『さよならを言う前に』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「さよならを言う前に」
小学生の時
学校からの帰り道
ここからは別々の方向だね
「んじゃねぇ〜バイバイ!」
「んじゃねぇ〜バイバイ!」
ちょっと離れると
どちらかが振り返り
「バイバーイ!」
聞こえると
「バイバーイ!」
と返した
またちょっと離れると
「バイバーイ!」
また聞こえた
「バイバーイ!」
直線距離約200m程
家に着くまで聞こえた
「バイバーイ!」
そして
これでもかって声で
「まったねぇー!」
と返して
お互い全力で後ろ髪引き合った。
僕はずっと昔、ばあちゃんと同じ村で暮らしていた。それも、両親の不仲で、母親が当時三歳くらいだった僕を連れて実家に逃げてきたからだった。
その村での生活はそこそこに楽しく、全校生徒十二人の小学校で、僕は同じ学年の女の子と仲良くしていた。肌が日焼けをしていて黒くて、黒髪のショートカットの女の子。もう名前は覚えていない。
両親の不仲が解消されて、というか父親が母親に土下座せんばかりに謝って、僕は両親と暮らすことになった。それで村を離れることをその女の子に言ったら「さよならの前に」ってその子は僕の頬に口付けた。
「大人になってまた会えたら、結婚しようね」
舌ったらずな子供の声で、その子はそう言ってくれた。
さよならを言う前に
推しへ
1番の推しじゃないけど、歌とかお芝居の姿を見て最近好きになりました。
過去は過去って思いたいけど、悪いことをしてしまっていたことを今まで本人の口から聞いたことがなくて、ニュースで話題になってから知りました。
その時は学生で悪い事だと自覚がなかったのかもしれない。でも、やっぱり悪いことだし、リーダーの口からではなく、本人の口から謝罪の言葉が聞きたかったです。
私はどうすればいいのでしょう。
今まではちゃんと吹っ切れていたのに、今回は最近推しになったばかりなので吹っ切ろうか、ファンを続けるか迷っています。
すっごいモヤモヤして、もう名前も顔も見たくないです。テレビで笑っている顔を見るのが辛いです。
私はあなたにさよならを言うべきなのでしょうか
あなたの微笑む顔を見て、
澄んだ声を聴きたい。さよならを言う前に
陰から見ているだけでよかった。
たまに言葉を交わすだけでよかった。
連絡が取れるだけでよかった。
仲良くしてもらえるだけでよかった。
一緒にいられるだけでよかった。
君の笑顔を見られていればそれでよかった。
……はずなのに。
もうすぐ虹の橋を渡っていく君と、
もっとくだらないことで笑い合いたいと思ってしまった。
もっと色んな景色を見たいと思ってしまった。
もっとずっと過ごしていきたいと思ってしまった。
もっともっと、君が望まない延命治療を施してでもおじいちゃんおばあちゃんになるまで一緒に過ごしていきたいと願ってしまった。
でも、それを願うことすらもう、難しいのだといつもに増して弱々しい君の鼓動がいっている。
だから、さよならの前に言うね。
『今まで一緒にいてくれてありがとう。君と出会えてからずっとずっと幸せだったよ。だから、ゆっくり休んで。』
さよならを言う前に
もうこれが最後
そう思ったことが
何度あっただろう
それでもまだ
ここにいて
たぶん今日も
いれるだろう
紙一重
線引きの危うさ
少し安心した時に
訪れる魔の入口
戻ってこれたから
安心することに
不安になる
また来たら
逃げられない
急に開く扉の先
暗闇がすぐそこで
手招きしている
わからないという
答えは正解で
どうするかの答えを
別に用意しなくては
いけない
一生懸命考えて
他愛もない答えを
用意して失敗する
最初から答えなんて
決められてるから
そこへ行くための
気持ちの準備が
まだなんだよ
いづれ行かされるなら
自分から行くのか
来るのを待つのか
私とかあなたではなく
ひとつというものの見方で
大きな枠で捉えていければ
見えない明日を連れてくる
おはようって明日も
あなたへ微笑めばいい
耳を澄まして
静けさを聞いて
今ここにある理由
今ここにいる理由
全てが見えるものを
ひとつに捉えてしまえばいい
わたしたちが本来帰るべき場所
気づけばもう終わり
いつかあなたへ
思いを込めた願い
この文字に託そうと
思ってたのにね
そんな価値もないこと
わかってしまった
この思いを夜風に晒して
何を書けばいいのか
わかれないまま
時は過ぎていく
この暑さもだるさも
全てが崩れていく
そんな思いの終わりを
次の葉に託して
さよならを言う前に
久しぶりの再会で、四方山話で盛り上がり、何時の間にか夜も更けていた…偶然出くわした時は、お互いに、言葉も出なかった…それが、一気に距離が無くなり、楽しい一時を過ごした…このまま別れるのも惜しくて、永年の想いを、伝えた…彼女の瞳を見つめながら…
卒業までの数ヶ月くらいは、一緒に過ごせるものだと思っていた。
言いたいことを散々言って、勝ち逃げみたいにこの世から消えた君に、私はさよならもまだ言えていない。
君のおかげで私へのいじめはなくなったけど、代わりに君を失うと知っていたら、こんなことは願わなかった。
望んだ世界に君がいないなら、地獄の底でも君といた方が私は幸せだったけれど、君はそう思ってくれなかったんだろう。
伝えていないから知らないよね。
世界は誰もが正気を失わないことを前提に動いている。
それは高リスクで、ある種狂ったシステムだと思うけど、毎度狂人を想定してシステムを作るのは非効率極まりないし、仕方ない。
同級生の家を知るのは簡単で、爆弾を作るのは簡単で、スイッチを押すのも簡単だ。
悲鳴を含んだ怒号に合わせて人波がうねる。
機能的で正常でムカつくからもう一発。
何人合わせてもまだ足りない。
失った大きさにつりあわない。
私は多分君より深いところの地獄に行くから、待っててとは言えないけど。
爆音くらいは届いてくれたら、なんて高望みしすぎだろうか。
君にさよならを言う前に私がすべきこと。
「いきなり呼び出してなんだよ」
相変わらず微妙にダサすぎる服、人を舐め腐った態度。
「ま、どうせあれだろ?『まだ私のことが好ーー
右ストレート。
拳が綺麗に決まると、人はあんなに吹っ飛ぶものなのか。
私はにっこり笑って「浮気したくせに頭が高い」と吐き捨てた。
「電話も出ないくせに勝手に押しかけてくるなんて、ほんとに気遣いができないのねアンタは」
ドアを開ける瞬間は若々しいマダムの笑顔だったのに、私だと分かるとこの表情。
「いい歳した大人なんだからもういい加減ーー
ラリアット(威力4分の1バージョン)。
床に倒れる老人ぐらいではもう痛まないぐらい、心は傷つけられたんだよ。
私はにっこり笑って「反抗期遅くなってごめん」と吐き捨てた。
最後にやってきたのは君の元。
ベッドに横たわる君を見て、私は溜息を吐いた。
「君の望みはなんでも叶えると言ったけど、後で大変な思いをするのは私じゃない」
「でも引き受けてくれたじゃないか」
君はにっこり笑ってこう言った。
「冥土の土産はこれぐらいインパクトがなくっちゃね」
「ありがとう」
「さよなら」
私もにっこり笑ってこう言った。
さよならを言う前に
一目惚れだったんだ――
あなたに出会う前は、ありふれた日常だった。
つまらない、そう、つまらなかった。何をしてもつまらない。
世界がモノクロに見えた。
あなたに出会ってからは、急に輝き出した。
外の世界に憧れを抱くようになり、心が躍る。
だけど、あなたと私には違いがあった。
あなたには、どこまでも遠くへ行ける足がある。私にはそれがない。
私にあるのは、泳ぐためのヒレだけ。遠くにはいけない。
あなたに近づきたかった、だから、海の魔法使いに泣いて縋った。
海の魔法使いは、笑顔で承諾してくれた。――その願いを叶えてあげよう。
そして、私の願いは叶った。足を手にいれた、どこまでも行ける足を。
立つのが難しいし、何より痛かった。でも、辛くても平気だった、あなたを思えば。
やっと、歩けるようになったと思うと、あなたを見つけた。
嬉しかったが、それも束の間だった。隣に可愛いらしい子がいた。
二人とも幸せそうな雰囲気。笑い合っている、それを見ると胸が痛い。
とてもじゃない、二人の間に、世界に入ることはできない。
ぐちゃぐちゃな感情を抱いたまま、冷たくて暗い海を見つめる。
砂浜に座り、ただ一人、孤独な私。
すると、海から海の魔法使いが現れた。
「あーぁ、せっかく人魚から人間になれたのに、気の毒だねぇ」
そのまま陸に上がると人魚から人間の姿に変わる海の魔法使い。
そして、私の隣に腰を下ろした。
「どう、足は?痛いっしょ?」
ニヤニヤと笑っているのを見て、私は睨む。
「怖い怖い、睨むなよー」
「あなたは痛くないの?」
「痛くないねぇー、魔法使いだからー」
べーっと舌を出す相手に対して、腹が立つ。
意地悪な魔法使いだ。噂で聞いていたが、意地悪だし、腹が立つ。
「私も痛くないのが良かった‼︎」
「残念ながら、お前は足が欲しいしか言っていないから」
人を馬鹿にしたように笑う。
「ちゃーんと願いを言わないとー、ってか、足生やしてやったんだから、感謝しろよなー」
「足生やしてくれて、ありがとう。でも、もういいかな」
ふと思い出してしまった、さっきの光景を。仲良く歩く二人を。
胸が苦しいし、涙が出てきた。
「別にあの人間に話しかけられたりしたわけじゃないんだろ?ただ、遠くから見ていただけだろ?」
「そうだけど……せっかく足を手に入れたのに……」
「だーかーらー、足を生やす前に何度も確認したろ?本当にいいのかーって、願い叶えるのは一度だけだぞーって」
ガシガシと髪の毛を掻く海の魔法使い。
めんどくさいというオーラが出ているのを感じる。
私は深くため息をついた。――もう海には戻れない。
「……なんでもするから、私を人魚に戻して欲しい」
その言葉を聞いた途端、海の魔法使いはニヤリと笑った。
「何でもするって本当か?」
「うん、何でもする、だから、海に戻りたい。人間の世界に憧れを持ったのが間違いだった」
海の魔法使いは、ゆっくり立ち上がると波打つ海へ向かう。
そして、海の中へ入るとこっちに手を差し伸ばす。
「何でもするなら話は別だ。人魚に戻してやるよ、お嬢さん」
また足に痛みが走る。激痛だ。それを耐えながら、一歩、また一歩と海へと向かう。
海の魔法使いに手を伸ばす。
「これからお前に自由はないからな、さよならを――」
「その前に、ありがとうだけ言っておく。ありがとう、私の願いを聞いてくれて、優しい優しい海の魔法使いさん」
一瞬、目を丸くしたが、すぐに表情が戻った。そして、ふっと笑う。
いつも側で見守ってくれていた海の魔法使いを知っていた。陰からずっとだ。
私は海の魔法使いの手を取り、深くて暗い海の底へと沈んでいった――
いつもの帰り道
じゃあ またね
ぼくたちはいつもそう言って
別々の道で家まで歩く
いつまでも変わらなければ
そう願ってしまうのは
ぼくがまだこどもだからかな
いつもの道でいつもの他愛ない会話
くだらないこの時がぼくの宝物
きみは気付いているかな
きっと気付いているよね
きみはぼくよりおとなだから
いつもの道でいつもの他愛ない会話
くだらないこの時が
いつか思い出になることを
でも最後までぼくたちは
じゃあ またね
そう言って別々の道を
歩んでいくんだろう
きみとぼくはいつまでたっても
じゃあ またね
そう言える仲でありたい
じゃあ またね
さよならを言う前に、
貴方に今までの感謝を伝えたいと思います。
私がまだ18歳の頃、
当時大学生だった私は日々の生活費を稼ぐため、とあるチェーンの飲食店でアルバイトをしておりました。
深夜の1時まで営業するその店で私は連日のように閉店まで働き、心も体も疲弊しきったある日曜の閉店5分前に貴方はぞろぞろと十数名の客を連れて現れました。
店内は私と店長の2人きりで、あの時どれだけ大変だったかは貴方もよく理解しているでしょう。
絶望や怒りなど通り越して、涙が溢れてきたことだけは今でも覚えています。
最後に会計をしてくれた時、貴方は「ありがとう」とニッコリと笑っていましたが、私がどんな顔をしていたかは今ではもう覚えておりません。
その日を境に貴方は毎週のように来てくれるようになりました。
毎度、同じ人数を引き連れて。
そんな出会いだった私と貴方が、今では同じ会社で勤める上司と部下の関係になっているだなんて、当時の私は夢にも思っていなかったでしょう。
因縁じみた出会いだったからこそ、別れることに名残惜しさも感じています。
今まで、本当にお世話になりました。
さようなら
さよならを言う前に
別れの時はサヨナラを言う前に
またねと言える関係でありたい
またねと言える健康でありたい
さよならを言う前に
桜の花が咲いて、花びらがヒラヒラ
卒業するけど、LINEもつながってるし
携帯の番号も分かるし、なんなら家も知ってる
寂しくなんかないよね、って思うんだけど
一応、卒業式も終わったし、さよならなのかな
たいして何も変わらないけど、
明日からは当たり前には会えないね
さよならを言う前に、
一緒に担任にさよならを言いに行こうか
私たちのさよならは、そのあとでいいよね
あきかぜ
「さよならを言う前に」
夕陽の当たる
オレンジ色の校門の前で
「別にお前に嫌われたって構わない」
真面目な顔の君もオレンジ色に染まる。
「ただ」
「お前が周りの人から愛されて、
幸せになってくれれば」
「だから…… 」
これが君が僕からはなれた理由。
さよならを言う前に
一生忘れられないような言葉をくれるから
僕は今でもオレンジ色を見るたびに
切なくなってしまう。
「さよならを言う前に」
目を合わせて
心を通わせて
さよならを言う前に
ありがとうと言うだけで
さよならがまたねに変わるよ
いつもありがとう
つらくなった時、わたしは決まって友人の遺した手紙を読む。友人がこの世界にさよならを言う前に遺してくれた言葉は、いつもわたしを救ってくれた。
「いつでも待ってるから。今までありがとう。」
ひとによっては嫌な言葉だと思うかもしれないが、いつでも帰れる場所があると思うと安心できる。
たくさんの土産話をするために、なんとか日々の生活を済ませてゆく。
そんなことを考えているうちに朝日は昇りきり、庭に棲みついた野良猫にまたねを告げ、今日もまた足を踏み出す。
久しぶりに開催された夏祭りに、浴衣姿で君は来た。遥々遠くからよくやってきたものだ。小さな地元のお祭りだというのに君は子供のようにはしゃいでいる。きっと今住んでるところの祭りのほうが規模がでかいだろうに。
それでも地元の祭りのほうが大事なの!とポカポカ叩いてくる。
小さな神社で行われ、少しの屋台が肩を並べて佇み、たくさんの人が行き来をしている。
焼きそばやたこ焼きなど、あれやこれやと買い揃え食べていく。
祭りの鳳に花火が上がり、君は嬉しそうに飛び跳ねていた。よく見ていたあの頃の花火は、今となってはこんなもんか、と思うようになってしまうほど。
花火がきれいだったねと君は帰りがけに感想を述べている。その後ろ姿が名残惜しくて。
明日には帰ってしまう君に、さよならを言う前に一つだけ伝えたくて。
でも弱虫な僕だから何も言えない。好きの二文字すら言えないのだ。だから。
せめて過ぎ行く君の背中に、つぶやくことしか、できないんだ。
37.『さよならを言う前に』
はじまりはボクから
おわりはキミがいい
てんきあめみたいに
にじがみれるといい
りんごあめみたいに
あまずっぱいといい
ほんとはキミがいい
だれよりキミがいい
さよならはキライだ
だからいわないんだ
またね、きっとだよ
『さよならを言う前に』
さよならを言う前に
会えなくなっちゃったけど。
たまに非表示を解除して、トーク開いて
また非表示を繰り返してしまうのは
あの頃が楽しかったからだ。うん。そう。うん。