煙花三月

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つらくなった時、わたしは決まって友人の遺した手紙を読む。友人がこの世界にさよならを言う前に遺してくれた言葉は、いつもわたしを救ってくれた。

「いつでも待ってるから。今までありがとう。」

ひとによっては嫌な言葉だと思うかもしれないが、いつでも帰れる場所があると思うと安心できる。
たくさんの土産話をするために、なんとか日々の生活を済ませてゆく。

そんなことを考えているうちに朝日は昇りきり、庭に棲みついた野良猫にまたねを告げ、今日もまた足を踏み出す。

8/20/2023, 2:00:25 PM