出来ね。」
戸棚から渋めな年代の焼酎を取り出し注ぐ。
氷にそっとタッチするように静かに注いでいく。
「コトコトコト」甘い香りが鼻を掠める。
仕上げの前にもう一杯喉にパンチを入れていく。
「ん〜やっぱり最高だわ、、」
ゆっくりと液体と個体をかき混ぜ味に深みを出していく
床のきしみを響かせながら最高の品を提供する。
「お待たせしました。焼酎ロックです。」
その蝶は私を見上げボソボソと呟く。
「あ、、ありがとうございます。」
私は笑顔で
「ごゆっくり」と伝え片付けに戻っていく。
この蝶、「お礼、、は、、言えるのね。」
提供後もその蝶は口をつけず下を向いたまま固まっていた。
「あれじゃ折角のお酒が落ちちゃうじゃない」
と心の中で思いながらも蝶の様子を伺うのがママとしての務めだと思いグッと我慢をする。
数時間が経ったあとその蝶がついにお酒に口を付ける。
私はその瞬間を待ちわびてたようにガン見する。
大抵の客は1口飲むと目を見開き「うまぃ、、」とこちらに笑顔で知らせてくれる。
それが何とも愛らしくてキツくても頑張ってしまう。
だが、その蝶は予想外の動きを私にみせてきた。
顔から大量の水を被せられたような泣き顔をしただけではなく「不甲斐なくてごめん」と必死に顔を地面にのめり込ませて謝ってきた。
そうだ、、この蝶と出逢って醜くても愛おしいという感情を与えてくれた唯一無二の人なんだと言う事を。
最初の頃は甘く楽しい日々が心を踊らせていた。
だが先の未来はそう甘くはなかったということも。
こうなったのは私の未熟さだったのもあるが、それ以前に君が染まっている道を気づいてはいたけど止めなかった事が原因でもある。
でも後悔はしていない。
今こうして自分の世界を作り誰かの手助けになっているのだから。
私はにっこりと笑い彼の傍で屈んだ。
「もう、済んだことでしょ。」
彼は頭をあげなかった。
私の言葉を理解しているかどうかは分からない。
ただ、グラスの中に閉じ込めた世界以外をみたいと願った事が少しずつズレを起こした事は分かっただろう。
彼は頭を上げ口を開く。
「もう一度、、、」
「そんな戯言にはもう聞き飽きたの。」
「濃い時間は一生戻らないものよ。」
私は彼の次の言葉を知った上で突き放す。
何故だろう心が少し痛む。
「分かった。」
彼には伝わったようだ。
彼は私を見ずに外の世界に歩き出す。
「そぅ、、それでいいの、、」
「全部終わったんだから、、」
窓を開け夜風を取り入れる。
いつもは鋭く突き刺さる風も今は肌をかすめる程に心地よい。
冷えたグラスを手に取り彼の残った焼酎と新しい焼酎を混ぜ合わせ1口飲んだ。
「ずっとこのままでいいの、、」
「それが貴方を繋ぎ止めれる唯一の方法なのだから」
fin
ずっとこのまま、この関係が続けばいいのに
このままの関係で
このままの距離で
このままの気持ちで
あなたといられたらいいのに
あなたと私は、別々の道へ進む
だから、離れ離れになってしまう
遠距離でもいいよ
私が会いに行くから、あなたも会いに来てよ
ずっと私を好きでいて、私に好きって言ってよ
本当に、もう終わりにしてしまうの…?
ひどいよ
君も、私も
ずっとこのままで…なんて思うと、目が覚める。このパターンの夢は多い。夢? 夢じゃないよね。少し頭がはっきりしてくる。夢かあ…。
かなり、がっかりする。さっきまで見てた、あった、と思うけれど、夢なのだ。あー、幸せだったなあ。夢だけど、よい気分はしっかり残る。
さっきのシーンを忘れないように、何度も思い返して、頭の中に刻もうとする。きちんと目が覚めていないから、まだぼんやりしている。
また、この続きが見られるかもしれない。目を閉じてみる。ストンと眠りにおちる。でも、続きはなかなか見られないんだ。
「ずっとこのまま」
ついこの間。姉の成人式があった。きらびやかな振袖に身を包み、旧友と再会したことを心底嬉しそうに、綺麗に化粧が施された赤い目元で笑んでいた。
それを、僕はどこか冷めたような、複雑な目で見つめていた。成人がそんなに嬉しいかと。
僕は大人になんてなりたくなかった。通学電車で見かける大人は、誰も彼も疲れ切った顔をして、微かな溜息を零しながら死んだ魚の群れのようにドアから出ていく。その澱んだ瞳を見ていると、どうしようもなく未来が不安になってくる。
僕らの世代は、心が弱いだの、協調性が無いだの言われる。しかし、本当は違うのだ。
心が弱く見えるのは、表面で見えている以上の重荷に怯えているから。少ない自分達の世代で、膨大な数の年寄りを支えるのか。自分達の子供は本当に自分達を支えてくれるのか。終わりの無い未来への不安が心から消える日は無くて、ずっと、心の杯に水は注がれ続けている。だから、少しのことで溢れてしまう。
協調性が無いのも、自分を守りたいから。本当は、誰より何より、誰かと一緒に居たがっている。けれど、この世界は僕らに個性を望む。どうせ皆一緒くたに扱って、同じ形に整える癖に。何か飛び抜けた取り柄がないと、誰も自分を知覚してくれないような錯覚に陥ってしまう。
未来が不安で仕方なくて、いっそこのまま、突然背後からこの心臓を一突きにされてしまいたいとさえ思う。そのまま喉笛を滅多刺しにでもされて、原形も残らないくらいぐちゃぐちゃになってしまえばいい。
今日もまた、死んだように生きている大人たちが町中を闊歩する。誰も彼も同じような服を着て、同じような髪型で。その吐息すら似通っていて、切り取られた個性は疾うの昔に失っている。
それが怖くて仕方ないのだ。大人になったら、僕も彼らのようになるのかと。自分より幼い子供たちに、同じ絶望を与える存在へと成り下がるのかと。
「……ああ、」
大人になんて、なりたくない。毎日のように部屋で零す言葉は、ずっとずっと、このままで、まだ甘えられる子供のままで居たいという、ささやかで、幼くて、到底叶わない願いだった。
テーマ:ずっとこのまま
ずっとこのまま
一緒にいたかったから
一緒になった
親兄弟よりも長く一緒にいる
父のようでもあり
兄のようでもあり
弟っぽいところもあり
職場で私の指導係だった時期もあった
いろんなことを乗り越えて
もうすぐ結婚20年
一緒にいてくれて
本当にありがとう
終わったあと、ぎゅーっときみを抱きしめる。
くったりとした細身のきみは、身体コンプレックスの塊だけれど、もはやそれを悩んでいることこそ愛おしい。
「あぁ、しあわせ……」
きみの髪に顔を埋めて、思わず漏れる。
シャンプーの残り香とほのかな汗の香りが混ざって、先ほどまでの幸福を思い出させ得も言われぬ気持ちになる。
たまらなくなってぎゅ、とさらに力を込めると、「いたい」と身を捩(よじ)られた。
深夜3時。
求めに求めてしまってこの時間になってしまったけれど、お互い明日は休みだから容赦してもらおう。
深夜の寒さと静けさがベッドサイドのランプにかすかに照らされている。
(ずっとこのまま、時が止まればいいのに……)
ささやかな願いは叶うことはなく、時計の針は進んでいく。
始発で帰るきみを見送りたくない僕は、きみの首元に小さく痕をつけた。
1/12『ずっとこのまま』
キンと音がしそうなほどの静けさ。
時折突風が吹いて耳を切りつけるように凍えさせる。
登校、出勤、見送り、病院、他用事多数。
出たくない外出に今日も襟を正して頑張って歩を進める。
身にしみた寒さが溶ける室内まで、もう少し。
1/11『寒さが身にしみて』
ずっとこのまま
ずっとこのまま、なんていや。
ちょっとでも変わりたい
ひと言ひと言、一筆一筆
とても遅くても
こころが動くから
ずっとこのままではいられない
もう端に火がついてる
ずっとこのまま
なんだろうか、
なのは嫌だ、
だったら、
いられれば。
(ずっとこのまま 1/13)
『ずっとこのまま』
小学の頃の通学路
幼い頃に見た景色
よく歩いた校内
あの頃の景色を今も見ていたかった
ずっとこのまま、昔を当たり前だと思いたかった。
でも。この景色が、懐かしくなる人もいるんだろうな
…思考が脱線しまくりましたが、最後にノスタルジーを感じたのでOKとします
ずっとこのまま
「今日は…13日だから13番。…お前か。平家物語の序文を音読してくれ。」
スッと椅子を引いて立ち上がる。
さっきまで関係の無いところを読んでいた教科書を捲り、慌てて目的のページを探す。
あれ、どこのページだ?まずいな…。
「おい、聞いてなかったのか?136ページだ。」
「え、ぁあ、すいません。」
恥をかいてしまったではないか。
隣の席の君も皆と一緒に僕を笑う。
まぁ、いいか。
『ずっとこのまま』
ドドドドカッ、ドドカッ、ドドカッ、ドドドド、ドドドド、カカカカカッ。
ドンドン、ドンドン、ドンドンカカッ。
常夜灯に灯りを落とした寝室一帯に響き渡っているのではと思わせるこの音は俺の心音と鼻息だ。
どちらがどの音かはどうでもいい。
俺は、今にも崩れ去ろうとしている、なけなしの理性を総動員することに必死だった。
ベッドの端に座る俺の太ももに跨った彼女は、ジッと俺を見上げている。
「絶対に動かないでよ?」
「は、はいっ!」
緊張感を纏いながら息巻く彼女に気圧されて、俺は勢いでうなずいた。
上気した頬、しっとりとした睫毛に髪の毛、心地よくくすぐるシトラスの香りを至近距離でとらえる。
ただでさえ魅惑がダダ漏れだというのに、彼女の装備はくたびれた俺のトレーナーと、太ももまで上がったやたらとモコモコしたルームソックスのみという、攻撃特化型の紙装甲だ。
どっっっっ!!!???
どうしてこうなった!?
いや、俺のせいだが、こんな事態になるなんて聞いてないっ!
*
ことの発端は、どう顧みても俺である。
「もう寝ちゃうんですか?」
洗面台でシャコシャコと歯を磨いて寝支度を整えている彼女に声をかけた。
「んえっ?」
俺が急に声をかけたせいで、彼女の口元から歯磨き粉が垂れる。
親指で拭ったついでに、俺はコップを取って口をゆすいだ。
「ダメですよ」
「んんん?」
口の中が空っぽになっていないため、首を傾げる。
彼女のあざといジェスチャーがなくとも、彼女の言いたいことを理解できて口元が綻んだ。
「おやすみのチューがまだです」
「……」
眉を寄せた彼女が無言で歯ブラシと口内をすすいだあと、タオルで口を拭いた。
「それってさ。いつまでやるの?」
いつまで?
歯ブラシを手に取ったあと、彼女をマジマジと見つめる。
「……朝までやってもいいんですか?」
「長さの問題じゃなくてだなっ!?」
確かに、朝までキスをしていたら眠ることができなくて「完徹キス」になってしまう。
次の日が休みの日に限り、新たなキスのルーティンを画一できそうなところで、彼女が現実に引き戻してきた。
「そうじゃなくて、結婚してけっこう経つのに、たかだか挨拶程度のキスを毎日毎日、……いつまでやるつもりなのかなって」
「どちらかが先立つまでですけど?」
「先っ!? え、飽きないわけ?」
「は?」
その「たかだか挨拶程度のキス」を、ようやく照れずに受け入れてくれるようになったのにっ!?
飽きるってなんだ!?
むしろ、ここから始まる物語だろうっ!?
まさか、彼女が飽きたのかっ!?
あれだけキスが好きなのにっ!?
……あ。待てよ?
だからこそ、か。
ひとつの結論に到達した俺は、嬉々として彼女を見つめた。
「もしかして、あなたからのとびっきりのキスでお誘いしてくれると?」
「はああぁ!? なんでそうなんのっ!? 挨拶のキスの話をしてたっ!」
「その挨拶のキスに飽きちゃったんでしょう?」
チュッチュ、チュッチュとまどろっこしいことしてると、そのうち私に襲われちゃうぞ⭐︎
きっと、照れ屋な彼女はそう言いたいのだろう。
言いたいはずだ。
言いたいに違いない。
「誰もそんなこと言ってないが!?」
案の定、彼女は恥ずかしがってキレ始めた。
想定内の反応に、俺は彼女を宥めながら歯磨き粉を歯ブラシに乗せる。
「俺だってなにも言ってませんよ?」
その後は俺が煽り散らして、彼女の負けず嫌いの導火線に火をつける。
*
そして、歯磨きを終えて今にいたった。
「じゃ、じゃあ……」
俺の首に手を回す彼女は目を閉じて、俺と顔を近づける。
微かに震える初々しい睫毛に愛おしさを感じていると、彼女の柔らかな唇が乗せられた。
かわいらしくリップ音を立てて、彼女からのキスを受け止める。
我慢できずにモコモコの靴下のゴムにゆびを入れる。
すべすべの肌ともこもこの生地に指が幸せに包まれた。
不埒な手に気がついた彼女が、ペチッとその甲を軽く叩く。
「あ、こらっ」
コラッ。
……コラッ……?
…………コラッ!?
コラッ♡ だと!?
彼女の幼い子どもを叱りつけるような口調に、肺が大きく動く。
衝撃が強すぎて肋骨が観音開きになるところだった。
新しい扉が開かれたと思えば、彼女は最強にかわいい顔面を使って追い打ちをかける。
「動いちゃダメって言ったよね?」
ムッとした彼女がキスを重ねながら、俺をベッドへ押し倒した。
これは……。
完全に彼女のやる気スイッチを押してしまった。
常夜灯の仄暗い灯りに照らされて、彼女の唇が妖艶に艶めく。
「私にしてほしいって言ったのはそっちでしょ?」
「はい♡♡♡♡」
ああああぁぁぁぁっ♡♡
ずっとこのまま、幸せに浸っていたいっ♡
本当に。
飽きさせる暇を与えてくれないどころか、沼が深まるばかりである。
行き場を失った手は歓喜の悲鳴とともに、ベッドシーツの上へと投げ出された。
机の上の紙をぐしゃりと潰しながら頭を押さえる。
困ったなぁ、ずっとこのまま知らんかったらアンタと一緒に居れるんかな、調べれば調べるほど、どんどんアンタにモヤがかかって白から黒になってく、ほんまに嫌やなぁ…変な笑い出てくるわ
息を深く吸って吐くと、喉に魚の小骨が刺さったみたいにじくじくして震えて、目からボタリと水が落ちた。
ずっとこのまま(1/13)
【世界線管理局 収蔵品
『睡眠負債ゼッタイ許さないマクラ』】
夢と現実が混ぜこぜになった結果として滅んだ世界より回収・収蔵された。
元々は枕と毛布と、それからマットレスとの三点セットで登録されていたが、
マットレスと毛布は収蔵後、行方不明。
枕に頭をのせ、眠ることで効果が発揮される。
睡眠負債が消失するまで、使用者にとって幸福な夢を、場面を変えシチュを変え見せ続ける。
睡眠負債の解消が目的であり、幸福な夢は完全に手段でしかないものの、
手段の方を目当てにした貸与申請が殺到したので
現在は貸与厳禁指定が為されているものの、
いつの間にか洗濯されていることが多々ある。
<<いつの間にか洗濯されていることが多々ある>>
――――――
前回投稿分と繋がるおはなし。
都内某所、某アパートで、後輩もとい高葉井という女性がグースピかーすぴ寝ておりまして、
高葉井の枕はいつの間にか、高葉井の物ではなく、
とっても高級そうな別の物に変えられていました。
そうです。
冒頭の睡眠負債絶許枕です。
「幸せそうだねぇ」
高葉井の枕をこっそり変えたのは、
高葉井のメイクのお師匠にして、「世界線管理局」なる厨二ふぁんたじー組織の収蔵部局員。
ドワーフホトというビジネスネームのお嬢様。
ドワーフホトが管理している絶許枕が、相変わらずどこぞの誰かに使われておりまして、
いつもならば洗濯されて戻されるのですが、
今回は洗濯ナシで戻ってきておったのでした。
洗濯機に突っ込む前に、せっかくだから高葉井に、ちょっと良い夢でも見せてあげよう。
ドワーフホトは思いまして、こっそり、本当に、こっそりと、高葉井の枕を変えたのでした。
そしたら2時間3時間グースピ。
さっぱり起きません。
ずっとこのまま、それこそお題どおりに、
眠り続けそうな勢いでした。
「でもそれだけ、たぶん、寝不足なんだねぇ」
世界線管理局収蔵品「睡眠負債ゼッタイ許さないマクラ」で眠る高葉井は、尊い推しの夢の中。
推しと焚き火を囲んで、推しからコーヒーを貰って、推しが焼いたカリカリベーコンなど食べます。
幸福な時間を過ごしていることでしょう。
「でも、そろそろ、枕のお洗濯しなきゃ〜」
ごめんね、ごめんねー。
高葉井のお師匠は高葉井の、枕をスッスと取り替えて、普通の枕に戻しまして、
こっそり、職場の管理局に帰ってゆきます。
高葉井はお師匠のイタズラに気づきません。
ただただ夢の中で、推しと一緒。
ずっとこのまま、ずーっとそのまま、
夢の中に居たいと願って願って、幸福チート夢枕の効果が消え去って起きて、
気がついたら、正午まで寝ておりましたとさ。
前回投稿分と繋がる、ずっとそのまま見ていたかった夢のおはなしでした。 おしまい。
永遠は無く、時は刹那の花弁に過ぎない。
それでも、この常世は、“常世”であり続ける。
ただ、花咲く季節を待つ樹木のように、強く、儚く。
此の儘、世界が、須臾を受け入れ、永遠に染まらずに。
美しい世界が、変わりゆく美しさが、在り続けますように。
なんて願いは、少し…矛盾してしまうのでしょうか。