『さよならを言う前に』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
さよならを言う前に
君にあいたかった
いつもいるのが当たり前だった
そんな普通なことを君は壊した
さよならを言う前に
もう一度君にあいたかった
今、君にさよならをいう気力があるのだろうか
目覚めて直ぐに
カーテンを開け
窓を開ける
広がる青空に
真夏の太陽は
既に
熱く燃え始めている
駄目だ
こんなにも
晴れ晴れとした空では
泣きたいのに
泣けないじゃないか…
# 空模様 (251)
さよならを言う前に
「一杯飲んでからにしようぜ」
そう言ってグラスに酒を注いだのは
言い訳だった
「ありがとうな」
ああ、やっぱりだ…
今までの感謝を言葉にしたら
涙が抑えきれなくなってしまったよ
あの世に着いたら
美味い酒と摘みでも探しておいてくれ
話は俺が用意する
またいつか、一緒に馬鹿笑いしよう
#さよならを言う前に
【さよならを言う前に】
カナダへ留学に行っていた時に出来た友達がいた。
その友達は“またね”を絶対言わない。
また会えると言う保証がないかららしい。
でも僕はさよならはさびしいからまたねと言って欲しい。
カナダ留学最後の日その友達は言ってくれた。
『またね』と。
でもすぐにさよならに変えてしまった。
僕はまた絶対カナダへ来ようと固く決意した。
さよならを言うまえに……。
そんな言葉が思い付くほど、ロマンチックな人生は送っていない。
あの悪女に、人生を台無しにされたから。人のおもいを躊躇いもなく踏みにじった売女……犯罪者の娘、人でなしの今井裕子。
さよならを言うまえに……。
ユーミンのCD、返しくれよ。
もう一度感謝の気持ちを伝えたい
もう一度会いに行きたい
8/20 お題「さよならを言う前に」
さよなら、を言いかけた君の腕を掴んで、私は口を開いた。
「短い間だったね」「過去に戻っても元気で」「君ならきっと運命を変えられる」―――どれも言葉にはならない。
タイムマシンの座席で君は、不思議そうに私を見ている。
君が過去に戻っても、あの災害は起こるかもしれない。君の力及ばず、多くの人が命を失うかも知れない。それでも。
「君の未来は、君のものだ」
それだけは真実だと言い切れる。
君は微笑み、力強くうなずいた。
―――ああ、その笑みで、私は君を見送れる。君を送り出す事で過去を変えてしまうかも知れない事さえ、私は受け容れられる。
さよなら、時代の異分子。どうか、元気で。
(所要時間:11分)
果たせなかった約束があなたになる前に丘を目指せばよかった
僕は、言葉をちゃんと話せない。
外国から帰ってきたばかりだから、日本語は練習しないと
いけない。
そんな僕が、ある人に初恋をした。
その子は僕にとてもよくしてくれた。
いつも一緒だった。
それなのに、急に転校が決まって、僕は落ち込んだ。
でも、落ち込んでいては心配かけるだけだから、なるべく明るく振る舞った。
そして、お別れの日はきた。
僕は誰もいないところに、その子を呼び出して、〝さよなら〟と言う前に、大きな声でいった。
大好きだったよ!! と。
"さよならを言う前に"
駅に電車が到着する事を知らせるアナウンスが響き渡る。まもなく電車が来る。身を引き締めて、皆に向き直る。
止めろよ…、そんな顔されたら……こっちだって辛いだろうが………。
鼻の付け根が、ツンッと痛くなるが、グッと堪えて言葉を紡ぐ。
「皆、改めて言わせてくれ。…短い間、沢山迷惑かけた。何度謝っても謝りきれない…。けど、それ以上に…短い間だったけど、楽しかった。皆と過ごして、あんなに笑ったり、がむしゃらになったりしたの、いつぶりだろ…。誰かと一緒にいて、こんなに楽しいって思ったのも、いつぶりだろ?何度楽しかったって言っても伝えきれない位、本当に楽しかった。…本当に、ありがとう」
全部は伝え切れてないけど、今伝えたい事を言い切って皆の顔を見る。出会った時からずっと、1番見てきた表情が浮かんでいた。
電車が到着し、ドアが開く。皆に背を向けて電車に乗り込む。
こんなに人との別れが辛いって思ったのも、久しぶりだな…。
また鼻の付け根が痛む。
まだダメだ、泣くのは…まだ。大人の俺がこんなんじゃダメだろ。ちゃんと笑顔で別れなきゃ。
身を翻して、皆に向き直る。鼻をすする音が聞こえる。
止めろよ、バカ……。
「さよなら。……ううん、またね」
そう言うと、皆がまた笑顔になって力強く頷いた。
さよならを言う前に、もっと他に言わなければいけないことがあった気がする。言い忘れていたことがたくさんあったようにも思える。何だったっけ。
ありがとう、こめんなさい、大好きだよ、とか。
今なら照れ臭いことも言えてしまう気がするのに、口がまともに動いてくれない。
ああ、泣かないで、って言いたいなあ。手を動かして、頬に伝うその涙を拭ってあげられたらなあ。
震えた手が、動かなくなったわたしの手に触れる。温もりがとても優しくて気持ちがよくて、身体に残ったわずかな力も浄化されていくような、そんな気になる。
「死なないで。」
泣いている。お母さんが泣いている。わたしを愛してくれたお母さんが泣いている。
最後の力をさよならの四文字に込めるのは間違いだったかもしれない。
お母さんが泣いているのに、わたしは何もできないまま、瞼を下ろした。
さよならを言う前に
さようなら。バイバイ
そう言って君は引っ越した
あれから何年も経った今でも思い出せる
君の声。君の笑顔。君の姿。
昨日のように思い出せる
いつかまた会えるのかな
会いたいな
もし君に会ったら久し振りって笑顔で迎えるんだ
そして今度は"さよなら"じゃなくて"またね"で終わらせたい
沢山の後悔がある
もっと話しをすればよかった
もっと手伝えばよかった
もっと早く気づけばよかった
こんなに早く別れが来るとは
誰が想像できただろうか
さよならを言う前に
ありがとうを伝えたかった
もしまた巡り会えたら
今度は私が幸せにしてあげる
早々と大学が決まった。
念願の志望校に合格決まった時は泣くほど嬉しかった。
新生活も楽しみ。
生まれて初めての一人暮らしも楽しみ。
都会へ行くのは不安半分楽しみ半分。
合格が決まるまでは明るい未来ばかりに目がいっていたけれど、決まって落ち着いたら色々なものと別れる事に気がついた。
両親。とは別れじゃないけど、もう朝起こされたり小さなお小言もいわれなくなる。
慣れ親しんだご近所さん。朝、いつも挨拶するおばあちゃんにも会わなくなる。
友達とも、今みたいに毎日会えるわけじゃない。
彼氏とは遠距離の予定だった。
よくよく考えてみると、会いたい時に会えないで縛りつけ合うだけの関係は、若者としていかがなものか?
縁が続いていつか結婚したとして、他の誰とも付き合わずに結婚したら後悔しないだろうか。
だから、最近別れようと切り出すタイミングを探している。
別に嫌いなわけじゃないし、好きが大きいから会うとなかなか言い出せない。
だからと言って、高校生活の大半を彼氏彼女として過ごしてきたのに、LINEや電話で別れるのも違う気がする。
彼からは、「離れても会いに行くから」とか言われちゃって、嬉しいやら切ないやらモヤモヤ。
人より早く決まった大学合格。
さよならを言う前に、たくさんの人とさよならする覚悟をしなければならないなぁ。
②
死のうと決めた。
今から死のう。
刃物や薬や死ぬ方法のイロハは調べ尽くした。
飛ぶ鳥跡を濁さず。
部屋を片付ける。
整理する。
やりだすと止まらない片付け。
いっそ、居なかった事にしたいと、手当たり次第にゴミ袋に突っ込んでいく。
部屋の隅にゴミ袋が積まれていく。
死ぬって決めて、どうでもいいはずなのに、資源ごみとキチンと分けたりしちゃう。
燃えるゴミ、燃えないゴミ…
家具の中は空っぽになった。
凄く汗をかいたからシャワーを浴びる。
シャンプーリンスを捨てたから、水浴びみたい。
汗臭い服で体を拭いて、燃えるゴミに突っ込んだ洗濯済みの服に着替える。
さぁ!死ぬぞって思った頃、朝日が登った。
今日は燃えないゴミの日で、今日を逃すと二週間は捨てられない。
燃えないゴミを捨ててから死のう。
ゴミ出しを終えていざ!
ちょっと待って。
親族とかが死んだ私の部屋に来るかもしれない。
メモをしよう。
死んだと報告してほしい人リストを作る。
そのためにゴミ袋から鉛筆やらメモやらを取り出す。
私は一体何をしているんだ。
メモをぐちゃぐちゃに丸めてまたゴミ袋に突っ込む。
さて、何もない部屋でどう死のう。
困った。
勢いで刃物は捨てた。
薬もゴミ袋の中。
紐…紐で首を!
山のようなゴミ袋から紐になりそうな物…
いや、面倒だ。
紐、コンビニで買おう。
一番上のゴミ袋に突っ込んだ財布を取り出して、外に出る。
最後の晩餐だ!とばかりに大好きなご飯屋さんでお昼ご飯を食べよう。
ご飯を食べていると、私、何してるんだろう?
と馬鹿馬鹿しくなった。
死のうと決めてから、全然死ぬ気になれてない。
さよならって言える人でもいたら違うのかも。
仕事を辞めてお金がなくなり、親にも頼れず友達もいない。
私が生きていようが、死のうが、誰も何も思わない。
せめて『さよなら』が言える人。
死ぬ前に『さよなら』って誰かに知らせたい。
自己顕示欲?
今、この世にさよならを言う前に、誰か私のさよならを聞いてくれませんか?
便所掃除をしてるおばちゃんに聞いてみた。
ロックンロールって、知ってるかい?
おばちゃんは、困ったように首を傾け、言った。
「でも、アンタは優しそうな顔してるね」
おばちゃんは続けた。
「ダンナは早くに死んだ。アタシゃ、一人息子を大学にやるため……そのために、ここの汚ない便所を綺麗にしてるんだよ」
返事に困ったので黙っていると、おばちゃんはさらに、ひとりごちた。
「こないだなんかね。便器の周りいっぱいにウンコ! おまけに、クソまみれのパンツも捨てられてたさ」
「ホントに、酷い話だよ。恥ずかしくないのかね? 」
「だけどアンタ。人として、こんな事が許されるかい? きっと、すごくマトモな生活をして、他の誰からもマトモな人間として受け入れられて暮らしてんだよ! 」
深いため息を吐いてから、おばちゃんは言った。
「便所掃除をしてるアタシより、まともな人がさ! 」
ロックンロールって、知ってるかい?
--おばちゃんに聞く前に、彼女は次の便所掃除に向かった。
おばちゃん。
せめて
ありがとう、さようなら。くらいは言いたかった。
それを言う前に彼女は、
言いたい事だけ言って、
自分の仕事を遂行した。
--皆さん、
ロックンロールって、知ってるかい?
話せた日は嬉しい
このままでいたいと願ってしまう
どこか遠くに行ったとしても
一緒に居られなくても…
大好きだったよ
2人で並んで歩く道も
さよならを言う前に
この気持ちを伝えよう
【さよならを言う前に】
『さよならを言う前に、一つだけ言わせて』
深夜、貴方が私を抱いたあとに淡々と話し始めた
何を言われるのか緊張はしたけれど、貴方が言うことに今まで一度も間違いがなかったから安心できた
『無理やり唇を奪ったこと、意味もないのに好きを言ったこと』
うん、分かった
『適当に連絡して、適当にセックスして、適当に慰めて、適当に好きって言ったこと』
分かったよ、もう分かったから
『全部全部嘘だったこと』
そうだよね分かってたんだよ
だから分からないフリをした
『でもさ、』
彼が口を開く
『騙された君が悪いんだよ』
『また慰めてあげるよ』
『だからさ、』
『明日も会おう』
あぁ、なんだ
そんなことか
さよならと言ったら、もう会えなくなるような気がした。
もう君に会えなくなような気がした。
だから僕は、彼が「さような」と言う前に、
「またね」
君の背中に向けて、そう呟いた。
#さよならを言う前に
ロスタイム
差し込んでくる鮮やかな紫
太陽はもう見えない
今日と明日の狭間に掛かるベールは
後戻りができない事を
そして
今ならまだ間に合うと言う事を
伝えている
※空模様
※さよならを言う前に
108
「おはよう。」
少し眠そうな声で
「ねぇねぇ。」
好奇の目をこっちに向けて
「ばいばい!」
少し寂しそうに手を振る
そんな君が好きだった。
いかにも冷たくなった君の顔を見て、少し拍子抜けした。
「そんな顔で、寝るやつだっけ、お前。」
学校で居眠りする君の顔は、ヨダレが垂れそうでどこか春にうかされたような顔だった。
「そんなふうに寝なかったじゃん、前まで。」
信じる方が酷な事って、あるんだな。
さよならを言う前に、君に気持ちを伝えておくべきだった。